今回はパスパレのメンバーと咲野 皐月さんの作品の登場人物が登場します♪(ちなみに許可はちゃんと取ってますのでご安心を。)
それでは、どうぞ♪
※後書きにアンケートを用意しました。最後まで見てくれたら嬉しいです
ライブハウス《GALAXY》でライブが終わって数日後、京介は商店街のとある店の前まで来ていた。しかし京介は紫のタートルネックを着ていて、黒のパーカーを羽織っており同色のストレートタイプのパンツで合わせていて黒いサングラスを掛けている、といった恰好である。
そしてその京介が訪れた店は《羽沢珈琲店》と書かれており、京介のクラスメイトである羽沢 つぐみの実家でもある。
京介は周りに誰か居ないか確認すると店のドアに手を掛けて中に入る。そしてそこでクラスメイトのつぐみが京介の事を出迎えたのである。
「話しは聞いてるよ、こっちにどうぞ。」
そう言ってつぐみは京介を連れてとある席まで案内したのである。そして数秒後、二人はとある席に立ち止まった。
「お待たせしました、千聖さん。」
「あら、早いわね。」
「流石にお待たせするわけにはいきませんからね。貴女が相手なら尚更だ。」
「それもそうね。」
つぐみに案内された席にはティーカップ片手にお茶をしている千聖がいたのである。本来は休日であるが、京介は数時間前に千聖に急に呼び出されて今に至るのである。
そして京介はつぐみに『コーヒー一杯。』と言って注文し、千聖と向かい合うようにに座った。一方、京介の注文を聞いたつぐみはすぐさま厨房の方に向かって行った。
「あと、それだと目立ちすぎるわ。今はお客さんも少ないから問題無いけど……」
千聖は京介の恰好について指摘した。一応京介が店内を確認すると、千聖の言う通りまだ開店から時間が経ってないため来客は少なかった。
「一応念のために警戒してたんですよ。それにマスコミにバレて騒がれたら貴女や此処にいない『彼』にも迷惑をかけると思いましてね。」
「……全く、変な所で気を遣うわね。」
千聖も芸能人であるため、いつスキャンダルの的になってもおかしくないと感じた京介はわざわざ変装までして彼女と会う約束をしたのだ。
千聖は京介の対応に少しばかし呆れると同時に、自分の方から突然二人きりで会いたいと言い出したため何処か申し訳なさそうにしていた。そしてため息一つついて紅茶を一口啜るのであった。
余談だが、千聖の婚約者である颯樹はこの日はちょうど予定があるらしく同席してなかったのである。
「それで話しというのは?」
「貴方、この前の校外学習で私の申し出で急遽撮影の手伝いしたじゃない?そのお詫びをしたくて……」
千聖はこの前のお詫びをしたいと言ってきたのだ。実を言うと、千聖はもっと早くしたかったのだが、自分のスケジュールの都合上そう上手くいかないのでそのお詫びが今日になってしまったのであった。そして千聖は自分の鞄の中に手を入れて何かを探っていた。
「実は貴方にコレを渡したかったのよ。」
そう言うと千聖は鞄の中から一枚のチケットを取り出し、それを机の上に出してそのまま京介に差し出した。
「これは……?」
「来週末ライブが行われる、私が所属してるガールズバンド《
千聖が手渡した物は来週末に自分が所属するグループのライブのチケットであった。アイドルなのだが、京介が知らない事もあり得るため、念の為に聞いたがどうやら彼は知っていたようだ。
「俺より遥かに詳しい知り合いがパスパレの大ファンでしてね……ソイツがよく語ってくるから自然と知識が入ってきますよ。」
「知り合い?……あぁ、彼ね。」
「知ってるんですか?」
「えぇ、ライブの時に毎回一番前で応援してるからすぐに覚えたわ。」
「アイツ……。」
京介は何故知っているのか経緯を話すと千聖は何処か納得したように頷いた。そして京介が何故知ってるのか疑問符を浮かべると千聖は丁寧に説明した。そして千聖の説明を聞いた京介は此処にいない
「まぁ……あとはつぐみちゃんにAfterglow全員の分を渡したから是非ライブに来てちょうだい。日時と場所はチケットに書いてあるわ。」
「羽沢達と……?分かりました、そうします。」
「分かって貰えて何より♪」
京介がライブに行く事を意思表示をした。千聖の方は予測してたようで笑みを浮かべて京介を見た。そしてその時コーヒーをお盆に載せたつぐみが京介達の座ってる席に来た。
「でも急に千聖さんからお詫びがしたいって言われた時は驚いたよ。」
京介達の話しを厨房で聴いてたつぐみは苦笑いしながら京介の前にコーヒーと伝票を置いた。
余談だが、京介が来る数分前に彼とほぼ同じ事を言って人数分のライブのチケットを渡されたのである。
「そうね……突然だけどごめんなさいね二人共。」
「いや、大丈夫です。」
「私も同じく。」
突然時間を取りたいと言ってきたのは千聖の方なので、彼女は頭を下げて京介達に謝った。しかし京介達の方は気にしてないようだ。
「そう……なら私はもう行くわ。」
そう言って千聖は紅茶を飲み干し、立ち上がってレジの方へ進んで会計を済ませて外に出たのであった。
「まるで嵐のようだな……。」
そう呟いた京介はコーヒーを一口含んだ。その瞬間、京介のスマホから一つの着信があった。
「何だ?」
突然の着信に疑問を抱いた京介はスマホを開いて確認した。
そこには……
『貴方のコーヒー代は私が支払っておいたわ、女優にコーヒーを奢ってもらえるなんてそう滅多にないことよ?
それではまたライブに会いましょう♪』
千聖からのメッセージに加えてその文章の最後にハートの絵文字が来たのだ。千聖さんの冗談という可能性も考えられるので机の周辺を探したが伝票らしき物はどこにもなかった。
「やるな、千聖さん……。」
千聖の言葉通りだったことを確認した京介がそう呟くとつぐみは苦笑いしていた。そしてコーヒーを一口含んだのであった。
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そしてライブ当日。京介はAfterglow全員と合流して千聖から渡されたチケットに記載されてる場所に無事に到着した。そして……
「多いな……。」
「それだけファンがいるってことだよ〜。」
ライブ会場の最寄駅を出て会場に向かう途中、人の多さに京介は内心驚愕しながら呟いた。その呟きを隣りで聞いていたモカはファンが多いことを京介に諭した。
「しかしパスパレのライブかー、楽しみだな。」
「そうだな!ホントチケットくれた千聖さんには感謝だよ!」
一方、巴とひまりはパスパレのライブに行けることに喜びを隠せなかった。
「でも何であたし達だけ?一応一ノ瀬もいたでしょ……」
「阿保、だからお前は赤メッシュなのだ。」
「赤メッシュは関係ないでしょうが!」
しかし蘭は何故あの場にいた一ノ瀬は誘われなかったのか疑問に思っていると京介は彼女を軽く小馬鹿にしたが、彼恒例の赤メッシュネタなので小馬鹿というよりイジってきた。
「お前、あのパスパレ狂いの大馬鹿者がチケット確保なんてしないと思うか?」
「「「「しないね(な)。」」」」
「ゴメン、愚問だったよ……。」
一ノ瀬はパスパレファン。ならそのファンがチケット確保しないなんてミスはしないだろうと京介は考えていたが、全員が賛同するかのように頷いた。流石の蘭も京介の言い分に説得力があると感じたので認めざるを得なかった。
「それじゃあ、この話はここまでにしてそろそろ会場に行こうか。」
此処で色々言っても仕方ないと感じたので、京介は話しを切り上げてライブ会場に行くことを全員に促した。蘭達もそれに同意してかライブ会場まで帆を進めた。しかし……
「……?」
「どうしたんだ?」
「今、一ノ瀬がいたような……。」
京介は何かを感じ取ったのか急に立ち止まって辺り全体を見渡した。それ心配したからか巴が歩み寄って声を掛けてきた。
「気のせいだって。それにこんな人がいるんだから個人の特定なんて無理だろ。」
「……それもそうだな。」
巴が京介を諭すと、彼は迷いを振り切るように首を横にブンブン振って両手で自分の頬を叩いた。そして巴と一緒に蘭達の後を追いかけたのであった……。
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そして数分後、京介達はライブ会場に無事到着してわけだが……
「しかし本当に人がいるな……。」
「それはそうだよ、何たって《ワールドアイドルフェス》なんだから!」
「《ワールドアイドルフェス》……?」
自分達にも他に来場者がいるのは自覚してたが、思いの外その数が多いことに京介は驚愕していた。そしてひまりの口から聞き慣れない言葉が出たが、『総来場者数10万人を超える日本一のアイドルライブで、この会場の広さは東京ドーム3つ分で行われる。』とつぐみがひまりの説明を補足した。
そしてつぐみが《ワールドアイドルフェス》の説明をし終えると、ライブ会場のステージが急に点灯が消えた。そしてすぐにカラフルな色合いになったと同時に五人の少女達がステージに立っていた。
ステージにはギターを持った日菜とベースを持った千聖の他に、ピンク髪をツインテールにした少女、ドラムの前で座っている茶髪のショートカットの少女、キーボードを携えた白銀の髪を三つ編みにしてる日本人離れした顔つきの少女が立っていた。
「みんなー!今日はライブに来てくれてありゃがとうー!」
そしてピンク髪がMC担当のためか、ライブに来てくれたことに対して感謝の言葉を述べた。が、途中で噛んでしまったので途中日菜が『あちゃー!』と言ってやっちゃったか……と言わんばかりに反応した。
「私達、今日の日をたにょしみにしてました!だから今日のライブ、しゅテキな一日にしみゃしょう!」
「彩ちゃーん、コレで4回目だよー!」
彩と呼ばれたピンク髪は元気よくMCをしていくが、途中途中噛んでしまっている。しかし、会場にいる観客はそれを知っているためか気にしてなかったが日菜はケラケラと笑いながら茶々を入れてきた。
「「(彩(ちゃん)……)」」
そんな彼女を見た千聖と舞台裏からMCを見ていた颯樹は呆れながら内心ため息をついたのは言うまでもなかった。
「ではお聴きください……《ゆら・ゆらRing-Dong-Dance》‼︎」
そして曲名を宣言をしたと同時に全員が楽器を操作して曲名のイントロが流れ出した。それを聞いたファンから熱狂的な声が出たのは言うまでもないーーー
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「凄かったねー、パスパレのライブ!」
「うん!」
そして数時間後、ライブが終わった時は時刻は18時を指していた。観客が会場を後にしてる移動の最中に、ひまりとつぐみはパスパレのライブが凄かったと絶賛してた。この二人だけでなく他のメンバーも口には出さなかったがひまり達と同意見である。
「それでアンタの感想は?」
「俺か?」
蘭は唐突に京介に今回のライブの感想を聞いてきた。かく言う京介はガールズバンドの勉強をしているため、何かしら参考になったことがあるか確認の為に蘭は尋ねたようだ。
「そうだな……とりあえずボーカルのMC噛みすぎじゃね?」
「せめて曲の感想とか言いなさいよ……でも気持ちは分からなくも無いけど。」
京介はまさかのライブの曲とかでは無く、MCの感想を言ってきた。その答えを聞いた蘭は呆れたがMCに関しては同じ気持ちなため複雑な気持ちになった。
突如その時、京介のスマホが鳴った。何事かと思い確認すると電話のようで、京介は電話に出た。
「はい、何でしょう?」
『あ、京介。少しいいかな?』
「何すか颯樹さん?」
電話の相手はどうやら颯樹のようで、用事があるらしく京介に電話を掛けてきたようだ。
『実はライブが終わった後、楽屋で日菜が『きょーくんをみんなに会わせたい!』って言い出したんだ。流石に今は無理だから後日ってことにしようとしたが「どうせ日菜先輩が『いや! 今日がいい!』って言い出したんでしょ?」……ご名答、そうだよ。』
何と京介にパスパレメンバー全員と会うお誘いであったが、その理由が日菜のワガママである事は京介は察した。しかし連絡してきた颯樹からは、電話越しだが声の波長からして呆れと疲れを感じ取れる。
「分かりました。あと他に連れが五人いるんだけど、連れてきても問題ありませんよね?」
「構わない。と言うより《Afterglow》だろ?事前にちーちゃんから話は聞いてるよ。」
その後京介と颯樹は場所の待ち合わせ等を済ませた。そして颯樹は『また後で』と言って電話を切ったのだ。
「これから何だが「もちろん行くよ。」話しが早くて助かる、じゃあ行こうか。」
蘭達に声を掛けたが、話しの内容はすぐ近くにいたため全部言い終える前に蘭はその申し出に了承した。他のメンバーも賛成と言いたげな表情をしていたため、京介はPastel*Palettesと待ち合わせている場所まで案内したのであった。
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「この店?」
「ああ。話しではここで待ってるとの事だ。」
ライブ会場を出て数分後、京介の案内で辿り着いた先は某大型チェーン店の焼き肉屋の前であった。
そして店内に入ると真っ先に近くにいる店員に待ち合わせしていると説明した。すると店員は確認のためか店内の奥へと入っていった。
更に数分後、確認が取れたからか『ご案内します。』と言ってとある座敷の部屋の前まで案内された。
「お客さま、お連れ様がお見えになられております。」
すると店員は座敷に入って連れが来たと座敷にいた客に伝えた。そして中から『分かりました。』と聞こえた。(声からして千聖であった。)
「どうぞお入り下さい。」
店員に入るよう促され、全員が座敷に足を踏み入れた。
「あ! きょーくん達やっと来たー!」
真っ先に声を上げたのはことの発端である日菜であった。彼女の取り皿にはこれでもかと言わんばかりに肉が盛られていた。
ちなみにテーブルには肉を焼く網の他に、まだ焼かれていない肉やサラダとかも置いてある。しかし日菜の場合は野菜に目もくれず肉ばかり取っていたのだった。
「日菜ちゃん、お肉だけじゃなくサラダとかも食べなさい。」
「えーっ?」
肉をたっぷり入れた日菜の皿を見た千聖は彼女に肉だけでなく野菜も食べるよう注意した。しかし日菜は千聖の注意を聞き入れず肉に箸を伸ばしてた。
「日菜。」
「うー……分かったよさっくん。」
それを見兼ねた颯樹は日菜を睨みながら彼女の名前を呼んだ。鶴のひと声からか、日菜は肉に箸を伸ばすのを辞めて渋々別の取り皿にサラダを盛った。
「いやー、京介さんが来てくれるなんて思いもしなかったッス!」
「これはどうも、大和先輩。 アンタがアイドルとは意外だったよ。」
空気がマズくなるのを感じたのか茶髪の少女は話題を変えるかのように京介に話し掛けた。そして京介と少女は面識があるようで彼は少女の意外な一面を知ったのか内心驚きながら対応した。
余談だが、大和と呼ばれた茶髪の少女…
「それと、アンタを介しての演劇部のお誘いは断りますよ。」
「アハハ……ジブンは無理に勧誘なんてしませんよ。 流石に京介さんの意思を尊重するっス。」
「その言葉、瀬田先輩に聞かせてやりたい……。」
何かを感じ取った京介は念のために麻弥に演劇部の勧誘を予め断った。しかし麻弥はそんな気は無くむしろ京介に尊重すると言った。それを聞いた京介は此処にはいない薫に愚痴を入れながら溜め息をついた。
それを間近で聞いた颯樹と千聖は首を傾げながら頭に疑問符を浮かべた。それを見た麻弥は千聖に端的に説明をした。
「全く薫……。」
「薫ったら、また他人様に迷惑をかけて……! お説教が必要かしらねぇ?」
「「ヒィッ⁉︎」」
麻弥の説明を受けた颯樹は此処にいない薫に頭を抱えて呆れていたが、千聖は黒いオーラを漂わせながら黒い笑みを浮かべた。それを見たひまりと肩まで伸ばしたピンク髪は恐怖を感じたのかお互い抱きしめた。
何故颯樹と千聖が薫に対してあんな反応してるのか理解出来なかった京介だが、つぐみから『薫先輩と千聖さんと颯樹さんは幼馴染だよ。』と軽い説明を受けたため納得したようだ。
「キョウスケさんと此処で会えるなんて思いもしませんでした!」
「俺もだ、若宮。」
「私のこと覚えてくれてたんですね⁉︎」
そして若宮と呼ばれた白銀の髪の三つ編み少女も京介と面識があるのか話しかけてきた。この少女…
「『へいらっしゃーい‼︎何握りやしょーか‼︎』なんて聞いてくる喫茶店の店員なんてインパクトが大きいから忘れるわけないさ。」
「それは忘れてよぉ……。」
京介が何故イヴの事を覚えていたのか、彼女の真似も交えながら説明した。どうやらイヴは喫茶店の店員なのに寿司屋で聞くような対応をしたからである。
それを聞いたつぐみは思い出したくないのか頭を抱えていた。
余談だが、京介はこのイヴの対応に『タコとウニを頼む。』と言って彼女の対応に冗談交じりだが付き合ったのだった。それを見たつぐみにすぐ止められたのは言うまでもない。
「今度俺が来る時にタコとウニを用意しておけ。」
「へい!」
「そのくだりはやめてー!」
京介はまた冗談を交えてイヴにお願いをした。するとイヴはすぐ了承して敬礼をしたが、つぐみに止められたのであった。そしてイヴと話しを終えたその直後……
「…………。」ジーッ
一瞬肩まで伸ばしたピンク髪の少女と目があった。そしてピンク髪は何か言いたげにジーッと京介の方を見た。
「……すみません、どちら様ですか?」
「!」ガーン
しかし京介は真顔で誰か尋ねたがピンク髪は覚えてもらえなかったショックで項垂れてしまった。
「いや、私だよ!」
「どの私ですか?」
「この私!」
一瞬でショックから立ち直ったピンク髪は自分の事を指差しながらアピールしたが、京介は覚えてないと言った。そして業を煮やしたのか、ピンク髪は自分の髪を手で結いてツインテールを作った。
「……! アンタは……」
「やっと気づいてくれた……。」
ピンク髪のヘアースタイルを見て気づいたのか声を上げた。ピンク髪もやっと気づいてくれたのか安堵した。が……
「ライブ前のMCでメッチャ噛みまくってた人!」
「そんな覚え方⁉︎」
変な覚え方をされてピンク髪は盛大にズッコケてしまった。それを見た日菜はお腹を抱えながらケラケラと笑っていたが一部メンバーは苦笑いしていた。しかし蘭と颯樹と千聖はため息をついていた。
「うぅぅ……。」
「彩ちゃん、あの時は良くなかったわ。あのMCなら第一印象として残っちゃうのも無理ないわ。」
「そうだ、今回は出だしを失敗した彩が悪いな。」
「二人ともぉ〜!」
そのままその場で跪いて項垂れる彩だが、千聖と颯樹が追い討ちをかけるように彼女の今日のダメだった所を説教した。慰めてくれるのかと思って期待した彩だが、逆に説教になって嘆いてしまった。
「もう……この際だから自己紹介しちゃう!」
「はい、どうぞ。」
「まん丸お山に彩りを! Pastel*Palettesのボーカル担当、丸山 彩です!」
「すみません、自己紹介にその今時誰もやらないヘンテコポーズをする必要はあります?」
「ガーン⁉︎」
そしてショックから立ち直った彩は自信満々に自己紹介をしたが、普通の自己紹介では無くて両手で指鉄砲を作って片足を上げてウインクをする、といったポーズを取りながらである。
しかしそれを見た京介は真顔で彩の自己紹介に正論な指摘をしたのだった。
京介の指摘を受けた彩は口に出すほどショックを受けて項垂れてしまった。(自分の中では)よほど自信があった自己紹介のようで、京介に即一蹴された時はショックが大きかったようだ。
「彩、一応此処は店内だしライブの疲れがあるだろ? 休まないとダメだ。」
「はーい……。」
彩の自己紹介を見ていた颯樹はライブ後なのであまり身体を動かすのは良くない事と店内で大きな動きをするのは止めるよう注意された。彩も素直にそれに従ったのである。
「まあアンタの事はちゃんと覚えた。 これから仲良くやっていきましょうや……『まん丸お山に彩りを』さん。」
「それもしかしてニックネームのつもり⁉︎ どうせなら名前で呼んでほしかったんだけど!」
彩の事は一応覚えたと言った京介は彼女の肩にポンと手を置いた。しかし京介から変なニックネームをつけられた彩はすぐさまツッコミを入れた。
「
「日菜ちゃんまで何言ってるの⁉︎全然面白くないから…って日菜ちゃん!今何て書いて『あやちゃん』って呼んだの⁉︎」
その光景を見ていた日菜はお腹を抱えてケラケラ笑っていた。すかさず彩は注意しようとしたが、さりげなく日菜は『まん丸お山に彩りを』と書いて『あやちゃん』と呼んだのですぐさま彼女に問い詰めた。
「まあ京介さんなりの覚え方だと思いますよ、
「そうです、
「何で二人も便乗してるの⁉︎」
一応フォローを入れようとする麻弥とイヴだが、この二人も京介に便乗して日菜の真似をしたのだった。この二人がまさか乗るとは思わなかったのか彩はショックを隠せなかった。
「皆んな、あまり彩ちゃんを揶揄わないでちょうだい。」
「……了解しました。」
「はーい。」
「了解ッス。」
「分かりました!」
そしてそれを見兼ねた千聖は京介達四人に止めるようニッコリと笑って注意した。逆らうとロクなことにならないと察した四人はすんなりと千聖の注意を聞き入れたのであった。
「……彩さんに同情する。あたしもアイツに『人間つけた赤メッシュ』って言われてるし。」
「そ、そうなんだ……。」
その一連のやりとりを見た蘭は彩に同情するように彼女の肩にポンと手を置いて、何故同情したのか説明も入れた。説明を受けた彩も苦笑いしながら納得したようだ。
「え?それが本名じゃないの?」
「違うわ! ねぇ皆んな?」
しかし京介は『人間つけた赤メッシュ』を本名と本気で勘違いしてたようで真顔になってたが、蘭は即座に否定した。そして蘭は同意を求めるように自分以外のAfterglowの全員を見渡した。しかし……
「「「「えっ‼︎ 違うの⁉︎」」」」
「何でアンタらも何だーー⁉︎」
モカ達にも本気で違うのか真顔で驚いたのであった。まさか長年一緒にいる幼馴染達の仕打ちに蘭は嘆いたのであった。
その傍ら、『まん丸お山に彩りを』と言われた彩は必死になって京介に自分の事は名前で呼ぶよう説得してきた。それを見た颯樹と千聖も京介に彩の事を名前で呼ぶよう説得した。
彩含めた三人の説得に折れたのか京介は彩の事は名前で呼ぶようにしたのであった。
そしてこの後は何も問題無く打ち上げ兼交流会が終わり全員無事帰路に着いた。が、後日今回の一件のことの発端である日菜と大袈裟な自己紹介をした彩は颯樹と千聖からお説教を受けたのはまた別の話しである。(余談だが京介はこの事は後に千聖本人に聞かされたのであった。)
まずはお気に入り登録をしてくださった皆様、ありがとうございます!こんな拙作にしてくださるなんて感謝感激です!
今回は『新日常はパステルカラーの病みと共に(Rev.)』(以降、パス病み)でお馴染みほ咲野 皐月さんの盛谷 颯樹くんが登場しました。
今回はPastel*Palettesのメンバーが全員登場出来ました♪日菜と千聖さんは以前から出てたけど、彩と麻弥、イヴがまだだったのでやっと出せたと安堵してます!
これでRAS以外は全員登場しました。RASについては……次章に幕間の話しを二〜三話してから、その次の章にRASメインの話しになります。時系列はアニメで言う所のSeason2の合同文化祭の企画前からになります。ちなみに新章含めた最新話に進む前に、次回はつくしの生誕記念回を予定してますので、その次になります。
それでは今回はここまで。また次回お会いしましょう!
R-18の小説を……
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