後始末は辛いよ。でも、楽しいよ。   作:ryanzi

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第1話

「マギア☆レポートの世界に転生させてください、お願いします」

 

「待って、何があったの?」

 

女神は突然の青年の土下座にあたふたするしかなかった。

ここ最近の死者は異世界、なのは、まどマギ、デレステ、鬼滅ばっかり要求する。

だが、あの魔境みたいな世界の転生を要求する死者は珍しい。

それも、土下座までして要求するタイプは初めてであった。

 

「えっと、先に何があったか聞かせてもらえないかな?」

 

「・・・クラスでいじめられたんです」

 

「自殺か・・・君みたいなタイプは結構多いというか・・・」

 

「いえ、自殺じゃありませんよ。どうしてあんなことのために死ななくちゃならないんですか?」

 

「うわ、この死者メンタル強い」

 

だからこそ、女神は不思議に思えた。

どうしてこんなのがあんな世界に転生を望むのか。

 

「僕はね・・・殺されたんです」

 

「余計に悲惨だった」

 

「文化祭の後片付けしていたら、首謀者が上からダンベルを・・・」

 

「ストップ、もういい。辛かったね」

 

「そういうわけで、次はそういった闇のないギャグ時空プリーズ」

 

「サザエさん時空だけど・・・いい?」

 

「そりゃ困ったな・・・でも、いじめをやられるのも見るのも嫌だし・・・」

 

「というか、どうしてマギア☆レポートなの?」

 

「色々な意味で他の転生者が来なさそうだからです。

暇つぶしに見た二次創作で転生者同士が争ってたし・・・。

あと、やっぱりレコードより明るいし・・・。

いえ、別にやってたわけじゃないけど、たまにPixivで見ると暗そうだし・・・」

 

「そうかあ・・・まあ、あなたの判断は正しいと同時に間違っています」

 

「えっ」

 

その時、女神はパチンと指を鳴らした。

すると、宙を浮いていた光の玉が青年に吸収されていった。

 

「君あなたは後始末に必要そうな知識を吸収してもらいました。

たとえば事務仕事とか奇跡論とか隠の隠蔽技術とか」

 

「急にOffice365を使いこなせそうな気がしてきました」

 

「それはよかったですね。では、まどかさんお願いします」

 

どこでもドアとしか思えないドアが現れた。

 

「へえ、君がうちに就職希望の子か~。

知ってると思うけど、私は鹿目まどかだよ!」

 

「僕は宮島唯華といいます!今日からお願いします!」

 

「ふむ・・・女神さん、なかなかいい人材じゃん。

こんなのをもっと早くよこして欲しかったよ!」

 

彼女は唯華の手をぎゅっと掴んで、ドアの向こう側に連れて行った。

 

「・・・さようなら唯華さん。後始末頼みますね」

 

ギャグ漫画、それは色々と危なっかしい世界だ。

街は破壊されるし、人は災厄に巻き込まれるし、地球も割れる。

にもかかわらず、次のコマでは元通りだ。

遅くとも、次の話ではやっぱり元通りだ。

では、どうしてそれが可能なのか・・・。

解釈はいくつもあれど、唯香の転生したマギレポ世界はある方法を取っていた。

それはまともな後始末係に復興を任せるという、至極単純な方法だった。

 

「じゃあ、さっそく砂漠化した北養区の山の植樹をお願い!」

 

「えっ・・・まあ、やってみますね。あれ、なんか体が小さくなったような・・・」

 

宮島唯華(享年17歳)、マギレポ時空にさっそく適応してしまった。

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