人外達の学園生活   作:にけ・リューノ

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修学旅行⑥

「ふあぁぁー」

 

 修学旅行二日目だ

 

「あれ、みんないない?」

 

 あわてて時計を確認する

 8時だった

 最近、起きる時間が遅くなっている気がする。なんでだろ

 横に手紙が置かれている

 

『ユーノへ

 起きないし、7時半までご飯行ってるは。半過ぎたら知らん、電話かけてこい

 レインより』

 

 ワーイオイテイカレタヤッターウレシイナー

 とりあえず電話っと

 

「………………………………………………………………」

 

 あっ、そうだ昨日壊されたんだった

 どうしよ

 

『報告:先日、(吸血鬼としての)肉体の成長を身体能力に集中させました』

『提案:案内しますので、追いかけませんか?』

 

 あー、お腹空くけどそうしよう

 案内お願い、ラプラスさん

 

『承知:未来を予測し、先回りできるルートを説明します。指示にそって移動して下さい』

 

 そして僕は旅館を出て、全力で走った

 

「……………あれ?」

 

 こんなに足、速かったっけ?

 例えると、『走ったときに初めて風の抵抗を感じ、足が速くなったことを自覚した幼稚園生』のようだ

 

『感想:よく分かりません』

 

 あちゃー、残念

 じゃあ『風のような速さ』とか?

 

『指示:5メートル先を左折して下さい』

 

 わーい無視やったー

 しっかり左折する

 

「あぶっな」

 

 泥で滑った

 一瞬、視界の隅に大きなコウモリの羽が見えた気がしたため、幻覚が増えたことを自覚する

 

『疑問:マスターはどうして現実逃避をするのですか?』

 

 などとラプラスさん(幻聴)に聞かれるが、現実を見ているからこそ、幻覚と分かるのではないのだろうか

 間違ったことを言ったつもりはない

 

『納得:ささやかな疑問に答えていただき、ありがとうございました』

 

 にしても、そろそろ精神科でも探そうかな

 自分で探すのはなんか変な感じだけど

 

『指示:5メートル先、右折して下さい』

『報告:案内を終了します』

 

 あっ、レイン君いた

 

「レインk……」

 

 背筋が凍った

 背後から肩を捕まれた感覚がしたから……

 

「私、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」

「何だメリーさんか!」

 

 心臓が止まるかと思ったが、すぐに冷静になる

 たぶんバレてないだろう(心臓の話)

 

「どうでもいいけど、その抜き身包丁やめたら?」

「私、メリーさん。全面的に拒否するの」

 

 じゃあ仕方ないか

 

「ユーノも早くチケットを買うの」

「チケット?」

 

 レイン君のいる方を見ると、遊園地のような門があった

 へぇ~、ちょっと意外

 さっさと買いに行った

 

 ◇ ◆ ◇

 

『成功:ラプラスのインストールに成功しました』

『成功:肉体の完全変化に成功しました』

『失敗:人格の上書きに失敗しました』

『確認:エネルギーの不足を検知しました』

『要求:ミナリアーズにエネルギー元である血液を要求します』

『失敗:通信に失敗しました』

『成功:覚醒状態を起動し、私の仮の姿の製作に成功しました』

『謝罪:すみませんマスター』

『実行:行動を開始します』




 レイン:「なんか、最後意味深だな」

 ミナ:「大したことじゃないわ」

 レイン:「本当か?」

 ミナ:「信頼が少な過ぎるのよ」

 レイン:「いやだって…眷属化を成功させるため数千単位で人間を崩壊させた奴だし」

 ミナ:「一応ユーノには秘密にしてね?」

 レイン:「大暴れしてお兄s……」

 ミナ:「なにがあってもそれは禁句」

 レイン:「黒歴史だしな」

 ミナ:「……」

 レイン:「でもお兄さん、めっちゃ良い人だったぞ」
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