白き蝶に導かれて……   作:なかムー

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 どうもみなさん今年最後の投稿ができます!

 京介「やっとか……。」

 まぁ、この章はあと1話で終わらせる予定だったけど文字数が多くなりそうだから分けることにしたんだ。そして次回の投稿でMorfonica結成篇を終わらせて次章に移る予定だよ。

 京介「確かガールズバンドと邂逅する話しだったな。」

 そう。では長話も何だから早く本編に入ろうか。

 京介「そうだな。それでは…どうぞ。」

 今年最後の投稿になります。次回の投稿は来年の1月を予定しておりますのでお楽しみください。

 あと本編に入る前に少しだけ茶番をいれました。

 〜京介が月の森に来る前〜

 生徒会長「さて、桜雪さん?」ニコニコ←黒い笑みを浮かべてる
 桜雪「は…はい、何でしょう…?」
 生徒会長「今日の昼休み、生徒会の仕事を放り出してお兄さんの通う学校に前日のアポイントメント無しに赴くとはどういうことですか?」
 桜雪「あ、あのー…それは…………。」
 生徒会長「とにかく…昼休みにサボったこの書類整理を今日中に終わらせてくださいね?」

 ドサッ!←山のように大量にある書類が出てきた。
 桜雪「え、この量をですか……?」
 生徒会長「はい♪あ、お兄さんに関してはご安心を。そちらは予め瑠唯さんにお願いしましたので。」
 桜雪「瑠唯さぁぁぁぁん⁉︎」
 生徒会長「では桜雪さん……早く終わらせてくださいね♪」ニコッ
 桜雪「イヤァァァァ‼︎」

 その時月の森に桜雪の木霊が響いたとか。


第7話 加入

 「ここです。」

 「ここの教室か?」

 「えぇ、そうです。」

 

 瑠唯に言われるがままに案内されて辿り着いたのはとある教室の前だった。ここ月の森に来た本来の目的である『ましろに会いに行く。』を果たすためである。

 

 そして瑠唯はそのまま教室の扉に手を掛けて開けてそのまま教室内に入っていった。京介も釣られるままに瑠唯の後を追った。

 

 教室にいたのはましろの他にもあと三人見慣れない人物がいた。どうやらましろの言っていたバンドのメンバーだと京介はすぐに理解したがその束の間、金髪ブロンドの子が瑠唯の元に近づいた。

 

 「遅いぞ八潮!」

 「待たせてしまったわ、でも倉田さんのお望み通り連れてきたわ。」

 

 どうやら予定より遅かったようで瑠唯が金髪ブロンドの子に謝罪した。しかし金髪ブロンドの子は瑠唯の反応に不服だったのか、ぶつぶつと文句をぼやいた。そしてそれを尻目に今度は黒髪おさげの子が京介の元に近づいてきた。

 

 「貴方が倉田さんのお知り合いの流川京介さんですか?」

 「あぁ、そうだ。」

 

 黒髪の子に貴方が京介という人物であるかを尋ねられたので自分が本人だとすぐに認めた。

 

 「しかししろちゃんもすみにおけないなぁ〜。」

 「な、七深ちゃん……!」

 

 一方、ましろは薄いピンク髪のツーサイドアップの子に茶化されていた。その時、ましろは茶化された影響か顔はほんのり赤くなってた。

 

 瑠唯と金髪ブロンドの子、ましろとピンク髪の子と各々で会話をしているからか、まとまりが無かったと感じた。そう思った京介はため息をついた後、手を叩いた。

 

 「おーい、そっちで勝手に盛り上がってないで話しの本題に入ってくれー。」

 「あ、分かりました!」

 「あと話しの本題の前にましろと瑠唯以外は軽い自己紹介をしてくれ。流石に名前も知らんといけないしな。」

 

 話しが一向に進まないと感じたようで話しの本題に入るよう、その場にいた全員に催促を求めた。それを聞いた黒髪の子が返事をしてましろと瑠唯以外の全員が軽い自己紹介をした。そしてそのまま続け様に黒髪の子は『実は……』と言って経緯を京介に話した。

 

 ・

 ・

 ・

 

 

 「……というわけなんです。」

 「なるほど、要はそこにいる桐ヶ谷がましろから俺のことを聞いたがどんな人物か分からないから実際に会って確かめてみようと言い出したのがことの発端だと。」

 「はい、そうです……。」

 

 京介は経緯と事の顛末を聞き終えた。元はと言えば、金髪ブロンドの子が実際会ってどんな人物か会って確かめたかったようだ。京介は呆れながらため息をついた。

 

 余談だが経緯を話す前に軽い自己紹介をして、その時に金髪ブロンドが桐ヶ谷(きりがや) 透子(とうこ)、黒髪おさげが二葉(ふたば) つくし、ピンク髪のツーサイドアップが広町(ひろまち) 七深(ななみ)という名前だと分かった。

 

 そして当の本人である透子はつくしの話しに加わらず、ましろと七深と談笑をしていた。しかし……

 

 「でも倉田の言う通り悪い人じゃなさそうだな!」

 「むしろ善人って感じがするよぉ〜。」

 「ふ、二人とも……」

 

 談笑というよりは透子と七深でましろを揶揄っていたのだ。二人にイジられているましろは顔を赤く染め俯いてしまった。

 

 それを見ていた瑠唯はため息ついて、二人に止めるよう注意していた。

 

 「わざわざすみません…桐ヶ谷さんの思いつきのためにわざわざ月の森まで足を運んでくださって……。」

 「問題無い、気にするな。というより俺の方こそすまない、特に場所の指定もしなかったからな。」

 

 つくしはどこか申し訳なさそうにして京介に謝罪した。確かに彼女の言いたいことはわかるが、自分も詳しい事を言わなかったため自分にも非はあるとつくしにすぐ謝罪した。そしてその話しはそのまま終わったが、京介はある方を向いていた。

 

 「しかしましろからバンドの話しは聞いていたが本当だったとはな。」

 「でも始めたばかりなのでそこまで上手くないです…初ライブも結果は散々でしたし……。」

 「つーちゃん、その話しはやめようよ〜。」

 

 京介は立て掛けてあったギターとベースを見ながらましろから事前にバンドの話しについて呟いた。京介自身話しを聞いただけではピンと来なかったようだが、実際楽器を見たときにバンドをやってるんだなと改めて感じたようである。

 

 その直後、初心者であるとつくしが告げたがその後に何やら不穏な言葉が聞こえたが七深はその話しをやめるよう追求した。それを聞いたましろと透子はガックリとした表情になった。

 

 「……まぁその話しはもう過ぎたことだ。それにその後の事に関しては俺はほぼほぼ関与してないことだ。」

 「でも倉田さんにわざわざ付き添ってくれたことには私からも感謝します!」

 「いや、結局はましろ自身が決めたことだ、感謝されることは俺は特にやってないさ。」

 

 過ぎたことで悩んでも仕方がないと宥める京介だが、つくしはチームメンバーに付き添ってくれたことを思い出したのか京介にその事を感謝したが、彼は何もしてないと謙遜をした。

 

 そこから数十分間、京介は彼女達と色々と世間話に花を咲かせたが彼はふと時計を見た。どうやら時間を確認したようだ

 

 「……それじゃあ俺は帰るよ。流石にこれ以上女子校で長居するのはマズイからな。」

 「そうですね……では外までご案内します。」

 

 そう言って京介と瑠唯は同時に立ち上がり教室を出ようと入り口まで歩いていった。だが……

 

 「ちょっと待って京介さん!」

 「どうした桐ヶ谷、俺にまだ何か用があるのか?」

 

 突然透子に呼び止められたのだ。京介は何事かと思い透子の方向へ向いた。すると透子の口から突拍子の無い言葉が発せられた。

 

 「京介さん、あたしらのバンドのマネージャーになってくださいよ!」

 

 透子が言ったその一言でその場にいた彼女以外の全員が沈黙に包まれた。それもそのはずである、会って間もない人物にいきなりメンバーの勧誘などあり得ないのであるからだ。

 

 その一言から数分後、沈黙が続いたままであったが流石にこれ以上黙るのはまずいと感じたのかつくしが口を開いた。

 

 「桐ヶ谷さん急に何言い出すの⁉︎」

 「そうだよ透子ちゃん、いくら何でも突然すぎるよ〜。」

 「分かってないなー二人共、あの倉田が気に入った人だぞ?だったら誘う他ないじゃん!」

 「それ理由になってないから……。」

 「と、透子ちゃん……!」

 「桐ヶ谷さん、今日初めて会った人に持ち掛ける話しではないわ。」

 「えー、皆んな否定的なのー⁉︎それじゃあ京介さんはどうなんですか⁉︎」

 

 つくしを筆頭にメンバーのほとんどが戸惑いを感じたがほとんどが否定的であった。全員の意見を聞いた透子は京介の方を向き彼にどうするか意見を求めた。

 

 「俺か?そうだな……。」

 「京介さん?」

 

 それを聞いた京介はましろの方をチラッと見て腕を組んで目を瞑って何か考え事をしていた。ましろは首を傾げて京介の方を見たが、当の本人は数分黙ってしまった。どうやら考えいるようである。

 

 そして自分なりに考えが纏まったのか、京介は腕を組むのをやめて一つの決断を下したのだった。

 

 「よし分かった、引き受けよう。」

 「ホラ引き受けるって言ってくれてるんだから……えっ、いいんですか⁉︎」

 「いいぞ、俺でよければの話しだがな。」

 

 京介は自分で良ければ引き受けることにしたのだ。つくしはそれを聞いた時は一瞬耳を疑った。当然だ、何せましろ以外の会って間もない人の頼み事を聞く人など普通はいないからである。

 

 「えっ……じゃあ皆んなはどう思うの⁉︎」

 

 このままでは拉致が開かなかったのかつくしは他のメンバーの意見を聞くことにした。だが……

 

 「いいんですか?じゃあお願いしまーす!」

 「私はいいよ、いやむしろ大歓迎だよ?」

 「広町的にはアリかも〜。」

 「本人が了承したなら構わないわ、私が口出しすることでは無いわ。」

 「広町さんと八潮さんは掌返さないでよ〜!」

 

 事の発端の透子と面識のあるましろは何となく分かりきっていたが、先程難を示していた七深と瑠唯までもが賛成してしまったようだ。その掌返しぶりを見せつけられたつくしはため息をついて自分の意見を言った。

 

 「もう分かったよ!流川先輩も私達のメンバーに加えるよ!」

 「そうか、ありがとう二葉。」

 

 どうやらつくしも(マネージャーであるが)京介のメンバー加入に同意することにしたのだ。それもそうだ、仮に異議を唱えても意味が無いと感じたようだ。しかし瑠唯は疑問に思ったことがあったのか何故引き受けたのか京介に尋ねた。

 

 「でも理解出来ません、何故会って数時間も経たない人の頼みを引き受けたんですか?」

 

 瑠唯の指摘は尤もである。もしマネージャーを頼むようお願いしたのが京介と面識があるましろならまだ分かるが、初対面の透子の申し出を聞き入れたのか理解出来なかったようである。一方京介の口からこんな言葉が出てきた。

 

 「そうだな……『頼まれたら引き受けるのに理由はいるか?』って言われたら納得する?」

 「(どうやらこれ以上聞いても教えてくれなさそうね。)……なら()()そういうことにします。」

 「そうか、理解が早くて助かる。」

 

 それを聞いた瑠唯は京介のお人好しに呆れはしたがまだ何か理由(ワケ)があると察したようだ。これ以上言及しても答えないと理解したのかこの事は今後聞くことにした瑠唯は今は納得したようだ。だが瑠唯は『しかし……』と言って言葉を続けた。

 

 「京介さんは部外者よ、確かに来院許可証を使えば入ることは出来るかもしれないけど流石に手間がかかるわ。それなら月の森(ここ)ではなく他でバンドの活動が出来る場所に移したほうがいいわ。そうね……スタジオを借りて練習するのが理想的だわ。」

 「確かに八潮さんの言う通りだね。それに放課後で練習できる時間が限られちゃうからそんなに長くできないからね……。」

 「そうなんだよなぁ……スタジオを借りる手をあるんだけど、どこも予約が一杯で空きがないからなぁ。」

 

 確かに京介は部外者という立ち位置になるが、彼の手には来院許可証がある。しかしそれを使ってわざわざ月の森に来るのは流石に手間がかかるため場所を移すと瑠唯は提案した。それを聞いたましろも練習時間に限りがあると言って同意した。

 

 先程は瑠唯も言った通りスタジオを借りるのが理想的だが、透子は何処も空きがないとぼやいていた。それを聞いた京介はスマホを取り出してすぐにスタジオを借りれるか調べた。すると……

 

 「……確かに桐ヶ谷の言う通り、どこも予約が満杯してるな。」

 

 どうやら透子の言った通り、何処も空いてないようだ。それを聞いたましろとつくしはガーンとショックを受けた。しかし……

 

 「一つ聞きたいことがあるんだけど……。」

 『?』

 

 さっきまで黙っていた七深が口を開いた。何事かと思い全員が七深の方を向いた。どうやら七深は全員に何か聞きたいことがあるようだ。京介は七深に『続けろ。』と促した。

 

 「次の休み皆んな予定って空いてる〜?」

 「私は空いてるわ。」

 「俺も大丈夫だ。他のみんなは?」

 

 七深は皆んなの予定を聞いてきたのだった。最初に瑠唯が答えたので京介も特に何もなかったので大丈夫と返した。そして残りの三人に大丈夫か確認した。すると全員首を縦に振ったのだった。それを見た七深は『なら〜』と言って言葉を続けた。

 

 「いい場所があるから、次の休みに皆んなを案内するよ〜。」

 「そうなの広町⁉︎それじゃみんなで次の休みにその場所に行こう!」

 「もう桐ヶ谷さん、話しを進めようとしないでよ……。」

 

 どうやら七深に心当たりがあったようで案内を買って出たのだった。それを聞いた透子は早速七深の提案をのむことにしたのだった。透子の即決

の判断につくしは呆れながら呟いた。それを聞いた瑠唯も同意だったのか首を縦に振ったのだった。

 

 チャンスがあると感じたのか次の休みに七深にその場所を案内してもらうことに全員が同意したのだった。そして京介はまだ透子達の連絡先を知らないので、お互いの連絡先を交換して、その後は瑠唯に連れられて月の森を後にした。

________________________________________________

 

 数日後、京介は七深に教えてもらった住所と地図を頼りに七深の知っている場所に足を運ぶと一軒の家と別の建物のある場所に着いた。家の表札を見ると『広町』と書かれており、七深の家だと察する。

 

 そしてインターホンを鳴らして七深を呼ぶ。すると少しして玄関の扉が開いて七深が出てきた。そしてそのまま七深は『案内しま〜す。』と言って、家じゃないもう一つの建物に歩き始めた。そして扉を開けて京介を建物の中に招き入れた。そしてそのまま七深の案内に従ってついていった。そして……

 

 「ここで〜す。」

 「おっ、結構広いじゃないか。」

 

 京介は七深の案内で着いた部屋の隅々を見渡した。広さも充分あると感じた。だがそれ以前に京介は一目見て感じたことがあった。それは……

 

 「アトリエ…だな。」

 「そうですよ〜。立ち話もなんですから座ってくださいな〜。」

 「そうか、失礼する。」

 

 部屋に設置してあるキャンバスや机に置いてある画材道具を見てアトリエだと察した。七深も否定しなかったようで、それを気にせず京介に席に座るよう促した。それに従うまま京介はソファに腰を掛けた。

 

 そして京介がアトリエに着いて約十分後、『ピンポーン』と音が鳴り、七深は玄関の方へ向かった。すると七深が入ってきてその後ろにはましろ達がいたが……

 

 「皆んな来たようだが……桐ヶ谷はどうした?」

 「桐ヶ谷さんは『遅刻する』ってさっき連絡がありました。」

 「……そうか。」

 

 京介は何故透子の姿が無いのか疑問に思ったが、つくしが『透子は遅刻する。』と報告した。それを聞いた京介はこれ以上何も言う事が無かったのか納得してそのまま黙って透子の到着を待つことにした。

 

 ・

 ・

 ・

 

 「はよー!おっ、みんな揃ってるじゃーん!」

 「……遅刻した人間の言うセリフとは思えないな。」

 

 それからしばらくして透子が紙袋を持ってやってきた。当の本人は遅刻なんて気にしてませんよと言わんばかりの表情であった。その態度に京介は呆れながら呟いた。それを聞いた瑠唯は無言で首を縦に振って、ましろとつくしは苦笑いしていた。そして瑠唯はある事を京介に耳打ちした。

 

 「桐ヶ谷さんと付き合うなら、遅刻は覚悟しておいたほうがいいわ。」

 「どうしてだ?」

 「彼女、生徒会が呼び出した時も一時間遅刻してきたからよ。」

 「桐ヶ谷……。」

 「ちょっ、そんな眼を見ないでよ京介さん!」

 

 透子の遅刻癖はどうやら始まったことでは無いようで、以前にもやらかしていることが判明した。それを聞いた京介は冷ややかな視線で透子を見たが、彼女はたじろいでしまった。

 

 「しかし広町の家にこんな広いアトリエがあるとはな……。」

 「広町さんのご両親に感謝だね!」

 

 今透子を責めても意味はないと感じた京介は話題を変えて、七深の家にアトリエがあることに驚くように呟いた。そしてそれを聞いたつくしも七深に感謝した。

 

 「確か七深ちゃんのお父さんが彫刻家でお母さんが画家なんだっけ?」

 「そうだよ〜。」

 (今度調べてみるか……。)

 

 ましろは七深の両親について自分が知っている範囲で確認してきた。すると七深はすぐに肯定した。

 

 話しを聞く限り七深の両親は芸術家のようで、これだけ広いアトリエとなると芸術関連の業界では有名なのではないかと京介は推測したようで今度調べてみることにしたのだった。

 

 すると透子は何か思い出したように声を上げた。

 

 「あ、そうだ!みんなに見せたい物があるんだ!」

 「見せたい物?」

 「ふふん、実は……」

 

 どうやら見せたいものがあるようで京介がそれを尋ねると、透子が持ってきたものであろう紙袋から何かを取り出した。それは……

 

 「じゃじゃーん!どうよ、あたし達の衣装?」

 「……これってもしかしてお前が作ったのか?」

 「そう!まぁ正確にはプロに作ってもらったものですけどね!」

 

 どうやら彼女達のライブで着る衣装のようであり、透子はこれを作ったと豪語してきた。京介は何故かと疑問に思ったが透子の口から『あたし、実家が老舗の呉服屋である。』と言ってきたのだった。そして『ま、あたしくらいのレベルになるとブランドくらい作れるからね!』と続けて言った。

 

 ライブの衣装を見ていたましろは衣装に付いているアクセサリーも透子が作ったのか尋ねるとそれは自分じゃなくて七深が作ったと言ってきた。

 

 それを聞いたましろとつくしが七深の方を見ると彼女は表情を変えずに作れそうだと言ってきた。すると二人は黙ってしまった。七深は疑問に思ったが瑠唯に高校生が作れる代物ではないと指摘した。そして黙っていた二人も瑠唯に同意したのか店で売っているものだと感想を告げた。

 

 するとそれを聞いた七深は『えーっ⁉︎』と言ってショックを受けたようだ。それを見兼ねた京介は咳払いをした。どうやらこのまま話しをすると先に進まないと感じたのかその話しは後にしようかという自分なりの配慮であった。

 

 「それで練習場所も確保したし衣装も作ってきたわけだが、目標とかって決めてるのか?」

 「それなんですけど……。」

 「なんだ?」

 

 練習場所、衣装と問題無いと感じたようだが、京介は目標はないかと彼女達に質問した。

 

 「実は「月の森の演奏会で披露するんですよ!」……桐ヶ谷さん、口を挟まないでもらえるかしら?」

 

 瑠唯が言おうとした時、透子が口を挟んできた。話しを遮られた瑠唯は不機嫌なのか透子に睨みつけた。

 

 「演奏会か……。」

 

 透子から発せられた京介はそう呟いた。しかしつくしはあることに気づいたのだった。

 

 「桐ヶ谷さん、流川先輩は月の森の生徒じゃないんだしただ演奏会って言われても分からないよ……こういうのはイチから説明しないとダメだよ。」

 

 京介はあくまでも部外者なので学校行事のことを知らないと思っていたのだった。しかしこの時つくしは月の森に演奏会があることを把握していることを知らなかった。

 

 「あぁ……確か時々月の森でやる学校行事か?」

 「はい、そうで……ってあれ、何で知ってるんですか?」

 

 京介は自身が知っている範囲で答えた。つくしはそうだと肯定しようとしたがそれ以前に京介が何故知っているのか尋ねた。

 

 「妹が月の森の生徒だから学校での出来事をよく聞くんだ。」

 「えー!京介さん妹いたんだー!」

 「どんな人なんですか?」

 

 京介の妹が月の森の生徒だという驚いた透子とつくしは彼の妹がどんな人であるか尋ねてきた。透子に至っては京介の肩を掴んで揺さぶりながら『教えてくださいよー。』と言って教えるようねだってきた。それを見た瑠唯は『やめなさい。』と言って透子に注意をした。

 

 「まぁ、それは今はおいといて演奏会についての話しだろ?」

 「えぇそうで「あー!」……広町さん、今度は何かしら?」

 

 京介は衣服の乱れを直しながら本題である演奏会の打ち合わせに話しを戻すことを進言した。それに同意した瑠唯がまた言おうとした時に今度は七深が遮ってきた。

 

 「バンド名決めるの忘れてたー!」

 「バンド名?」

 

 ……どうやらまだ話しが進まなくなりそうだ。京介はそう感じたのだった。

 

 ーー続く

 




 今回も読んでくれてありがとうございます!新規の皆様もありがとうございます!感想、評価もいつでもウェルカムです!

 今回のお話でましろと瑠唯のMorfonicaのメンバーがやっと出てきました!

 透子「いやー、あたしらやっと本編に出れたー!」
 つくし「今までは番外編にしか出てなかったもんね。」

 ゴメンね、投稿が遅くなって。

 七深「仕方ないと思うよ〜、作者さんも事情があるんだし〜。」

 ありがとう七深!今年の投稿はこれで終わりにして次回は前書きにも告知した通り来年になります。

 透子「来年が楽しみだなー。」
 七深「そうだね〜。」
 つくし「それじゃあ、今日はここでお開きにしようか。」
 透子「そうだな、ふーすけ。では……」
 透子・七深・つくし「次回もお楽しみに‼︎」

 それでは皆さんよいお年を〜!

 終

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