ムラクモ   作:ノイフェル

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むむむむむ
中々進まない

とりあえず一年後までだいたい筋書きが決まったので、少しずつ文章におこしていきます


はてさて、間に合うのでしょうか(汗)


Chapter12-明日を夢見る者達

帝竜ジゴワット討伐

 

 

それは鬱屈や絶望に打ちひしがれていた人々にとって、まさに福音といえた

 

 

 

東京都庁という人類最後の砦である拠点の安全確保は戦うもの(ムラクモや自衛隊)のみならず、避難民や政府首脳にとって死活問題となっていたからだ

 

 

 

 

一部ではムラクモや政府が統制するためのデマとすら言われていた外部の脅威(ドラゴン達)は確かに存在し、人類に牙を剥いてきたのであるのだから

 

 

だが、それを排除したからとて、安心できるはずもない

 

未だ帝竜と名乗るドラゴン達の指揮官クラスは残っているのが実情である以上、一般の人間からすれば早期の根本的解決を求めるのは決して不思議ではなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

ムラクモ本部階層エレベーター前

 

 

 

今回も性懲りもなく、自称『市民代表』と名乗る男女がムラクモ本部のある階にエレベーターで来ていた

 

無論、許可など取ってもない

 

 

一応、特定の階層に一般の避難民は集まって生活してもらってはいるが、各階層の住民同士のコミュニケーションまではあれこれ言うわけにもいかなかった

とは言っても、ムラクモ本部階層は元より、研究階層や実働班(13班)の生活する階層などに勝手に立ち入られては余計なトラブルの元とイヌヅカ総理以下政府とムラクモ首脳は判断していた

その為、エレベーター前には必ず複数人の信頼できる人間を配置する事とする他なかったのである

 

本来なら避難民の生活する階層にも自衛隊員を配置する予定だったのだが、当たり前の様に彼等(市民団体)が反発した

彼等曰く

私たちの自由を侵害する行為。と

 

その為、やむなく避難民の階層にはまとめ役が指名した人物がエレベーター前に待機する事となった

 

 

 

勿論、そんなもので他の避難民とのトラブルを抑制することは出来ず、それを彼等(市民団体)はムラクモや政府の怠慢と声高に非難する始末だったりもする

 

 

 

本来なら、避難民達の要望などを聞くシステムの設置も検討されていたが、ムラクモ13班班長(フェル)はこの件について一切の議論をする必要はないと断じていた

 

曰く

 

自分達の好き勝手にしたい連中の要望(我儘)なんて聞く気も必要性も感じない

との事だった

 

 

そんな事よりも(・・・・・・・)13班全体の戦力強化や物資調達、逃げ遅れている避難民の発見などに全力を尽くすべき。との主張だった

 

 

 

と言っても、その発言は会議においてイヌヅカ総理と自衛隊の指揮官である堂島隊長に向けられていた言葉であり、直接の上司である日暈棗は欠席していた。その為、同席していた次席のキリノが同席していたのだが、それについて彼は全く気にも留めていなかった

 

 

 

 

ある意味ではフェルのそれは市民団体からの反発を招く行為そのものだったが、彼からすれば日暈棗(アオイ曰く恥ずかしい女)自称市民代表を始めとする市民団体(クレーマー達)は下手すれば帝竜より性質(たち)の悪いものでしかなかった

 

 

彼が責任を持つのは、あくまでもムラクモ13班(トーコとアオイ)であり、帝竜やドラゴン討伐

 

 

 

一度決められたクラス、トーコならサムライ。アオイなら、グラップラー。フェルはサイキック。は容易に変更できるものではなかった

 

不可能ではない

が、差し迫った状況の続いている現在、その様な手間や時間をかける訳にはいかなかったのだ

 

 

が、適正を無視したクラスではその能力は十全に発揮することは叶わない

必然的に13班の戦闘におけるリスクは高まってしまうのだ

 

当然、それは当事者であり、前線指揮官でもあるフェルに重くのしかかってくる事になる

 

 

自然、フェルから徐々に余裕は失われていくのは道理である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事など露も考えない者がいるわけだが

 

 

 

つまり、あなた達は早く安全圏を確保しろ。そう言われるのですか?

 

キリノは呆れた様に聞き返す

 

 

当たり前ではありませんか。私たちに不便を強いているのです

早々に問題解決するのが、あなた方の仕事では?

 

(そんな無茶な事出来るわけないだろうに)

 

一応、その場をモニターしていたナビの男の子、ミロクは呆れ返っていた

 

もう1人のナビであり、13班専属になっている女の子。ミイナは眉を顰めながら、13班と自衛隊の到着時間を調整するべく通信を開いていた

 

 

 

がそんな事など知らない市民団体の代表とやらは続ける

 

 

私たち国民には例え政府であろうとも、不当に制限を受ける謂れはありません。にも関わらず、此処(都庁)での生活において、配給制や居住スペースの制限など、明らかに違法行為が行われているのは明白!

自衛隊は理解できます。有事の際頼れるのは彼等だけですからね。ですが、あなた方は違う

ましてや、子供(13班)だけに特権を与えるなどおかしいと思わないのか!

 

代表の男は熱弁をふるう。それを隣の女性も賛同するかの様に然りに頷いていた

 

 

(勘弁してくれ。これ以上の面倒ごとを増やすのは)

 

ムラクモ総長補佐、桐野礼文(きりのあやふみ)

元はムラクモに研究職員として参加した

 

が何の因果か、ムラクモ総長日暈棗に気に入られ、いつの間にか彼女の片腕となっていた

 

それは別に構わない。

寧ろキリノとしては願ったり叶ったりだ。憧れの人の力になれるなら、これ以上の事はないのだから

 

 

 

 

結局のところ、確実な作戦を実行したいキリノと何よりも迅速に対応して欲しい市民団体の話し合いは成立する筈もなかった

 

 

キリノはある程度まで避難民の状況を理解した上での判断。だが、市民団体側はひたすら自身の要求を通す事と都合の悪い事は無視するだけ

 

 

これで話し合いが成立するならば、ウォークライもビックリ仰天であろう

 

 

 

 

 

 

なお、イヌヅカ総理は既に市民団体に対して既に見切りをつけており、ある一定のラインを超えたと判断した場合は彼の責任で彼等(市民団体)を都庁より追放する覚悟を決めていた

 

 

実のところ、市民団体などと大袈裟な名前を名乗っているものの、都庁内において賛同者は僅か十数名と少数にとどまっていた

 

賛同者はほとんどが高所得者と呼ばれていた者達であり、彼等からすれば都庁の余剰スペースを使えば、個室くらい用意できると思っていた。また、それがまかり通るとも考えていたのだ

多少お金を出せば、どうにかなる。と

 

 

が、ドラゴン襲来以降、世界中の様々なシステムは使用不能となっており、当然ながら金融機関も稼働している筈がなかった

 

単純な銅貨や紙幣に10円や千円、五千円、一万円という価値を持たせられるのはきちんとその価値を保証出来るからである

そこにその貨幣を運用する組織への信用が出てくるのだ

 

 

政情不安定な国や地域において、通貨の信用が落ちると第一次大戦後のドイツの様にパン一つ買うためにカゴいっぱいの紙幣が必要になったりもするわけなのだが

 

 

 

既に物流、生産拠点が実質活動できない現状。また如何に金を持っていたとしても、それを使う機会すらほぼない

 

 

 

都庁ではAzと呼ばれている通貨が使われている。だが、これは物資などと同じく配給制であり、他には何か都庁の生活などに貢献した者に臨時ボーナスとして与えられている

がこのAzや13班が施設の増改築に利用するDz。これは魔物やドラゴンを倒して手に入る素材を元に作り出しているのだ

 

だからこそ、頻繁に実戦をしなければならない(・・・・・・・・・)13班には豊富に手に入れる機会がある

 

 

とはいっても、一応は一般にも流通させてはいるのだが、これがあるからとて贅沢が許される訳ではないのは当然

 

 

 

 

が、彼等元高所得者からすればとんでもない話であった

 

自分達の持つ資産価値が失われる事を意味していたからである。それはそのまま、彼等の社会的地位の低下を招くと彼等自身は真剣に考えていた

 

 

といっても、普通に喚き立てる者達が集団生活において、どの様な目で見られるのかを彼等は認識していないから救えないが

 

 

それ故に彼等は孤立感を持ってしまう

如何に自分達の考え方が現状にそぐわないのか理解しようとしないから

 

 

イヌヅカ総理としても、一国民である以上は政府が責任を持つべきと考えてはいた(・・)。が、以前話し合いをしたにも関わらず、彼等のする事は収まらなかった。ともすれば、更に悪化したとすらいえる状況を創り出していた

 

 

故の苦渋の決断といえた

 

現在の都庁は正しく『人類最後の砦』の一つである

 

 

 

 

天球儀の帝竜攻略作戦発動後、一度だけアメリカのミュラー大統領とやりとりできたが、欧州方面の連絡は途絶。中東、アフリカも同じだとも

 

イヌヅカ総理もなんとか近隣諸国との連絡をつけようとしたが、半島も海を挟んだ隣国からも応答はなかった

 

ミュラー大統領からは一応欧州のフランス辺りなら希望が『かろうじて』残っているとは聞いている

 

 

勿論、大規模な捜索をすれば生き残りは何処にでもいるだろう

が、どこが今の状況下で出来るというのか?

 

 

 

日本ではようやく初の帝竜撃破を成し遂げたばかり

しかし、言うまでもなく足元が安定しない状況

 

アメリカでも現在二体目の帝竜撃破ミッションが遂行中との事だが、なまじ広大なアメリカ本土全域に帝竜やドラゴンが展開しており、現在ミュラー大統領が指揮を取っているワシントンD.C.。此処を中心とした東海岸での反攻が可能性を帯びてきただけなのだ

 

第一の帝竜はボストンにいたらしく、ドラゴン討伐の為の特別チーム。通称セクト11が対応しているとの事

州軍や米軍はセクト11がドラゴンを掃討した地域の防衛に当たっているものの、日本と同じく実働部隊は極限られた組織となっている

 

東京を取り返す事も出来ない日本

東海岸すら奪還する目処の立たないアメリカ

 

 

救いのない話ではあるが、この2カ国が『人類最後の砦』なのだ

 

 

イヌヅカ総理もミュラー大統領も自国の窮状を無視してまで他国に貴重過ぎる『対ドラゴン部隊』を派遣できるはずもなかった

 

 

 

 

 

 

 

そんな状況で自身のプライドや我儘を通そうというのであれば、総理として最後通牒をせざるを得なくなる

 

それで思いとどまれば良し

とどまらなければ、残念な事だが都庁は元よりムラクモのシェルターへの避難も認めるわけにはいかなくなる

 

 

 

理想を言うのも、夢を語るのも止める気はイヌヅカやキリノにはない

 

 

 

が、この状況下で世迷言を発し続けるのであれば、相応の対応をするしかなかった

 

 

例え彼等に恨まれようとも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トーコ視点

 

 

 

何だそりゃ?

どう言うことよ?ミイナ

 

 

フェルは機嫌が悪いままに問いかける

 

 

そうなるだろうとは思っていた。アオイを見ても首を横に振るだけ

堂島隊長に視線を向けると苦笑いだった

 

 

私達13班と自衛隊は連携して帝竜ジゴワットを討伐した

したのだが

 

総長補佐のキリノ氏から検体、つまりはジゴワットの心臓に近い部分を持ち帰ってくれとの指示があった訳だが

 

 

は?

アンタらが取りに来いよ?

見てわかんねぇのか?今共同作戦をしていた自衛隊隊員の大半が消耗してんだけど?

それとも、誰かが此処までその検体とやらを盗みにくんのかよ。指示も殆どなくて、討伐完了して直ぐの言葉がそれかよ

んで、役立たずの総長サマは何処にいんの?

 

 

フェルは完全に怒り狂っていた

 

 

無謀でしかなかった。身を護るものもなく、いきなり天球儀攻略を命じられ、多くの自衛隊員が犠牲となった

それでもナツメ総長は作戦を強行し、結果としてベテランでサポートしてくれていたガトウ氏を喪い、アカツキ氏も重傷を負った

 

耐えかねて撤退すれば、総長直々に非難され、事情も分からない住民からも反発されていると聞き、ようやくウォークライの素材を使った特殊シールドを用意した

 

フェルからすれば、隊員やガトウ氏の犠牲は避けられた事態だったのだろう

更に亡くなった隊員の中には私達に理解を示してくれていたカマチ隊長も含まれていた

 

 

それでも、何とか自衛隊との関係修復に努め、ようやく初の帝竜撃破となったのだ

 

しかも、イヌヅカ総理やマカベ長官にアリアケ議員は指揮所にいたにも関わらず、キリノ氏は姿が見えなかった

当然、指示も鼓舞もあるわけがなく、だ

 

 

フェルからすればいい加減にしろ!と投げ出したくもなるだろう

 

 

 

そして、不愉快ながらにその検体とやらを手に入れ、天球儀最下層にまで降りてきてのミイナの一言だ

フェルとてミイナが悪いなど思ってもないのだろうが

 

 

 

 

【今、実はまた市民団体とやらが】

 

またかよ

 

フェルの苛立ち混じりの呟きだった

 

 

 

 

なぁ、リン?

 

どうした、サスガ?

 

何のために戦ってんだろうな、俺たちさ

 

 

 

後ろで堂島隊長と隊員が話していたのが強く印象に残った

 

 

 

 

 

 

フェルのムラクモ上層部。ことにナツメ総長とキリノ総長補佐への不信感は無視できないレベルになっていた

 

気持ちは分かる。なんて言うつもりは、ない

 

 

 

 

確かに最前線で戦う私とアオイに負担が1番かかっている様に見えるかも知れない

何も知らない人から見れば、フェルの立場なんて気楽に見えるかも知れない

が、そうでない事を知ってる私たちからすると、なんとも切ない気持ちになってくるのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

目指す未来(明日)は同じなのに、いつも私たちはすれ違う

 

 

一年後、トーコとアオイはこの言葉を痛感することになるが、今の彼女たちに知る由もなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

 

とある帝竜の拠点にて

 

 

 

ばかな、ウォークライが退けられただけでもありえないのに、ジゴワットが討たれただと?

 

 

ある帝竜は自身が目撃した光景を信じる事が出来なかった

 

そもそもジゴワットの天球儀は地上波二千メートル以上の高度に位置している

更にジゴワットの電磁砲は威力もさることながら、光量も凄まじいものがあり、比較的池袋から近い、此処四谷では観測できたのだ

 

 

そして、ジゴワットの断末魔も

 

 

この帝竜は今回動員された帝竜の中では強くない。もとい弱い部類にあたるものだった。年齢で言っても若い部類であり、それを本人?も弁えていた

だからこそ、最高レベルの実力を持っていた筈のジゴワットが敗北したことが信じられなかったのだ

 

個体での実力ならばウォークライに軍配が上がるが、帝竜という存在として群体を率いるものとしてなら、ジゴワットの方が上である

 

これは単にウォークライが配下(雑竜)を指揮するつもりがないのもそうであるが、あくまでも帝竜としての本来の務め(・・・・・)に忠実なだけだったりする。するのだが、それを知っている帝竜は殆ど存在しない

 

 

彼等、真竜ニアラの配下たる帝竜は実のところ、此処東京には4体しか(・・・・)配されておらず、残りの3体はこの星有数の建物がある地域へと派遣されている

 

というのも、真竜ニアラがいうには

 

気に入らぬにおいがする

との事であった

 

 

ニアラ配下として最古参の帝竜達は、此処東京の制圧を確認すると世界各地に展開。

各地で(ニンゲン)の収穫を行なった

 

ところが、一部地域において予想外の反撃を受け、ジゴワット敗退の少し前に一体の帝竜が始末された

この事実とニアラによる指示もあり、東京に居ない帝竜はその地域(アメリカ)に派遣された

 

 

 

ちなみにその気に入らぬにおい。とは嘗て攻め滅ぼした筈のとある星(・・・・)のものであり、若き頃のニアラは苦杯を飲まされた事があったのだ。未だニアラにとって忘れ難い屈辱を伴う記憶の一つ

 

 

 

最近まではキチンとした戦力を保持していたにも関わらず、つまらないミス(ある帝竜の思い上がり)により戦力を一部失っていた事もニアラが直々に対応する様に命じた理由の一つだったともいえる

 

 

 

 

 

だが、彼からすればジゴワット(最大戦力)が失われた以上、本隊(アメリカに向かった古参たち)の来援を待ってから反撃しようと思っていた

 

何せ残っているのは、臆病者(トリニトロ)引きこもり(ザ・スカヴァー)である。そして戦闘力で劣る自分。とてもではないが、積極策など出来る顔ぶれではなかった

 

 

 

だが

 

 

 

ナニヲシテイル。サッサトヤツラヲネダヤシニセヨ

 

 

との指示がある以上、増援を待つのは不可能

 

しかし、己の手駒は敵が強ければ強いほど強化される

手に入った手駒は脆弱なニンゲンのみ

多少つかえるおもちゃ(銃火器)があるくらいで、あのジゴワットを打倒した物達に対抗できるとは思えなかった

 

 

 

 

やむなく、彼は四谷を自身の能力を使う事で要塞化することとした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、これが皮肉な事にムラクモの索敵班に見つかってしまうのだが、彼はそれを知らなかった

 

 

 




今、IIの方を絶賛プレイ中

やっぱり、トリニトロはヘタレでいいな(熱いトリニトロへの風評被害)
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