青春目腐り野郎は夢みた少女と学生生活。   作:あきこま

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こんばんは、あきこまです。

サキサキ編一応完です。先に言います、次回は由比ヶ浜誕生日はダイジェストでお送りします。千葉村前に1つ話を挟む予定です。

よろしくお願いします。


Ep.22

 

 

 メイドカフェを出た一行、男子はそれぞれの家に一旦帰宅し女子は雪ノ下宅へ。と言うのも次に行く2件目のエンジェルはドレスコード必要らしい。

 

 材木座と戸塚からは着ていける服が無いと連絡が来たのでここで断念。男子組は俺単独での参戦。 で女性組は雪ノ下がそういう服をかなり持ってるらしく全員参加となった。

 

「お、おまたせ」

 

 

 雪ノ下の家に向かっていた四人が合流をする。そう四人が。

 

 

 

 

「なんでここに?」

「アタシの担当時間終わって暇だったから」

 

「……さいですか」

 

 

 

 雪ノ下・由比ヶ浜・牧之原に続き何故かドレス姿で登場した豊浜。

 もはや奉仕部関係なく普通に暇な人参戦しちゃってるし。でもそれを考えたら戸塚や材木……アイツも関係ないはずだし構いやしないだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「他の二人は?」

 

「ドレスコードを突破する服がねぇとさ」

 

「では、五人で行きましょうか」

 

 

「八幡くん、感想をどうぞ」

 

「世界一かわいいよ」

 

 

「そんなに褒めてくれるんですか! 嬉しいです!」

 

 

 しまった。対小町用の適当お褒めが通じない。こいつ中々やりおる。

 

 

 ピンクっぽい頭と金髪がなにか言いたそうな顔をしていたが気にしないスタイル。したらやばい気がするから。

 

 

 ホテルの最上階に作られていたバー ここが2店舗目のエンジェル。

 

 見ての通り俺達高校生が入る様なところでは無い……今回は限りなく服装をそれっぽくして潜入しようと言う試み。良い子は真似しないでね。

 

 

 テーブル席が思いのほか埋まってたり、清掃していたりしたのでカウンターへ向かう事に。

 

 

 

 カウンターに立っているバーテンさんが少し大人じみた見た目をしているので一瞬分からなかったが着席してわかった、あれが川崎だ。

 

 

 初手なんて声をかければいいのかなんて、今の俺にはわかったもんじゃない。だが、とりあえず名前だけはわかってる以上……あと一応クラスメイトが二人の(俺と由比ヶ浜)状況では俺が声をかけるのが筋だろう。

 

 

「川崎」

 

「……すみません、どちら様でしたでしょうか?」

 

 

「同じクラスメイトに名前を覚えられないなんて、さすが比企谷君と言ったところかしら?」

 

「雪ノ下……」

 

「……どうもー」

 

「由比ヶ浜……」

 

「初めましてー」

 

「……」

 

「……フン」

 

「……」

 

 

 牧之原はクラスメイトでは無いし、豊浜はそもそも学校が違うしアイドル活動をしている事を知っているコアな人位しか知らんだろう。

 

 

 うん、やっぱり俺声かけずに由比ヶ浜に任せた方が良かったかも。

 

 ちっぽけな勇気(プライド)を捨てて適材適所で任せた方が良かった。

 

 雪ノ下が言った同じクラスメイトなのに覚えられてないという所で思う事があったのかはわからないけども、俺の左右(豊浜と牧之原)が異様に川崎を睨んでるのだ。うん、それが事実なら嬉しいよ? 本当に。嬉しいんだけどさ、俺もクラスメイト何人か知らねぇって事あるから穏便にしてあげて? 俺の心も少し痛いんだわ。

 

 

 

 

 

 

「で、何しに来たわけ? まさかそんなのとデートってわけじゃないんでしょ?」

 

「まさかね……そこにいる人の事を言っているなら冗談にも程があるわ」

 

 

「お前ら二人の口論に無闇に俺を傷つけないで貰えない?」

 

「そうです、横のこの人は私とデートです!」

「そう、横のコイツはアタシとデートなの」

 

 

「君らも話ややこしくなるから余計なこと言わないでくんない?」

 

 ほんと、口論してる二人はなんとも言えない顔になり由比ヶ浜がリスみたいに膨れてる。なんなのこの状況。

 

 

 

 大志が心配していた事を伝えると、「弟に何言われたか知らないけど気にしないでいいから」と一蹴。

 

 

 

 由比ヶ浜の「私もお金欲しい時にバイトするけどー」作戦は無惨にも失敗に終わり、俺の「その気持ちはわかるんだ」作戦に至ってはかなり強い語気が返ってきた。

 

「働いたら負けとか言ってる奴に分かられたく無いんだけど」

 

 

 ……お前、俺も人の事言えないけど俺の事知ってたよね? クラスメイトの一人として認識してたよね? じゃなきゃそのセリフ出てこないよね? 

 

 

 やるせない気持ちと一人戦ってると雪ノ下のターンが始まっていた。

 

 

 

 結果は最悪、雪ノ下にとっては家族関係が触れられたくない話題だったのか少し動揺が走りグラスを破壊。それに激高する由比ヶ浜。冷静にあしらう川崎。これは分が悪すぎる、だってこっちも依頼とはいえ川崎の家族関係突っついてるし。

 

 

 由比ヶ浜に連れられ退場する雪ノ下とそれを見送る俺。

 

 

「川崎」

 

 

「何?」

 

 

「バイト終わったら時間くれ、場所は駅前の通り沿いにある赤と黄色のファーストフード店」

 

「つまり、マクドナルドですね!」

 

「翔子ちゃん! 八幡が隠した意味ないからそれ」

 

 ほんとだよ、俺の遠回しな伝え方が中継プレーによりド直球に変化したよ。

 

 5人分の会計を置いて店を後にした。

 

 

 

 大志の時間が正確ならば川崎がバイト終わるまで少なくともあと6時間はある。

 

 由比ヶ浜は雪ノ下宅へ、豊浜は牧之原宅へそれぞれ向かって着替える事にしたらしい。

 

 

「別にお前らこのまま帰って寝てもいいんだぞ?」

「そうしたいところだけど、私も少し終わり方が気になるのよ。貴方にはどうやら今回の件、解決方法があるのよね?」

 

 

「まぁ、無い訳では無い。それは本人次第のところではあるがな」

 

「私もついて行くよ。部員だし、何より気になるし」

 

 

「当然私も行きますよ? 八幡くん一人では不安ですしね」

 

「アタシはその……ひとつ聞いてもいい?」

 

 

「?」

 

「八幡は、あの女に散々な言われようだけど……どうして助けるの? アタシは正直ほぼ関わりの無い他人だけどムカつくだけなんだけど」

 

「どうして……か」

 

 

 奉仕部として依頼を受けたから? ……違う。小町の願いだから? ……それも腑に落ちない。だとすれば今回の件に関しては……。

 

 

「お前もいずれわかる、あいつ(川崎)はきっと俺達と同類だ」

 

 

 はぁ? なんて言葉が聞こえてくる顔をしてやがるシスコンアイドルは置いておき。各々の行くべき場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝5時になるとこの時期はもう陽の昇る時間も早くなっている頃だ。

 

 

 

 マクドナルドのテーブル席にはBARに行った5人に加えて小町と大志が居た。

 

 入口から川崎が入ってくるのが見えて大志がこちらに呼ぶ。

 

 

「姉ちゃん……」

 

「大志……あんたこんな早くになにしてんの!」

 

「それ、こっちのセリフ……こんな遅くまで何してんだよ!」

 

 

「まぁ待て、話が進まなくなるから姉弟喧嘩は後にしろ。川崎、お前が何故あそこでバイトをしていたか当ててやろう」

 

 

 ずっと心のどこかに引っかかっていた。何故真面目だった川崎が夜遅くにバイトなんかしているのか。本気でグレてるならバイトなんかせず非行に走ってもおかしくない。川崎は金が必要と言っていた。誰かに揺すられてるとかでも無いならひとつしかないだろう。

 

 

「大志、今年に入って今までと変わった事はあるか?」

 

「今年は中3なので受験対策に塾に通い始めました」

 

 

「なるほど! 弟さんの塾代の為に……」

 

 

 

「違うな」

 

 周りをぐるっと見てみると、雪ノ下辺りはもう気づいてるっぽい顔してた。

 牧之原と小町は考え中、豊浜は表情1つ変えずに待つのみ。

 

「大志が塾に通い始めてる時点で川崎家において大志の件は片付いてるはずだ」

 

 そこでようやく牧之原が「あぁー」という顔をしていた。川崎も観念した顔をしている正解と思ってもいいだろう。

 

 

「うちは進学校だからな、俺を含めてこの時期から大学受験を考え始める奴もかなりいるんだ」

 

 

「……! 姉ちゃんまさか!」

 

「……だから大志は気にしなくていいって言ったのに」

 

 川崎家で解決した学費は大志のみであれば真面目な姉は勿論進学を意識している事もある。なら解決していないのは姉の予備校代って所だろう。

 

 

 

「あのーちょっといいですかね?」

 

 姉弟論争が展開されかけたところで小町よりストップがかかる。

 

 そこで出された話は俺が小学生時に小町より早く帰るようになった話だった。

 その昔、小町は現代では当たり前な夫婦の共働きについて思う事があったようで抗議をする為に家出をしたことがあった。 抗議したはずの両親は結局仕事の為ほぼ探し出せず、俺が小町を見つけたという話だった。あったねそんなの。

 

 

「それ以来、兄は小町より先に帰ってきてくれるようになったんですよ」

 

 

「比企谷くんに友達がいないからではなくて?」

 

「おいなんで知ってんだよ、あれか? お前ユキペディアさんなの? 情報力グーグル先生並なの?」

 

 

 

「まぁ八幡くんの悲しい事実は置いておくとして」

「置くなよ」

 

 あと、今更だけどだいぶシレッと名前呼びに変えてるよね? それ変えるつもりないの? 

 

 

 

「結局何が言いたいのさ」

 

 

「アンタが考えてる様に、この子だって色々考えてるって事よ。姉だけが家族全てのことを考えるなんて思わないでちゃんと話し合いなさいよ。下の子的にはそういう気持ちもわかって欲しいものよ」

 

 

 

 過去に何があったか知らんが、豊浜もあの姉(麻衣さん)に対して思う事はあったのだろう。実感がこもった言葉だった。

 

 

「まぁ、そんな感じ」

 

 

 大志も小町も、中々にいい所を奪われたって顔してる。

 

 あとはトドメに

 

 

「川崎、お前が望むなら今回の件はバイト無しに家族の事を何とかしながら勉強もできるようになるが、聞くか?」

 

 

 

 少し悩んだ顔をしながら、川崎は首を縦に振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校の時間も近づき、各々が帰り道につく。豊浜と牧之原はうちに付いてきている。

 

 

「八幡くんが咲太さんに聞いてた話ってコレだったんですね」

「まぁ自分で予備校通うが為に聞いてた話だし自分でも調べ途中ではあったが、思わぬ所で役に立った様で何よりだわ」

 

 

 予備校で行ってるスカラシップという制度。成績優秀者の学費を免除するコレ。川崎もそれなりに成績がよく真面目な川崎なら頑張り次第で手が届くだろう。

 

 

「家庭教師か……お兄ちゃんが言うまで考えてもなかったなぁ」

 

 

 スカラシップの他に提案したのが、事前に咲太さんに許可を貰ったもので。パソコンによるリモートで補習をするという案だ。

 

 

 本当は咲太さんもバイトしてる身だから料金を払うのが筋だと思うんだが……。

 

 

「メインは予備校の方でいいんだよね? じゃあ僕はその補講をするって形でやるよ。それならバイトの枠から外れるし、翔子ちゃんや八幡くん……ついでに豊浜も教えられるしね」

 

 

 とかなんかイケメンな事言ってた。その後「豊浜頭良いし要らない気もするなぁ」とか言ってたけどまぁ気にしない。

 

 

 自分の頑張りで予備校代を賄える。そして現役の家庭教師バイトマンから補講をタダで受けられる。それを知った川崎は戸惑いながらもツンケンな感じは鳴りを潜め少し姉の顔つきになって大志と帰っていった。

 

 

「姉弟ってあぁいうものなのかしらね」

「さぁな、親族とはいえ他人とも取れるような立場だしな」

 

「そうね……それはかなり言えてるわ」

「アタシも賛同するわそれ、確かに他人っていったらそうかもしれない」

 

 

 豊浜のは何時かツッコむとして今はスルーしよう。怖いから。

 

 

 

「じゃあ、私達も帰りましょうか! 学校ありますし」

 

 

 

 

 この後小町から俺が入学前にあった事故に関してかなり重大な事を伝えられ後々悩むことになるのはまた別のお話。

 

 そして豊浜、また学校休んだらしいです。 ……単位制いいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






読んでいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!
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