機動戦士ガンダムSEED RAVEN   作:shuda

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PHASE:97 初戦敗北

シン「よし!こっちだ!着いてこい!」

 

シンはオーブ軍艦隊とは反対側にクアンタムを誘い出した

クアンタムは泳ぐようにデスティニーの跡を追う、だがやはり、水中での速さは遅い

 

シン「これならオーブ領域外にまで連れ出せるな」

 

 

 

『海上』

 

カイ「なんだったんだぁ?いったい…………オーブ軍の新兵器かぁ?」

 

海中から攻撃してきた『物』を追ったクアンタムを見送って、カイは呆然としてしまった

 

カイ「とにかく今はもう無理だぁ、俺も一旦オーブ艦に入るかぁ」

 

カイはリッドとルーティが乗船した艦を目指した

 

カイ(……しかし……見事に初戦惨敗かぁ……)

 

 

 

『海中』

 

シンは追ってくるクアンタムをモニター越しに見た

 

シン「片腕が千切れそうだな……アイツら……かなり頑張ったな」

 

海中とはいえ、かなり長い時間移動した、シンはマップで現在地を確認する

 

シン「そろそろオーブ領域外か……ちょうど浅くなっているな」

 

そう独り言を呟くと、シンはデスティニーをさらに深く潜らせた

 

ピピピ!ピピピ!ピピピ!ピピピ!…………

 

さらに警告音が大きく、早くなる

さすがに本当に限界深度だ

 

ゴボゴボゴボッ!!

ザザーーーーーーーッ!!

 

デスティニーは海底に脚を付け急ブレーキをかけ、そこからすぐに左斜め後方30度方向に跳躍し、同時にスラスターを噴かせて、まるでエビのように急ブレーキからの急方向転換をやってのけた

 

海中でなければ容易に反応対応できたのだろうが、海中ではクアンタムも上手く反応できず、まっすぐさっきまでデスティニーが居た進路を進んでいた

 

左斜め上方ではあるが、シンはクアンタムの背後を取れた

 

デスティニーのライザーソードが射撃モードから斬撃モードに変形する

この実体剣は刃にビームを纏わせることで、実体剣としても、ビーム刃としても使用出来る

もちろん今は海中だ、シンはビーム刃にはせず、実体剣として展開した

 

クアンタムはまだ背中を向けたままだ

 

シンはライザーソードを、千切れそうな片腕目掛けて振り下ろした

 

ザヴッ!!!

 

クアンタムがデスティニーの方に振り向いたのは、腕が切り落とされた直後だった

 

シン「さぁどうする?クアンタム!」

 

クアンタムは身体を縮ませ、パッと残った片腕と両足、それにバインダーを広げた

その瞬間、濃度の強い粒子がクアンタムを中心に一気に広がった

 

シン「やっぱりそうくるよな…………」

 

 

 

『オーブ近海 オーブ艦』

 

カイ「すまねぇ艦長」

 

乗り込んだオーブ艦の艦長は、カイがオーブ軍に居た頃の知り合いだった

 

艦長「気にするな、この状況なら『外のお偉いさん』にも救助で説明がつく」

 

ザフトとレイヴン同様に、オーブ軍とレイヴンの接点もやはり、『外のお偉いさん』……つまり国連に知られると面倒ではある

 

カイ「いや、そうじゃあなくてよぉ、単純に悪りぃなってぇことだよぉ」

 

艦長「それこそ気にするな、ヒヨッコの尻拭いはお前がオーブ軍に居た頃から、俺の仕事だよ」

 

カイ「相変わらず、口の減らねぇおっさんだよぉ」

 

艦隊「もう1人の美人の隊長さんは、さっき客室に案内したところだ」

 

カイ「わかった」

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