シン「よし!こっちだ!着いてこい!」
シンはオーブ軍艦隊とは反対側にクアンタムを誘い出した
クアンタムは泳ぐようにデスティニーの跡を追う、だがやはり、水中での速さは遅い
シン「これならオーブ領域外にまで連れ出せるな」
『海上』
カイ「なんだったんだぁ?いったい…………オーブ軍の新兵器かぁ?」
海中から攻撃してきた『物』を追ったクアンタムを見送って、カイは呆然としてしまった
カイ「とにかく今はもう無理だぁ、俺も一旦オーブ艦に入るかぁ」
カイはリッドとルーティが乗船した艦を目指した
カイ(……しかし……見事に初戦惨敗かぁ……)
『海中』
シンは追ってくるクアンタムをモニター越しに見た
シン「片腕が千切れそうだな……アイツら……かなり頑張ったな」
海中とはいえ、かなり長い時間移動した、シンはマップで現在地を確認する
シン「そろそろオーブ領域外か……ちょうど浅くなっているな」
そう独り言を呟くと、シンはデスティニーをさらに深く潜らせた
ピピピ!ピピピ!ピピピ!ピピピ!…………
さらに警告音が大きく、早くなる
さすがに本当に限界深度だ
ゴボゴボゴボッ!!
ザザーーーーーーーッ!!
デスティニーは海底に脚を付け急ブレーキをかけ、そこからすぐに左斜め後方30度方向に跳躍し、同時にスラスターを噴かせて、まるでエビのように急ブレーキからの急方向転換をやってのけた
海中でなければ容易に反応対応できたのだろうが、海中ではクアンタムも上手く反応できず、まっすぐさっきまでデスティニーが居た進路を進んでいた
左斜め上方ではあるが、シンはクアンタムの背後を取れた
デスティニーのライザーソードが射撃モードから斬撃モードに変形する
この実体剣は刃にビームを纏わせることで、実体剣としても、ビーム刃としても使用出来る
もちろん今は海中だ、シンはビーム刃にはせず、実体剣として展開した
クアンタムはまだ背中を向けたままだ
シンはライザーソードを、千切れそうな片腕目掛けて振り下ろした
ザヴッ!!!
クアンタムがデスティニーの方に振り向いたのは、腕が切り落とされた直後だった
シン「さぁどうする?クアンタム!」
クアンタムは身体を縮ませ、パッと残った片腕と両足、それにバインダーを広げた
その瞬間、濃度の強い粒子がクアンタムを中心に一気に広がった
シン「やっぱりそうくるよな…………」
『オーブ近海 オーブ艦』
カイ「すまねぇ艦長」
乗り込んだオーブ艦の艦長は、カイがオーブ軍に居た頃の知り合いだった
艦長「気にするな、この状況なら『外のお偉いさん』にも救助で説明がつく」
ザフトとレイヴン同様に、オーブ軍とレイヴンの接点もやはり、『外のお偉いさん』……つまり国連に知られると面倒ではある
カイ「いや、そうじゃあなくてよぉ、単純に悪りぃなってぇことだよぉ」
艦長「それこそ気にするな、ヒヨッコの尻拭いはお前がオーブ軍に居た頃から、俺の仕事だよ」
カイ「相変わらず、口の減らねぇおっさんだよぉ」
艦隊「もう1人の美人の隊長さんは、さっき客室に案内したところだ」
カイ「わかった」
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