今回は趣向を変えて、『咲野 皐月』様が考案された、自作のオリジナル主人公の生誕記念回をお送りします。
最初はぶっちゃけ『誰得だよwwww』と、嘲笑うのではないか考え見送ろうとしたけど、折角の案を無駄にしたく無いため、今回の京介の生誕記念回を執筆しました。
それでは、どうぞ!
時は春、3月半ばごろ。この時期は別れと出会いが同時に交差する。その証拠に世は卒業式や入学式に臨む者、新社会人としての一歩を踏み出す者、それらを見届ける者……どう動くのかは個々としてはさまざまである。
「きょーさんの誕生日を盛大に祝う!」
「何急に言い出すの透子ちゃん?」
しかしそんな中、CiRCLEの待合スペースでMorfonicaの姿があった。彼女達は今度CiRCLEで行われる7バンド合同ライブの打ち合わせをする手筈であったが、彼女達以外のバンドは卒業式などでの準備で忙しいようでまだいなかった。
そして待ち合わせの最中に、Morfonicaで一番のトラブルメーカー…透子が突然また何かを計画し始めたのであった。
「あたし前にきょーさんから聞いたんだけど、誕生日が4月4日なんだって。ほら、考えれば当日まで1ヶ月もないわけじゃん?」
透子の言葉を受けた七深は、無言で自分のスマホを取り出してカレンダーを確認した。すると透子の指摘通り、『4月4日 きょーさん先輩 誕生日』と書かれていた。
「確かにそうだけど〜、でもどうしてきょーさん先輩の誕生日会を計画しようとしたの〜?」
『どうせまたいつもの思いつきだろう……』そうタカを括ったつくしであった。しかし……
「だってあたしら、きょーさんに祝ってもらってばっかりじゃん。だからあたしらなりに恩返ししようってわけ。 それにきょーさん、次年度から生徒会長になるって話だし、しかも受験生だから今まで以上に多忙になるわけじゃん? だから思い出作りにもなるかなって思ったわけよ。」
透子の口から出てきたのは、普段の彼女からは考えられない至極もっともな正論であった。
それもそのはず、京介の誕生日はMorfonicaの中では最初に誕生日を迎えると新学期が始まる前のため、Morfonica結成の時には既に時期が過ぎているのである。
ちなみに余談だが、京介はこの春、羽丘学園の生徒会長になるのであった。本来なら副会長のつぐみが生徒会長を担う筈であったが、前生徒会長の日菜が突然『きょーくんが生徒会長に向いてるからきょーくんが会長やってねー! つぐちゃんは副会長でお願い!』と直々に指名されたのであった。
それを聞いた日菜を知る者曰く『ほぼ押し付けに近い。』と口を揃えて言ったのは言うまでない。
そして現在、京介はこの日、生徒会の会議があるため、ライブの打ち合わせは遅れての合流するようである。
「まあ、そうだけど……ましろちゃんとるいさんはどう考えるの?」
透子の意見は正論のため、何も言い返せないつくしであったが、未だ無言のましろと瑠唯にも意見を求めた。しかし……
「もちろん祝うに決まってるよ。つくしちゃん、それを聞くのは愚問に近いよ?」
「祝わない理由が無いわ。それに今回ばかりは桐ヶ谷さんの意見に従うわ。盛大に祝わないとこの先後悔する事になるわ。」
「即答だし、なんか私が悪い風になってるんだけど……。」
二人は即答して祝うと主張してきた。しかもその時二人は『祝うのは当然の事でしょ?』と言わんばかりの表情をしていたのは言うまでもなかった。
「その話、私も一枚噛ませて貰えないかな?」
「「レイヤさん!」」
しかし話の最中に透子とつくしは誰かに声をかけられた。声の方を向くと、そこにはRASのベース&ボーカリスト…和奏 レイことレイヤがそこに立ってた。どうやらレイヤも話を聞いていたようだ。
「あのー、レイヤさん。どこまで話を聞いてました〜?」
「透子ちゃんがルカくんの誕生日会を計画した経緯からだよ。」
一応七深はレイヤも参加する事なったら話に加わるのが本当なら、話を合わせて打ち合わせするために、レイヤが何処から今回の話を聞いていたのか確認した。レイヤが聞いていた範囲はほぼ最初から聞いていたので問題ないと七深は安堵した。
「私も、ルカくんの誕生日を祝いたい。幼馴染として、祝わなきゃいけない……これじゃダメかな?」
一方で、レイヤは真剣な目つきで幼馴染である京介の誕生日を祝いたいと参加の旨をMorfonica全員に伝えた。
「いいですよー。」
「広町的に問題無いです〜。」
「もう、二人とも……。私も問題無いです。」
「ありがとう、皆んな。」
透子と七深は即座に了承した。そんな二人に対して呆れたつくしだが、自分も問題無いとレイヤに告げた。
「レイヤさん。参加するのは構いませんけど、抜け駆けは絶対許さないですよ……?」
「倉田さんと同じく。京介さんに好意を抱いているのは貴女だけではありませんよ?」
「……二人とも、それは私に対しての挑戦状として受け取っていいかな?でも残念、最後に勝つのは私だよ。」
しかし、ましろと瑠唯は問題無いと言いつつレイヤに対して色々と牽制してきた。レイヤも二人の忠告を聞き入れるも、遠回しに自分も負けないと宣言した。
その後ましろと瑠唯、レイヤの三人の間に火花が舞い散ったのであった。
「すまない、少しばかし遅れた…って、何があった?」
三人が火花を散らしたちょうどその時、京介がAfterglowと青色のおさげの眼鏡少女…
ちなみに京介とAfterglowとロックが一緒に来た理由は、学年は違えど同じ学校の生徒であるのもそうだが、京介とつぐみはそれぞれ生徒会長と副会長、ロックは書記として生徒会に所属する事になったので一緒に行動していたのである。
「あーコレは「ちょっとした痴話喧嘩です〜。」そーそー、それです!それ!」
「痴話喧嘩……嗚呼、そういう事か……。」
今の光景を見て疑問に思った京介だが、七深は何故そうなったか経緯を説明しようとした矢先、七深が突然割り込んで口を挟んできた。どうやら目の前にいる京介に誕生日パーティの企画を悟られないようにはぐらかしたのだ。
「あっ、そうだきょーさん!三人を止めてきて下さいよー!きょーさんならそんなの朝メシ前っしょ?」
「ハイハイ。」
そしてそれに追い討ちをかけるように透子は三人の小競り合いを止めるよう促した。透子の妙な気迫に圧倒された京介は渋々三人の仲裁に入って小競り合いを鎮めたのだ。
その後は用事を終わらせた各バンドも合流しだして、打ち合わせの方も以前問題無く進めたのであった。
そして時は過ぎ、4月4日
卒業式も無事終わり、生徒会も新体制を整え終えた中、各々の進級や進学を迎える事となった。
そんな京介も新学期まであと数日を迎える中、今日は7バンド合同ライブが開催される日である。
本来なら少し早く開催される手筈であったが、大学の入学式と高校の新学期初日、それぞれがアイドルやプロである『Pastel*Palettes』と『Roselia』のスケジュールの都合を照らし合わせた結果、全員の予定が空いているのはこの日だけであるのだ。ちなみに京介たち新生徒会メンバーも入学式などの打ち合わせをこの日までにきっちり終わらせてライブに臨むのであった。
そして合同ライブは今日の午前9時30分からなので、京介は事前に行く準備は終えているので、支度も終えてCiRCLEに行こうとした。
「キョウ兄様、お誕生日おめでとうございまぁぁぁぁぁぁぁぁす!」
しかしその時桜雪が手にプレゼントを持ちながら部屋に飛び込んできて誕生日の祝福の言葉を京介に贈った。突然の事で京介も戸惑いを隠せなかった。
「……桜雪、気持ちは分からなくもないが少しは自重してくれないか?」
「キョウ兄様の誕生日ですもの!祝わないと一生後悔する事になりますわ!」
桜雪の突然の行動に苦言を呈したが、当の彼女はお構いなく…というよりコレが当然と言わんばかりの表情でプレゼントを渡そうとした。しかしちょうどその時京介のスマホから電話がかかってきた。
「はい、はい……桜雪、電話だ。」
「誰ですか、こんな時に……!」
京介は電話に出て受け答えすると、自分のスマホを桜雪に差し出した。どうやら電話の相手は桜雪に用があるようで、彼女に変わるよう要求してきた。
桜雪は良い所で邪魔が入ったからか、苛立ちを隠さなかったようで京介のスマホを受け取って電話に出た。
「はいもしもし! 変わりましたが、誰ですか?」
『桜雪さん、いつからそんな態度を取るようになったのですか?』
桜雪は苛立ち気味に受け答えしたが、電話の相手の声を聞いて背筋が凍りついたように身震いした。苛立って相手もロクに知らなかったためスマホの表示を見ると『優奈さん』と書かれていて、電話の相手が誰なのか今初めて知ったのだった。
『月の森の生徒会長に就任したというのにまだそんな態度を取るとはまだ会長としての自覚がないようですね。此処は今日1日剣道で鍛錬を積んだ方がいいですねぇ?あ、ちなみに拒否権はありませんのであしからず。それにもう貴女の家の玄関前にいますので逃げようとしても無駄です。』
優奈がそう言うと電話を切った。次の瞬間、玄関からチャイム音が鳴った。京介が誰が来たかを確認するため玄関のドアを開けるとそこには優奈が黒い笑みを浮かべながら仁王立ちをしていた。優奈は京介に一度一礼して家の中に入った。その数分後、桜雪の首根っこを掴んだまま戻ってきた。
「さぁ桜雪さん……逝きますよ?」
「せんぱぁぁぁぁぁぁぁぁい! 絶対『いく』の字、間違えてますわぁぁぁぁ!」
そして優奈は京介に一瞥してからそのまま家を後にして桜雪を引き摺りながら(おそらく目的地であろう)剣道場に向かったのであった。
「一瞬だったな……。」
京介が嵐のようだと感じていると、またしてもチャイム音が鳴った。誰だと思い玄関のドアを開けると、そこにはレイヤがいた。しかも彼女の後ろにはましろと瑠唯が控えていた。
「おはよう、ルカくん。」
「おはよう。それと、わざわざウチまで来たんだな……。」
「私達はルカくんに早く会いたかったから、ルカくん家に来ちゃった♪」
「そうか。まあ深く考えても仕方ないから早く行こうか。」
レイヤ達とは一緒に行く約束をしていなかったが、これ以上触れるのは流石にマズイと感じたのか、追求するのをやめた。
そして時間も惜しいので、京介達はCiRCLEに向かうのであった。
そして時間が過ぎ、同日 17時30分……
その日の7バンド合同ライブは何もアクシデントが起こる事もなく無事に終わる事ができた。
その時ライブの後に急遽打ち上げを開催される事になった。突然の事で全員が戸惑ったが、幸い誰もこの後の予定が入っていなかったため全員参加となった。
そして打ち上げの準備に入ってるなか、京介もその中の輪に入って準備に取りかかっていたが……
「アンタは邪魔。楽屋で待ってて。」
「京介は少し休んでてね〜☆」
途中で蘭とリサに摘み出されて、楽屋に無理矢理連行されてそこで準備が終わるまで待つよう言われたのだ。
「そして何故皆さんもいるのでしょう?」
「見張りです。」
「右に同じく。」
「私も同じくです。」
しかも楽屋にはましろと瑠唯とレイヤがいて、蘭とリサは京介の身柄を彼女達に任せると即座に退散したのだった。
「しかも何故見張りを……」
「「「手伝いに行かないようにするため(です)。」」」
「そ、そうか……。」
京介は何故三人が見張りをしているのか尋ねたが手伝いに行かない為であると即答で返された。
「……でもこれは流石にやりすぎじゃあないか?」
「これくらいが普通です。」
ちなみに京介は今楽屋の椅子に座っているわけだが、右隣に瑠唯、左隣にレイヤ、向かい側にましろが座っていたのだった。流石の京介もこればかりは逃げられないと悟ったようだが、同時に刺激が強いとも感じ取れた。
「あっ、そうだ。忘れないウチにルカくんに渡したい物があるんだ。」
「渡したい物?」
そう言ってレイヤは自分の鞄からプレゼント用にラッピングされた箱を取り出した。
「はい、コレ。ルカくんの誕生日プレゼント♪」
「ありがとう、レイ。」
そしてレイヤはそのプレゼントを京介に差し出した。京介は笑みを浮かべて差し出されたプレゼントを受け取った。それを間近で見ていたましろと瑠唯は何処か不満気な表情を浮かべていた。
「それでしたら京介さん、私からも貴方に宛てたプレゼントです。」
「瑠唯もか……ありがとう。」
たった今レイヤが京介にプレゼントを渡した事に便乗してか、瑠唯も京介にプレゼントを取り出して、それを彼に渡した。
「むぅ……それなら私は、二つほど京介さんにプレゼントを渡します。」
「二つもあるのか……。」
レイヤと瑠唯が京介にプレゼントを渡した所を見たましろは、抜け駆けされたように感じたようで、二人に負けじと京介にプレゼントを渡すと公言した。しかもこの時ましろは京介宛にプレゼントが二つあるようで、京介は若干驚いたが、平然としていた。
「まずは……コレが一つ目です。」
「ありがとう、ましろ。」
ましろも二人と同じように京介にプレゼントを差し出した。それに対して京介も、3回目なのでプレゼントを普通に受け取った。
「それで二つ目はあるのか?」
しかしまだ一つ目しかプレゼントを貰ってないので、京介は二つ目のプレゼントはあるのか言及してきた。
「今から渡します。少し身を乗り出してもらえませんか?」
「(身を……?)こうか?」
するとましろはあると即答すると、京介に対して身を乗り出すようお願いした。京介も多少の違和感を感じたが、それに対して深く考えず、疑う事なくましろの言う通りにした。そして……
「んっ……。」
「「「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」」」
ましろは両手で京介の顔を掴んで、そのまま自分の唇を彼の唇に重ね…キスをしたのだった。それには思わず京介やレイヤはもちろん、普段表示を一つも変えない瑠唯ですら驚きを隠せなかった。
「…………プハァッ♪ お誕生日おめでとうございます、京介さん♪」
「あ、ありがとう……。」
キスをして1分後、堪能できたのかましろは京介の唇から離れて笑顔で祝福の言葉を掛けた。ましろにキスされた影響か、京介は顔を若干赤く染めながらお礼を言った。
「……京介さん、私の方を振り向いて下さい。」
「わ、分かった……。」
コレを見ていた瑠唯は納得がいかなかったのか、自分の方を見るよう京介に言った。京介も逃げ場を絶たれている状態だったので、逆らわずに瑠唯の方を見た。そして……
「んっ……。」
瑠唯は右手で京介の顎を押さえてそのままキスをしてきた。二回目であるが、京介は内心驚いた。
「…………ご馳走様でした♪ それと、お誕生日おめでとうございます♪」
「あ、ありがとう……。」
瑠唯も先程のましろと同じく暫くキスを堪能してから、京介に祝福の言葉を掛けた。京介は若干戸惑ったがお礼を言った。
「……ルカくん、私の方を見て貰えないかな?」
「わ、分かったよ……。」
今までの光景を見ていたレイヤも、京介を呼んだ。京介も今までの流れで何をされるか分かってはいたが、隣にいるレイヤに腕を掴まれていたため逃げられない状態であった。そして何も抵抗する事なくレイヤの方を見た。そして……
「んっ……♪」
レイヤはそのまま自分の唇を京介の唇に合わせてキスをしてきた。三回連続でキスをされたためか、京介は抵抗もしなかった。
「…………ありがとう♪ ルカくん、お誕生日おめでとう♪」
「あ、ありがとう……。」
そしてレイヤもましろと瑠唯と同じく、京介とのキスを堪能した後祝福の言葉を掛けた。もう慣れたためか、京介は若干顔を赤くしながらもお礼を言ったのであった。
「アレアレ〜?コレはお邪魔だったかな〜☆」
「何だよ、お前らイチャついてたのか?」
「何だ、ルイもシロも積極的じゃん!」
そこに突然、楽屋の出入り口の方から声が聞こえた。京介は錆びた機械のように声の方に振り向くと、そこにはリサとマスキングと透子がニヤニヤしながら此方…主に京介の方を見ていた。
「それでそれで京介〜?三人の彼女からキスを貰った感想、お姉さんは聞きたいなぁ〜☆」
「口や体が裂ける事になっても断じてアンタの前では絶対に言わん……!」
『最初から見てたんだぞ〜☆』と言いながら、リサは追い討ちをかけるように京介に近づいて、両手で彼の肩を逃げられないように掴んで感想を求めた。しかし京介はもちろん言う気が無いので感想を拒否してきた。
「いやぁー、レイが思いのほか積極的に動けて私は満足だぜ?」
「ちょっとますき! 揶揄わないでよ!」
マスキングもレイヤに近づいて、彼女の肩をかけながら茶々を入れてきた。もちろんレイヤも顔を赤く染めながら反論していた。
「シロもだぞ? まさかシロが先陣切ってキスするのは驚いたぞ?」
「それを言わないでよ透子ちゃん!」
透子もましろに近づいて、彼女の頬を
「それよりも……瑠唯は京介とのキスはどうだったのか聞きたいぜ?」
「あたしもー!ル〜イ〜、どうだった?」
そんなマスキングと透子だが、普段瑠唯に冷たくあしらわれる事が多いため、彼女を揶揄う材料が手に入ったのか、二人は瑠唯の肩に手を掛けて感想を求めてきた。しかし当の瑠唯は二人か水に差してきたのが気に入らなかったのか苛立ちを隠せなかったようだ。
「貴女達、こんな所で何油を売ってるのかしら?」
しかし、ドアの方から聞こえた声によって、二人がそれ以上揶揄う事はなかった。マスキングと透子はもちろん、その場にいたリサは恐る恐る声のする方向を視線を向けた。そこには黒い笑みを浮かべた千聖がいた。
「ち、ちちちち千聖⁉︎ 今準備に取り掛かってたんじゃあ……⁉︎」
「貴女達を見かけなかったから、何処だろうと探してたけど心当たりがあったから此処に来たけど、案の定だったわね。さて……三人とも?」
「「「は、はいっ‼︎」」」
打ち上げの準備の最中にリサ達が居ない事に気づいた千聖は、三人が京介達を揶揄う目的で此処に来たと踏んだようで此処に来たようだ。そして千聖は黒いオーラを発しながら再び黒い笑みを浮かべた。それには思わずリサ達も背筋を伸ばした。
「お説教が必要かしら?」
「「「……手伝いに行きます!」」」
そう言って三人は一目散に部屋を出て行った。三人の去った方を見た千聖は腕を組んでため息を一つついた。
「ありがとう千聖さん。助かったよ。」
「これくらいなんて事ないわ。 それにああいう事をされたら誰だって怒るわ。」
京介は頭を下げてお礼を言ったが、千聖は問題無いと返した。
「明後日の貴女の誕生日、ましろ達と一緒にとびっきりのプレゼントを用意して祝いに行きます。」
「あら、偉く突然だけど……分かったわ。 期待して待ってるわ。」
『それじゃあ準備があるからまたね♪』と言って千聖も部屋を出て打ち上げの支度に戻って行ったのだった。
そしてその数十分後、打ち上げの準備が終わって準備に取り掛かってた全員と合流したが、その時クラッカーの音が部屋中に鳴り響いた。
何事かと思ったが、『京介、誕生日おめでとう!』と書かれた横断幕がデカデカと部屋に飾られてたのと、テーブルの中心には特大のバースデーケーキが供えられており、その周りにはご馳走も並べられていた。
実は打ち上げというのは事前に決められた演技で、本当は打ち上げも少し兼ねた京介の誕生日パーティであったのだ。
経緯は透子がガールズバンドのメンバーに声を掛けて、合同ライブの後に誕生日パーティを行なう事となったのだ。それも京介には内密で計画を立てていたので、京介も部屋に入るまで気づかなかったのだ。
発案者である透子が乾杯の音頭を取り、乾杯の合図が出た。その後は京介にプレゼントを渡したり、ご馳走に舌鼓になったり、大食い対決や即席でバンドを組んでミニライブを行なうなど大いに盛り上がった。
そして、京介は参加者全員から少し離れた席で一人静かに、用意されたジュースを飲みながら即席バンドのミニライブを観ていた。
「アンタ、本日の主役でしょ?何こんな所でポツンと座ってるの?」
それを見兼ねた蘭は京介に声を掛けながら彼の隣に座った。流石に今日が誕生日の人間の待遇ではないと感じたようで声を掛けたようだ。
「あー……流石にこういうのは慣れてなくてな……。どうすればいいか分からなかったんだ。」
どうやら京介はこのような待遇には全然慣れてないようで、分からずじまいであったのだった。
「なら何も考えずに話の輪に入ったら?一応本日の主役だからある程度大丈夫でしょ。」
京介の心情を聞いた蘭は、自分で思いついた助言を京介にした。すると京介も蘭の言葉は至極尤もだと感じたようだ。
「分かった。 そうさせてもらうか。」
そして京介は、彼女の案に乗ることにしたようで、全員の元まで進もうとした。しかし途中で立ち止まって蘭の方を見たのであった。
「ありがとう、
「えっ……どういたしまして。」
お礼を言うのと同時に、蘭の名前を呼んだのであった。蘭も突然な事で戸惑いを隠せなかったが、ちゃんと捉える事ができたのであった。そして京介はパーティの中心に向かうのであった。
「……こんな時だけ名前を真面目に呼ばないでよ……。」
蘭は俯きながら京介に対して愚痴をいれたが、コレが誰かの耳に入ることはなかった。
そしてパーティはその後も盛り上がって、時刻が夜の10時になった時にパーティはお開きとなった。
パーティの後片付けが終わった後、全員はそれぞれの帰路に着くことができた。
そして京介も、夜の11時前後に家に到着した後は、一旦風呂を済ませてからプレゼントの中身を確認しようとしたが、時間も遅いため明日に持ち越しとなった。
その後は、ベッドの上で布団に潜りながら今日の事を思い出していた。すると、暫く時間が経った時、京介は夢の中に入っていったのであったーー。
まずはお気に入り登録をくれた、もしくは読んでくれたみなさんに深く感謝申し上げます!こんな拙作に手を伸ばしてくれるなんて感謝感激です。
今回は今作のオリジナル主人公、京介の誕生日をお送りしました。いやぁ、何を書こうか結構迷いました。まあ結局パーティの開催になりましたけどね(笑)
さて、次回は何も予定が変わらない限りは本編を進めようと思います。その間に別の小説も投稿致しますので、その時はよろしくお願いします!
それでは……次回もお楽しみに!
R-18の小説を……
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