ウ☆マ☆娘5Us デュエルダービー!   作:王爺

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第6R 『閃刀起動』

『いよいよ始まりマース、『日経新春杯』決勝レース、1番人気サンバイザー対2番人気ミホノブルボン』

『ミホノブルボンはクラシック2冠を取ったウマ娘だが、故障明けだという点と、それ以上にここ最近サンバイザーの調子が良いというのも加味されてこの結果になった、という事だろうな』

『しかしミホノブルボンもここまでライフを削られずに勝つパーフェクトゲームを続けてきました!どちらが勝つか全く予想がつきまセーン!』

『両ウマ娘、ゲートイン完了。スターター、デュエル開始の宣言をしろ!!』

『何であなたが言うんですかそれ?』

 

「デュエル開始イイイイイイ!」

 

「「!!」」

 

「は、始まったよ!」

「あの走り方...もしかしてブルボン先輩の脚質って逃げ?」

「正解だ、よく気づいたな」

「スズカさんのスタートと似てましたから!」

「だけど、私とブルボンは同じ逃げウマでも、デュエルスタイルはかなり違うのよ」

「そうなんですか?」

「ああ。スズカの逃げは全力でシンクロモンスターを並べた後、多彩なコンバットトリックで大ダメージを与えて早期決着を狙う逃げ」

「対してブルボンの逃げは...まぁ、見てりゃ分かるさ」

 

『ミホノブルボン、意気揚々と先頭を行きマース。これは正解でしょうか?』

『彼女の脚質には合っているな。理由は3つある』

『1つ、彼女の脚質は逃げ、とにかく最初から最後まで先頭を走るスタイルであること。2つ、予選での決闘を見る限り彼女のデッキは先行向きだ、先に第一コーナーを曲がりたいだろう』

『そして3つ、既にケガが完治した事のアピールをする為だ』

『なるほど...そして今、ミホノブルボンが第一コーナーを曲がりました!ミホノブルボンの先攻デース!』

 

「ちっ...良いわ、先行は譲ってあげる!」

 

「「デュエル!」」

 

ミホノブルボン LP4000

サンバイザー LP4000

 

「私のターン、マジック、増援を発動。デッキから戦士族モンスターの『閃刀姫-レイ』を手札に加え、そのまま召喚」

 

閃刀姫-レイ「ヤァッ!」(ATK1500)

 

「そしてカードを3枚セットして、エンドフェイズに移行します」

「あんだけ必死に先攻取ってそれだけ?」

「エンドフェイズ時にレイの効果発動、このカードをリリースして、EXデッキから閃刀姫リンクモンスターを特殊召喚します」

「なっ、エンドフェイズにリンクモンスターを!?」

 

「りんくもんすたー...って何ですか?」

「最近開発された新しい召喚法で、ブルボンの十八番。まぁ見てなよ」

 

「現れよ、未来を夢見るサーキット!」

「レイをリンクマーカーにセット、召喚条件は水属性以外の閃刀姫1体。サーキットコンバイン」

「ゲート起動、拠点防衛型刀衛モード、オールグリーン」

「サモン、『閃刀姫-シズク』!」

 

閃刀姫シズク「ガションッ!」(ATK1500)

 

「あれがリンクモンスター...」

「リンク召喚、リンクモンスターのテキストに記された条件に合うようフィールドのモンスターを素材として墓地に送ることで、新しいモンスターをEXデッキから特殊召喚することが出来る召喚法よ」

「シンクロや融合、エクシーズと違って融合魔法やレベル調整が必要ない分、EXデッキから出すときは必ずEXモンスターゾーンに出さないとならない制約があるわ」

「だけど守備力を持たないから、『月の書』のような表示形式変更カードには強く出ていけるわね」

「解説ありがとうキングちゃん!」

(まぁレイの効果での特殊召喚は厳密にはリンク召喚じゃないのだけど...)

 

「シズクの効果発動、このカードを特殊召喚したエンドフェイズ、プレイヤーの墓地に存在しない『閃刀』魔法を手札に加えます」

「私は『閃刀起動-エンゲージ』を手札に加え、ターン終了です」

 

「私のターン、ドロー!」

「攻撃力1500のモンスター1体なんて、なんの壁にもならないよ!」

「相手フィールドにのみモンスターが存在する時、『太陽の神官』は手札から特殊召喚できる!」

 

太陽の神官「ドウモ」(☆5DEF2000)

 

「そしてチューナーモンスター『スーパイ』を召喚!」

 

スーパイ「スッペェ」(☆1チュATK300)

 

「合計レベル6...シンクロ召喚の条件を満たしていることを確認」

「分かってんなら話は早い!私はレベル5の太陽の神官に、レベル1のスーパイをチューニング!」

 

「闇に月満ちるとき、魔の囁きが聞こえだす。死へと誘え!」

「シンクロ召喚!出でよ、『月影龍クイラ』!」

 

クイラ「ヨルデスヨー」(☆6ATK2500)

 

「まだ終わりじゃない!手札の『使神官-アスカトル』の効果発動!」

「このカード以外の手札を1枚捨てることで、このカードを守備表示で特殊召喚し、更にデッキから『赤蟻アスカトル』を特殊召喚できる!」

 

赤蟻「アリダー!」(☆3チュDEF1300)

使アス「アリデス」(☆5ATK2300)

 

「再びチューナーと非チューナー...」

「私はレベル5の使神官-アスカトルに、レベル3の赤蟻アスカトルをチューニング!」

「太陽昇りし時、全ての闇を照らし出す。降り注げ光よ!シンクロ召喚!」

「出でよ!『太陽龍インティ』!」

 

インティ「コケコッコー!」(☆8ATK3000)

 

『アンビリーバボー!サンバイザー、あっという間に2体のシンクロ召喚成功デース!』

『あの二体の龍、どこか似ているな...』

 

「ま、まずいですよ!あの2体のドラゴンの攻撃力の合計は5500!シズクの攻撃力は1500!差分はぴったり4000です!」

「2体で攻撃されたらブルボンさんのライフが無くなっちゃいます!」

「大丈夫だよスぺちゃん。シズクの効果があるから!」

 

「閃刀姫-シズクの効果、このカードがフィールドに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力は私の墓地の魔法の数×100下がります」

「私の墓地には先程使用した増援があります、よってその2体の攻撃力は100ポイントダウンします」

 

インティ(ATK2900)

クイラ(ATK2400)

 

「よ、よかった...これならギリギリライフが残ります!」

 

「甘い!装備魔法『団結の力』をインティに装備!装備モンスターの攻撃力は、私のフィールドの表側表示のモンスターの数×800上がる!」

「あたしのフィールドにはインティ、クイラの2体。よって1600ポイントアップ!」

「!!」

 

インティ(ATK4500)

 

「え、えーーー!?!?!」

『これはー!?ワンターンキル圏内デース!!』

 

「2冠ウマ娘も大したことなかったね!」

「バトルフェイズ!私は太陽龍インティでシズクに攻撃!」

 

「ブ、ブルボンせんぱーい!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トラップ発動、『聖なるバリアミラーフォース』」

「えっ?」

「相手の攻撃宣言時、相手の攻撃表示モンスターをすべて破壊します」

 

インティ&クイラ「ギャアアアアア!?」

 

『お、オーマイガー!?サンバイザー、優位に立ったのもつかの間、一瞬で場のモンスターが全滅してしまった!?』

『何か恐ろしいカードを伏せていると思ってはいたが、ミラーフォースだったのか』

 

「や、やりました!一気にモンスター全滅です!」

「まぁブルボンならそれぐらい伏せてるよね」

「正直、3伏せの時点で嫌な予感がしていたわ...」

「スズカ先輩もよくやられますからね、忘れた頃にミラーフォース」

「攻撃反応系の罠、全部禁止にならないかしら...」

 

「いや待て!」

「お兄様、どうしたの?」

「ダメだブルボン!そいつらに効果破壊はマズイ!」

 

「.....状況、"不可解"」

「私のモンスターを全滅?残念でした!」

 

インティ(ATK3000)

 

「インティの破壊は確認済み、装備カードも外れてます、なのに何故...」

「ちゃんと破壊されたわよ、クイラと一緒にね!」

 

「月影龍クイラの効果!破壊されたとき、墓地のインティを特殊召喚できる!」

「そしてバトルフェイズ中に特殊召喚されたモンスターには攻撃権がある!ワンターンキルはできなかったけど、アンタのモンスターを倒すのには十分!」

「インティでシズクに攻撃!」

 

シズク(ボカーン!)

 

「トラップ発動、『ガードブロック』。この戦闘でのダメージを0にし、一枚カードをドロー」

「そして墓地のレイの効果発動、閃刀姫リンクモンスターが戦闘で破壊された場合、このカードを墓地から特殊召喚します!」

 

「あっ、シズクのアーマーが壊れてレイちゃんが出てきました!」

「ふーっ...結果的には戦闘ダメージ0で、後続も残せたか」

 

「ふん、ダメージは与えらんなかったけど私の優位には変わんないんだから!カードを一枚伏せてターンエンド!」

「ではエンドフェイズ、レイの効果で再びシズクを特殊召喚」

「えっ、それ私のターンでも使えるの!?」

 

シズク「ガシャン!」(LINK1-ATK1500-右上)

 

「シズクの効果で『閃刀術式-シャークキャノン』を手札に加えます。巻き戻しが発生しますが、エンドフェイズを続けますか?」

「...いや、このままターン終了よ」

 

「では私のターン、ドロー!スタンバイフェイズへ移行」

 

「かかったわね!あたしは前のターンに破壊されたインティの効果発動!」

「墓地のクイラを対象に取り、そいつを墓地から特殊召喚する!」

「この効果は発動する場所を問わない!破壊されてればインティ自身が墓地にいなくても発動できる!」

 

『という事は、再び太陽と月がフィールドに出そろいまマース!』

『これは...ミホノブルボンはかなり厳しい状況になるな...』

『どういう事デース?』

『1つ、インティとクイラは破壊されたとき互いを墓地から無限に呼び合い続けることが出来る為、長期戦にもつれ込むことになる』

『2つ、ミホノブルボンが得意とするリンクモンスターは、全体的に攻撃力が低い傾向にある。インティとクイラの高い攻撃力を超えるのは苦労するだろう』

『3つ、例え攻撃力を上回っても、インティには戦闘破壊されたときに戦闘相手を道連れにしてその攻撃力の半分のダメージを与える効果、更にクイラには攻撃対象にされたとき相手モンスターの攻撃力分ライフを回復できる効果がある』

『という事は、戦闘破壊するにもリスクが大きすぎるという事デスね!』

 

「って解説の人たちが言ってますけど...もしかして大ピンチなんじゃ...」

「...そっか。だからブルボンさんシャークキャノンを...」

「えっ?」

 

「私は墓地のクイラを「甘いですね」...なんですって?」

「先程頂いたワード、"大したことない"。そのままお返しします」

 

「インティの効果にチェーンして速攻魔法、閃刀術式-シャークキャノンを発動!」

「その効果により、貴方の墓地のクイラを除外します」

「な、なんですって!?」

「対象不在によりインティの効果は不発、クイラはもう二度と蘇ることはありません」

 

「シャークキャノンってさっきサーチしたばっかりのカードじゃない!あんたまさか、インティの効果を読んでたっていうの!?」

「対になるようにデザインされたシンクロモンスター、クイラの蘇生効果を使った時点で、高確率でインティにも類似効果があると分析していました」

「な、なぁ...!?」

 

(なんて奴...これが2冠ウマ娘の実力だっていうの!?)

 

「メインフェイズ、私はマジック『閃刀術式-アフターバーナー』を発動、その効果でインティを破壊します」

 

インティ「ギャアアア!」(ボカーン)

 

「よし、クイラがいないから破壊しても蘇生効果は使われない!」

「す、凄い!1ターンであの布陣を全滅させるなんて!」

「あれがブルボンのデュエルスタイル、序盤から数々の魔法罠をガンガン使って相手に本調子にさせないままぶっちぎる、逃げ制圧だ!」

 

「そして閃刀起動-エンゲージを発動、デッキから『閃刀術式-ジャミングウェーブ』をサーチ」

「更に墓地に魔法が3枚以上ある為、追加効果を発動します」

 

「追加効果?」

「ブルボン先輩が使う閃刀魔法は、自身のメインモンスターゾーンにモンスターがいると発動出来ない重い制約がある代わりに、本来の効果に加えて条件を満たしたときに発動できる追加効果があるわ」

「その条件は、"墓地に魔法カードが3枚以上存在すること"。今ブルボン先輩の墓地には"増援"、"シャークキャノン"、"アフターバーナー"の3枚があるから、追加効果を発動できるのよ!」

 

「エンゲージの追加効果により、デッキから一枚ドロー!」

「......」チラッ

 

【死者蘇生】

 

「...決まりましたね」

「な、何がよ」

「このターンでの私の勝利がです。つまり...ファイナルターン!」

「な、なんですって!?」

 

『ホワイッ!?ミホノブルボン、ここでファイナルターン宣言!』

『閃刀姫シズクの攻撃力は1500...ワンショットキルには半分以上足りないが...』

 

(ファイナルターン宣言ですって...バカにして...!)

(だけど、こっちの伏せカードは"ミラーフォース"!)

(さっきはこのカードにしてやられたけど、今度はあんたが大恥かく番よ!)

 

「私は手札からジャミングウェーブを発動、貴方のセットカードを破壊します」

「えぇっ!?」(バリーン)

「ミラーフォースを確認。ステータス、"肩透かし"です。...そのような罠で私を止めようとは」

「あ、アンタが言うかー!?」

 

「手札から、【閃刀姫-ロゼ】を召喚。そして閃刀姫-シズクとロゼを、リンクマーカーにセット!」

 

「アローヘッド確認。召喚条件は、"閃刀姫モンスターを含むモンスター2体"。サーキットコンバイン!」

「ゲート起動、決戦兵器出動確認、オールグリーン」

「リンク召喚!リンク2、【閃刀姫-ジーク】!」

 

ジーク「ドシィィィン」(LINK2-ATK1500-上,下)

 

「な、なにあのデカい機械は...!」

 

「更に私は魔法カード、死者蘇生を発動。墓地より閃刀姫-レイを蘇生します」

「またそのモンスター...」

「蘇生したレイを素材に、再びリンク召喚!」

 

「アローヘッド確認、召喚条件は"炎属性以外の閃刀モンスター"、サーキットコンバイン!」

「ゲート起動、極地特攻型閃滅モード、オールグリーン」

「リンク召喚!リンク1、【閃刀姫-カガリ】!」

 

カガリ「セイヤッ!」(LINK1-ATK1500-左上)

 

「出た!ブルボンさんのエースモンスター!」

「ちょ、ちょっと待ってください!リンクモンスターはEXモンスターゾーンにしか出せないんですよね?」

「でもカガリが出てる場所、メインモンスターゾーンじゃないですか!」

「いいとこに気が付いたなスぺ。ジークのカードをよく見てみな、リンクモンスターには変な矢印が付いてるだろ?」

「そ、そういえば...あの矢印っていったい何なんですか?」

 

「あれはリンクマーカーっていうものでな。リンクモンスターが必ず持つ矢印のマークで、あの矢印指す先にモンスターがいる事をリンク状態っていうんだ」

「そしてリンクマーカーには、一つ大事な能力がある」

「大事な能力って?」

「実はあのリンクマーカーが指す先には、本来EXモンスターゾーンにしか出せないリンク、Pモンスターを、例えメインモンスターゾーンであっても特殊召喚できるんだぜ!」

「な、なるほど!ジークのリンクマーカーは真下のメインモンスターゾーンに向いてるから、あの場所にカガリをリンク召喚できたんですね!」

「...って、Pモンスターも出せるんですか!?」

「その通りだ!」

 

(じゃあリンクモンスターを使えば、EXデッキのPモンスターをたくさん...)

 

「その顔だと、トレーナーさんがなんでブルボンのレースを見せたかったか分かったみたいね」

「...はい!」

「しっかり最後まで見届けろよ。お前の弥生賞攻略には、あの力が必要だからな!」

 

 

 

「連続リンク召喚...だ、だけど計算を間違えたわね!合計攻撃力は3000!あたしのライフを削り切るには1000足りないわ!」

「対戦相手、サンバイザーさん。分析完了」

「この私が計算ミスとは...貴方は、重度のロマンチストです!」カンコーン!

「な、なんですって!?」

 

「閃刀姫-カガリの効果!墓地から閃刀起動-エンゲージを手札に!」

「そしてカガリの更なる効果!私の墓地の魔法カードの数×100の数値、攻撃力をアップさせます。」

「私の墓地の魔法カードは5枚、よって500ポイントアップ!」

「【術式解放-閃火零式】!」

 

カガリ(ATK1500→2000)

 

「そしてジークの効果発動。フィールドのカード一枚を墓地へ送り、攻撃力を1000アップさせます。」

「【術式解放-ゼロエナジー】!」

 

ジーク(ATK1500→2500)

 

「ご、合計攻撃力4500!?」

 

「ターゲット確認、バトルフェイズ。ジークでダイレクトアタック!」

「きゃっ!」(LP4000→LP1500)

 

「これでとどめです。閃刀姫-カガリでダイレクトアタック!」

「【閃刀-殲光花火】!!」

 

「きゃあああああああああ!!!!!」(LP1500→0)ピー

 

『決まったあああ!!!ミホノブルボーン、ファイナルターン宣言を完遂デース!』

『終わってみればミホノブルボンはライフを全く削られずの完勝だったな』

『一時は復帰絶望的とまで言われた二冠ウマ娘ミホノブルボン、完全復活!!今日のレースの主役は間違いなくこのレディデース!』

 

 

「やりましたよ!ブルボン先輩の完全勝利です!」

「ブルボンならこれくらいは当然だよ」

「その割にアンタ、インティクイラにミラフォ打った時は滅茶苦茶焦ってたじゃん」

「な、なんのことかな~?タイシンの聞き違いでは~?」

「......」スッ(サイバードラゴン)

「すまん、確かにちょっとビビったのは認めるからサイドラしまってくれ...」

 

「あ、そうだライス。一つ頼まれてくれるか?ブルボンにタオルと水持ってってやってくれ」

「う、うん。行ってくるね!」

 

「じゃあ、私達はウイニングライブの準備をしましょうか。ライス先輩の分も席を取っておかないといけないし」

「じゃあ私とキングで席の確保しておきましょうか」

 

「それならアタシとスぺとトレーナーは一緒に荷物運ぶよ。これ全員分のペンライトとか応援グッズが入ってるから結構重いしさ」

「はい、任せてください!」

「おう、任せた」

「アンタも手伝え!」

 

そんなわけで、現在二手に分かれてブルボンさんのライブの準備中です!

トレーナーさんとタイシン先輩と一緒に荷物をライブ会場まで運んでいるんですが、その途中で何度もブルボンさんの今日の勝利を喜ぶ声が聞こえてきました

 

『いやー復帰できてよかったなミホノブルボン!』

『ええ!今日の走りもデュエルも最高だったわ!』

 

みんなブルボン先輩の復帰をすっごく喜んでいて、ずっとブルボン先輩の復帰を待っていたんだなぁと思うと、なんだか私まで嬉しくなってきちゃいます

 

『でも2冠2冠って言われてたのはかわいそうだったなー。ホントなら三冠ウマ娘のはずだったのに』

『あれは本当に残念だったわよね...』

 

 

『ライスシャワーが余計な事をしなければ、ねぇ...』

 

 

「...えっ?」

 

すれ違う人から聞こえた、聞き捨てならないセリフ

もう一人の名前が出た、悪意の込められていたようなセリフを聞いて、私は一瞬、固まってしまいました

タイシン先輩とトレーナーさんの方を見ると、二人も先程の声が聞こえていたようです

二人とも、機嫌が悪くなっているのがはっきりと分かりました

 

「チッ...あいつら!」

「やめろタイシン。ここで暴れたらブルボンの勝利が台無しになるぞ」

「っ...クソッ!」

 

「あ、あの...」

「スぺ、めんどくさい事になるから今の話ライスに振るなよ」

「は、はい...」

 

どういう事か、分からないけど...一つだけ確実に分かります

あの優しいライス先輩は、絶対にあんな風に言われていいような人ではないって事は、確実に...

 

 

 

「あっ、ブルボンさん見つけた!」

「ライス、こんなところでどうしたのですか」

「お兄様に頼まれて、タオルとお水持ってきたの」

「そうだったのですか。丁度水分が不足してきていたところです、お気遣い感謝します」

 

ブルボンさんはライスから水の入ったペットボトルを受け取り、一気に飲み干しちゃった。

そして、ライスの方に向き直ると...ライスの目をじっと見つめて...

 

「ぶ、ブルボンさん?そんなに見つめられると、恥ずかしいよ...」

「...ライス、今日の私のデュエルの評価をお願いします」

「え?えっと、ホントにかっこよかったよ!予選から決勝までずっと完全試合だなんて、ライスには絶対できないや」

「そうでしょうか?」

「え?」

 

「ステータス、"退屈"を確認。今日のデュエルは、私の精神に、なにも齎してはくれませんでした。何故だか分かりますか?」

「な、なんで?」

「貴方がいないからです。貴方の様な、ウマ娘としての魂をかけて全身全霊で戦える...そんなライバルが、ここにはいませんでした」

「私の精神は、ずっと..."悲しみ"を検知し続けていました」

「ぶ、ブルボンさん...?」

 

「ライス、私はマスターとの約束を今度こそ果たす為、今年こそ『ジャパンカップ』での優勝を目指します」

「その時、貴方と戦えることを...心から願っています」

 

そう言うと、ブルボンさんはライスを置いて、控室の方へと去って行ってしまいました

 

「そんなこと言われたって、無理だよ...」

「ライスはもう、ランニングデュエルなんて、絶対しない...レースなんて、もう出たくない...!」

 

だって、ライスのデュエルは

みんなを不幸にしちゃうんだから...




「トレセン学園提供、今日の最強カードのコーナー。実況、ミホノブルボンと」
「アシスタント兼逃げウマ仲間のサイレンススズカでお送りします」

「今日の最強カードはこちら、『閃刀姫-カガリ』です」

炎属性以外の「閃刀姫」モンスター1体
自分は「閃刀姫-カガリ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の「閃刀」魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
②:このカードの攻撃力は自分の墓地の魔法カードの数×100アップする

「既に使った閃刀姫魔法を回収する効果と、墓地の魔法の数だけ攻撃力を上げる効果があるのね」
「サルベージ効果でエンゲージを回収すれば、新たな【閃刀】魔法を手札に加えつつドロー回収で更なるコンボに繋げることが出来るので、非常に扱いやすい効果です」
「閃刀姫なら墓地に魔法もたまりやすいし、②の効果も活かしやすそうね。余りの使いやすさに、現実では制限カードに指定されているそうよ」
「なお、この作品は最新のリミットレギュレーションを使用しているとの事、現実で制限ならこちらでも1枚しか使用できません」
「その為、最近は日課アルゴリズムに、"これ以上閃刀姫に規制がかからない為のお祈り"をしています」
「環境デッキは大変なのね」
「スズカ先輩のベイゴマックスもそろそろ危ないのでは?つい先日SRはかなりのアップデートがされたと聞きますが」



「...お祈りのやり方教えてくれないかしら?」
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