5pb.とMAGES.をメインに据えたものがあまりなかったので、じゃあ自分で書こうってノリです。
4月3日 13:24 プラネテューヌ 駅前広場
「あれ?MAGES.?」
「む、5pb.、どうしたのだ?こんなところで」
「ちょっと用事があって。そうだ、MAGES.も来る?」
「何の用事か知らないが、付き合うことはできん。私はこれから、ゲイムギョウ界を新たな段階へ導くための実験を行わなければならないからな。フゥーハハハハハ!」
「な、何するのか知らないけど、あまり危ないことしちゃだめだよ?」
「ああもちろんだ。心配するな、完成すれば、きっとお前も驚くぞ」
「あー、うん、じゃあ、また今度ね」
「あぁ」
思えばこの時、私は実験などすべきではなかったのだ。全ては偶然である。世界を新たな段階へ導くというのなら、もっと慎重に事を進めるべきだったのだ。残念ながら、私は慎重じゃなかった。愚かだった。浅はかだった。こうなることが分かっていれば...いや、今大切なのは過去を後悔することではない。今どうするかを考え、大胆かつ慎重に行動することだ。そうでなければ、私は”彼女”を救えない。
4月3日 14:06 プラネテューヌ ラボ
自宅、もといラボに戻ったMAGES.は、早速机に向かい、実験を始める。一見何の変哲もない電子レンジのプラグをコンセントにさし、ケータイ電話をひらく。
「時間は...5分でいいか」
慣れた手つきで電子レンジのダイヤルをいじり、ケータイから電子レンジに電話をかける。何も知らない人が見れば意味不明な行動だろうが、本人はいたって真剣。
「これで良し、と」
そう言ってMAGES.が通話キーを押すと、電子レンジのチンという音が部屋に響く。
「時刻は...ククッ...フゥーハハハハハ!!」
時計を確認するや否や、彼女はお得意の高笑い、それもいつもより大声で。
「もしもし、私だ。ああ、ついに手に入れたのだ、神にも等しい力を」
手に持ったケータイ電話を耳元へ持って行き、彼女は話し始めた。しかし、ケータイは通話中にはなっていない。
「これがあれば、もはや我々の勝利は目前、ついに“機関”の連中への逆襲の刻が来たのだ!」
傍からみれば誰かと会話しているように見えるかもしれないが、これは独り言。MAGES.の興奮した声が、彼女以外は誰もいないラボにこだまする。
「しかしまだ油断はできない。ヤツらを侮るな。ああ、ではまた連絡する。ルクス・トゥネーヴェ・イメィグ・ノイタミナ・シスゥム…」
お決まりのキメ台詞を言い終え、満足げに笑いながらケータイをとじるMAGES.。その表情には、確かな喜びが浮かんでいた。
この時までは。
4月4日 13:03 プラネテューヌ ラボ
「これが新しい発明なんですね、何に使う装置なんですか?」
さながら新しいおもちゃを与えられた子供のようにその紫の瞳を輝かせているのは、プラネテューヌの女神候補生ネプギア。MAGES.の作るガラクt...超次元ガジェットに対して興味を示す数少ない人物である。
「う~ん、ただの電子レンジに見えるけど...」
その隣で疑わしげに見つめるのは、ラステイションの女神候補生ユニ。ネプギアとは違い、あまり興味をひかれていないことがわかる態度をとっているのだが、そんなことお構いなしにMAGES.は話し始める。
「二人とも、今日はよく来てくれた、さぞかし嬉しいことだろう。なんせ人類の歴史を変える発明を、開発者である私以外では初めて見ることができるのだからな、フゥーハハハ!」
「ええっ!人類の歴史を変えるって、MAGES.さん、そんなにすごいものなんですか!?」
「なんでもいいけど、何の装置かを早く教えてほしいんだけど...」
「ふふ、よかろう、聞いて驚くがよい。この電子レンジはな...」
MAGES.がためを作り、ラボに数秒間の沈黙が走る。
「タイムマシンなのだ!!」
右手を前方に広げ、決まった...という顔をするMAGES.。ネプギアとユニは少しの間ぽかんとしていたが、すぐに各々の反応を示す。
「えええっ!!タイムマシン!?」
「何を言い出すかと思えば...はぁ、無駄足だったわ...」
「ほう、ユニはこの私を疑っているのか」
「当たり前でしょ、こんな電子レンジがタイムマシンだなんて。扉が上に開く車出された方が、まだ信じられるわ」
ユニは小ばかにしたような表情を浮かべ、MAGES.に背を向ける。
「なんなら試しに使ってみてもいいんだぞ?」
「ええっ!使わせてくれるんですか!」
ネプギアの瞳の輝きが一層増す。
「って、ネプギア、アンタ信じてるの?」
「さすがはネプギア、私とともに狂気の道を歩むとの契りを交わしただけのことはある」
「アンタ何を約束してるのよ!?」
さらっととんでもないことを言ったMAGES.に対し、ユニの声のトーンが2段階くらい上がる。
「ではこれより、第1742回円卓会議を始める!ネプギア、何か変えたい過去が、一昨日までに無かったか?」
「一昨日まで?ええっと...」
「私はスルー!?」
4月4日 13:12 プラネテューヌ ラボ
「ではネプギア、準備は良いな?」
「はい、OKですよ」
「本当に...やるのね」
結局実験は行われることに(暴走気味のMAGES.とネプギアによって)決まり、半ばあきれ顔のユニ。ネプギアの右手にはケータイ電話が握られ、MAGES.がその始まりを告げる。
「それではこれより、
「カッコよく言ってるけど、それってプリン作戦ってことじゃ...」
ユニの指摘など聞こえていないという感じで、MAGES.が続ける。
「作戦の概要は覚えているな?ネプギアよ」
「はい、私が昨日の今頃の時間に戻って、お姉ちゃんのためにプリンを買えばいいんですよね?」
3人での話し合いにより、実験の内容はネプギアが昨日に戻りプリンを買うことと決まった。なんでもストックを切らしてしまい、姉のネプテューヌがプリンを食べられず駄々をこねたのだとか。バカバカしいとため息をついたユニと、それなら確認がしやすく確実で、実験にもってこいだと言ったMAGES.により、速攻で決着。円卓会議は1分で終了した。
「そういえばMAGES.さん、1つ聞いてもいいですか?」
「む、なんだ?まさかとは思うが、この期に及んで怖気づいたのではあるまいな?」
「いえ、そうじゃなくて。元の時間に戻るときは、どうするんですか?」
ネプギアの質問に対し、MAGES.は薄笑いのような表情を崩さぬまま答える。
「フフッ、そんなものはない!」
「「ええっ!?」」
2人の女神候補生の声がシンクロする。
「そ、それどうゆうことよ!ネプギアはどうなるの!?」
すかさずユニが食って掛かる。しかしMAGES.は飄々と答える。
「心配するな。私の行った実験の通りなら、ネプギアはなるべく昨日と同じ行動をとりつつ、今日この時間まで過ごせばよい。そして私に報告してくれ、なに、たかが1日だ、それくらいどうにでもなるだろう?」
ネプギアは少し考え込むような身振りをしたが、すぐに顔をMAGES.の方に向け、
「わかりました、私、やります!」
そう響いた声は、満足げな微笑と不安げな困惑の、2種類の表情を生み出した。
更新は不定期になると思いますが、完結させたいですね。
評価、感想いただけると幸いです。