「おーい!一夏ー!置いてくぞ~!」
「弾!ちょっと待ってくれ!」
俺達は私立藍越学園の入試当日、一夏の寝坊により入試に間に合うかギリギリの状態である。
というかなぜ学園で試験をしないんだよ…ホールとか借りたら金がかかって仕方がないだろうに。
ちなみに一夏は家庭の事情で就職に有利な藍越学園を選んだのが、俺は工業の方にするか悩んだすえそこまで行きたいとこもなく(決して学力が足りなかった訳ではない、決してだ)なら、仲のいいやつと目的が似てる場所に行こうとなった訳だ。
うちの家族はこじんまりとした定食屋をしているのだが厨房を仕切っているじいさん曰く「好きにしろ」なので反対はなかった。
「すまん!寝坊した!」
「言い訳はいい、さっさと行くぞ!」
思えばこのときもっと冷静に判断すべきだったと思う…試験会場はバスで三つ乗った場所にある…のだが。
「迷った」
「何てこった!」
迷った
会場に行く道ではなく会場内で。
なんなんだよこの設計は、こんなに迷路みたいな通路じゃなくてよかっただろ…某麻雀アニメの主人公をバカにした罰なのかね。
そんな、バカな事を考えていると
「お!ドアだ!とりあえず入ろうぜ!」
「あ!一夏!待ちやがれ!」
そのドアを開けた先には
ISが『二機』鎮座していた。
念のため説明するがISことインフィニット・ストラトスは数年前俺達の知り合いの『メカ兎ねーちゃん』が造った物で女にしか乗ることが出来ないパワードスーツでコアの部分はメカ兎ねーちゃんにしか造れず全部で467個のみである。年に一度行われる世界大会通称モンド・グロッソがあり世界中が盛り上がる。だがしかしその一方で、というか当然のごとく力を得た(厳密には得ていないやつも)女たちは自分たちは偉い、逆らうな、という考えのもと女尊男卑が世界中に蔓延している。それをメカ兎ねーちゃんがどう思っているかは分からないが。
「これがISねぇ」
「近くで見ると結構でかいな」
「こんな姿で戦車とかより強いんだよな」
「空も飛べるから戦闘機とも戦えるぜ?」
「でもなんでこんな所にあるんだろうな?」
「俺が知るか」
「「はぁ」」
俺達がなんとなく、なんとなーくでISにもたれかかると
「!!おい!弾!何かが頭の中に流れ込んでくる!」
「こっちもだ!」
なんだこりゃ!あれか!都市伝説の『男だけが使えるIS』だってのか!?
体全身にパーツが装着されていく。
「一体なによ、もう『適正調査』は終わったわよ…って貴方たち何してるの!え!男がISを動かしてる!?」
「なぁ一夏」
「なんだ?」
「入試どうなるだろう…」
「中卒は就職には不利だよな…」
俺達はあまりの事態に逆に冷静になって入試試験の事を考えていた。現実逃避ではないので勘違いしてはいけない。
弾の語りで進んでいく予定です