白き蝶に導かれて……   作:なかムー

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 皆さま、どうもなかむーです。

 今回は前回予告しました通り、『咲野 皐月』様とのコラボ回の続きをお送りします。今回は前回登場したメンバー全員で王様ゲームをします。

 それでは、本編スタートです。


コラボ回(後編) 指名って当たりたくない時に限って当たっちゃう

 王様ゲームーー!

 

 それは男女が集まった時にやる、定番のレクリエーションゲームの一種。ランダムに決まった王様が出した命令を、ランダムに決まった参加者が行う。といったとてもシンプルなルールでやりやすいもの。

 

 だが、その王様の命令は『絶対』で、参加者は王様の命令には逆らえない……見方を変えればとても理不尽なゲームでもある!

 

 そんな王様ゲームが今!流川家で始まろうとしたのであったーー!

 


 

 「わ、若宮、それ本気で言ってるのか……?」

 「はい本気です!お泊まり会で王様ゲームは定番って聞いた事があります!」

 

 京介はイヴに王様ゲームをやるのか恐る恐る確認したが、当の本人の目に曇りはなく真剣な表情であった。

 

 「それならイヴ、それを言ったのは誰だ?」

 「ヒナさんにトーコさんです!」

 「「(やっぱり……。 あの二人、後で絶対シバく……!)」」

 

 今度は颯樹がイヴに余計な入れ知恵した人物を尋ねた。するとイヴの口から聞き慣れた人物の名前が出た。その名を聞いた颯樹と京介は後日制裁する事を心に誓った。

 

 「……私はやってみたいかな?」

 「流石はカノンさんです!」

 

 すると今度は花音がしどろもどろだが、やりたい言い出したのを機に颯樹と京介以外の参加メンバーも賛成した。

 

 「……仕方ない、此処はやるしか無いか。」

 「此方も同じく。」

 

 自分達以外に反対する者がいないからか、颯樹は渋々参加する事となった。京介も颯樹が観念する所を見て参加する事となったのは言うまでもない。

 

 

 そして王様ゲームをやろうと言い出してから数分後、この家にある物を使って王様ゲームの準備が出来た。

 

 ちなみにその準備というのは、人数分の割り箸に『王様』と書かれたものと番号が割り振られたクジに、偶然あったお菓子の空箱を上手い感じに大きさを調整したもの…といった少しクオリティがお世辞にもいいとはいえない物である。(そもそも突然の事なので急遽準備したのだからいうまでもないが)

 

 「それじゃあサクッとやろうか。」

 「嗚呼、もちろん。」

 

 王様ゲームの準備を終えて、颯樹は早くやろうと全員に催促した。その言葉に便乗してか京介は箱にあるクジの一本を掴んだ。そんな京介を見たのか、桜雪を筆頭に全員クジを一本ずつ掴んだ。

 

 「じゃあ行こうか……」

 『…………王様だ〜れだ!』

 

 王様ゲームのお決まり文句を全員で口を揃えて一斉にクジを引いた。

 

 そして……

 

 「あっ、最初は私です。」

 

 どうやら最初に王様になったのはりみのようで、彼女の手には『王様』と書かれたクジが握られていた。

 

 「最初はりみちゃんのようね。それで命令はどうするのかしら?」

 「そうだね……2番と7番、お互いが隣り同士になって、今から3回目のお願いが終わるまで手を繋いでください。」

 

 記念すべき最初のお願いはとても軽いものであった。そのお願いを聞いた颯樹と京介は内心ホッとした。

 

 「ワタシが2番です!」

 「広町が7番で〜す。」

 

 そして2番と7番を引いたのはイヴと七深のようで、二人はお互いが隣りになるように席の移動をしてから本題のお互いの手をイヴは右手で、七深は左手で手を繋いだ。これで最初のお願いは3回目が終わるまで続く事となった。

 

 「よし、じゃあ次行こうか。」

 

 最初の命令が終わった事を確認した颯樹は全員のクジを回収して念入りにシャッフルした。そしてシャッフルが終わったクジをテーブルに出した。

 

 『王様だ〜れだ!』

 

 そしてそのクジを全員が一斉に引いたのであった……

 

 「次の王様は俺だ。」

 

 2番目の王様は京介であった。その証拠に『王様』と書かれたクジをみんなに見せた。

 

 「それじゃあ1番、そこの自販機でジュースを買ってきてくれないか? お代は俺が出すよ。ちなみに若宮か七深の場合だったら一時中断なー?」

 

 どうやら京介の方も序盤という事もあり、あまりハードすぎない命令を出した。しかも命令を受けた者や命令執行中の二人に対してもフォローも忘れていない。

 

 「私のようですね。自販機の場所をお教えしてもよろしいでしょうか?」

 

 1番を引いたのは千歌のようだ。命令を受けた千歌は自販機の場所を教えてもらうよう京介に頼んだ。もちろん京介もこの家から一番近い自販機の場所を丁寧に教えた。

 

 「あと……はい、これ。注文はお任せします。それと残ったお釣りで自分が好きなの買ってきてもいいっスよ。」

 「分かりました。それでは行ってきます。」

 

 京介から1000円札を受け取った千歌は一度家を出た。そして数分後、千歌がペットボトルを数本持って帰ってきた。

 

 「はい、京介さん。炭酸は大丈夫ですか?」

 「問題ない、ありがとう。」

 

 そして千歌は炭酸ジュースの入ったペットボトルを京介に差し出した。その後はお茶や炭酸ジュースのペットボトルをテーブルに置いた。

 

 「千歌が戻ってきた事だし、再開しようか。」

 

 それを見た颯樹はシャッフルを終えたクジをテーブルに出した。どうやら千歌がジュースを買っている最中に予めクジのシャッフルを終えていたようだ。

 

 「はい! それじゃあやりましょう!」

 『王様だ〜れだ!』

 

 そしてイヴの一言で3回目の『王様ゲーム』が始まった。

 

 「あっ、次の王様は広町で〜す。」

 

 3回目は七深のようで、彼女の右手には『王様』と書かれたクジが握られていた。

 

 「七深ちゃんが『王様』か……でもホラー映画を観るのはNGだよ?」

 「流石にそんな事しませんよ〜。」

 

 花音は七深が『王様』になった時、何かを察知したのか彼女に対し一つ忠告した。だが七深も場を弁えているようで問題無いようだ。

 

 「それじゃあ5番は逆立ちしてもらいま〜す。」

 

 そして七深は一度咳払いして、命令を出したのであった。その命令に全員が頭に疑問符を浮かべながら首を傾げた。

 

 「コレはまた全然普通じゃない内容が飛んできたな……。」

 「えぇ〜、逆立ちは普通じゃないんですか〜?」

 「「普通じゃない(ありません)。」」

 

 颯樹の呟きを聞き取った七深は反論したが、当の本人に加えて、千歌にあっさりと一蹴されてしまった。

 

 「とにかくゲームの続きだ。5番は誰だ?」

 

 このまま放置しておくと話がズレる可能性があるとに感じた京介は、番号確認という名目で話を戻した。

 

 「あのー、5番は私です……。」

 

 そこで桜雪が恐る恐る手を挙げて自分であると名乗り出した。彼女の手に持ってるクジには『5番』とはっきりと書かれていた。

 

 「桜雪先輩〜……。」

 「七深さん、『王様』の命令は絶対、問題ありませんわ。」

 

 七深が何処か申し訳なさそうに呟いたが、桜雪は『問題ありません』と言わんばかりに真剣な表情になった。そしてその場で逆立ちを始めた。

 

 「……続けようか。」

 

 颯樹も今の桜雪に何か言いたげであったが、これ以上触れると感情移入するおそれがあるので、それらを払拭する為に『王様ゲーム』を進める事を提案した。その手にはシャッフルされたクジが握られていた。

 

 『……王様だ〜れだ!』

 

 

 今回だけで4回も聞いた掛け声と共に『王様ゲーム』を再開した。ちなみに七深とイヴは最初の《王様》の命令である『お互いが手を繋ぐ』が終わったため、お互いが繋いだ手を離していたのであったが、代わりに桜雪が逆立ちしたままの状態でクジを引いていた。

 

 そして……

 

 「次の王様はまた広町で〜す。」

 

 今度の王様は2回連続で七深になった。その手には『王様』と書かれたクジが握られていた。

 

 「広町さん、運がいいんですね。」

 「そんな偶然ですよ〜。それじゃ〜次は……」

 

 七深の運の良さを褒める千歌であったが、当の本人には『偶然』と流された。そして次の命令は何にするか考え始めた。

 

 しかし先程のように『逆立ちをする』といった『ズレた内容の命令』はしないだろう、そう心の中で考えた全員であった。しかし……

 

 「では8番、5番にキスをして下さ〜い。」

 

 その一言で全員の背筋が凍った。それもそうだ、先程の逆立ちとは真逆の定番の命令に極端なシフトチェンジしたから誰もが驚きを隠せないのである。

 

 「七深ちゃん、何でそんな命令を……?」

 「王様ゲームでキスは定番だととーこちゃんが言ってましたのを思いだしたんですよ〜。」

 「ですよね! ワタシもヒナさんから『王様ゲームでキスは定番』だと言うのを聞きました!」

 「「(あの二人は余計な入れ知恵を……。 今度絶対シバく……!)」」

 

 咲恋はおそるおそる七深に何故そのような命令を下したのか尋ねると、友達である透子の入れ知恵であった。それと同時にイヴも七深の命令は定番だというのを日菜から聞いたようだ。

 

 一方、京介と颯樹は余計な入れ知恵をした日菜と透子に対して怒りを感じるとともに制裁を下す事を決心した。しかし……

 

 「あのー、5番は私です……。」

 

 その時、花音が恐る恐る手を上げて自分が5番であると公言した。

 

 「続けるみたいだな……一応場の空気は読んで欲しかったけどね。」

 「みたいだね。でも気持ちはわからなくもないけど、ゲームだから仕方ないよ。 それと8番は誰かな?」

 

 京介はまさか続けるとは思ってなかったようで、花音に対してため息をついた。それを見たりみは苦笑いしながら京介を諭すと同時に命令を受ける者は誰か確認した。

 

 「……僕が8番だ。」

 「!」

 

 どうやら颯樹が8番のようで、それを聞かされた花音は驚きながら目を見開いた。

 

 「これも運命ですね!」

 「花音さんは嬉しいみたいだけど、颯樹さんは何処か複雑ね……。」

 

 この状況にイヴが嬉しそうにはじゃいて見ていたが、一方の咲恋は颯樹と花音をお互い見ながら冷静に分析した。

 

 「じゃあさっさとやろうか……。」

 「あっ、待って下さい颯樹さん。実はやって欲しい事が……」

 

 手っ取り早く終わらせて次の命令に移ろうとした颯樹だが、途中りみに止められてそのままの流れで何かを耳打ちした。

 

 「……分かった。花音が喜ぶならそれもいいか。」

 

 どうやら花音が『確実に喜ぶ事』だそうで、りみの言い分にもスジが通っていると感じたからか颯樹はそれを実行する事となった。

 

 そして颯樹は花音に指示を出して壁際(かべぎわ)に追い込むように誘導した。

 

 「あの…颯樹くん? キスをするんだよね……?」

 「今からやるよ。」

 

 花音は颯樹の行動に対して疑問があるのか恐る恐る尋ねた。それに対し颯樹は『やる』の一点張りで花音には何も言わなかった。

 

 そして花音が壁際に到着した次の瞬間……

 

\バンッ‼︎/

 

 突然左手を壁に伸ばして、右手の指で花音の顎を持ち上げて自分が見つめ合うようにさせた……所謂『壁ドン』『顎クイ』である。

 

 「(ふぇぇ……颯樹くんに壁ドンと顎クイを同時にされてるよぉ……。しかもみんなが見てる前で……。)」

 

 これには花音も驚きを隠せなかったようで、顔を赤面させながら混乱していた。そして……

 

 「…………」

 「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

 

 そのままの状態で颯樹は無言で花音にキスをした。花音は突然壁ドンと顎クイに加えてキスをされた影響で頭が追いつけず全てを理解するのにかなり時間がかかった。

 

 そして……

 

 「ふ、ふぇぇぇぇ〜…………!」

 

 花音は顔を赤面させて目を回した状態で頭に尋常じゃない量の湯気が出てそのまま気絶して倒れた。それを見兼ねた颯樹は床に完全に倒れきる前に花音の体を支えた。

 

 「花音、大丈夫か?」

 「ふぇぇぇ、さ、さささ颯樹くんと、颯樹くんととと……」

 「コレはもう無理そうだな……。」

 

 花音の状態からしてコレ以上ゲームの参加は見込めないと判断した颯樹は、花音を寝室に寝かせるために京介案内のもと一旦リビングを出た。そして寝室に到着した後は、事前に敷かれた花音を寝かせてリビングに戻った。

 

 「さて、流石にもうコレ以上続けるのは無理そうだぞ?」

 「でも颯樹さん、全員物足りなそうだから言っても無駄だぞ?」

 

 コレ以上王様ゲームを続けるのは得策では無いと判断した颯樹だが、京介が全員物足りなそうな表情をしているのを指摘した。

 

 「……仕方ない、次もう一回やってから判断しようか。」

 

 京介の意見を呑んだ颯樹は妥協案としてもう一度王様ゲームをしてから判断する事となった。それを見兼ねたイヴはクジをシャッフルしていつでも引ける準備をした。

 

 「それじゃあ……」

 『王様だ〜れだ?』

 

 そして5回目となる定番の掛け声と共に『王様ゲーム』が再開された。そして桜雪も逆立ちしながら器用にクジを引いたのは全員暗黙の元、仕方なかった。

 

 「あら、私が王様ですね?」

 

 王様になったのは千歌のようだ。その証拠に千歌の手には『王様』と書かれたクジが握られていた。

 

 「チカさんが『王様』ですか……では命令はなんですか?」

 「そうですね……では2番と4番、二人でポッキーゲームをして下さい。」

 

 千歌は一瞬考えたが、何かを感じ取ったのか先程のキスと同様の命令を下した。

 

 「(コレはまたぶっ飛んだ命令だけど、王様ゲームだとテンプレに近い。まぁでも流石に確率が少ないから全員が、『誰でもいいや』で済むかもって考えてるかもな……。)」

 

 京介はクジを見る前にこの命令について考え事をした。確かに王様除いた(リタイアした花音も除く)参加者の数を考慮しても誰も確率が同じくらい低いため割り切ってると判断したのだろう。

 

 「2番は私です……。」

 

 するとりみが恐る恐る手を上げて自分が2番であると公言した。

 

 「りみが2番か……なら4番は誰だ?」

 「ワタシではありません。」

 「あたしも違うわ。」

 「広町も同じく〜。」

 

 颯樹がりみの番号を確認すると、その相方の番号は誰かを確認した。しかしイヴ、咲恋、七深……と違うと言った。そして全員が京介を見る。

 

 「京介、アンタ番号は?」

 「そういえば見てなかったな。どれどれ……!」

 

 咲恋が京介の番号はいくつか確認した。しかし京介は番号を確認するのをウッカリ忘れてたため番号を直ちに確認した。すると京介の表情はだんだんと変わり始めた。

 

 「……ゴメン、4は俺です。」

 

 そして京介は自分が4番であると公言した。その証拠にクジには『4』と書かれていた。

 

 「……そんなの許せませ『少し黙っててね』ブハッ⁉︎」

 

 桜雪が逆立ちした状態で、鋭い眼光でりみを睨むが嫌な予感を察知した颯樹の手刀を鳩尾に喰らってそのまま倒れて気絶した。

 

 「……さて、そろそろやってもらおうか。」

 「「……はい(はーい)。」」

 

 桜雪を黙らせた颯樹はポッキーゲームを早くやる事を催促する。それを受けて京介とりみはポッキーゲームをやる事となった。

 

 先程買ってきたお菓子の中にポッキーがあったため道具に関しては問題無かったが、途中京介とりみがポッキーのチョコの部分はどちらが咥えるかで譲り合いが発生した。それを見た千歌に『ジャンケンで決めなさい。』と言われたので、勝った方がチョコ側というルールの元ジャンケンをた。その後は京介が勝ったため、彼がチョコ側となったのである。

 

 そして……

 

 「「…………。」」

 

 今現在、京介とりみがお互い向き合ってポッキーの端を咥えた状態でゲーム開始したのである。しかしお互いがその状態を保ったまま動こうとしてないのであった。

 

 「(しかしこのまま進めばキスする事なりかねん。この状況、どうする?どうする……そうだ、()()()折って、その後偶然折れたった事にすればいいのか!)」

 

 このままだと口づけする事を危惧した京介だが、偶然を装ってポッキーを折る事を計画したのだ。

 

 「ちなみに故意に折ったら貴方の腕を折るので覚悟して下さい♪」

 「‼︎(唯一の逃げ道が⁉︎)」

 

 しかし京介の考えを見透かしたのか、千歌は京介に対して黒い笑みを浮かべて対して牽制をした。

 

 そこから暫しの間沈黙と静寂が続いた。しかし……

 

 

\サクッ/

 

 小さいながら咀嚼音が聞こえた。しかもその音はりみの方から聞こえた。そこから導き出せる答えは……

 

 「(本気かりみりん⁉︎まさか君の方から進んじゃう⁉︎)」

 

 りみが最初に動き出したのだ。そこから更に『サクッ』『サクッ』……と小さい咀嚼音が連続で続いた。

 

 「(マズイ、りみりんはマジで動いたぞ⁉︎……どうする?このままだとキスは免れん……どうする、俺……そうだ‼︎)」

 

 りみの意外な積極性に驚きながらも最悪な事態を避けられるよう思考を張り巡らせる京介であった。そして頭の中で一つの考えがよぎった。

 

 「(得策ではないが仕方ない……此処は運に賭けよう。)」

 

 しかし京介の策はあまりいいとは言えないような方法であるようだが、どうやら覚悟が決まったようで真剣な目つきになる。そして……

 

 「…………」サクッ!サクッ!

 「きょーさん先輩が……」

 「動いた⁉︎」

 

 京介はそのままポッキーを食べ、速度を上げた。そしてポッキーのチョコの部分は半分を過ぎた。

 

 その光景を見ていたギャラリーは驚きを隠せなかった。

 

 「なるほど、あえて自分から食べる速度を早めてりみに威圧をかけて彼女の方から折れるのを待つか二人の振動でポッキーが折れるのを賭けたか。単純(シンプル)だが効果は絶大だ。」

 「流石サツキさん!凄い分析力です‼︎」

 

 此処にいるメンバーの中で京介の意図が汲み取れてないのがいるのを見越したのか颯樹が冷静に解説した。その解説を聞いたイヴは賞賛の言葉を贈った。

 

 そして……

 

\バキッ‼︎/

 

 ポッキーが折れた。どうやら折れた原因はりみが折ったのではなく二人の振動がポッキーに影響を及ぼしたのであった。

 

 「(やった!!運は此方に味方してくれた!)」

 

 ポッキーが折れた事に京介は心の中でガッツポーズしながら喜んだ。しかしその束の間、りみは突然折れた事による影響でバランスを崩し京介の方に倒れ込んだ。そして……

 

チュッ♡

 

 「「………………‼︎」」

 『⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎』

 

 京介とりみはキスをしたのだ。二人はもちろんの事この光景を見ていた全員(一部を除く)は驚きを隠せずにいたのは言うまでもない。

 

 「きょーさん先輩、凄いですね〜……。」

 「素晴らしいですキョウスケさん!正に漢の中の漢……正しくブシドーを感じます!」

 

 しかしこの光景を見たのにも関わらず驚いてない七深とイヴが京介に対し賞賛の言葉を贈った。

 

 「……すまない、りみりん!」

 「い、いや私は問題無いけど……とりあえず頭上げて?」

 

 状況を理解した京介はりみに対して即座に土下座した。一方のりみは顔を赤く染めながら頭を上げるように諭した。しかしその表情には何処か満更でもないようだった。

 

 「……流石にコレ以上は続けるのは無理そうですね。」

 「嗚呼、そうだな……。」

 

 この命令を下した千歌も、この結果に罪悪感を感じた影響からか、『王様ゲーム』は続けられないと判断したようだ。それに対し颯樹も千歌の意見に同意したようだ。

 

 そして時刻は23時を過ぎていたのもあり、『王様ゲーム』は終了となった。終了後は全員が歯磨き等寝る支度を始めたのだ。その間京介は一人一人に回って『この事はましろと瑠唯とレイには絶対黙って下さい、お願いします。』とお願いしながら土下座したのは言うまでもなかった。

 

 その後は特に何も問題は起きなかった。そして23時30分、消灯をした。

 

 翌日、全員が起床して朝食を済ませた。その間、一部がぎこちない事を除けば特に問題無かった。そして午前中に全員が帰宅したのを機にお泊まり会は終わりを迎えるのであったーー。

 


 

 そしてお泊まり会から一週間後……

 

 「へぇーそんな事があったんですね!」

 「あはは…でもお疲れでしたよね?」

 「まぁね。でも楽しかったよ。」

 

 羽沢珈琲店にてひまりと美咲が颯樹から先日のお泊まり会の話を聞かされていた。ちなみに颯樹は千聖と一緒に二人は偶然羽沢珈琲店で出会って、その流れでお茶をしながら世間話をしていた最中にお泊まり会の話にシフトチェンジして今に至るのである。

 

 「でも花音が羨ましいわ。壁ドンと顎クイをしながらキスなんて……颯樹、今度私にもしてくれないかしら?」

 「も、もちろんだよ……。」

 「二人ともー?惚気話は程々にして下さーい。」

 

 しかし颯樹が花音に壁ドンと顎クイのキスをした事に対し、千聖は自分にもするよう颯樹に要求してきた。それに対し颯樹は苦笑いしながら了承したが、美咲に惚気話は止めるよう咎められた。

 

 そしてその時、店の入り口から誰かが入る音が聞こえた。

 

 「皆さん、こんにちは♪」

 「やぁ、皆んな……」

 『⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎』

 

 どうやら来客はレイヤと京介のようだが、普段の二人では無かった。何故ならレイヤは普段より肌ツヤが良くなってて、京介は目の下にクマが出来ていてげっそりとしていたからだ。

 

 「き、京介……どうしたんだ……?」

 

 京介の今の状態を心配した颯樹は恐る恐る彼に尋ねた。

 

 「実は……先週のりみりんとのポッキーゲームがバレてましろ達に絞り取られた……。」

 『ご、ご愁傷様……。』

 

 京介は何故そのような経緯となったのか簡潔に説明した。颯樹達も深掘りすると自分らに危害が加わる可能性があると感じたのでそれ以上聞かなかった。

 

 「レイちゃん、何故京介くんとりみちゃんがポッキーゲームをしたのを知ってるのかしら?この事はごく一部しか知らないのだけれど……。」

 

 今度は千聖が恐る恐るレイヤに何故ごく一部しか知らない事を目の前の彼女が知っているのか尋ねた。余談だが何故千聖が知っているのかと言うと、颯樹と花音が教えたからである。ちなみに京介も『千聖さんなら構わない。』と了承したのである。

 

 「花ちゃんが、『京介とりみがポッキーゲームしたんだって』って教えてくれたんです♪」

 「な、なるほど……。」

 

 するとレイヤが何故知っていたか笑みを浮かべながら経緯を教えてくれた。千聖もレイヤの笑みに恐怖を感じたのかこれ以上詮索はしなかった。

 

 「……あのー、何故レイヤさんが事情を知っているのか心当たりがありまーす。」

 

 そこに美咲が小さく挙手しながら心当たりがあると言ってきた。

 

 「はぐみに用があったのでE組を尋ねたんだけど、若宮さんが花園さんとはぐみに何か語りかけてたからそれが原因だと思います。」

 

 そして美咲の口から大遠回しだが元の犯人がイヴである事を証言した。ちなみに京介はポロッと喋る可能性のあるイヴに対しては()()()()お願いしたが、それも叶わずポロッと喋ってしまったようだ。

 

 「……颯樹さん。明日若宮にたくさんの(ぬか)づけをプレゼントします。若宮には残さず食べるよう()()()()伝えて下さい。」

 「了解した。」

 「大丈夫よ。私からもちゃんと残さず食べるよう言い聞かせておくわ♪」

 『(ご愁傷様、イヴ(若宮さん))……。』

 

 すると京介ら3人は黒いオーラを発しながらイヴに対しての制裁を加える事を計画した。それに対しひまりと美咲は心の中でイヴに合掌をしたのは言うまでもない。

 

 ちなみに後日、イヴに対しておしおきを実行されたのは言うまでもない。

 

ーーコラボ回 完




 まずは最新話の読了とお気に入り登録をしてくれた皆様、ありがとうございます。こんな拙作にお付き合いいただいた事に感謝感激です。

 今回の王様ゲームは正直言っちゃうと、どのような命令にするか迷いに迷った。定番なおかつあまり度が過ぎないのから厳選したので(笑)

 そして終盤で絞り取られた京介くん、ご愁傷様ですm(_ _)m。ちなみに内容は確実にR-18指定になりますのでそこからはご想像にお任せします。それでも『見たい!』って方がいましたら執筆を検討しますのでご意見があればよろしくお願いします。(ちなみに今回それ関連でアンケートを取りますので興味があれば投票のほどよろしくお願いします。それと〆切は7月末を予定してます。)

 最後に告知になりますが、次回は7月中に本編を一回挟んでから夏だと言う事もあって、水着回を予定しております。ちなみにこの小説と並行して執筆してるD4DJでもほぼ同時期に水着回を予定しておりますので、読んでくださるとありがたいです。

 それでは、ありがとうございました!

 ※このお話の投稿日である6月27日は……『Pastel*Palettes』のキーボード担当で、今回のお泊まり会の参加メンバー尚且つ発起人でもある若宮(わかみや) イヴちゃんのお誕生日です!この場を借りて、改めてお祝いをさせてください! おめでとう、イヴ!

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