「ふあぁぁー」
修学旅行二日目だ
「あれ、みんないない?」
あわてて時計を確認する
8時だった
最近、起きる時間が遅くなっている気がする。なんでだろ
横に手紙が置かれている
『ユーノへ
起きないし、7時半までご飯行ってるは。半過ぎたら知らん、電話かけてこい
レインより』
ワーイオイテイカレタヤッターウレシイナー
とりあえず電話っと
「………………………………………………………………」
あっ、そうだ昨日壊されたんだった
どうしよ
『報告:先日、(吸血鬼としての)肉体の成長を身体能力に集中させました』
『提案:案内しますので、追いかけませんか?』
あー、お腹空くけどそうしよう
案内お願い、ラプラスさん
『承知:未来を予測し、先回りできるルートを説明します。指示にそって移動して下さい』
そして僕は旅館を出て、全力で走った
「……………あれ?」
こんなに足、速かったっけ?
例えると、『走ったときに初めて風の抵抗を感じ、足が速くなったことを自覚した幼稚園生』のようだ
『感想:よく分かりません』
あちゃー、残念
じゃあ『風のような速さ』とか?
『指示:5メートル先を左折して下さい』
わーい無視やったー
しっかり左折する
「あぶっな」
泥で滑った
一瞬、視界の隅に大きなコウモリの羽が見えた気がしたため、幻覚が増えたことを自覚する
『疑問:マスターはどうして現実逃避をするのですか?』
などと
間違ったことを言ったつもりはない
『納得:ささやかな疑問に答えていただき、ありがとうございました』
にしても、そろそろ精神科でも探そうかな
自分で探すのはなんか変な感じだけど
『指示:5メートル先、右折して下さい』
『報告:案内を終了します』
あっ、レイン君いた
「レインk……」
背筋が凍った
背後から肩を捕まれた感覚がしたから……
「私、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」
「何だメリーさんか!」
心臓が止まるかと思ったが、すぐに冷静になる
たぶんバレてないだろう(心臓の話)
「どうでもいいけど、その抜き身包丁やめたら?」
「私、メリーさん。全面的に拒否するの」
じゃあ仕方ないか
「ユーノも早くチケットを買うの」
「チケット?」
レイン君のいる方を見ると、遊園地のような門があった
へぇ~、ちょっと意外
さっさと買いに行った
◇ ◆ ◇
『成功:ラプラスのインストールに成功しました』
『成功:肉体の完全変化に成功しました』
『失敗:人格の上書きに失敗しました』
『確認:エネルギーの不足を検知しました』
『要求:ミナリアーズにエネルギー元である血液を要求します』
『失敗:通信に失敗しました』
『成功:覚醒状態を起動し、私の仮の姿の製作に成功しました』
『謝罪:すみませんマスター』
『実行:行動を開始します』
レイン:「なんか、最後意味深だな」
ミナ:「大したことじゃないわ」
レイン:「本当か?」
ミナ:「信頼が少な過ぎるのよ」
レイン:「いやだって…眷属化を成功させるため数千単位で人間を崩壊させた奴だし」
ミナ:「一応ユーノには秘密にしてね?」
レイン:「大暴れしてお兄s……」
ミナ:「なにがあってもそれは禁句」
レイン:「黒歴史だしな」
ミナ:「……」
レイン:「でもお兄さん、めっちゃ良い人だったぞ」