PHASE:151 均衡
お互いに引くに引けない均衡状態
引けばその瞬間、次撃が入る
一瞬たりとも力を緩められない
俺は右手に刀を持ったままだが、動かせば支点がずれて、その瞬間セフィリアの突きを受けてしまう
メイリン「あれってそんなに凄いことなの?」
クレア「はい……本来、突きを防ごうと思ったら盾を使うのが妥当です、ですがシュダは鞘で、しかもあの狭い鞘の口で捉えた」
サクラ「面でも線でもなくて、点で止めたんですよ」
メイリン「なんでそんな難しいことを!?」
クレア「線で……つまり刀や鞘の腹で野球のように捉えるなら案外簡単です、でもそうすれば第2撃の突きが瞬時に飛んでくる」
サクラ「しかも、完全に防御姿勢のシュダは第2撃に一瞬遅れます」
クレア「仮に鞘の腹で防いで刀で第2撃を出しても、さっきのように相討ちが限界」
サクラ「あれは防御ではなく攻撃なんです」
クレア「お互いに第2撃のために、引いたり支点をずらしたりすれば、その瞬間に相手の第2撃に襲われる、最適かつ最良の方法ですよ」
サクラ「それに、もしセフィリアの突きを刀や鞘の腹で捉えたら、折られるかもしれませんしね」
クレア「そうね、私の突きもそうだけどセフィリアの突きも、そんな止め方をすれば間違いなく武器破壊されるわ」
メイリン「凄いわね、あの子……いえ、あの子達」
クレア「ええ、でもこの均衡は…………」
サクラ「長くは持たない……」
メイリン「そうか!!お互いに全力で押し合って引けない状態なのね」
シュダ「そろそろ…………限界…………じゃ…………ないのか?」
セフィリア「そう……です……ね…………疲れて…………きまし…………たね」
ピシッ!ピシピシ!!!!
先に限界が来たのは、俺でもセフィリアでもなく、俺の鞘だった
当然のことだ、俺の刀も直剣だったなら違ったんだが、刀は反りがある分、セフィリアの直剣を鞘で抑えれば、力が曲がって加わる
力の偏りは歪みになる
シュダ「仕方…………ないな」
俺は壊れる寸前の鞘を引くのではなく、そのまま離した
セフィリアは前方へ、俺も鞘を離した反動で前方へバランスを崩す
だがこれなら一瞬俺のほうが速いはず!!
セフィリアは再度突きを、俺は右手の刀で斬り上げた
…………………………
俺は刀をセフィリアの脇腹の手前ギリギリで止めた
セフィリアの脇腹部分の道着が斬れて、セフィリアの素肌が見えていた
だがまったく同時に、セフィリアの剣の切っ先が俺の首元を捉え、俺の首筋から流れた血がセフィリアの剣を伝って床に落ちた
ナガクラ「辞め!!」
ブンッ!!!!
シュダ「クソッ!!」
また相討ちだ、俺は苛立ちを隠せず刀を振って思わず口走ってしまった
ナガクラ「シュダくん!!」
シュダ「……申し訳ありません」
しかし…………どうすればいい
先の先も取れず、後の先もダメ
………………
シュダ「セフィリア」
セフィリア「なんですか?」
シュダ「次はお前の最強の技で来いよ、これで終わらせてやる」
もちろんセフィリアにそんな物があるかどうかなんて知らない
そしてあったとして、それを返せる根拠などない
限界ギリギリのハッタリだ
セフィリア「……わかりました」
シュダ(あるのかよ…………)
さて、そうなったらもう、俺も最強の技で迎え撃ってやる
第一回コンビ&トリオ人気投票
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