IS 〈インフィニット・ストラトス〉 蘇りし帝国の亡霊   作:トッキー

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久々の投稿です…。

修論題目の作成キツイ…。


第七話 戦闘、そして終結

 「突入、突入、突入!!」

 

 隊長の命令を受けてから、隊員達の動きは速かった。裏口から室内に雪崩れ込んだ隊員達は、すぐ目の前にいたテロリスト達に鉛弾のプレゼントを施していった。

 

 

 「全員武器を捨てろ!武器を捨てろ!」

 「おい、警察だぞ!」

 「なんでここが!?」

 

 

 そして幸運にも、人質となっていた子供達はなんとすぐ目の前に捉えられていたのである。猿轡と目隠しをされた二人の子供は、可哀想にも震えていた為に、すぐに隊員の一人がそれ等を外した。

 

 

 「人質を確保!繰り返す、人質を確保!」

 「クソッ、これでは計画が台無しだ!構わん、撃ちまくれ!!」

 

 

 隊長のルッソの怒鳴り声に対し、向こうは半ばヤケになっているのか、こちらに人質がいるのにも関わらず怒号をあげた。そして入り組んだ倉庫の中で、激しい銃撃戦が起こった。

 無数の銃弾が飛び交い、双方に負傷者が続出する中、側面からなんと人質ごと吹きとばそうとしたRPG7の射手は、特殊部隊の弾を食らい、そのまま下に落下していった。

 落下した場所はブラスコヴィッツの目の前であった。ブラスコヴィッツはそれを見逃さなかった。

 テロリスト達は様々な火器を揃えており、アサルトライフルは勿論、手榴弾やRPG、そしてM2ブローニング重機関銃を載せた戦闘車両も数両引っ張り出してきていた。

 明らかに過剰であるその火力を見た特殊部隊員達は、物陰に隠れての応戦を余儀なくされていたのである。

 

 

 「非常時だ、仕方ない!!」

 

 

 本来ならば許可されないであろう敵の装備に手を伸ばし、ブラスコヴィッツは躊躇なくそれの引き金を引いた。

 彼のような特殊工作員のような者だからこそ、許されるものであった。

 

 

 「これでどうだ!!」

 

 

 本体から射出された弾頭は、寸分違わずに戦闘車両に吸い込まれるように進み、そして大爆発を引き起こした。強力な火器を得たブラスコヴィッツは、弾頭を再装填し、敵を撹乱させるべく次々と敵の重火器や戦闘車両に狙いを定めていった。

 

 

 「隊長!子供達は安全な場所に避難させたそうです!!」

 「よし。後はこいつらの相手だけだ!」

 

 

 この強力な援軍によって、形成は逆転しつつあった。子供達も既に他の隊員達によって外に連れ出され、なんとかそのような危険だけは取り除く事が出来たのである。

 

 だが何処に隠れていたのか、次々にRPGを抱え、重機関銃を載せた車両に乗った敵が出て来たのを見て、そんな期待も束の間の出来事でもあったとブラスコヴィッツは自覚した。

 

 そしてそんな重火器を持つ敵を見て、特殊部隊員達も発砲を中断した。

 

 

「出て来い、国の犬共!」

 

 

 先程悪態をつき、指示を飛ばしていた初老の男が怒鳴った。この銃撃戦で負傷したのか、こめかみからは血が流れていた。

 

 

「大人しく出てくれば、命だけは助けてやる!!」

 

 

 この脅しとも取れる勧告に、部隊員達は反対であった。しかし先程の銃撃戦で何人かの隊員は負傷しており、また弾薬も不足していた。

 そして出口は、積み重なった倉庫の貨物が崩れ、塞がってしまっていた。

 

 

 「さっさと出て来い!さもないと皆殺しにするぞ!」

 「分かった、分かった!今出て行く!」

 

 

 隊長のルッソの声に、部隊員達は大人しく銃を下ろし、テロリスト達に手を上げた。ブラスコヴィッツも同様であった。だがこのテロリスト集団は今にも発砲せんばかりにアサルトライフルやRPGを構えていた。

 

 

 「随分やってくれたな、このクソッタレが!逃げられるとでも思ったか!楽に死ねると思うなよ!!おい、そこのお前!」

 

 

 指示を飛ばしていた初老の男は、突如ブラスコヴィッツに向き直った。その手には油断なくアサルトライフルを構えている。

 

 

 「その胸に隠している物を出せ。早くしろ!」

 

 

 ブラスコヴィッツはその言葉に気付き、自分の胸ポケット辺りを探ってみると、何かが青く光っていた。その光る物を取り出して見ると、それは送られて来たあのメダリオンであった。

 それはいつの間にか、回転部分には青く光るクリスタルが存在しており、それが力強く、青い光を放っていたのである。

 

 しかしそのメダリオンを爆弾か何か勘違いしたのか、男性は部下達に慌てて命令を下した。

 

 

「クソッ、爆弾か!?構わん、撃ち殺せ!!」

 

 

 そして部下達は、ブラスコヴィッツや特殊部隊員達に向かって鉛弾をお見舞いしようとした。しかしそれは全て、叶わぬものとなった。

 

 なんと反射的に自分の体を守ろうと、ブラスコヴィッツが腕を顔の前に持ってきた時、メダリオンが更に強く光ったのである。そして次の瞬間には、ブラスコヴィッツや特殊部隊の面々を守るかのように、メダリオンからシールドらしきものが放たれ、銃弾を弾き続けていたのである。

 

 そして銃撃しているテロリストの大半が、銃弾を弾き続けているシールドらしきものに触れた途端、なんと白骨と化してしまったのである。

 端の方にいて無事だった数人のテロリストは、ブラスコヴィッツが脅すようにメダリオンを向けるのを見て、慌てて降伏した。

 

 

 

 

 

 倉庫上空では、別の戦いが起こっていた。特殊部隊が突入すると同時に、謎のISがハルフォーフに戦いを挑んできたのである。

 深紅に身を包んだその者は、急加速で常に彼女に肉薄し、彼女にナイフ以外を使わせなかった。その攻撃に、ハルフォーフは若干の焦りを感じていた。

 

 

 「それほどの能力を持っていて、何故貴様はテロリストに加担する!」

 「お前に…関係、ない。全ては…あの人の、為」

 

 

 そう呟くのと同時に、ブースターを使い急接近してきた彼女は、目にも止まらん速さで斬りつけ、徐々にハルフォーフのエネルギー残量は減ってきていた。

 

 このままではマズイ。

 

 ハルフォーフは内心毒づいていた。明らかに向こうの方が技量も上であり、軍人である自分が押されていた。長年軍に所属している彼女にとって、それはある意味では新鮮なものかもしれなかったが、今はそれどころではなかった。

 

 

 最悪刺し違えなければならないかもしれない。しかしハルフォーフのその考えも、突如杞憂に終わった。

 

 なんと先程特殊部隊が突入した倉庫から、正体不明のエネルギー波が検出されたのである。そしてその倉庫から、シールドらしきものが現れ、深紅のISの操縦者に触れたと同時に、短い悲鳴を挙げた操縦者から、深紅のISが強制解除されたのである。

 

 ISの絶対防御でも防ぎきれなかったのか、解除されたのと同時に今まで対峙していたは気絶していた為、慌ててハルフォーフはその赤髪の操縦者を抱きかかえた。

 

 そしてすぐにハルフォーフは、この少女の事だけでなく、倉庫の中で何があったのか問わねばならないと思い、特殊部隊がいる倉庫に向かった。

 

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