そんな中、思い付いた短編書いてたみたいです。
でも、泥酔してて何を書いたのか一切思い出せない次の日に、自分で書いた小説の続きを読むと、中途半端に続きを書いたやつ殺したくなるやつ。
あるくない? ない?
「……縁のある街でな。そう易々と無くなると困るんだよ」
ちょっと、おこ気味のクレアが言った。何時もよりも目がキリッとしている気がした。いや、何時もキリッてしてるんだけどさ。
「何者よ、貴女たち」
「名乗る名はない……。おまえは、ここで死ぬのだから」
「……言ってくれるじゃない?」
そう言ったクレアが、ゆっくりと大剣を構えた。煽られたアガサがちょっとキレ気味でそう言った。
「あ! てめぇ、オリヴィア! 何勝手に妖気解放してんだ!?」
「……」
何故かヘレンに怒られた。ミリア隊長も私を睨んでいる気がした。いやこれは、違うんだ。夢見が悪かったんだ……。俺は悪くねぇ! 悪いのは全部セフィーロだ!
「大方、寝呆けてお漏らしでもしたんでしょう……」
半目のシンシアが、大体その通りな事を言った。いや短絡的に言うと、そうなんだけど……。言い方考えて!
「けっ。……でもよぉ、何であいつ中途半端に廻ってんだ……?」
「確かにな……」
姉御とデネヴが私を見て言った。ガラテアのせいだよ! 止めるのももったいなくて、もうどうしていいか分からなくなってきた。
「勝手に現れて……五月蝿いやつらね」
アガサが一番前にいたクレアに向かって、触手の槍を大量に放った。クレアは抜き身の大剣を右手に持ったまま目を瞑り、〈風斬り〉ですべてを細切れに変えて破壊した。
「なっ……!」
「脚は残り7本か……」
「私ともう一人は、ガラテアとオリヴィアの手助けだ。散れ!」
クレア達は、ミリアの号令で散開した。
轟音が響き、瞬く間にアガサの脚が破壊された。皆つよない??
7人が同時に攻撃することで、アガサの集中が途切れ、脚を簡単に破壊したようだった。これが数の暴力か……。卑怯なのでは?
触手で貼り付けにされていたガラテアを、ミリアが救助した。
「なんだ!? 何が起こっているんだ!」
「動くなよ」
「その声……お前、〈幻影〉か。まさか、生きていたのか……」
「〈神眼〉のガラテア。私は、お前が生きていたことの方が驚きだ」
盲目となったガラテアは、消えるほどになったミリアの妖気を辿れなかったようだった。集中したら読めるんだっけ……?
「気を付けろ。ヤツは元ナンバー2の〈鮮血〉のアガサだ」
「! ……まさか、ここで出会うとはな」
そんな隊長達のやり取りを尻目に、私の方はと言うと、
「オリヴィア! 歯ぁ食いしばれ!」
「『またお前か』! 〈まつげ〉!!」
「だれが〈まつげ〉だ!!」
イライザに全力の叩き付けを食らっていた。耳がキーンと鳴った。許さんぞ〈まつげ〉め! 許さんぞ!
加速した私は、足を失い覚醒体の胴体が地面に落ちたアガサへと突っ込んで行った。
巨大なアガサの胴体を割って入り、人間を模した体と髪の接合部も一緒に砕いた。
「やった!」
気を失ったミアータを、瓦礫の中から掘り起こした色付きが歓喜した。まだだ、ガラテアが的を絞らせないようにしていると言ってた。
「はぇ~。あのデカブツを半分に砕くなんて、あいつ昔より力が上がってねぇか?」
「ずっと、ミリアやクレアを相手にしていたからな……。力が上がっているのは、あいつも同じさ」
着地して振り返ると、巨体アガサの右半分が触手に包まれ、巨大な人型となった。全身が蔦のような肉の触手でかたどられており、酷く醜悪だった。
「ふん。こうなったら、私の本当の姿で相手をしてあげる……」
「うおっ。まだデカいぞこいつ」
「気をつけろ! そいつの本体は」
「とりあえずバラして、小さくすればいいんじゃねぇか? おら!」
ガラテアの忠告を完全に無視したウンディーネの姉御が、戦隊もので巨大化する路線になってしまった様なアガサへ四連撃を放った。姉御は、脳みそに完熟した筋肉が詰まってた。
5つに分かたれたアガサの一部が、また人型となった。
「なっ、なんなのよ。あなた達……」
「しぶといな。次は半分にするか……」
上から降ってきたデネヴが、アガサを双剣で両断した。容赦なさ過ぎて草ァ!
そこからは、完全に
集団で覚醒体を細切れにされ、身体を維持できなくなった赤い髪をしたアガサの人間体が、残骸から飛び出した。
「えぇ……、ナンバー2の覚醒者があっという間に……」
「ちっ……」
あまりの早業に、色付きが困惑していた。
飛び出した人間体にクレアが追撃を行ったが、舌打ちをしたアガサに反転して躱された。アガサの全裸おっぱいがボロンボロン揺れた。なぜ揺れるのか。……それは、誰にも解けないミステリー。アガサ=パイスキィーかよ。私も好き。
「動くな! 動けばこいつの首をかき斬る!」
「なっ……」
「……」
アガサが、ガラテアの首を掴んで人質にとった。何故か、傍に居たミリア隊長は、見ているだけで特になにもしなかった。隊長は、皆の傍へ歩いてきた私の方へ視線を飛ばした。な、なんですの?
クレアが、アガサの前に進み出た。
「近づくな!」
「無駄だ。お前にはなにもできないよ」
「お前は……。47番目の戦士か。あのときの技、まだ使えるのか」
「あぁ。威力は落ちたが、精度は上がった」
「はは。そいつは、頼もしいな」
妖気が消えているはずだが、眼の潰れたガラテアが〈風斬り〉の構えをとったクレアを察した。ガラテアは妖気を消す薬飲んでても、集中したらわかるんだったっけ……。
「止まれって言ってんだろ! 聞こえねぇーのか」
「……」
クレアは、ガラテアを掴んでいるアガサの腕を細切れにした。ガラテアの前髪が、また無くなった。ぷぷぷ……。
「ガッ。アガッ……」
「おい……。精度は上がったんじゃなかったのか……髪が切れたぞ」
「すまない。気にしていなかった」
おでこ丸出しののガラテアが、クレアに文句を言った。2回目だからか、普通にキレてた。そりゃそうだ。前髪失敗したら1日くらいキレる。私もキレる。
アガサは既に力を使い果たしているのか、無くなった腕を押さえて憎々しげにクレアを睨んでいた。
「次は切らないように頼むぞ」
「あぁ、任せろ」
「待て、クレア」
「……ミリア?」
テンションが上がっているのか、少し前のめり気味に〈風斬り〉を構えたクレアを、ミリアが制止した。まさか……次は坊主に!? 何てドSなの!?
「約束はどうする。これで由となるのか?」
「……??」
真顔のミリアが、私に話しかけてきた。なんの話?
「はぁ……。止められているのか……。存外に、愛されているらしいな……」
「ちょっと待て、ミリア。なんの話だ」
「起こすぞ」
困惑するクレアを放置したミリアが、〈幻影〉で私に近づいてきた。ミリアは、私に向かって腕を振りかぶった。ご乱心、ご乱心ですぞ! えぇ! これまたビンタじゃん。
「へあっ!?」
驚いて声が出てしまった。ミリアは、許せサスケ……。スタイルで私の額に人差し指を刺した。肉を裂く音が聞こえた。いや、刺さるんかい。私の意識はそこで途切れた。
◆
「ミリア! 何をしているんだ!」
「いいから見ていろ。起きろ
困惑する仲間達を尻目に、ミリアは直立したまま白目を向いているオリヴィアに話しかけた。
ミリアの指が引き抜かれた額の穴が蠢き、額が縦に裂けた。傷口が開閉を繰り返すと、いつの間にかそこに瞳が埋まっていた。額から徐々に肌の色が変わって行った。
「あら? 何処なのかしら……」
「うわ」
オリヴィアが、白目を向いたまましゃべった。あまりに気味の悪い光景に、イライザは思わず声をこぼした。
(オリヴィアだったら、『キャアアアシャベッタアアア』とか叫びそうね……)
イライザ本人は自覚していなかったが、長い年月により、オリヴィアによってかなり思考が侵されていた。
オリヴィアの額に付いた眼が、ミリアをとらえた。
「あら、ごきげんよう。隊長さん。……総本山に着いたのかしら?」
「いや。まだだ」
「……じゃあ、何のようなのかしら。呼び出されたから出てきたけど、これでも大分無理をしているのよ?」
オリヴィアの身体を借りて話す何者かは、そうミリアに告げた。白目を向いたまま話している辺り、見るからに無理をしているような不気味さがあった。
「枷の話だ」
「……期待していなかったのに。まさか、見つかったのかしら?」
「ガラテアの後ろで蹲っている……ヤツがそうだ」
「……ふ、ふふ。そう、居たのね。……
ミリアにアガサを示唆された何者かは、アガサへそう問いかけた。
「グッ。……な、何を言って」
「おい! 覚醒者をみすみす逃がすって言うのか!」
「……見ていろ、ヘレン」
「……姉ぇさん?」
アガサが困惑し、あたかも覚醒者を逃がすような発言をした何者かに、ヘレンが噛みついた。しかし、ミリアによって片手で制止が入った。
「……逃がす? いいえ。……いいえ、一生戦ってもらうわ。その存在が尽きるまで……。元々戦士であった貴女には、本望でしょう?」
「は?」
何者かは反芻するように頷いた後、アガサに向かって薄黒く染まった片手を上げた。
アガサと白目を向いたオリヴィアの間は、10メートル程であった。しかし、誰もその場から動いていないにも関わらず、アガサの頭が突然弾けて消滅した。
「なっ……」
「……」
「……ん。感謝しますわ、隊長さん。元々、期待していなかったんだけど……」
「……約束は守れ」
「ふふ。貴女が期待を裏切らない限りは」
突然の展開にクレア達は、驚いて着いて行けなかった。オリヴィアから出てきた何者かは、ミリアへそう言い残すと吸い込まれるように元の肌に戻った。
オリヴィアが、雨上がりの水溜まりに崩れ落ちた。
「〈幻影〉の……。お前……」
「……くっ!」
そんな空気を遮って、色付きがガラテアに大剣を構えた。色付きが持つ大剣は、恐怖から震えていた。
「うぐ……、ぐ……」
「……いや、空気読めよお前」
これまでの流れを完全否定した色付きに、イライザが呆れた声を出した。
組織の命令で追いかけていたガラテアが、街や人を守るために人知れず戦っていたことを知り、気持ちに整理がつかないのか、色付きは泣きながら大剣を構えていた。
「……そいつの任務は、私を狩ることなんだ」
「!」
「すまなかったな。私のすべき事は終わった。命はお前にやるよ」
ガラテアは、首を差し出すように色付きへ顔を向けた。そんなガラテアの言葉を聞いた色付きは、膝から崩れ落ちた。
「なんでそんなことを言うのよ……もっと悪い人でいてよ……そんなこと言われたら、斬れなくなるじゃない! 組織からの命令は絶対なのに……」
「ママ……泣かないで……」
色付きは、心中を吐露した。ボロボロのミアータが色付きの背をさすった。
「もう、どうすれば良いのよ……」
「ならば、組織に戻らなければ良い」
ミリアが色付きに冷たげに言い放った。
「えっ?」
「このまま組織に戻れば、組織は叛逆とみなし、その場でお前を粛清するだろう……。残された道はただひとつ、この街に留まることだ」
「でも、そんなことをしたら私達……」
「勿論、その時点で離反者となる。しかし、この街は半人半妖を排斥する街として有名だ。体面上は聖都、この街に留まるなら組織も迂闊に手を出せまい」
困惑する色付きを説得するように、ミリアは淡々と語った。
「あくまで一時凌ぎだな。本気になった組織は、この街を消すことになんの躊躇もしまい」
「……だろうな。だが、留まるのは一時で良い」
「なに?」
ガラテアが冷静に組織の動きを予想した。ミリアは一呼吸溜めてから言った。
「……我々は、組織を潰すために来た」
「な!?」
「本気で言っているのか? あまりに無謀で愚かな考えだ。……現在の戦士達と剣を交えるつもりか? ……それに、妖魔はどうするつもりだ? ……組織は我々に許せない事をするとはいえ、人々にとって必要な存在であるはずだ」
場に沈黙が降りた。皆各々に考え事をしていたが、生き残った戦士達はミリアを信じて行動をしていた。そこには、ミリアがガラテアが話した考えに到って居ない筈がないと言う信頼も含まれていた。
「良い機会だ。私が、これ迄知り得たことを全て話そう。……オリヴィアの事も含めてな」
指先に付いた血を払ったミリアが、全員へ告げた。
うーーーーーん。
この辺は後で加筆するかもしれません。
難産の様でした。
後半の展開に関わるのでボケづらいと言いますか…。
今後ルート分岐を計画していますが、アンケートってどやって使うんだ……。