第1R 『ランニングデュエル!アクセラレーション!』
ランニングデュエル…
それはスピードの世界で進化した決闘
そこで夢を駆ける、伝説の痣を持つ少女達を、人々は5Usと呼んだ…
東京府中 中央デュエルレース場
「うわぁ…こんなに人がたくさん…故郷とは大違い!」
そしてご飯もいっぱい!
たこ焼き!たい焼き!フランクフルト!
もぐもぐ…
(お知らせします。まもなく第11レース、1番人気サイレンススズカ対4番人気キンイロリョテイのデュエルが第1中距離コースで開始いたします)
「えっ、もう始まるの?早く見に行かなきゃ…って、ここどこー!?」
美味しいものに吊られてあっちこっちを歩いていたら迷子になっちゃってました!どうしましょう…
と、あたふたしていると、見知らぬお兄さんに声をかけられました。
都会には、レースにデビューさせてあげると言って女の子を騙す人がいる、とお母ちゃんから聞かされていた私は一瞬身構えましたが…
「ここは第2短距離レース場、次のレースの会場ならあっちの道を真っ直ぐ行った所だよ、お嬢ちゃん」
「あ、ありがとうございます!」
普通に親切なお兄さんでした。疑ってごめんなさい。
心の中でお詫びしつつ頭を下げてお礼をしてから、私は1番人気のウマ娘のデュエルが行われるレース場へと駆け出していくのでした
「……なるほど、いい脚だ」
「あら、こんな所にいたのね」
「おっ、お疲れ。」
「今日の決闘の内容、どうだったかしら?」
「今日もいいデュエルだったぞ。だがお前ならもっとあっさり勝てたんじゃないのか?雑魚だったろ、相手」
「キングが本気を出したら一瞬でしょ?キングの決闘は、常にエンターテインメントでなければならないのよ。あと、相手へのリスペクトが欠けるのは頂けないわね」
「うっ、すまん…」
「まぁいいわ、私はウイニングライブがあるから、貴方は次のスズカ先輩のレースを見に行ってあげなさいな。」
「お前のライブは見なくていいのか?」
「良くはないわよ。でもスズカ先輩、貴方が自分の決闘見に来てくれなかったって知ったら拗ねるでしょ?私の分はライス先輩に録画してもらっているからあとで見せてもらうこと、いいわね?」
「ならお言葉に甘えさせてもらうよ。面白そうな物も見つけたしな…」
「…?」
「第1レース場第1レース場…あった!」
レース場に入ると、そこには思わず声を上げてしまうほど沢山の人々が!
そしてその人達視線は全て、ターフの一点、ゲートイン中の2人のウマ娘に注がれていました
『ウェルカムトゥインクルシリーズ!実況は私、ペガサスと解説不動さんでお送り致しマース!』
『解説は…苦手だな…』
『ホワッツ!?』
実況の人、大丈夫かな…
それより、あの1番人気のウマ娘…
「綺麗…それに、凄い迫力…」
「その様子だと、本物のランニングデュエルを見るのは初めてかい?」
「あっ、貴方はさっきの人!」
「見たところ、中央のレースに憧れて田舎から出てきたってところか」
「はい!日本一の決闘ウマ娘になるって故郷のお母ちゃんに約束したんです!」
「って事は、まさかトレセン学園に?」
「はい!明日から通える事になったんです!」
「そりゃすげえな。じゃあ君、かなり決闘も強いのかい?」
「地元では負け無しでした!普通のデュエルばっかりでしたけど…」
「そうか、ならしっかりあの決闘を見るといい。普通のデュエルとランニングデュエルの違いを知る為に、ね。」
「ランニングデュエル…」
そういえば、ランニングデュエルって、普通のデュエルと何が違うんだろう。
走りながらデュエルするのは、確かに普通のデュエルとは大違いだけど…
ガタンッ!
「あっ!」
「始まったな」
『さあゲートが開き両者一斉にスタート!第1コーナーを先に曲がった方が先行となります!』
『先頭を行くのはサイレンススズカ…いや、キンイロリョテイ!キンイロリョテイデース!異次元の逃亡者から更に逃げるキンイロリョテイ!』
『明らかに掛かっているな。だが、サイレンススズカの必勝パターンは最初に大逃げして先行奪取だ。サイレンススズカの調子を狂わせる為に、無理してでもここで先行を取るのは悪くない選択かもしれない』
『キンイロリョテイが先にコーナーを曲がった!先行はキンイロリョテイです!』
「あらら、あいつ先行とられてやんの。大丈夫かなぁ」
「デュエルモンスターズは大体先行有利ですからね」
「いや、そうじゃなくてさ」
「えっ?」
「あいつ、機嫌悪くしてやりすぎないかなって」
「「デュエル!」」
キンイロリョテイ LP4000
サイレンススズカ LP4000
(足が重い…覚悟してたとはいえ、最初から大分足を削られた…!)
「だけど、そのおかげでこの完璧な手札を存分に振るえる!あたしのスタミナが尽きる前にぶっちぎる!」
「あたしは神獣王バルバロスを通常召喚!」
「グオォ!」(星8)
「神獣王バルバロス…レベル8の最上級モンスターだが、リリース無しで召喚が可能なモンスターだ。ただし攻撃力は本来の数値から下がって1900になってしまう」
「どうした急に」
(そうなんだ…ルール違反かと思っちゃった)
ありがとう後ろで急に解説してくれたお兄さん。もう少しで突っ込んじゃうところでした。
「そしてあたしはバルバロスをリリースして、その真価を発揮させる!」
「いでよ!獣神王バルバロス!」
獣神王バルバロス「グオオオ!!!」(攻撃力3000)
『獣神王は場からレベル8以上になるようにリリースして手札から特殊召喚出来るモンスター…バルバロスの進化系だな』
「更にあたしは魔法カード、二重召喚を発動!通常召喚権を増やし、手札から2体目の神獣王バルバロスを召喚!」
「更に愚鈍の斧を今召喚したバルバロスに装備!このカードを装備したモンスターは効果が無効になり攻撃力は1000アップする」
攻撃力が1900になる効果が無効になって1000アップ…えっ、それってつまり!?
神獣王バルバロス「ガアアア!!」(攻4000)
『これはすごいコンボデース!1ターン目から攻撃力3000と4000のモンスター!』
『キンイロリョテイ得意のパワーデュエルが炸裂しているな』
「あたしはカードを1枚伏せてターンエンド!」
「いきなりあんな攻撃力の高いモンスターが…都会のデュエルはやっぱり凄い…!」
「これは…勝負ありかな」
「ま、まだわからないですよ!そりゃ、かなり厳しい盤面ですけど…」
「ん…?ああ、違うよ」
「えっ?」
「今日の絶好調なスズカにあの程度の盤面じゃ勝負はもう決まってるってことだよ」
中距離レース場、2人のウマ娘が1周目の第2コーナーを曲がる頃、キンイロリョテイは自身の勝利を確信していた…
(決まった!これ以上ない完璧な展開だ!)
(獣神王は相手モンスター全てに攻撃ができる。壁モンスターを出してきてもこれで全滅させて神獣王でワンショットキルを成立させられる!)
(さらに伏せカードは安全地帯!バルバロスを効果で除去しようとしてきても守りは万全だ!)
(この決闘、あたしの…)
「……例え、貴方がどれだけ強いモンスターを召喚しようと…」
「先頭の景色は、譲らない!」カンコーン!
「何!?」
「私のターン、ドロー!」
「私はSRベイゴマックスを特殊召喚!このモンスターは自分フィールドにモンスターがいなければ特殊召喚出来ます。」
ベイゴマ(レベル3)
「更に特殊召喚されたベイゴマックスの効果でデッキからSRタケトンボーグを手札に加え、風属性モンスターが居るためそのままタケトンボーグを特殊召喚します。」
タケトン(レベル3)
「そしてタケトンボーグの効果!この子をリリースする事でデッキからSRモンスターを特殊召喚できます。」
「私はSR赤目のダイスを特殊召喚!更に赤目のダイスの効果でベイゴマックスのレベルを6に変更!」
ベイゴマ「!!」(レベル6)
赤目「コロコロ…」(レベル1 チューナー)
『赤目のダイスはチューナーモンスター、そしてここでのレベル変更、ならば来るのは…』
「シンクロ召喚か…!」
「いきます!スピードの向こう側へ!」
「私はレベル6のベイゴマックスに、レベル1の赤目のダイスをチューニング!」
「その雄々しくも美しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!」
「レベル7!クリアウイングシンクロドラゴン!」
クリアウイング「ギャオオオオ!!」(星7攻撃力2500)
『ワーオ!アンビリバボー!召喚権を使わずにエースモンスターのシンクロ召喚成功デース!』
「シンクロ召喚…テキストにチューナーと記されたモンスターとそれ以外のモンスターを墓地へ送り、そのレベルの合計と同じレベルのモンスターをEXデッキからシンクロ召喚する召喚法だ」
「どうした急に」
(あれがシンクロ召喚かぁ…ありがとう後ろで解説してくれてる変なお兄さん)
「続けていきます!私はSRダブルヨーヨーを召喚!召喚時の効果で墓地から赤目のダイスを特殊召喚します!」
「レベル4のダブルヨーヨーに、レベル1の赤目のダイスをチューニング!」
4 + 1 = 5
「シンクロ召喚!HSRチャンバライダー!」
チャンバラ(星5攻撃力2000)
『連続シンクロ召喚か…サイレンススズカ、レアだな』
(さっきから解説の人は何を言ってるんだろう…後ろのお兄さんの方が分かりやすい…)
「魔法カードヒドゥンショットを発動!墓地のタケトンボーグとダブルヨーヨーを除外して獣神王と神獣王を対象に選択、対象にとったモンスターを破壊します!」
「凄い!これならどれだけ攻撃力の高いバルバロスも….」
「甘い!安全地帯を攻撃力の高い神獣王を対象に発動!このカードの対象になったモンスターは効果の対象にならず相手の効果で破壊されない!」
「あー!バルバロスがあんな所に!あれじゃ破壊できません!」
「チェーンして速攻魔法発動!収縮で神獣王の攻撃力を半分に!」
「!!!」
神獣王(攻撃力4000→2000)
『安全地帯にチェーンして発動する事で対象に取れなくなる前に神獣王の攻撃力を下げたようだな』
「何らかのカードの効果にチェーンしてカードの効果を発動すれば、逆順処理で後から発動したカードの効果から処理していくんですよ!上手く使えば相手のカードを無効化できたり、逆にに無効の無効が出来たりするんです!田舎者の私でも知ってますよ!!」
「う、うん。知ってるけど急にどうした」
(チッ…だがそれでも攻撃力2000…チャンバライダーと同じだけあるし、戦闘破壊耐性があるから攻撃力が上のクリアウイングに攻撃されてもバルバロスとあたしのライフは余裕で残る!)
『さあ両者共に1周目最後のコーナーを曲がり始めました!この直線で戦闘を仕掛けるようです!』
「バトルフェイズです!チャンバライダーでバルバロスに攻撃!」
「えっ!?攻撃力は同じだし、バルバロスには安全地帯で戦闘耐性があるから一方的にやられちゃいますよ!?」
「いや、チャンバライダーの効果がある」
「えっ?」
「チャンバライダーの効果!ダメージステップ開始時に攻撃力を200あげます!」
チャンバラ(攻撃力2000→2200)
「チッ、そういう事か…」
「さらに速攻魔法発動!」
「このタイミングで速攻魔法!?」
「アクションマジック・フルターン!このターンモンスター同士で発生する戦闘ダメージがお互い倍になります。」
「チィ!(LP4000→3600)」
「そしてチャンバライダーは1ターンに2回攻撃できます!もう一度チャンバライダーでバルバロスに攻撃!」
(チャンバライダーは殴る度に攻撃力が上がる…予想外にデカいダメージになるが、クリアウイングの攻撃と合わせてもあたしのライフはまだ…)
「チャンバライダーの効果発動!そしてそれにチェーンしてクリアウイングシンクロドラゴンの効果を発動します。」
「レベル5以上のモンスターが効果を発動した時、その発動を無効にして破壊します!」
「何だと!?」
『ワッツ!?サイレンススズカ、自分のモンスターを破壊デース!?』
「そしてクリアウイングが自身の効果でモンスターを破壊した場合、破壊したモンスターの元々の攻撃力の分、自身の攻撃力を上昇させます。」
「ダイクロイック・ミラー!」
「チャンバライダーの元々の攻撃力は2000…って事は!」
クリアウイング(攻撃力2500→4500)
「これで終わりです!クリアウイングシンクロドラゴンで、神獣王バルバロスを攻撃!」
「アクションマジック・フルターンの効果で、戦闘ダメージは倍の5000になります!」
「そんな…このあたしが後攻ワンターンキルだと…!」
「旋風のヘルダイブクラッシャー!!」
神獣王バルバロス「グオォ…」(攻2000)
クリアウイング「ギャオオオオオオス!!!」(攻4500)
「うわああああああ!!!!」(LP3600→0)ピー
『決まりましター!ウィナーズ・サイレンススズカ!またもや芝2000、1周以内の決着デース!』
『異次元の逃亡者、サイレンススズカ…彼女は得意としている大逃げ速攻により現在5連続で中距離コース1周以内に勝利している…素晴らしい逃げウマ娘だ』
「凄い…これが本当のランニングデュエル…」
「レースと決闘を融合させ、何倍もの熱量を生み出すエンターテインメント、あんな風に観客を湧かせて、夢を与えられる決闘ウマ娘はほんのひと握り…」
「…あの中で日本一になるのは大変だぞ?」
「はい、十分に肌で感じました…でも、だからこそ、なってみせます!日本一の決闘ウマ娘!」
「そうか…うん。君ならきっとなれるさ」
「君、名前は?」
「スペシャルウィークです!!」
「スペシャルウィーク、ね。覚えておくよ。」
「それじゃ、また会おうな」
「はい!今日は親切にして頂いてありがとうございました!」
(……………また?)
その後、ウイニングライブまでしっかり見たスペシャルウィークは、門が閉まったトレセン学園に辿り着き、門限をすっかり忘れていた事を思い出しその場で膝を折るのだった。
「どうもこんにちは。チーム5Usがお送りする、今日の最強カードのコーナーです。解説は私、サイレンススズカと」
「アシスタントのスペシャルウィークです!」
「今日の最強カードは最終直線でキレのある末脚を見せてくれた、クリアウイングシンクロドラゴン!」
「末脚っていうか、飛んでますけど?」
「スペちゃん」
「ナンデモナイデス」
「効果はこんな感じね」
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、このカード以外のフィールドの
レベル5以上のモンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):1ターンに1度、フィールドのレベル5以上の
モンスター1体のみを対象とするモンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(3):このカードの効果でモンスターを破壊した場合、
このカードの攻撃力はターン終了時まで、
このカードの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
「モンスター効果に対する強力な制圧効果に攻撃力アップまでついてて、まさに攻防一体ですね!」
「私をスピードの向こう側へ連れて行ってくれる、自慢のエースモンスターよ」
「雄々しき翼のー…なんだっけ…えっと、とにかく口上もカッコよかったです!」
「スペちゃん、口上とかはその…あんまり繰り返して欲しくないっていうか…」
「え?なんでですか?」
「レース中で気分が上がってる時はいいけど…終わってから振り返ってみると恥ずかしいっていうか…」
「そんなことないですよ!攻撃の時の技名もかっこよかったです!旋風のヘルダイブクラッシャー!」
「やめて…」
(顔赤くしてるスズカさん可愛い!)
使用カード一覧
キンイロリョテイ
神獣王バルバロス 獣神王バルバロス 二重召喚 愚鈍の斧 安全地帯
サイレンススズカ
SRベイゴマックス SRタケトンボーグ SR赤目のダイス SRダブルヨーヨー ヒドゥンショット 収縮 アクションマジック・フルターン クリアウイングシンクロドラゴン HSRチャンバライダー