『プラント最高評議会 会議室』
珍しくイザークが緊張していた
議長のラクスや議員のメイリンが居るとはいえ、イザークが評議会に赴くなど何年ぶりだろうか
それに今の評議会議員とは挨拶ぐらいのもので、せいぜい面識がある程度だった
ドアをノックしてイザークが会議室に入っていく
イザーク「失礼致します、ザフト最高司令官イザーク・ジュール、参りました」
ラクス「イザークさん、お忙しいところこんなところまでありがとうございます、そちらのお席にどうぞ」
議員達で円をなすテーブルの真ん中に椅子が置かれており、イザークはそこに掛けるよう指示された
イザーク(……まるで査問会だな………果たして一体何を問い詰められるのか……)
わざわざザフトの最高司令官を呼びつけた訳……
イザークはそれを『良い案件』とは捉えていなかった
統一国連合……クアンタムへの対処という名目で、新たな国連として設立した組織であったが
実際には『クアンタムに関する成果』を、強国……プラントやオーブが独占してしまう可能性を示唆した他国が、その妥協策として打ち出したものであり、統一国連合の下位組織になるレイヴンであったが、実働に関しては丸投げ状態で、あくまでも『権限』を有しているだけであった
一言で言ってしまえば、プラントとオーブ、そしてレイヴンを好き勝手にさせないという世界からの楔(くさび)でしかなかった
ザフトとオーブ軍からレイヴンが切り離された際、兵器開発や支援部署の人員も多数がレイヴンへと移籍した
資金は統一国連合からのものとなり、これまでからすれば激減していたが、兵力や技術に関しては、今まで以上にザフトとオーブ軍のハイブリッド的な組織になりつつあった
ラクス「以前から、フリーダムを使用した兵の実戦訓練など、兵力の強化のお話は伺っておりますが、実際のところをお伺いしたく、お呼び致しました」
イザーク「実際のところでありますか?」
議員「そうだ、レイヴンはあくまでもテロ対策部隊、しかも、今となっては我々の権限で動かすことも出来ん」
議員「レイヴンという槍を失った我々は、盾であるザフトしか持たないのだよ」
議員「私達はクアンタムからプラントも守り抜けますか?」
イザーク(今さら何を言っているんだ?このバカどもは)
立場上、明言は出来ないが、そんなことは議長であるラクスに、クアンタムは力も数も未知数で強力だという言葉で、何度も報告している
わざわざ議会に呼ばれるようなことではない
イザーク「そこはやはり未知数としか言えません」
議員「そうではない、お前の考えを聞きたいのだ」
メイリン「イザークさん自身は、どう感じていますか?」
イザーク(どういうつもりだ?俺に発言させて責任まで取らせるのか?)
ラクス「わたくし達も難しい状況下にあることは理解出来ています、忖度のない正確な戦力分析を伺いたいのです」
イザーク「…………先程も申し上げましたが、向こうの戦力が未知数である以上、現在の状況でしかお答え出来ませんが?」
議員「それで、もちろん構わない、我々はどの程度戦力を上げる必要があるかを把握したいのだ」
イザーク「現在確認されているクアンタムの戦力はMS3に母艦1、仮に現在のザフト全軍で当たれば、おそらく撃破は可能かと考えます、ですがその場合ザフトの被害は兵器7割、死傷者5割……安く見てですが……」
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