人か喰種か両方か   作:札幌ポテト

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キャラ達のその後、書いてない人は基本的に原作と同じです。



エピローグ
√A


竜の事件から6年、東京は変わった。

ただ復興も進み今では街は6年前の形に戻ろうとしている、変わったのは卵管がある事と巨大な赫子の柱があることだけだ。

 

そんな中でCCGは解体された。グールが敵ではなく仲間となった今、それは必要とまではいかなくなったからだ。現在グールは人を食べない、いや人の食事が取れるようにもなった。開発が進んだ夙成の投与を受けたものはグール専用の合成食品を食さずとも、人の食事を受け付けるようになったのだ。しかし副作用などの問題もあり、まだまだ試験途中でもある。だが近い将来、人とグールという区別は無くなるのかもしれない。

 

一方捜査官はどうなったかというと、地方のCCGに移籍する者も多くいたが、TSCという組織が立ち上がり、そこに所属する運びになった。そして捜査官は保安官と呼ばれるようになった。ただこれはグールも勿論対応する組織ではあるのだが、敵は基本的に竜の遺児である。

 

毒を持つ卵管は金木研らによって止められた、しかし他の卵管は依然として人を襲い続けていた。それに対応するのが新組織であり、その本部をとある若者が走り回っていた。

 

「竜将どこ行ったんだ……」

 

竜将とは新たなTSCに設けられた最高位の役職だ。このTSCにおいても設立からたったの2人しか選ばれていない、選ばれた存在だ。そんな上司を探し回っているようだが、そのような人影は見当たらない。

 

しかしふと、視界に見慣れた女性がはいったようだ。

 

「あ、真戸准特等!竜将知りませんか?」

 

真戸暁、准特等保安官としてTSCに所属しており、新設S1班の班長を務める凄腕の女性だ。若々しく、現在は一児の母でもある。近々引退をすると本人は言っているが、その気配を感じさせない程に若々しい保安官である。

 

「鈴屋竜将なら先ほど見かけたが、君の探す方は知らんぞ」

 

鈴屋什造、現在竜将を務める1人である。6年前の戦いにおいて多大な功績を残し初代竜将の1人として就任、元鈴屋班は現在彼の元で多くの部下を抱えた新生鈴屋班として活躍している。

 

「すまんな、人を待たせている。あまり迷惑をかけるんじゃないぞ」

 

そう言う真戸の視線の先には巨漢がある、遠くからでもその筋肉質で威風堂々した姿に誰かがわかる。

 

「あ、亜門上等とですか……失礼しました!」

 

亜門鋼太郎、TSCにて上等保安官として真戸暁の右腕として活躍している。一時期は世界を見極める為に旅に出ていたが舞い戻り、今では准特等になるのも時間の問題と言われている。また籍入れていないだけで、真戸暁との間に子を儲けており、暇な時間に託児所に訪れては何人かの子供達に泣かれてしまうのが最近の悩みらしい。

 

「竜将の知り合いとか、誰か……」

 

仕方ないので新しい人を探してみる、知人であればすぐに見つかるかもしれないが、有名人であるので誰に聞いても答えてくれそうではある。

 

「瓜江准特等!竜将見てませんか?」

 

「すまんな、見かけてもいない」

 

瓜江久生、TSCの准特等として活躍中の期待の星であり、次期竜将の呼び声も高い。またクインクス班も大幅に増員し、それを纏めてもいる。最近では米林一等と良い雰囲気らしく、周りからはいつくっ付くのかと裏で賭けが行われている。

 

「あ、僧頭一等。竜将見てませんか?」

 

「見てないな、シオか副竜将探した方が早いかもしれないよ」

 

元0番隊、庭出身者でもあり生還した彼らは夙成を投与された事で寿命の問題がクリアされ、保安官として活動をしている。普通の生活という選択肢もあったが、すでに社会に出て働いている彼らはそのままTSCに望んで入る運びになった。

 

「あ、月山さん所のえっと……従者さん、竜将見てませんか?」

 

「(見ていない)」

 

「あ、すいません……まだ手話は覚えられてなくて」

 

「(問題ない)」

 

月山家の従者達はその多くがそのまま月山習に仕えた。ユウマとアリザは結ばれると子と共にその一生を捧げ、松前もまたその一生を月山習の隣で支え続けた。

 

そして月山習はTSCに協力する喰種団体『共同戦線』の代表者となり、良き理解者として人とグールの世界を作っている。元あんていくのメンバーも、多くがそこに在籍また協力関係を結ぶ立場にいる。

 

「休憩室……にもいないか、てか誰かテレビ付けっぱなしにしてるし」

 

『ではここで【王のビレイグ】の上映会に現れた高槻先生のインタビューを……』

 

「うわぁ、見たいけどまた今度だなぁ……」

 

芳村愛支、グール作家『高槻泉』として話題を呼んだ影響か現在では最も著名な小説家の1人として活動中。王のビレイグの続編も刊行されており、ここ最近で最も売れた話題作として注目されている。

 

共同戦線においてはグールの孤児院の管理を行なっており、良き理解者であり保護者として彼らを導く傍らで、共同戦線の指揮を取る事もあり、多忙な毎日を送っている。休日は唯一の安らぎの時間らしく、邪魔される事を嫌っているらしい。

 

「すいません、竜将見てませんか?」

 

「……ん?呼んだかい」

 

「あ、はい。えっとキジマさんですよね?起きてるんですよね?」

 

「起きてるよ、それに竜将は見てないね」

 

キジマ式、現在はTSCの研究員として前線を退いている。失った手足の再生医療などに着手しており、少しずつ実用化に向けて日々邁進している。得意な事は竜遺児の解体だそうだ。

 

「これ本部に居なさそうだなぁ……ご飯でも行ってるのかなぁ?」

 

仕方ないので外に出てみようかと考えていると、後ろから目を隠される。

 

「誰でしょーか?」

 

「旧多監視対象官……また竜将達に怒られますよ?てか自由に歩き回ってますけど、いいんでしたっけ?」

 

「大丈夫大丈夫、だってウチの娘にメロメロだし」

 

「良くないですよ。本当にこの人6年前にやらかした人なのか……?」

 

旧多ニ福、以前は和修を名乗るも和修は消えた家名であるので元の名前に戻っている。半グールであり、6年前の事件の主犯として300年の保安官としての実務が義務付けられており、体の中にはICチップも埋め込まれて管理されている。だがその刑も功績によって減刑されてきておりSSSグールとして脅威となっていた『死堪』の討伐や卵管の停止などにより既に70年減刑されている。

 

竜戦後は独房でただ死を待つ廃人となっていたが、それはある事態をきっかけに人が変わったように生き生きとし、今では誰よりも率先して敵を屠る『TSCの死神』と呼ばれている。

 

なおその要因は竜の核より金木によってある胎児が回収されたからだ。詳しいことを調べてみると旧多とリゼの血が混じった存在、つまり子供である事が分かった。それにより自身はまだ生きる意味があると考え、旧多は死刑囚ではなく監視対象官として活動を始める。現在は娘も監視対象ではあるもののTSCの託児所に預けられている。かなり親バカとしてある意味有名人でもある。

 

「あ、もしもし。宇井教頭ですか?竜将そっちに行ってたりしません?」

 

『また居なくなったのか?』

 

「は、はい……教頭は付き合いが長いと聞いてますし、どこか心当たりとかあります?」

 

『まぁ、多分あそこに居るが……』

 

宇井郡、現在はTSCの保安官アカデミーの教頭を務めている。現役時代の経験を生かし、実践的な演習に多くの候補生が教えを請いに来るも殆どそのスパルタ特訓に涙目になっているそうだ。

 

「……ここかぁ」

 

そして本部から少し離れた所にある喫茶店を見つける。喫茶店の名は『あんていく』現在は金木研の妻であるトーカとその叔父にあたる四方蓮次が経営している。

 

「あ、いましたよ!」

 

中は平日という事もあり人は少ない。渋く寡黙なマスターと愛想の良い店員の2人で成り立つこの店の評判は良く、金木達の愛娘であり看板娘でもある一花へ会いによく元あんていくメンバーやクインクスのメンバーも集まる。

 

「あら二等、相変わらず忙しそうね」

 

そんな場所に、ようやくお目当ての人物を見つけた。幸せそうにパンケーキを頬張り、優雅に珈琲を飲む上官を、見つけた。

 

「忙しい理由、大体は伊丙竜将のせいですからね?とりあえずハンコ押してくださいよ!何仕事ほっぽり出して珈琲飲んでるんですか!!」

 

伊丙入、2人しか居ない竜将としての位を持ち名実共に現TSC最強の保安官との呼び声も高い。旧多や亜門、滝澤といった元半グールの人間たちを束ねた超精鋭部隊を新設する話が上がっているもののめんどくさいからと断っている。

 

部下からの信頼は戦闘面においては圧倒的過ぎる戦闘力を発揮する事で神格化される程にあり、戦域の女神とも呼ばれている。一方で事務作業などをめんどくさがり、殆どを副竜将に渡しているのでその点においては副竜将の方に信頼が寄っている。

 

旧多の管理者兼有事の際における処理者としての肩書きもあるが、その実際の仕事のほとんども副竜将が行っている。

 

なお本人曰く働かないのは「責任取ってくれるから」と意味のわからない理由ではぐらかしている。

 

「あれ、やってなかった?」

 

「副竜将も見つかんなくて困ってたんですよ、今どこですか?」

 

「あいつなら……」

 

そして中々見つからなかった事で仕事が滞った原因の1人でもある、副竜将の方へと彼女は目を向ける。

 

「今そこで皿拭きしてるわ」

 

「なんでですか!?」

 

そこにはなぜか、見慣れた眼鏡をかけ見慣れないエプロンを付けて皿を片付ける保安官がいる。

 

「成副竜将?何してるんですか!?仕事に戻ってくださいよ、貴方が不真面目だと竜将はどうなっちゃうんですか!!」

 

成遼太郎、伊丙入の右腕でありTSCの副竜将として保安官を務めている。6年前の戦いの後に捜査官を引退しようとも考えていたようだが、転職先も特になかったのでそのまま保安官へ移行している。殆どの者に知られていないが、当初は竜将になる話もあった。ただ『今迄二等の人間が最高位は不味い』との理由で固辞しており、代わりに伊丙を支えている。

 

現在は旧多の監視役、竜将の書類対応、竜将のスケジュール管理、竜将の代わりに会議へ出席したりと、殆どの仕事をこなし実戦でも彼女と共に一番槍を務め、部下からの信頼も厚く、竜将の世話係として認識されており、女神と死神に挟まれる姿がよく見られ過労で倒れないか心配されている。

 

現にデスクに突っ伏して寝ている時もあるが、その時は大抵竜将に悪戯を受けたり写真を撮られたりしている。

 

また捜査官として高過ぎる戦闘力を持つ事から竜将や監視対象官と同じく半グールという噂もあるが、赫子を使う姿を見た者がいないので真偽は不明。

 

最近の趣味は読書と喫茶店巡りであり、休日は毎週のようにお勧めの店があると芳村エトに連れ回されている。

 

「いや、財布を忘れてな。流石に伊「ハイル」…ハイルに奢ってもらうわけにもいかないし、ツケにも出来ないからな。それと今日の仕事は終わらしてると思うが」

 

「いや副竜将は終わってますけど、あんなじゃじゃ馬な竜将御せるの副竜将だけなんですよ!?気づいたら居なくなるんです、ハンコ押すだけの書類が殆どなんで戻ってきてください!!」

 

「……ハイル、やっぱりお金貸して。仕事に戻ろう」

 

「リョウが私の好きなところ五個言えたら良いわよ」

 

「可愛い、美人、強い、かっこいい、イケメン」

 

「それは前も聞いたから別のじゃなきゃダメよ、もっと具体的に言えたら奢りにしてあげる」

 

「……すまない二等、後で返すから借りても良いか?」

 

「あるわよね?え、あるわよね?二等、絶対に貸すんじゃないわよ。これ竜将命令だから」

 

「えぇー……仕事が……」




完結です、東京喰種が好きだったのでこれを機に読み直してくれたら嬉しいです。
あと今後匿名で『札幌ポテト』という名前を使ってたら多分私です、ちなみに匿名な理由は筆が止まっている作品をよそに書いてたらなんか怒られそうだからです。
なお、こんなあれでも成りすましがめちゃくちゃに現れたら渋々本垢晒します。

一応例として、下のは私の作品です。こんな感じで書いたりしていくかもしれないです。
それではお元気に、また会う日まで。

https://syosetu.org/?mode=ss_detail&nid=267349
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