【2年前 トレセンデュエルアカデミア 練習コース】
「ふあぁ...ねむ...」
その日は、空に浮かぶ満月が美しい春の夜だった。
デュエルトレーナーとしてアカデミアに入り、数年間生徒のウマ娘相手にデュエルの指導をしていた俺だったが、ある日急にアカデミア上層部によって、デュエルだけでなくウマ娘の走行技術を育てるトレーナーである『総合トレーナー』へと異動させられてしまった。
その年に先代からアカデミア理事長の席を受け継いだ秋川やよい理事長から、『信任!今日中に渡した資料の通りに手続きを進めたまえ!』とやや無理やりな辞令に従い手続きなり引き継ぎ準備なりが終わるころには、すっかり夜も更けていたのだった。
「俺はデュエル専門だったんだけどなぁ...こんなことなら迂闊にアドバイスなんかしなきゃよかったか?でもなー、あの生徒明らかに走り方もデュエルスタイルもあってなくて見てらんなかったしなぁ...」
「あの末脚と体格なら、下手に先行せずに追い込みデュエルで最後にまくる方が絶対あってたし...実際あってたからこんな辞令が出たのか...」
「まぁやれるだけやってみるしかないかなぁ......ん?」
練習場で誰か走ってるな...
練習用のデュエルロボ相手にランニングデュエルを仕掛けているみたいだ
もう寮の門限過ぎてるだろうに、熱心な子もいるもんだ
「HSRチャンバライダーでダイレクトアタック!」
ワケワカンナイヨー!(LP0)
「勝ってるし....ってあれ最高難度のやつじゃん!」
「...ふふっ。夜ならこの景色全部ひとり占めね。」
「あら?あの、私に何か?」
「あ、ごめんごめん。すごく楽しそうに走ってるからつい見入っちゃって」
「は、はぁ。えっと、すみません失礼します。私、もう少し走っていくので」
そう言って彼女はすぐ走り去ってしまった。
しまった完全に不審者だと思われたぞ。あの目はまるで相手の手札に『エフェクト・ヴェーラー』があるのを悟ったような目だった。
だが、あれだけの速さで誰よりも楽しそうにデュエルをする彼女の姿が頭から離れない。
「せっかく担当するなら、あんな子がいいなぁ」
数日後、理事長により生徒のスカウトを解禁されたので、早速昨晩に見たあの子の話をしてみた
すると理事長は俺が話す生徒が誰の事か分かったらしく、昨日見た生徒が「サイレンススズカ」という名前であるという事を教えてくれた。
同時に、すでに彼女にはベテランのトレーナーがついたばかりだという話を聞き、俺は展開の〆で『ニビル』を撃たれたようにがっくりと項垂れるのであった。
しかし、それから1か月が過ぎた頃だった。
サイレンススズカ以来未だにピンとくるウマ娘を見つけられず、夜まで選抜レースを見学して、それでも見つからずにとぼとぼとアカデミアに戻って来た時の事だった。
練習用のターフでかつて見たときの様に最高難度のデュエルロボを相手に決闘するサイレンススズカを見つけた
ただ、前に見た時とは決定的に違う要素があった。
ヒョウテイメビウスデダイレクトアタック-!
「きゃあああああああ!!!!」(LP0)
以前は涼しい顔で倒していたはずのデュエルロボに、サイレンススズカはあっさりと敗北していた。
「大丈夫か!?」
「あ...大丈夫です...」
デュエルロボが発するフィールにより吹っ飛ばされたものの、ケガとかは無さそうだ。よかった。
だが、今の決闘を見ていて、俺にはどうしても気になるものがあった。
「走り方、変えたのか?」
前に見たときは、コンバットトリックやリソースをふんだんに使った高速展開からの連続シンクロで早期決戦で走り去る、『大逃げ』の決闘スタイルだったはず。
だが先程の彼女の決闘は、リソース消費を抑え相手の出方を伺いつつ動く『先行』の走りだった
「...前のような走り方では、安定して勝つことはできないと言われたんです。」
「だから、デッキを組みかえて、リソース消費も考えながら展開する走り方を身に着けようとしていたんです...」
「.............」
なるほど
彼女のトレーナーは確かにこの道のベテランらしい。
彼女が言われたことは正しい事は正しい。
前の決闘で彼女が使っていたような『収縮』等のコンバットトリックは、戦闘を補助してダメージを稼ぎ速攻戦を仕掛けやすくするカード。
反面、モンスターを展開するのには使えず、引いてくる場面によってはむしろ邪魔になることさえある。
それよりかはモンスターを展開できるカードや手札誘発などの扱いやすいく腐りにくいカードを増やした方が、あらゆる状況に対応しやすくなる。
確かに正しい。それを理解している彼女のトレーナーは、かなり出来る決闘者のようだ。
だけど...
「なぁ、サイレンススズカ。君はこんな言葉を知っているか?」
『決闘は、ぶつかり合う魂の儀式である』
これが、後にランニングデュエル界において伝説と呼ばれることになるチーム『5Us』
その物語が始まった瞬間であった...
「そういうわけで、昨日はこってり絞られちゃったんですよー。」
「あ、あはは...それは大変だったねー...」
昨日門限から大遅刻して寮長のフジキセキ先輩にこってり絞られてしまった私ですが、何とか無事に転入の挨拶を終えて、今は教室で仲良くなった『セイウンスカイ』ちゃん、『グラスワンダー』ちゃん、『エルコンドルパサー』ちゃんと仲良くお昼ご飯を食べています。
このアカデミア食堂ではなんと!どれだけ食べてもタダなんだそうです!もぐもぐ!
「...あげませんよ?」
「「「取らないよ!(取りませんよ!)」」」
なんだ、じっと私のおコメ見てるから食べたいのかと思っちゃった。
「ところでスぺちゃん、チームはどこに入るつもりなのー?」
「ちーむ?」
「チームごとに、トレーナーさんの指導でトレーニングをするんですよ。それにデュエルレースに出る為にも、チームへの所属が必須なんです。」
「へー...それなら私。サイレンススズカさんとおんなじチームで走ってみたいです!」
「スズカさんと?」
「はい!昨日のスズカさんのランニングデュエルをみてもー感動しちゃって!」
「あー...残念デスがスぺちゃん、スズカさんのチームは多分入れないんデース。」
「え、なんで?」
「このアカデミアには"最強"と称されるチームが二つあって、そのうちの一方がスズカさんの所属するチーム『5Us』なんです。」
「ですが、『5Us』はアカデミアの理事長が直々に設立したチームらしくて、入部するには理事長が『とある条件』を満たしていると判断したウマ娘でないといけないんですよ」
「条件って?」
「ええ。どんな条件なのかは生徒会長のようなほんの一部の方にしか知らされていないようなので、詳しくは分かりませんが...」
「所属しているウマ娘はみんな滅茶苦茶に強いし、トレーナーも『URA最優秀デュエルトレーナー』を受賞するくらい凄い決闘者らしいから、きっととんでもなく厳しい条件なんだろうねぇ」
「何はともあれ、理事長から直々に選ばれないと5Usには入部できないんデース!」
「そうなんですか...がっくり」
「ですが、私が所属しているもう一つの最強チーム『イリアステル』は、今日入部テストがありますよ。」
「ホント!?」
というかグラスちゃんって、"最強"チームのメンバーだったんだ!凄いなぁ...
「あたしも受けようと思ってるんデース!」
「私もそのテスト受けたいです!」
机の上のコップごと立ち上がり宣言した私を、エルちゃんはじっと見つめる
「てことはあたし達ライバルね!合格者は一人だけだから!」
「そ、そうなんですか...でも、負けませんよ!」
机の上を拭きながら、私はエルちゃんを見つめ返して宣戦布告するのでした!
「これよりチーム『イリアステル』の入部試験を始めます。」
何かよく分からない機械に乗って、仮面で半分顔を隠したおじいちゃんによって試験の説明が始まりました。
このチームを担当している『ゾーン』トレーナーだそうです。トレセンアカデミアには変わった人がたくさんいるんだなぁ。
「試験の内容はシンプル、チームイリアステルの現メンバーである『マルゼンスキー』とランニングデュエルをしていただきます!」
「ハロハロー!私がマルゼンスキーよ、みんなチョベリグよろしくねー!」
『えー!?』
「流石に本気の彼女に勝てとは言いません。彼女には5割ほどの手を抜いて決闘してもらいます」
「彼女に勝った受験者の中から最も優秀な決闘ウマ娘を合格とします。それでは皆さん、エントリーナンバーの順にゲートインして決闘を開始してください」
※30分後
「古代の機械巨人でダイレクトアタックよ!」
「いやあああああああ!!!」(LP0)
つ、強すぎるー!
最初に挑んだエルちゃんが苦戦しつつも勝利してたから、意外と何とかなるかなとか思ってたのに!
「次は...スペシャルウィークちゃーん!」
「は、はいぃ!!」
「ふふ、そんなに緊張することナッシング~!楽しい決闘にしましょう!」
「は、はひぃ~!!」
「そうそう、先行は貴方からでいいわよ。飛ばし過ぎるなってゾーンちゃんに言われてるからね。」
「あ、ありがとうございます...」
でも先輩さっきから後攻で1ターンキルとかしてたじゃないですかー!ホントに5割の力なんですかあれ!?
......だけど、勝たないと"最強"のチームには入れない。
「それではランニングデュエルを開始します」
日本一の決闘ウマ娘になる為......
「行きます!」
ゲートが開くと同時に、私達は『全身全霊』で駆け出した!
「......へぇ、あの子が昨日トレーナーが言ってた子ね。」
「このキングのライブを後回しにしてでも見たかった決闘ウマ娘の実力、計らせてもらうわよ。」
坂の上で決闘を見ていた、もう一つの最強チームのメンバーには気づかずに。
『デュエル!!』
スペシャルウィーク LP4000
マルゼンスキー LP4000
「私のターン!ドドレミコードキューティアを召喚して効果発動!デッキから自身と同名以外のドレミコードPモンスターをデッキから手札に加えます!」
キューティア『イエィッ!』(☆1攻100)
「私はカードを2枚伏せて、ターンエンドです!」(手札3)
(Pモンスター...このアカデミアでも使い手は珍しいわね)
(マルゼン先輩の世代では殆ど流行っていなかったけど...でも、珍しいだけで勝てるほど彼女は甘くないわ)
「攻撃力100のモンスターを攻撃表示...サーチだけが目的じゃない。あの目、何かあるわね。」
(実はPモンスターって殆ど初見なんだけど...だからって様子見はしないわ!)
「私は手札からフィールド魔法『歯車街』を発動!そして歯車街を対象に古代の機械射出機を発動!」
「歯車街を破壊して、デッキから古代の機械巨人を召喚条件を無視して特殊召喚!」
ギアゴ「ナウイー!」(☆8攻撃力3000)
「いきなり攻撃力3000!?」
「更に破壊された歯車街の効果で、デッキから古代の機械巨竜を特殊召喚!」
巨竜「ランバダー!」(☆8攻撃力3000)
「出た!マルゼン先輩の大逃げコンボだ!」
「いきなり攻撃力3000が2体!?」
「行くわよ!古代の機械巨竜でキューティアちゃんを攻撃!」
(くず鉄のかかしを...発動できない!?)
「古代の機械の攻撃時に魔法・罠カードは発動できないわ!」
「そんなー!?」
ウソデショー!
キューティアがあのドラゴンの吐いたブレスで消し炭になっちゃった!
そして込められたフィールが私にも...
「きゃあああああああ!!」(LP4000→1100)
なんて鋭いフィール!これがマルゼン先輩の走り...!
「まさかこれで終わりじゃないでしょう!?機械巨人でダイレクトアタック!」
「アルティメットパウンド!」
ギアゴ「ディスコー!」(攻3000)
ドゴオオオオオオン
(ざわざわざわざわ)
「...スぺちゃん、残念デース」
「どこを見てるの、エル」
「ケ?」
「まだ決闘は終わっていないわ」
「終わってないって、魔法も罠も使えないのにどうやって攻撃を」
「まだです!」カンコーン!(LP1100)
「ライフが減ってない!?」
ギアゴ「スヤァ...」(守3000)
「ゴーレムちゃんが守備表示になってる...なんで?」
「攻撃宣言時に私が手札のクリボールの効果を発動したからです!」(手札2)
「このカードを手札から捨てることで、攻撃してきたモンスターを守備表示にしました!」
(古代の機械巨人はモンスター効果までは封じれない...やるわね、スペシャルウィークさん)
「1ターンキルには失敗しちゃったけど、まだまだこれからよ!」
「私はレベル8のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築!」
「エクシーズ召喚、宵星の機神ディンギルス!」
ディンギルス「リースウウウウウウ!!!」(☆8攻2600)
「エクシーズ召喚...ええと、たしかお母ちゃんが教えてくれた...」
「そうだ!同じレベルのモンスターを重ねて更にその上に重ねるように召喚されるモンスター!」
「ディンギルスの効果であなたの伏せカードを一枚墓地へ送るわ!」
「あっ、くず鉄のかかしが!」
「あのモンスター、さっきのモンスターたちより攻撃力少し低いデース。なんでわざわざ?」
「ディンギルスはX素材一つを自分フィールドのカードが破壊されるときに身代わりにする効果があります。耐性の無いモンスターを2体並べて置くより、場持ちが良いんですよ」
「カードを一枚伏せて、私はこれでターンエンドよ!さあスぺちゃん、貴女の末脚を見せて頂戴!」
(とは言ったものの...変ね、さっき破壊したキューティアが墓地にいない...どこへ行ったの?)
私はマルゼン先輩に遅れる事5馬身
レースはコーナーを曲がり、最後の直線にもつれ込んだ
あの日、日本一の決闘ウマ娘になると誓った"印"を背中から感じながら、デッキの上に手を添える...
「私のターン...ドロー!」(手札3)
(お願いお母ちゃん、力を貸して!)
「私は魔法カード、『ドレミコード・エレガンス』を発動!手札からドドレミコード・クーリアをEXデッキに表側表示で加えます」
(EXデッキに手札からカードを?メインデッキに入る普通のモンスターは、EXデッキに混ぜることはできないはず...)
(それにあのモンスターは、前のターンに加えていた...コストの為にダメージ覚悟で低レベルモンスターを召喚したというの?)
「効果はまだ続きます!デッキから『レドレミコード・ドリーミア』と『シドレミコード・ビューティア』をPスケールにセッティング!」
「魔法罠ゾーンにモンスターを!?」
「そしてフィールド魔法、『ドレミコード・ハルモニア』を発動!その効果でドリーミアのPスケールをそのレベル分上げて9にします!」
「さらにハルモニアのもう一つの効果でEXデッキから『ドドレミコード・キューティア』を手札に加えます!」
「EXデッキから手札に!?それにその子はさっき戦闘破壊したはず...」
「Pモンスターは最初は普通のモンスターと同じくメインデッキに入るんですけど、フィールドから墓地へ送られるとき代わりにEXデッキに表側表示で置かれるんです!」
「ドドレミコード・キューティアを召喚して、効果でシドレミコードビューティアをデッキから手札に加えて準備完了です!」
(この末脚、そしてこのフィールの高まり...切り札が来るわね!)
「P召喚!現れよ、私のモンスターたち!」
ビューティア 2 ~ 9 ドリーミア
「手札からシドレミコード・ビューティア、そしてEXデッキからドドレミコード・クーリアをP召喚!!」
ビューティア「ハァッ!」(☆7攻2500)
クーリア「フフッ」(☆8攻2700)
ペンデュラムショウカン?
(ざわざわざわざわ...)
ハジメテミター!
ナンデアンナニモンスターガ?
「コストもなしに2体のモンスターを同時に特殊召喚ですって!?しかもそのクーリアはさっきコストでEXデッキに送られたはず...まさか!」
「そうです!P召喚は1ターンに1度、魔法罠ゾーンの両端に貼られたPスケールの数字の間のレベルを持つモンスターを、手札から、そして!」
「表側になっているEXデッキから一度に特殊召喚できるんです!」
(スぺちゃんったらそこまで考えて、エレガンスのコストにしたのね。実質コスト無しで2枚のカードをデッキから引っ張ってくるなんて...)
「凄い戦術だけど残念ね、この特殊召喚に合わせて伏せていた....!?」
(奈落の落とし穴が...発動できない!?)
「ビューティアのP効果!このカードがセッティングされているとき、私の「ドレミコード」モンスターP召喚成功時、相手はモンスターの効果・魔法・罠カードを発動できません!」
「P効果...そっか、そういう事ね。」
「なんで魔法罠ゾーンに置くのかと分かんなかったけど、Pゾーンに置かれたPモンスターは、魔法カードのような効果を使えるのね!」
「そしてドドレミコードクーリアの効果発動!相手フィールドの表側表示のカード一枚の効果を無効にします!」
「クールダウン・メロディ!」
「しまっ...!ディンギルスの耐性が...!」
「そして私は前のターンに伏せていたドレミコード・ムジカを発動!私のフィールドに奇数と偶数のPスケールが揃っているため、ディンギルスを破壊します!」
ディンギルス「リースウウウウウウ!!!」ドカーン!
「マルゼン先輩のフィールドががら空きデース!」
「バトルフェイズ、ビューティアでダイレクトアタック!」
「くっ!」(LP4000→1500)
「ドドレミコード・クーリアでダイレクトアタック!"エレガンス・コード"ッ!!」
(この末脚...そしてこのフィール...)
(お姉さん、貴女の成長が楽しみになってきちゃった!)
(なるほどねぇ...確かに、あのトレーナーが興味を示すわけね)
(同世代のライバルとしても、"同じチームとしても"、負けないわよ。スペシャルウィークさん...)
「今度は本気の私と戦いましょう!スぺちゃん!」(LP1500→0)ピー
「はい!!」
こうして手を抜いてくれていたとはいえ、最強チームイリアステルのマルゼンスキー先輩に勝利した私は、この最強チームでの活動を...
「合格者を発表します」
「エルコンドルパサーさん、おめでとうございます。他の方はお帰り頂いて結構です」
「イエーイ!世界最強は、そう!エルコンドルパサー!」
「.......え"」
始められませんでした
「...意外ですね、ゾーントレーナ―」
「シンボリルドルフ、見ていたのですか?」
「生徒会の仕事が終わっていたのでね、向こうで見学させてもらっていたよ」
「合格者の予想は外してしまいましたが、ね」
「スペシャルウィークを取ると思いましたか?」
「データにうるさいあなたの事だ。上がり3ハロン33秒83、最後の彼女の末脚はエルコンドルパサーを上回っていた」
「そうですね。本来ならば彼女を...いえ、エルコンドルパサーと彼女を両方取るところでした」
「ですが、先程理事長から連絡がありました。スペシャルウィークのスカウトを禁ずると」
「理事長自らスカウト禁止...まさか」
「元々彼女は理事長が休暇中に北海道の田舎町で見つけてきたウマ娘です。」
「...あの子は、背中に例の痣を持っている」
「そうか...となると彼女がいるべきチームは...」
「はぁ...入りたかったなぁ、"最強"のチーム...」
「スズカさんのチームは入れないし...どうしようかなぁ」
「ねぇ、あんた」
「.............」
「...なんでシカトしてんの?」
「え...?えっと、私ですか?」
「アンタで....あってんだよね、キング?」
「ええ、間違いないですわ」
声のする方を振り返ると、私より幾何か背が低い、それなのにとても気迫を感じさせるウマ娘が。
そしてその傍らには私と同世代っぽい気品があるウマ娘と、無表情でこちらを見つめる綺麗なウマ娘がこちらをじっと見ていました
「突然ですけど、スペシャルウィークさん。これから少し時間をいただきますわね」
「ミッション、"新入部員の捕獲"、開始します」ガシッ
「ここで話すの面倒だから、さっさとついて来る」ガシッ
「え?え?」
有無を言わさず両側から腕を掴まれ持ち上げられました。
背景、お母ちゃんへ
これはカツアゲでしょうか?それとも誘拐でしょうか?
お母ちゃんが言っていた通り、都会はとっても怖い所でした。
もっと人参食べとくんだったと後悔しながら、そのままどこかへと連行されていくのでした...
「どうもこんにちは!トレセンアカデミアがお送りする、今日の最強カードのコーナーです!解説のスペシャルウィークと」
「アシスタントののグラスワンダーです」
「同じくエルコンドルパサーデース!」
「今日の最強カードは私のエースモンスター、『ドドレミコード・クーリア』!」
ペンデュラム・効果モンスター
星8/風属性/天使族/攻2700/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分の「ドレミコード」PモンスターのP召喚成功時に
相手はモンスターの効果・魔法・罠カードを発動できない。
【モンスター効果】
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは自分フィールドのPモンスター2体をリリースして手札から特殊召喚できる。
(2):相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果を相手ターン終了時まで無効にする。
自分のPゾーンに奇数のPスケールが存在する場合、この効果の対象を2枚にできる。
(3):自分のPゾーンの一番高いPスケール×300以下の攻撃力を持つフィールドのモンスターの効果が発動した時に発動できる。
そのモンスターを破壊する。
「ただでさえ自身の特殊召喚効果を持つのに、倒されても何度もP召喚で舞い戻ってくる見た目に寄らずタフなモンスターデース!」
「Pモンスターは殆どそうなのだけれど...」
「しかも相手フィールドのカードの効果を無効化出来るうえに、今回は使わなかったけど、モンスター効果に反応してそのカードを破壊できる効果もあるんだよ!」
「それにしても、なんでP召喚した後みんなざわざわしてたんだろう?」
「世界中からエリート決闘ウマ娘が集まるトレセンアカデミアでも、P召喚は未だ使う決闘者が少なくて珍しいんですよ」
「そうなの?そういえば地元でも私以外に使ってる人ってお母ちゃんしかいなかったような...」
「比較的新しい召喚法ですからね。でも、リンク召喚っていうそれ以上に珍しいとされる召喚法もあるんですよ。」
「「りんくしょうかん?」」
「いずれエルもスぺちゃんもリンク召喚の使い手と出会う事があるかもしれません。解説はその時にしましょう」
今回の使用カード
マルゼンスキー
古代の機械巨人 古代の機械巨竜 歯車街 古代の機械射出機 奈落の落とし穴
スペシャルウィーク
ドドレミコード・クーリア ドドレミコード・キューティア レドレミコード・ドリーミア シドレミコード・ビューティア ドレミコード・エレガンス ドレミコード・スケール ドレミコード・ハルモニア ドレミコード・ムジカ 屑鉄のかかし