シャンフロの短編色々   作:オタマトーン

8 / 9
アニメで鉛筆も結構ヒロインやっていたので書きました。
外道3人がプロゲーマーになるならどんな感じか考えた結果です


ゲーマースカウト

 

「お二人に電脳大隊に入りませんか?っていう正式なオファーが出たよ」

 

サンラク君が二十歳になったことだし三人でお酒を飲もうなんてカッツォ君から誘いがあったから来てみたら、乾杯をして一口目を飲んだあとおもむろにそんな話をして来た。

 

「え、何?俺の二十歳を祝ってくれるのかと思いきやこれは罠だったのか?」

 

「ただのついでだよ。今日会う話をしたら誘ってきてって言われたんだよ」

 

嘘ではないだろうけど何かを隠してるんだろうね、正式なオファーというならそもそもカッツォ君がしてくるのがあり得ない。

ちゃんとした交渉役でないとサンラク君が何かしらの要求をしてきた時に答えることは出来ない。

 

「というか、サンラク君単体ならともかく私もなの?」

 

サンラク君が時折リアルカーストプリズンとしてカッツォ君とイベントに出てるから誘われるのは当然だけど、私はGGCくらいしかまともに人前でプレイしていない。

あの一件で業界の一部の人にバレたから天音永遠としてゲームのイベントの司会に呼ばれることはあったけど基本的にプレイすることはなかった。

それなのに私も誘われたことに驚いた

 

「俺としては爆薬分隊に入ってほしかったんだけど、君たち二人を中心とした新しいチームを作ることを今考えてるらしいんだ」

 

「「新しいチーム?」」

 

「仮称だけど特務班という先行プレイとかテスター、あとは欠員に対しての穴埋めをメインとしたチームだよ」

 

「先行プレイ?GGCみたいなやつか?」

 

「さすがにあの規模のはあんまりなくて配信がメインになるけどね」

 

電脳大隊が描いてる戦略に少し納得がいった。サンラク君はエゴサとか大してしないだろうから知らないだろうけど、彼が別ゲーの技を真似すると別ゲーのファンが購買層に入ってくる。

アメリアとの対戦のあとにGH:Cを新たに買った人はジャスティスバーサスをやっていた年齢層の人だったと少し話題にもなっていた。

 

「って言われても俺はそれなりの企業に勤めて余暇でクソゲーをやるってプランがあるからな」

 

「断るなら別に構わないらしいけど、うちの会社は二十歳になった以上もう防波堤になるつもりもなく、これからは他社に恩を売って君への投資を回収するつもりらしいよ」

 

「は?防波堤?回収?どう言うことだ?」

 

うわ、企業倫理を最低限守りつつ脅迫じゃん。サンラク君気づいてないけど

 

「今まで顔隠し宛に出演依頼とかスカウトが来てたけど、未成年を理由にうちが結構断ってたんだよ。これからは当社は彼のマネージャーではないので連絡先を教えますのでそちらにお願いしますって感じだね。もしかしたら恩を売りたいところには積極的に情報を送るかもしれないけどね」

 

「お前、それは脅迫だろ!」

 

「何を言ってるんだ、今までがむしろ善意で止めていてだけで、会社としてはそれが普通の対応だよ」

 

だからカッツォ君に提案させたのか、友人関係にあるカッツォ君にヘイトが向くように。

どうするべきかと、頭を抱えてるサンラク君を尻目に私は私で確認しておきたいことを聞く。

 

「私はどっちでプレイすることになるの?天音永遠?名隠し?」

 

「俺も軽く聞いた感じだし、まだ案ベースらしいけど、基本的には名隠しで天音永遠は凖レギュラーみたいに出来れば理想的みたいだよ」

 

「いやいやいや、いくらなんでも私は一人しかいないんだからどっちもは無理だよ。」

 

「基本的には名隠し名義で問題ない、ただ拡張性が少ないゲーム、対人要素がないゲームでは天音永遠としての知名度を利用したいんだと思う。」

 

まだ構想段階だからかカッツォ君も歯切れの悪い回答をしてきた。

この話は恐らく私との話し合いや試しにやってみて今後どうするかを決めるのだろう、誘っている当人もよくわかってなさそうな顔だ。

これ以上その話をするつもりがないのか悪い顔しながらさらに情報を出してきた。

 

「ちなみにサンラクには普段は天音永遠のマネージャーとしても動いてもらう予定だよ」

 

「「は?」」

 

その発言に私もサンラク君も理解が追い付かなかったし、意味がわからなかった。プロゲーマーに別の人のマネージャー業もやらせる意味がなかった。

 

「天音永遠が名隠しとは業界の中でも一部の人は知ってるからペンシルは事前打ち合わせなんかは普段のカッコで良い」

 

私たち二人が理解しやすいように前提条件から話し始めた

 

「顔隠しの正体を広めたいなら別だけど隠しつつも事前打ち合わせに潜り込むならマネージャーを兼任するのがベストだからね。立場としては見習いマネージャーって感じかな」

「まぁ察しの良い人は気付くかもしれないけど察しの良い人は隠したいと言う事情も伝わるから大丈夫かな」

 

その言葉にサンラク君は余計にめんどくさいって考えてそうな雰囲気を感じる。

対してカッツォ君はこっちにウィンクをしてきやがった。

こいつ私がサンラク君を意識し始めてることを察してやがる。

そうじゃなきゃ今時オンラインで打ち合わせに参加する方法もあるのにわざわざ私のマネージャーっていうカバーを作る必要はない。カバーがあれば二人で町を堂々と歩けるから協力しろっていう事だ。どうやって上を説得したのか気になるが今はそこじゃない、私が取るべき手段は。

 

「サンラク君は受けた方が良いんじゃない?」

 

その言葉にサンラク君はこいつなに言ってるんだって顔をしている、カッツォ君は計画通りだと言わんばかりの顔をしている

 

「電脳大隊が君の個人情報を守る気をなくした時点で顔隠しの正体は業界に広がるし、広まったら君を雇ってくれる企業もそれ込みで雇うから中途半端なプロゲーマーにしかなれないんじゃない?」

 

「え、中途半端なプロゲーマーってなに?というか俺どっち道ゲームが仕事になるの?」

 

「大抵の職業なら君に書類作成やらせるより、広告塔として会社のロゴをいれてゲームの大会に出て欲しいと考えるよ、しかもそうなったら単純にプレイ人口が多い、君の好物ではないゲーム、しかも勝つことをノルマにされる形でね」

 

その言葉にサンラクくんは嫌そうな顔をした

 

「いやいやいや、流石に俺が言わなきゃ企業側にはバレないだろ」

 

「甘いね、君の好物のエナドリよりも甘いね!今どき学歴は当然として過去にSNSでやらかしていないか、犯罪歴、入賞歴なんかは専用のデータベースで軽く調べられるもんだよ。そして顔隠しなんて情報は一般人には知られなくてもそういったデータベースには間違いなく登録されてるよ」

 

サンラク君は半信半疑だし、私自身本当にそんなデータベースがあるのかは知らないけどあってもおかしくはないと思ってる。

 

「それにGGCみたいに大きなイベントでの先行プレイならゲームの完成度は相応に高いけど、そうじゃないなら一期一会のクソゲーをやれるんだよ」

「しかもとりあえずの先行プレイ、テスターなら大学にいきながらでも出来る範囲だ。君の希望の大学卒業も考えてくれてるんだよ」

 

「そう言われるとちょっと有りかなって気分になるな」

 

ゲームだと読みにくくてめんどくさいのにリアルだとチョロすぎない?

これで受けなかった場合のデメリット、受けた場合のメリットを彼は意識した、ここで更なる一押してきっと受ける。

 

「なにより、今ならマネージャーとして私の隣を歩くことも出来るんだよ、楽くん」

 

満を持してそう言ったのに彼がした「それどちらかと言うとデメリットだろ」といわんばかりの目が解せぬ。

 




本当は鉛筆との恋愛描写を書こうと思ってたんですけど、なんか照れ臭いので鉛筆がほんのり意識してる程度にしました。
つたない文章ですが読んでいただきありがとうございます
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