機動戦士ガンダムSEED RAVEN

PHASE:82 単独行動

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？？？「僕が囮になる！みんなは何とか捕獲を！」

セフィリア「パパ！？」

フェイト「え！？総司令！？」

ゼロス「まさか！？」

新型のMSにはキラが搭乗していた

先見隊の時ですら、総司令官が最前線に出るなど本来ありえない

キラ……伝説のスーパーコーディネーターだからこそ……なのかもしれない

だが、また……またも前線に！？

みな困惑したが、考えている暇などない

そう彼らの脳が認識してコクピットのトリガーを動かそうとする直前

すでにクアンタムは次の攻撃を開始していた

ラムレザル「おいおい～俺かよ～」

クアンタムは真っ直ぐネメシスに向かって突進してきた…………

ラムレザル「なっ！？」

ネメシスは、インペリアルレイとガンマレイの砲門をクアンタムに向けて、砲撃姿勢を取る

だがクアンタムは、完全に臨戦態勢のネメシスを、押し退けるようにすり抜けた

ラムレザル「！？」

ゼロス「！？しまった！！」

セフィリア「パパ！！」

クアンタムはラムレザルではなく、ちょうど直線上の後方に居たキラのMSへと向かっていた

キラ「……やっぱり…………」

フェイトがキラへと向かうクアンタムを阻止しようと、トワイライトの主兵装セイクリッドエッジで斬りかかる

キラ「待って！！まだダメだ！！」

フェイト「！？なっ？なぜ……」

キラ「ごめん！少しだけ僕に！確認したいことがあるんだ！」

キラがそう言って、皆を静止させた瞬間

遠方で大きな光が広がった

セフィリア「！？あの光は……」

フェイト「まさかあれは！？……」

ゼロス「！？核！？」

ラムレザル「核～！？なんであんなところで～」

すると、キラに突撃していっていたクアンタムは、突然進路を光の見えた方向へと変えた

キラ「……間違いない……行こう！みんな！」

事態はまったく解らないが、とにかく総司令官であるキラからの指示だ

彼らは指示通り、キラの後に続いてクアンタムを追った

ゼロス「どういうことですか？総司令」

フェイト「私もお伺いしたいです、なぜまた総司令自ら」

キラ「詳しくは後で説明するけど、どうやら彼らは放射線に引かれているようなんだ」

セフィリア「！？放射線…………」

キラ「この機体はザフトの物でもレイヴンの物でもないんだ、それに……僕は今レイヴンとしてここに来ていない」

フェイト「レイヴンではない？……」

キラ「とにかく今はアレを抑えよう！」

ゼロス「……わかりました」

フェイト「みんな！今は総司令……いや……キラさんと協力してクアンタムを止める！いいな！」

ラムレザル「は～い」

セフィリア「はい！」

キラのMSを先頭に、レイヴンの7機のMSが編隊を組んだ

キラ「僕が引き付けて、動きを誘導するから、みんなは何とか捕獲を！」

ラムレザル「捕獲って～司令官も総司令も簡単に言ってくれるよね～」

ゼロス「2機づつで羽を1枚づつ抑えるぞ！」

フェイト「7機だから1機足りないぞ…………俺が一人で抑える！」

セフィリア「私がやります！隊長！」

ラムレザル「はあ～～…………それなら俺のネメシスが適任でしょ～…………やりますよ～俺が～」

フェイト「すまない、ラムレザル…………いけるか？」

ラムレザル「やるしかないっしょ～」