ルミナ「ただいまー……って誰もいねえか」
ルミナは父親と住む家に帰って来ていた
もう昼前だ、父親は仕事で居ない
ルミナ「とりあえず、軽く昼食でも取ってゆっくりするか」
軍、しかもテロ制圧がメインのレイヴンに所属していると、どうしても休暇は久々になってしまう
古かったマンションが無くなり駐車場になっていたり、新しい店が出来ていたり、馴染みの店が違う店に変わっていて少し寂しかったり、休暇のたびに産まれ育った街並みの変化に驚いてしまう
ルミナ「相変わらず、ここはそのまんまだな」
ルミナは学生の頃からよく来ていたカフェの前で立ち止まった、というのも、ルミナも父親も料理が出来なくはないが得意ではなかったし、父親も仕事があるからなかなか時間がなかった、だからこの家から近いカフェにはよく来ていて、昼食や夕飯をも食べることがあった
ルミナは、ここで昼食を取ることにした
カフェの中はモダンな雰囲気で落ち着いている
おばさん「あら、ルミナくん久しぶりね」
中に入るとすぐにカフェのおばさんがルミナに気付いてくれた
ルミナ「お久しぶりです」
おばさん「今日は休み?最近テロが多くて大変でしょう」
おばさんにはルミナがオーブ軍に入ったこともレイヴンであることも話している
ルミナ「久しぶりに休暇をもらったので帰ってきました」
おばさん「そう、今日は?何にするの?」
ルミナ「いつも通りでお願いします」
おばさん「じゃあ、普段軍では食べれないようなものにするわね」
ルミナはここに来る時ほとんど注文をしない、カフェとして利用する時以外は、いつもキッチンのおじさんが適当に見繕って用意してくれる、代金はいつも定額しか支払わせてもらっていないが、料理の量から考えて、かなり安くしてもらっているはずだ
ありがたい話だ、ルミナにとっての家庭の味ってとこだ
おばさん「あなた!ルミナくんが来てるわよ」
キッチンからおじさんが出てきた
おじさん「おう!ボウズ久しぶりだな、元気そうだな」
ルミナ「お久しぶりです、息子さん達も元気ですよ」
おじさん「そうか、アイツらも最近いろいろと大変だろうからな、それは良かったよ」
おじさん達の息子さん兄弟も軍に所属しているようで、ルミナもたまに話したりすることがあるらしい
おばさん「お父さんは?今日も仕事なの?」
ルミナ「はい、俺も急に休暇が決まったので、明日は父さんと母さんの墓参りに行く予定です」
おばさん「そう、お母さんにもよろしくね」
ルミナ「はい、ありがとうございます」
話しているうちに、おじさんがキッチンから料理を持って来てくれた
おじさん「ほらボウズ、久々だからちょっと頑張ってみたぜ」
ルミナ「ありがとうございます、頂きます」
いつも通り栄養のバランスなんかも考えられていそうな料理で、それでいてルミナの好みも把握してくれている、本当に感謝してもしきれないと言っていた
食事を終えたタイミングで、おばさんがコーヒーを持ってきてくれた
おばさん「どうぞ」
ルミナ「ありがとうございます、ずっと思っていたんですがここのコーヒー凄い美味しいですよね」
おばさん「あーそれはね、知り合いの人がコーヒー好きでコーヒー豆農園をやっているの、そこから仕入れているのよ」
話しながらおばさんはコーヒー豆のパッケージを見せてくれた
ルミナ「変なパッケージですね(笑)」
おばさん「そうなの、変でしょ(笑)ちょっと変な人なのよ(笑)」
コーヒー豆のパッケージは全体が虎ガラで奇抜なデザインだった
おばさん「大戦で手足が義手と義足になったのにね、ほんとに変な人」
ルミナ「それは変わってますね(笑)」
おじさん「でも、味の解る奴だぜ、コーヒーも旨いだろ?」
ルミナ「はい、それは確かに」
おじさん「ケバブもヨーグルトソース派だしな」
おばさん「それはあなた達二人だけでしょ(笑)
私はチリソースだもの(笑)」
多分、おばさんもおじさんもその人と長い付き合いなんだろう、ルミナも一度会ってみたいと思った
おばさん「そういえばルミナくん、シュダくんやサクラさんは?元気?」
ルミナ「はい、彼らもレイヴンで頑張ってますよ」
訓練兵時代に一度俺とサクラはここを紹介されて、何度か三人で来たことがあった
おじさん「シュダは相変わらずオヤジとは仲悪いのか?」
ルミナ(??……そんな話したかな?俺達の会話でも聞いていたのかな?)
ルミナ「そうみたいですよ(笑)アイツ、マザコンなんですよ(笑)、あっアイツには言わないでくださいね(笑)怒られるんで」
おばさん「そうなの?(笑)」
おじさん「でも、サクラはシュダの彼女じゃないのか?ボウズもいい加減、彼女ぐらい連れて来たらどうだ?」
ルミナ「やっぱりそう見えますよね(笑)俺もちゃんと付き合ってるのかとかは知らないんですけど(笑)、まぁ俺はそのうちっすよそのうち」
そろそろ昼時、カフェも混みあってきそうだった、迷惑にならないようにそろそろ出たほうがいい
ルミナ「じゃあ、そろそろ帰ります、ありがとうございました」
おばさん「ええ、またシュダくんやサクラさんにも来るように伝えておいて」
ルミナ「はい、言っておきます」
おじさん「無理はすんなよボウズ、お前は『不可能を可能にする男』の料理を食ってんだから簡単には死なない!」
ルミナ「?はい、適度に頑張ります」
ルミナ(なんだ?『不可能を可能にする男』っておじさんのことだよな?また次に来た時にでも聞いてみるか)
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