※内容として、いわゆる自己満足的な要素がかなり含まれております。苦手な方がいらっしゃいましたら、大変恐縮ですがブラウザバックを推奨させて頂きます。
・キングヘイロー
チームポラリスのエースにして、トレーナーの「最後」のパートナー。
デビューから最終話まで二十年もの間トゥインクル・シリーズを走り続けており、この世界においてはオグリキャップやハルウララと並ぶ知名度を誇るに至っている。
ただし決して勝率は高くなかったようだ。ジャパンカップにて「領域」に覚醒しながらも、以降のレースではそこまでの極限状態には中々至れず、今まで通り根性の差し戦法を武器にしながらも悪戦苦闘し続けた。
黄金世代としての一般的な評価ではエルとグラスが二大強者、クラシック級ではスカイ、安定性のスペと評される中で……迷走時期が長かったキングはやはり下めの格付けに甘んじる事が多い。
しかしそれでも一度は適性外の有馬にて他の四人に勝利した結果を評価する声も少なくなく、また後に台頭してきた数々の最強ウマ娘との世代交代を懸けた対決やブロワイエの様な屈強な外国ウマ娘の来日等、ここ一番という勝負の際には打って変わって「キングヘイローなら何とかしてくれる」と彼女の出走を期待する声が後を絶たなかったとか。
――「絶対」がなくとも、「絶対」を覆す。そんなルドルフやマルゼンとは正反対のド根性一流ウマ娘として、今も根強い人気を誇っている。
※
元々この作品は例のCMをオマージュしたキングヘイローの短編として執筆したものでした。
結局は当時遊び心で登場させたチームのメンバー全員の物語を書くに至りましたが、それでもあくまでキングの物語として、ウララにもライアンにも彼女の不屈の精神を受け継がせたつもりです。
そして、そんな彼女の相棒としてトレーナーを登場させましたが、言わずもがな彼のモチーフは史実の上のお方です。
キングヘイロー号の両親が凄まじい実績の持ち主であることはアプリ版キングからも伺えますが、その上のお方もまた偉大な父親を持っているという背景はとても運命的だと感じました。それによって「伝説のトレーナーの息子と伝説のウマ娘のご令嬢」というタッグを思いついた次第です。
また、そんな彼にとって似た境遇のキングはトレーナーと担当という関係性に留まらない、特別な存在であるに違いないと思いました。なのでウララやライアンに対してはいかにも年配者として接する一方で、彼女にだけは良くも悪くも等身大の、感情的な面を隠さない幼い態度で接している様な描写にしております。
アプリ版では滅多に起きないキングとトレーナーの喧嘩がこれまで度々起きていたという設定は、そこから派生したものでした。ですが勿論仲が悪い訳では決してなく、結果として二人は一生の運命を共にするパートナーへと昇華していくことになりました。
そんな彼女はクラシック級の挫折を経て、高松宮記念で漸くG1の栄光に輝くのですが……実は今作の彼女はその後に続けて安田記念とスプリンターズSを制覇してしまいます。
これに関して違和感を抱いた方も多いかもしれません。釈明する機会を頂けるのでしたら、アプリ版にて彼女が自身の最終目標として「生涯現役」かつ「顕彰ウマ娘を目指す」事を掲げた理由が、せっかく私は
また安田記念に関しては、高松宮記念を制した後の次のレースであるここで勝てなければ、「なんだ、まぐれだったのか」と、やはり史実通りの再びの迷走に逆戻りしてしまうのではないかと考えたからでした。
そしてこれらの勝利が、あの移籍騒動の際にトレーナーを替えなかった結果、つまり「一番いて欲しくないウマ娘が前にいた」という歴史を辿らなかった彼女達のあり得た可能性であると考えて頂ければ、それはとても素敵な事ではないかと思うのですが……如何でしょうか。
※固有スキル
「Call me KING」(高松宮記念以前)
↓
「Pride of KING」(本編)
↓
「KING of Halo」(真キング編)
「絶不調」かつレース終盤前まで先頭をキープしつつ力が尽きかけると、最終直線で立ち回りが上手くなり、限界を超えてすごく力強く踏み込んでいく
(・「力が尽きかける」……持久力10%以下
・「限界を超えて」……持久力補正が消える)
……言わば「二の矢」の最終形。発動すればスタミナ減少量に関係なく最高速度以上の速さで走り出すので、ほぼ確実に勝てる。しかし発動確率は絶望的。
アプリでなら逃げの適性をある程度上げたうえで「先手必勝」「脱出術」等のスキルが必須だが、絶不調ゆえにその発動が不安定であり、先頭のキープはかなり厳しい。
かつ短距離やマイルでは終盤までにスタミナを消費しきれずほぼ発動しないので、中長距離での運用が大前提。こちらも適性を上げる必要があるが、今度は不発だった際にスタミナ不足となってダービーさながらの大敗を喫する可能性が高い。
よほどの愛がなければとても使えない究極のロマン砲である。
・ハルウララ
チームポラリスの妹的存在。ちょっとマイペースだけどいつでも元気いっぱい、何かあった時は彼女と話せばだいたい心が軽くなる癒しアイドル要員。
そんな彼女はシニア級後半に今までの集大成の如く怒涛の実績を積み上げつつも、最後の有馬記念で大怪我を負ってしまう。そこから一年間の入院生活の後に更なるリハビリを経て高知レース場で復活を果たすが、しかしそのステータスは全盛期のものとはかけ離れたもので、地方レースですらまともに掲示板争いに加われないほどにまで落ち込んでしまっていた。
しかしハルウララは決してめげなかった。その後も高知レース場を拠点に人一倍レースに出走して、いつか再び中央の重賞レースに復帰し、「オペちゃんとキングちゃんとまたいっしょに走る!」ために少しずつ実力と勘を取り戻していった。
――そのひたむきで眩しい程に本気な走りは再始動以降も多くの人々をワクワクさせ、いつか完全復活するその日を誰もが心待ちにしていたという。
※
前述の通り元々はキングの作品として執筆させて頂いたこの作品ですが、ウララ編は思い付きで行ったアンケートの思い付きの一項目から始まりました。
それにしても、その人気の高いこと。アンケートではほぼ圧倒的な支持を頂き、最終話のベストレースアンケートでもウララ有馬に多くご評価を頂きまして、改めてハルウララという史実とウマ娘合わせての存在がいかに大きいのかを思い知るばかりです。
このウララ編を制作していた当時の記憶として、まだセイウンスカイがアプリで実装されておらず、キングとの関係性はそこまではっきりと描かれていなかった頃のように思います。
そんな中でキングとの関わりが最も色濃く描写されていたのがウララだったのではないでしょうか。同室であり、ウララのストーリーやサポートカード等多くの場面でキングが彼女を支える展開がございました。
なのでそれをアニメの一期の黄金世代との関係性も合わせて、「『最弱』のハルウララが『最強』の黄金世代の力を借りて、有馬記念で世代交代を目論む世紀末覇王と戦う」という構図を思いついた次第です。
そして何より一番全体として考えたことは、「レースを楽しむ気持ち」と「他者を蹴落としてでも勝利を掴む貪欲さ」はどうすれば両立できるのか……ということでした。
アプリ版のウララはそれに関して、本気で臨んだ有馬にて大敗することで悔しさを覚えるという展開でしたが、純粋にレースを楽しみ、周りをワクワクさせることの出来る彼女ならではの、「レースに勝ちながら、他の選手をも笑顔にする」方法を探すような、一歩突っ込んだ内容にしようと苦心する日々でした。
その完成形があの有馬記念であり、オペラオーも、オペラオーを封じるその他のウマ娘達をも救おうとする彼女のピュアで一途な心の象徴として、そして後のライアンの物語の橋渡しとなるウララの「夢を創る力」の体現として、あのラストスパートを書き上げたつもりです。
※固有スキル
「ワクワクよーいドン」(未勝利レース時点)
↓
「ワクワククライマックス」(JBCスプリント以降)
↓
「わたしを、みろ」(有馬記念限定)
レース中盤からロングスパートをかけて、速度と加速力が少しずつ上がるが……。
……固有スキルというよりはウララの全てを懸けた走りであって、アプリ版でどうという話ではない。ただ説明文を見ていただければわかるように、あの走りのモチーフはゴルシの「不沈艦、抜錨ォッ!」である。
そもそもハルウララにとっての有馬記念は負けイベントであり、何もかもが相性の悪い彼女がこのレースで一着になる確率がほぼないことは周知の事実だが、そんな状況で爪痕を残すには実力以上の走りが必要不可欠であり、それが苦しいレース展開と相まって彼女からそれを引き出した。
芝を踏むことによって減速するウララが敢えてストライドを広げることでそれを最小限にとどめているというのが一応の理屈だが、結局のところは彼女が全員の幸福を願って生み出した奇跡の走りとしか言いようがない。
・メジロライアン
チームポラリスのお姉さんポジションではあるが、デビュー順でいえばキングやウララより後輩という特殊な立ち位置。裏設定としては、トレーナー引継ぎ等は実は関係なく、自己肯定感の薄いライアンはマックイーンと勝負をさせて乗り越えるべきという先代トレーナーの計らいによって敢えてデビューを遅らせていただけなのだが、そんな事はトレーナーもライアンも知らず、クリークだけが把握していた。
宝塚記念でマックイーンに勝利し、有馬記念でオグリキャップに認められた彼女はその後も中長距離でその開花した才能を遺憾なく発揮し続けた。ドリームトロフィーリーグに移籍した後はそのオグリとのリベンジマッチを繰り広げる等数々のドラマを生み出したのちに引退し、最終話時点ではマックイーンと並んでかつて二人で最盛させたメジロ家の筆頭として、衰退させることなく盛り上げている。
そしてチームポラリスに身内の伸び悩むウマ娘を推薦したり、必要に応じてメジロ家の施設を一部トレーニング環境として提供したりとかつての恩師であるトレーナーやクリークをサポートする立場に回っているそうだ。
――その最終的な評価はキングよりも格上の、「本当に強いウマ娘」としていつまでも語り継がれることとなる。
※
実はウララ編を執筆させて頂いていた時点で既にライアン編の展開は考えてあり、いわゆるスぺとテイオーの世代逆転に乗じて、オペラオー時代からマックイーン・ライアン時代に遡ることに決めたのですが、それによってぎりぎりでオグリキャップはじめ「平成三強」世代に手が届いたのは僥倖でした。
それによってマックイーンやオグリの様な、眩しい程のスターウマ娘に囲まれたライアンだけの走りを生み出すことが出来たと思っております。
このライアン編のプロットの基盤の一つになったものとして、彼女のキャラソンがございます。
「希望ディスカバリー」という曲なのですが、これは是非聞いて頂きたい。身も心も筋肉に染まり切っているという一般的な彼女の印象とは大きく異なった、驚くほどに透き通った清涼感のある名曲です。
そしてそれこそが、このメジロライアンというキャラクターの最大の魅力なのだろうと考えました。ボーイッシュな言動や筋肉発言に気を取られがちな彼女ですが、その心根は恐らく誰よりも素直で、純粋で、静かな強さを湛えたものなのではないでしょうか。それを劣等感の中でも決して腐らせずに守り続けることのできる強さこそが彼女の「本当の強さ」なのだろうと思い、マックイーンとの戦いやオグリキャップへの挑戦を描いたつもりです。
また、クリークのエピソードをも巻き込んだ彼女の「スターウマ娘」を巡る物語ですが、これはある意味アプリ版メインストーリーの第一章、つまり期待に応えようとするマックイーンへのカウンターパンチ的な意味合いで考え出したものでした。
史実においてはメジロの一番人気は元々ライアン号であり、マックイーン号の方は文字通りのダークホースであったという事実もあったそうでございますが、それから上手く勝ちきれずにマックイーンに先を越されてしまう構図は、どこかキングと通じるものを感じました。
ですがそんな二人に違いがあるとすれば、それは「一流」としての自分のスタイルをキングが持つ一方で、当時のライアンはまだ自分の在り方というのが分かっていなかったところにあるのではないでしょうか。そんな彼女がマックイーンやオグリと走る事で、ただ憧れていただけの「スターウマ娘」というものがどういう事かを少しずつ学び、自分もそこを目指す様になる……といった、今までと少しベクトルの違う再起の物語であればいいなと考えた所存です。
※固有スキル
「燃えろ筋肉!」(天皇賞(春)時点)
↓
「レッツ・アナボリック!」(宝塚記念以降)
↓
「ピュリティ・アナボリック」(有馬記念以降)
レース終盤のコーナーで好位置にいると持久力が回復し、加速力を上げる
(好位置……二位~40%の位置)
……有馬記念最終盤においてクリークの魂を受け継いだライアンが発動した、積極策からの末脚。最後の最後にオグリが差し返されかかったのは加速度が上がっていた為。
好位置にさえいれば確定で発動するので、かなり使いやすいかと。しかし先行であることが前提となるため、対応するスキル等も変化するので注意。
史実では宝塚記念以降再び見る事の叶わなかった、そして上の方が最後まで最強と信じ続けたライアン号の「本当の強さ」をイメージした、敢えて強めに設定した固有スキルである。
・スーパークリーク
チームポラリスの母親的存在にして、トレーナーの「最初」のパートナー。チーム内では比類なき実力を持った「魔王」でもある。
現役時代はオグリキャップの最大のライバルであり、第一線を退いた後はキングやウララ、そしてライアンの成長をトレーナーと共にサポートし続けた。ドリームトロフィーリーグ以降も「永世三強」やタマモクロスと互角以上の戦いを繰り広げ、最終的には移籍してきたライアンとの師弟対決まで実現した。
引退後はトレーナー養成学校へと進学。見事中央トレセン学園でのトレーナー資格を取得し、サブトレーナーとしてチームポラリスに舞い戻ることとなった。最終話時点ではトレーナーと共に新たに加入するウマ娘達を支え続ける日々を送っている。
――ウマ娘は、与えるもの。そう諭し志す彼女の姿は、不屈さを教えるキングと同じようにチームメンバーの希望となり続けている。
※
スーパークリークというと、皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか。何となくですが、多くの方はいわゆる甘やかしすぎなママ、もっと砕けた表現をすればトレーナーやタマをオギャーバブー化させるウマ娘という印象が出来上がっているのではないかと思います。
……ですので、今作のクリークは敢えて硬派の、シンデレラグレイでの彼女の要素も合わせた真面目な一人の競走ウマ娘として描こうと考えておりました。アプリでの育成ストーリーをご存じでしたら理解していただけるかと思いますが、彼女はトレーナーに三つあげるためなら誰よりもひたむきに、ひたむき過ぎるほどに努力を積み重ねられる素敵なキャラクターなのです。だと思っていたらハロウィンイベントで本当にバブらせやがりましたね
また、実は彼女とキングは、この作品においては対比付けることを意識しておりました。
それはキングが走る理由が「自分」の証明の為な一方、クリークは「誰か」の為に走るウマ娘である……といったもので、例えばウララはクリーク寄りのタイプでありながら、キングの様に本気で頑張る事を学んでいき、対してライアンは初めはキング寄りで、そこから人々の期待の為に走るクリーク側に向かっていくような構図を考えていたという事になります。
これは結局、真キング編まで連綿と横たわっていたように自己分析しております。自分が勝ち上がりたいという貪欲な競争心と、ファンやトレーナーを喜ばせる為に尽くす献身的な心という二つの一件対極に位置する信念は、どこで混じり、どこで一つに集約していくのか――という命題は、ワクワクさせる為に本気で走るウララから始まり、誰かの期待を信じて伝説を創り続けるライアン、そして結局あのジャパンカップでのキングが「困難を超えて一流を証明し続けることで、かつての自分の様な孤独な誰かにとっての栄光になりたい」という答えを見出すまで……最後まで付きまとい続けることになりました。
そのような意味で、彼女は直接的には秋天のみの出番でしたが、その魅力はレースでの強さのみに留まらず、確実にチームに影響を与え、トレーナーを一人前に育て上げ、キング達をスターへと導いた功労者であることを察して頂ければ幸いです。そしてそんな本人もまた、体調不良とヒールの逆境に悩まされながらも、最後まで純粋な心を失わなかった素敵なウマ娘であることをご理解頂ければと思います……いや、申し上げずとも既にご存じでしたか。
※固有スキル
「ピュリティオブハート」
レース中盤で好位置にいる時に持久力が回復する
……彼女は唯一の固有スキル据え置き。とはいえ彼女の武器はスキル云々でなく純粋に圧倒的なステータスにあり、その状態でもライアン編やそれ以降においても、実際にキング達を併走や模擬レースで度々下すことになる。
そもそもジャパンカップ直後の時点でクリークに確実に勝てるのは真キング(ジャパンカップ限定)と有馬ウララくらいのもので、あとはライアンが有馬でのパフォーマンスを引き出せればもしかすればといったところだが、それも結局は憶測でしかなく、それぞれノーマル状態では彼女にはとても敵わない。
チーム最年長にして「永世三強」の一角の風格は伊達ではない。
チーム「ポラリス」。
それは敗北と挫折を超えて、頂点に立たんとする優駿の集まりである。
※最後に、ここまでお付き合い頂き、本当にありがとうございました。
ここまで書き切る事が出来ましたのは、ひたむきで魅力的なキング達と、そしてこれまでお読み下さった皆様のご応援のおかげです。
物語に一区切りがつき、それぞれの道を歩む彼女達を応援して頂ければ幸いです。そしてウマ娘プリティダービーと、そこに生きるウマ娘達をこれからも愛して頂ければ、これ以上の喜びはございません。
……とはいえ、前に書きました通り日常編はいくつか書いてみようかなとも考えております。
ただ、メインストーリーが終わりましたので更新はとても遅くなると思われます、ご了承ください。
んもーーっ、一番良かったレースはどれだったかなんて! キングは過去を振り返らない主義だって言ってるでしょ!
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高松宮記念(キングヘイロー)
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有馬記念(キングヘイロー)
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JBCスプリント(ハルウララ)
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有馬記念(ハルウララ)
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天皇賞(春)(メジロライアン)
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宝塚記念(メジロライアン)
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天皇賞(秋)(スーパークリーク)
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有馬記念(メジロライアン)
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ジャパンカップ(キングヘイロー)