追い風を受け、ヒカリへと飛び立つ者 作:モルモット0816番
こんな見切り発車も甚だしい作品をお気に入り登録していただきありがとうございます。
感想も気軽にしてくれて構いませ…いやダメですよ?作者調子に乗って生活リズム崩してでも書きかねないからね!?お気に入りだけでも有頂天になってるのに!
ほんとにダメだよ!モチベとかその辺ここまで失墜せずにすらすら指が動くの久々なんだから!(スマホ投稿)
今回、仕上げを夜中にしてるので、ケアレスミスがあるかもです。その時は言ってください。修正します。
さらに、今回はいつにも増して短いですし、オリジナルのウマ娘が数人出ます。
「これ以上のオリジナルウマ娘は許容出来ねぇ!Gold Ship(丁寧な発音)直伝のドロップキックをお見舞いしてやるぜぇぇぇ!」とお考えの皆様はBB(ブラウザバック)をお願いします。
特設会場にて行われている、日本ダービー前の記者会見。
…といっても、全員やってたらキリがないので、注目どころのみをピックアップしていこうと思います。こらそこ、手抜きとか言わない。
まず1枠1番『イッポサキヘ』。6番人気です。
トライアルレースの青葉賞を勝ち抜いたウマ娘です。
2着のウマ娘とはクビ差という大接戦でしたが、一歩だけ前に出ていた故の勝利。
このレースでステップアップしたいという、強い決意が見られます。名前の通り、そして青葉賞のように一歩先へ、一歩先に踏み出せることを期待しましょう。
続いて4枠8番『ユアイズオール』。こちらは3番人気。
こちらもトライアルレースであるプリンシパルステークスを勝ち抜いたウマ娘です。
デビュー戦でこそ4着と躓きはしましたが、続く未勝利戦では4バ身差の勝利、プリンシパルステークスにおいても1/4バ身差での勝利と、どこかしらに4が刻まれるという謎多きウマ娘です。そして今回は4枠での出走。もはや狙ってるのでは?との噂もあります。
さらに続いて3枠5番『ヒロイックフィリア』。7番人気です。
こちらは皐月賞で2着を獲得した為、優先出走権が与えられたウマ娘です。
デビュー戦から約2ヶ月はほぼ負け続きでしたが、トレーナーとの二人三脚で、なんとかこのダービーの舞台に足を踏み入れました。最大の武器である恐ろしくも美しいと称賛される末脚は、ほぼ最後尾からウマ娘を喰らい尽くしていく光景が幻視されるほど。
このレースで波乱が巻き起こるとなれば、『英雄喰らい』の名を持つ彼女が起点と見て、おそらく間違い無いでしょう。
そして2番人気『ヒカリフライト』、5枠10番での出走が確定しています。
ここまで無敗の4戦4勝。無敗のまま2冠目を手にすることができるのでしょ…おや?なにやら騒がしくなりましたね…
「…すいません、今なんと?」
「私は、『超光速のプリンセス』ことアグネスタキオンの娘、ヒカリフライトです」
「えぇ!?」「待てよ、アグネスタキオンっていえば…」「あの4戦4勝の…」「待てよ、この娘の出たレースって…」「アグネスタキオンと同じレースじゃないか!」
「そうです。正直な話、私が走る理由には私怨も含まれています。純粋に勝ちたい…そんなウマ娘たちに私怨まみれの私が混じるのも、あなたたちからすれば不相応に見えると思います」
ヒカリフライトはただひたすらに、事実を述べていく。ヒカリフライトの走る理由の大部分は、母であるタキオンを泣かせた者たちを見返す為…マジで私怨なのだ。
「そりゃそうだろう!」「私怨って…なにが君をそうさせたんだね!」「私怨…もしかして…」「このレースに出るために懸命に努力したウマ娘ばかりなのに…走る理由は私怨?ふざけるな!」「第一母親と同じレースしか走らなかったのも、母親と同じで何かやってて、副作用が出るのが怖いからでしょう!」
まぁそりゃブーイングの嵐です。最後の奴に至っては、証拠もないのにあたかもドーピングをしているような口ぶりだ。
「ちょっと黙ってもらえませんか?」
ヒカリフライトはそんなブーイングを一蹴する。だが、ヒカリフライトは記者からのブーイングの中で、ただ1人ブーイングを飛ばさず考え込む記者に狙いをつけた。
「あー…そこの記者さん、何か思う事あります?」
「はい、えっと、もしや私怨とは…私たちメディアに対してでしょうか」
「正解です。母はもちろん、私もドーピングなどしていません。他者を薬で蹴落とすような事もしてません。
にも関わらずあなたたちメディアは、あたかもそういった不正に手を出したと報じ、母や父を悲しませた」
怒り…いや怨念とすら形容出来るほどの表情で記者陣を見ながら、淡々と自分の意見を言っていく。
「…この際なんでハッキリ言いますね?恨みや怒りを煽るのは2000歩譲って構いませんが、自分にその矛先が向いたからってギャーギャー喚くのは、大人として…いえ、人としてどうかと思いますよ?」
「甘ったれんなクソガキが!」
とそこまで聞いた記者が顔を真っ赤にしながら、怒りに任せてヒカリフライトに殴りかかる。
しかしその拳も、スレスレの所で警備員に止められる。あーだこーだと喚き散らしながら連行されていくが、それを見てヒカリフライトを糾弾する記者はいなかった。
そうすればあの記者と同じと認める事になる上、ヒカリフライトが先ほど言った『愚かな人間像』にピタリと当てはまってしまうからだ。
「まだここにいる記者さん達は冷静さがあるみたいですね。ではこれ見てください。あ、そこのテレビカメラさーん。生放送ですよね?ちゃんとズームして見てくださいね」
なんて言って取り出したのは、自身と母であるタキオンのドーピング検査票。共に4レースとも陰性となっている。これを見て当然ざわめく記者陣。
「これは原本です。コピーして皆さんに配布しようとも考えましたが、こちらが確実ですので、こうしてお見せしております。真偽が怪しいと思うなら、○○病院へ電話してもいいですよ?カルテと共に検査の詳細もしっかり残っていますので」
記者陣はとうとう黙り込んでしまう。無理もない。自分達が正しいと思っていた事象の裏を知ってしまったからだ。
「あなたたちは利益を得る為なら、嘘を言ったり書いたりしても良い立場にあるんですか?その嘘で後の人生をズタズタにされて悲しむ…そんな人たちを生み出しているかもしれないという自覚はありますか?よく考えて下さい。私からは以上です」
…完っ全に会見会場がお通夜ムードとなりました。
しかし、それで終わらないのが今回の会見。
そう。あの素晴らしい戦績を残しているヒカリフライトが『2番人気』なのだ。
彼女の人気をぶち抜き、堂々の1番人気となったウマ娘がいる。
彼女が顔を覗かせた途端、記者陣が色めき立つ。それが彼女の人気ぶりをより引き立たせる。
彼女の名は…
「ドリームオブプリンセスだ。日本での大舞台に出れるとなり、興奮が隠しきれないというのが本音だ。だがあえて言うなら…私が目指すのは頂点ただ一つ。日本のウマ娘達にも負けないと自信を持って宣言しよう」
自信をここぞとばかりに見せつける彼女の姿を捉えようと、カメラのシャッター音が鳴り響く。
そう、このウマ娘『ドリームオブプリンセス』は外国からの刺客。元々は皐月賞から参戦する予定だったが、手続きの承認で誤差が生じタッチの差で参加できなかった。が、その実力は本物。
大逃げから追い込みまで可能な幅広い脚質。芝もダートもお手の物と申し分ない。最も得意な距離は中距離だが、他の距離も走れなくはないという、オールラウンダーなウマ娘だ。
戦績も負け無し…という綺麗な戦績とまではいかないが、数多くのレースで勝利経験を持つ。
突然の参戦に驚く者も多かったが、しばらくすればご覧の通り。こうして1番人気をかっさらっていった。
日本ダービー。
それは『最も運のあるウマ娘が勝つ』レース。
『最も速いウマ娘』はヒカリフライトだった。
ならばこのレース。
幸運を引き寄せるウマ娘は、ダレだ。
………ちらっ