IS 〈インフィニット・ストラトス〉 蘇りし帝国の亡霊   作:トッキー

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プロローグ2

(何だ、この世界は?これは現実なのか!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里——アイゼンシュタット近郊のグローブナーという名らしい——に降りて、図書館等で色々と調べた結果、様々な事が分かった。

なんと第二次世界大戦は終結し、第三帝国は滅亡。総統閣下はベルリンで無念の自決をされたとの事だ。

 

そして今は1944年ではなく、なんと2000年代だという。

 

私はそれを聞いて、最初愕然としてしまった。総統閣下が夢見たあの第三帝国は、無残にも連合国に蹂躙され、今では我が祖国はすっかり民主主義に染まってしまっている。

 

 

 

 

 

 

しかしそれ以上に驚愕した事もあった。

 

 

図書館の新聞では、我等が同盟国の日本に2341発ものミサイル攻撃を仕掛け、それを「全て」撃墜したと書いてあった。

 

 

それが事実なら、確かにそれは素晴らしいものだろう。

 

 

だが、それが本当に真実なのだろうか?二千発以上のミサイルを本当に立った一人で「全て」撃墜出来るのか?流れ弾等はなかったのか?それに日本の軍隊はどうしたのか?何故撃墜しようとしなかったのか?

 

疑問は尽きる事なく、次から次へと湧いて出て来ていたが、考えるにしても掴んだ情報が何処までが真実で、また何処までが嘘なのか今はまだ分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが一つだけハッキリとしている事がある。

それは、この「IS」等という訳の分からない物によって、男はまるで奴隷といわんばかりの境遇になってしまっているという事である。

 

 

『何で俺が逮捕されなきゃならないんだ!!何で!?』

 

 

———現に今、「目付きが気に入らない」等という訳の分からない理由で、一人の男が云われもない罪でしょっ引かれていったのだ。

 

パトカーと思しき車の窓越しでも、男の怨嗟の表情や声はハッキリと聞き、そして見て取れる事が出来た。

 

しかもそれを周りは咎めようとしない。まるで、それが日常の光景であるかのようにしか感じていないのではないかと思えた。

 

そして嘘の証言をした女達は、まるで「とても良い事をした」と言わんばかりの顔だった。

 

 

 

 

「(腹が立つ…)」

 

 

 

 

自分が今一人の人間の人生を狂わせたというのに、こいつ達は何も感じないというのか?

 

正直に言うと、私は怒りを抑えるのに必死だった。そうでもしていないと、自我を保てないのではないかと思ったからである。

 

だがその女達は何を思ったのか、下品に笑いながら徐に私に近づいてきてこう言い放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたそれなりに顔整ってるわね。いいわ、私達が飼ってあげる。今からあんたは、私達のペットよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと気が付けば、その女達の死体が目に飛び込み、そして私の手にはペーパーナイフらしき物が握られていた。

ある者は頸動脈を掻っ切られ、ある者は額から血とそれに少々の脳が流れ出し、そしてある者は首筋に真一文字の切り傷があった。

 

どうやら、私は怒りのままにその女達を惨殺してしまったらしい。

 

 

だがそれ等の表情には、何れも苦しみや恐怖の表情が見て取れる事が出来、私の心を十二分に満たすものでもあった。

 

 

 

 

 

 

 

          ・・・・・・・・

正直、殺した事自体は別にどうでもいい。

強制収容所や、アイゼンシュタットの病院での実験で多くの「死」を見続けてきた事に比べれば、それが何でもないように思える。

 

 

 

しかし血飛沫や死体を見て、明らかにこのままでいると不味い為———幸い周りに人影は居なかった———死体はマンホールに放り込み、私はそこから急いで離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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