「ようこそ、チーム太陽へ!」
「...といっても、本当に良かったのか?イリアステルからもスカウトかかってたんだろ?」
「うん!確かにカイチョーはボクの憧れで目標だけど...ボクが本当になりたいのは、カイチョーでさえ凄いやつだって認めるようなウマ娘なんだ!」
「その為には、カイチョーと同じ道を歩いて背中を追うんじゃなくて、ボク自身の道を歩いてカイチョーに並んで、追い越したい。その為には、カイチョーに負けてヤケになってたボクを叱ってくれた、キミが必要だから!」
「だから宜しくね、やまちゃん!」
「「う、うおおおおおおおおお!!!!!!」」
「うわっ!?二人とも急に叫ばないでよー...」
「まかせとけテイオー!!!!お前をシンボリルドルフにも負けないようなウマ娘にしてやる!」
「が、がんどうじだあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!一"緒"に頑"張"ろ"う"ね"え"え"え"え"!!!!!」
(この二人、凄く似た者同士だ...)
◆
『決まったああああ!!!!!!!準決勝第一試合、激しい攻防を制しトウカイテイオーが突き抜けた!!』
『先行の制圧盤面をひっくり返したエルコンドルパサーもいいエンタメデュエルだったけど、直線での読み合いでトウカイテイオーが一歩抜きんでていましたね』
「うぅ...まさかエルが負けてしまうとは...」
「でもボクも危ない所だったよ。勢いのままガイウスを出してたら負けてたかも」
「ありがとう。良いデュエルだったよ!」
「こちらこそデース!でも、次は負けませんよ!」
『両者ターフで固い握手を交わしています!』
『あの二人にとっては勝っても負けても得る物がある良いデュエルだったんだね』
「でもキミみたいな強いデュエリストに勝ったんだから、もう皐月賞優勝は貰ったようなものだよね!」
「それは分かりまセーン!スぺちゃんもグラスも強い決闘ウマ娘ですから!」
「そうなの?」
「スぺちゃんも新しい技を身に着けたらしいですし、ここ最近のグラスの成長は計り知れませんから!」
(...特に、マルゼン先輩がトゥインクル卒業してからのグラスには鬼気迫る"何か"がありマース)
(今回のエルは戦う前に負けちゃったけど...スぺちゃん、貴方はグラスの新しいライバルになれマスかね?)
◆
『続いて準決勝第二試合、スペシャルウィークVSグラスワンダー!』
『ウマ娘デュエルレース界に突如として現れた超新星スペシャルウィークに、朝日杯FSであのマルゼンスキーと同じフィールレコードを記録したグラスワンダー、期待のルーキー同士の意地のぶつかり合いですね!』
「今日は負けないよ、グラスちゃん!」
「ふふっ。お手柔らかにお願いしますね、スぺちゃん?」
『両者ゲートイン完了、デュエル開始イイイイイイイイ!!!!!』
ガタンッ!
「行きますっ!」
『おーっとスペシャルウィーク!これはいいスタートを切ったッ!』
(早いッ!流石に二度もデビュー戦のような出遅れはしませんか...!)
(あのスタートの良さ、スズカ先輩あたりから"集中力"を高めるコツでも教わったのでしょうか)
(ですが問題ありません。私は私の得意な走りをするだけです!)
「よし、今回はばっちりスタートできたね!」
「トレーナーさん、スぺちゃんにはどんな作戦を伝えたんですか?」
「今回はスタートから先攻を取りに行くように指示してる。もっとも、グラスワンダーは差しが得意なウマ娘だから自然とそうなるとは思うが」
「スペは先行も出来るけど、どっちかといえば差しの方が得意じゃない?」
「今回ばかりはちょっとな。グラスワンダーのデッキに対して、スぺのドレミコードは相性が悪い」
「そうなの?」
「ああ。もし先行を渡して先に展開されたら、最悪の場合何もできずに負ける可能性がある」
「なるほど。だから先行策で先攻を取りに行くんですね」
シーーーーーーーーーーン....
「.........あっ」
「ち、違いますよ!?今のはそんなつもりで言ったんじゃ...」
「スズカ、生徒会長からなんか吹き込まれた?」
「違うったら!」
『第1コーナーを取ったのはスペシャルウィーク!スペシャルウィーク先行です!』
「「デュエル!!」」
スペシャルウィーク LP4000
グラスワンダー LP4000
「私のターン!『強欲で金満な壺』を発動!EXデッキから裏側で6枚除外して、2枚ドロー!」
「続いて『テラ・フォーミング』を発動!デッキからフィールド魔法、『ドレミコード・ハルモニア』を手札に加えて、そのまま発動するよ!」
「あれはスぺちゃんのデッキのキーカード...いきなり持ってきましたか」
「更に魔法発動!『ドレミコード・エレガンス』!手札のグレーシアをEXデッキに加えて、デッキからキューティアとクーリアをにPスケールにセット!」
「スケールまで...!」
「『ファドレミコード・ファンシア』を召喚!この子の効果でデッキからクーリアをEXデッキに!」
「更に手札のドリーミアはPゾーンにドレミコードがあれば特殊召喚できる!」
ファンシア (☆4ATK1600)
ドリーミア (☆2ATK600)
「モンスターが2体、それにスぺちゃんのEXデッキには予め送られた上級モンスター...ここから更にP召喚でモンスターを並べる気ですね?」
「それはどうかなグラスちゃん!」
「あら...?」
「私はファンシアとドリーミア、2体のモンスターを」
「リンクマーカーにセットッ!!!!!」
「リンク召喚ですって!?」
「スぺ、早速使うのですね」
「来るんだね、ブルボンさんとの特訓で手に入れたリンクモンスターが!」
「アローヘッド確認!召喚条件は、Pモンスター2体!サーキットコンバイン!」
「来て!リンク2、『グランドレミコード・ミューゼシア』!」
ミューゼシア「ポロロン♪」(L2↙↘ATK1900)
「まさかスぺちゃんまでリンク召喚が使えるとは...」
「お楽しみはこれからだよ!まずはハルモニアの第一の効果でドリーミアをEXデッキから手札に回収!」
「そして第2の効果でキューティアのスケールを9に変更!これでレベル2から8までのモンスターが同時に召喚可能!」
「ここでP召喚...ミューゼシアのリンク先は二つ...スぺちゃんはその為にリンク召喚を!?」
「P召喚!おいで、私の友達!」
「手札からドリーミアと『音響戦士マイクス』!そしてEXデッキからグレーシア!!」
マイクス (☆5ATK2300)
ドリーミア (☆2DEF400)
グレーシア (☆5ATK2100)
「更にEXデッキから登場!みんなに届けて、スペシャルな夢を!私の大本命!『ドドレミコード・クーリア』!」
『スペシャルウィーク快調に飛ばしていきます!一気に4体のモンスターをP召喚だー!!!』
『凄い!彼女にはエンタメデュエリストの才能がありますね!』
「出てきた場所はやはりミューゼシアのリンク先...」
「二つのリンクマーカーの指し示す先に、EXデッキからP召喚される仲間を導く。それがスぺちゃんの新しい走り方なんですね」
「新しい仲間はミューゼシアちゃんだけじゃないよ!特殊召喚されたマイクスの効果発動!」
「このターン、私はもう一度通常召喚が出来る!」
「音響戦士マイクス...Pモンスターの中でも汎用性が高く、デッキを選ばない優秀なモンスターですね」
(この前チームの皆でカード屋に行ったときに見つけたPモンスター、買っといてよかった!)
「グレーシアちゃんの効果で『ドレミコード・フォーマル』を手札に加えるよ!」
「ミューゼシアの効果発動!ドレミコードのP召喚に成功した時、その中から1体を対象として、その子のスケールの数値と同じレベルのドレミコードをデッキから手札に呼ぶことが出来るよ!」
「私はクーリアのスケールと同じレベルのキューティアを手札に加えて、そのまま召喚!効果でビューティアを手札に!」
「カードを1枚伏せターンエンド!」
「スぺちゃん、良い滑り出しだね。新しく入れたマイクスも次のターンになればまた効果が使えるし、手札に加えた上級モンスターもP召喚できるよ」
「Pモンスターは倒されてもEXデッキからまた出すことが出来るから、マイクスが除外でもされない限りスぺは毎ターン『二重召喚』が発動できるような物だからな」
「リンクとペンデュラムを駆使した大量展開...流石ですねスぺちゃん」
「えへへ...(正直かなり飛ばし過ぎちゃった気がするけど、これでいいんですよね、トレーナーさん?)」
「ですが、これだけの状況を崩してこそ勝利の価値があるというもの」
「え?」
「ドリームトロフィーリーグに進むため、私はクラシックレースの栄光を掴んでみせます!」
「見せてあげましょう。グラスワンダー流"不退転のデュエル"を!」
(グラスちゃんの目つきが変わった!?)
「私のターン、ドロー!」
「私は手札から永続魔法『六武の門』、『六武衆の結束』を発動します!
「いきなり永続魔法を2枚!?」
「この二枚のカードはそれぞれ六武衆の召喚、特殊召喚に反応しカウンターを結束は一つ、門は二つ乗せる効果があります」
「あの二枚は"六武衆"のキーカード!」
「六武衆?トレーナーさん、それってどんなデッキなんですか?」
「強力な永続魔法と展開力に長けた優秀なモンスターを並べるデッキで、お前と同じシンクロ召喚を得意とするデッキだ」
「特に切り札のシンクロモンスターがスぺのドレミコードとはひじょ~に相性が悪いんだよ」
「それに『六部の門』はデッキに1枚しか入れられない制限指定カードです。それをまさか初手から引いてくるとは...」
「怪物2世の噂にたがわぬ実力者ね、グラスさん」
「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドには存在しない為、手札の『六武衆のご隠居』を特殊召喚!」
「更に『真六武衆-ミズホ』を召喚、そしてミズホがいるとき手札の『真六武衆-シナイ』は特殊召喚出来ます」
ミズホ「ウフフ」(☆3ATK1600)
シナイ「ハハハ」(☆3TAK1500)
ご隠居「イチャイチャシヤガッテ」(☆2ATK400)
「な、なんだか仲よさそうだねその二人」
「ミズホとシナイは夫婦なんですよ。さて、この時点で門と結束にカウンターが乗りますね」
門0→6
結束0→2(上限)
「結束を墓地へ送り効果発動、乗っていたカウンターの数だけドローします」
「...いいカードを引きました」
「えっ?」
「『六武式三段衝』、六武衆3体の力を合わせて相手フィールドのモンスターをすべて破壊する魔法カードです!」
「モンスターを全部破壊!?そんな効果通せないよ!」
「リバースカードオープン、『ドレミコード・フォーマル』発動!このカードはモンスター効果か魔法罠カードを相手発動した時、EXデッキのPモンスターをデッキに戻して発動できるよ!」
「EXデッキのファンシアをデッキに戻して、私のフィールドのPモンスターはその効果を受けない!」
「ですがミューゼシアはPモンスターではありません。貫け!我が精鋭達よ!」
「「「ハアッ!」」」
ミューゼシア「!?」バリーン
『六武衆の連携攻撃が、ミューゼシアを貫いたー!!!』
『だけど他のPモンスターは無傷、被害を最小限に抑えましたね』
(確かに他の子たちは守れたけど...なんでだろう、嫌な予感がします)
(なんというか、あえてグラスちゃんに発動させられたような...)
「ミズホの効果、シナイをリリースして相手フィールドのカード1枚を破壊します。対象は...Pゾーンのキューティアです!」
「さぁスぺちゃん、クーリアの効果を使いますか?」
「クーリアの効果を知っててモンスター効果を...でもここで使うよ!」
「クーリアの効果発動!Pゾーンの一番高いスケール×300以下の攻撃力のモンスターの効果が発動した時、そのモンスターを破壊する!」
「ですがミズホの効果は生きています!行きなさいミズホ、シナイ!」
ミズホ&シナイ「「ハアァッ!!」」
クーリア「~~~♪」
(ボカーン!!!)
「Pスケールが...だけど、これで残ったのは攻撃力400のご隠居だけ!」
「それはどうでしょう?」
「!?」
「まずリリースされたシナイの効果で墓地のミズホを手札に回収します」
「そして私は2枚目の六武衆の結束を発動!」
「2枚目!?さっきのドローで引いてたの!?」
「更に手札から『六武衆の荒行』を発動、フィールドのご隠居と同じ攻撃力を持つ『六武衆の影武者』をデッキから特殊召喚」
「これで六部の門と結束にカウンターがまた一つ乗り...六部の門のカウンターを4つ取り除き効果発動!デッキから『真六武衆-キザン』、更にもう一度発動してもう一体キザンを手札に加えます」
門8→0
「えーーっ!?その効果1ターンに何度でも使えるの!?」
「伊達に制限カードじゃありませんから」
「さて、これで将を出陣させる準備は整いましたね」
「影武者はチューナーモンスター...まさか!?」
「とくと見てください...私の切り札を!」
『グラスワンダー上がってきた!グラスワンダー上がってきた!』
『リードを広げていたはずのスペシャルウィークにいつの間にか並んでいる!来るのかシンクロ召喚!』
「私はレベル3のご隠居に、レベル2の影武者をチューニング!」
「誇り高き勇士、研ぎ澄まし精神を刃として、今こそ天下に君臨せよ!シンクロ召喚!」
「『真六武衆-シエン』、招来ッッ!!!」
シエン「ハァッ!!」(☆5ATK2500)
「あれがグラスちゃんの切り札!」
「シエンが出たことにより、門と結束に再びカウンターが乗ります」
門0→2
結束1→2
「結束を墓地へ送り再び2枚ドロー、そして手札のキザンは六武衆がフィールドにいれば特殊召喚できます!」
キザン×2(☆4ATK1800)
門2→6
「キザンは自分フィールドに自身以外の六武衆が2体以上存在する限り、その攻守を300上昇させます」
ATK1800→2100
「門の効果で『六武衆の師範』を手札に加えます、そしてこのモンスターもフィールドに六武衆がいれば特殊召喚できるんですよ!」
師範(☆5ATK2100)
門6→2→4
「そして六武衆が2体以上存在する時、手札の『大将軍-紫炎』はフィールドに推参する事が出来ます!」
紫炎「ハァッ!」(☆7ATK2500)
『何という事だー!?先のターンでフィールドをモンスターで埋め尽くしたスペシャルウィークへの意趣返しなのか!?グラスワンダーのフィールドもモンスターで埋め尽くされたー!?』
「こんな一瞬で、攻撃力2000越えのモンスターが5体も!?」
「だけど、だれもクーリアの攻撃力には届いてないよ!」
「はい..."今は"、そうかもしれませんね」
「えっ...?」
「師範の推参により再び門にカウンターを二つ乗せ、門からカウンターを"2つ"取り除いて効果発動!」
「カウンターの数がさっきと違う!?」
「門から二つのカウンターを取り除いた時、フィールドの六武衆の攻撃力をターン終了時まで500上げることが出来ます!」
「私はこの効果を二回使い、シエンとキザンの攻撃力を2つあげます!」
シエン(ATK2500→3000)
キザン(ATK2100→2600)
「そんな!?シエンの攻撃力が、クーリアを上回った!?」
「バトルフェイズ!攻撃力を上げたキザンでマイクスに、師範とキザンでそれぞれキューティアとドリーミアに攻撃!」
「痛ーい!?」(スペLP4000→1700)
「大将軍-紫炎でグレーシアに攻撃!"奥義-天下無双斬"!」
「うわあっ!」(LP1700→1400)
「シエンでクーリアに攻撃!"真奥義-天下覇道斬"ッ!」
「きゃあああああああ!!!」(LP1400→1100)
『あれだけいたスペシャルウィークのモンスターが全滅!?なんてワクワクするデュエル展開だ!!』
『スペシャルウィーク、ここから巻き返すことは出来るのかー!?』
『Pモンスターは何度でもEXデッキから呼び出せる長期戦向けのデッキですからね、ここから巻き返す可能性も十分ありますよ!』
「はぁ...はぁ...そうだよグラスちゃん!私はまだ、走れる!」
「.............そうですか」
「私はカードを1枚伏せてターンエンドです。さあスぺちゃん、貴方のターンですよ」
「私のターン、ドロー!」
「Pスケールの片方が無い今、お得意のP召喚は封じられていますよ?」
「大丈夫だよ、その為に棒立ちになるリスクを背負ってでもキューティアを召喚してサーチしたんだから!」
「!!...ビューティアをサーチしたのは次のターンにP召喚する為でなく、Pスケールを破壊されることを見越しての事だったんですね」
「そういうこと!私は手札のビューティアをPスケールにセット!ハルモニアもあるし、これでスケールは確保できたよ!」
「P召喚!来て、私の」
(バリーーーン!!!)
「.........え?」
ビューティア「!?」(破壊)
「ビューティアちゃんが....シエンに切り裂かれた!?」
「真六武衆-シエンの効果、1ターンに1度相手が魔法、罠を発動した時、それを無効にします」
「これでPスケールの確保は失敗ですね、スぺちゃん?」
「.....まだだよ!手札から『ミドレミコード・エリーティア』をPスケールにセッティング!」
「ドローしたカードもPモンスターだったんですね。ですが、これで詰みです!」
「リバースカードオープン、速攻魔法『サイクロン』!これでエリーティアを破壊します!」
「これも破壊!?だけどハルモニアの効果発動!今破壊されてEXデッキに送られたエリーティアを手札に!」
「今度こそ!エリーティアをPスケールにセッティング!!」
2度の妨害を受けたものの、三度Pスケールを確保したスペシャルウィーク
デュエルディスクの両端に置かれた彼女が共と呼ぶモンスター達こそ、彼女の希望
今こそその希望に導かれ、エースであるクーリアを呼び出す
『ブーー!!!』(ERROR)
「......ゑ?」
...事は出来なかった
デュエルディスクに表示されたエラーの文字と共に虚しく鳴り響くブザー音
この音が鳴るという事はつまり、正しいカードの発動が行えなかったという事である
「な、なしてー!?デュエルディスクの故障!?」
「言ったでしょう?"これで詰み"だと」
「大将軍-紫炎の効果。このモンスターが表側表示で存在する限り、相手は1ターンに1度しか魔法、罠を発動することが出来ません」
「シエンで発動を無効化した場合はカウントされませんが...その後スぺちゃんは1度、そのカードを魔法カードとして"発動"しましたね?」
「あっ...!」
「嘘でしょ...?ペンデュラムカードは、モンスターカードじゃ?」
「PスケールにPモンスターを置くのは、魔法の発動として行われるんだ。つまり、グラスのエースモンスターの効果をモロに食らってしまう」
「そっか、だからお兄様はスぺちゃんに先攻を取るように言ったんだね」
「先に大将軍やシエンを展開されたら、P召喚はシエンに止められちゃうから...」
「成程ね。それにスぺのデッキは"ハルモニア"や"エレガンス"とかの魔法を使って展開を補助するから、確かに六武衆とは相性が悪いわね」
「うぅ...」
打つ手なく、スペシャルウィークは手札のモンスターをセットする
当然、その正体は先程手札に加えたエリーティアで確定している
タダの壁にしかならず、グラスワンダーの攻撃を止めるにはまるで足りない
それが意味のない事だと本人も分かっている。ここでサレンダーしても結果は何も変わらない
ただそれでも、彼女は最後まで走り切ることを選んだ
悔しさを嚙み締めて、はたから見ればみっともない事だと理解はしていても、残された根性を振り絞り走る
クラシックレースでの戦いはまだ終わらない
一歩でも多く走り、一秒でも長くデュエルを続け、ほんのわずかでもフィールをぶつけ合う
そのほんの少しが、わずかな時間に無限に噛み締めた悔しさが、次の戦いに備えた経験値になると本能で分かっているからだ
ウマ娘のデュエルレースは、敗北確定の状況でもサレンダーが宣言されることは少ない
それが更なる速さを求める彼女達の本能なのだろう
「....スぺちゃん、最後まで本気で向かってきてくれてありがとうございます」
「介錯はお任せくださいね?」
「カイシャクってなに?」
「切腹の後、苦しまない様に首を落として楽にしてあげる事ですよ?」
「な、なるほど...」
「ってそれじゃまるで私死ぬみたいだべさ!?」
「六武衆で総攻撃!!!」
「きゃあああああああああああああ!?!?!?!?」(LP1100→0)ピー
皐月賞 準決勝第二試合
勝者 グラスワンダー
「トレセン学園が紹介する、今日の最強カードのコーナーです。解説はグラスワンダーでお送りします♪」
「アシスタントのスペシャルウィークです...うぅ、負けちゃった...」
「でもスぺちゃんもとても強かったですよ?リンク召喚まで身に着けて、イリアステルの入部テストの時から短期間で凄く成長した気がします」
「ホント!?」
「まぁ今日紹介するのは私のエースなんですけど」
「え!?この流れなら私のミューゼシアじゃないの!?」
真六武衆-シエン
シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/戦士族/攻2500/守1400
戦士族チューナー+チューナー以外の「六武衆」モンスター1体以上
(1):1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに自分フィールドの「六武衆」モンスター1体を破壊できる
「1ターンに1度、魔法罠カードの発動を止める効果と、自分破壊されるとき他の六武衆を身代わりに破壊できる効果を持っていますよ」
「私のドレミコードみたいな魔法をいっぱい使うデッキだと、このモンスターを出されるだけで凄く辛くなっちゃいますよ!」
「カード名を指定した1ターンに1度の効果ではないので複数並べればその数だけ効果も使えます」
「うへぇ...想像したくないなぁ」