今回はキタサンブラックのお話です!やっぱりこの2人はセットじゃないといけない気がしました!
前回に引き続き今回も少し長めのお話となっていますので、楽しんで頂けると嬉しいです!
それではどうぞ〜!
「最近トレーナーさんの様子がおかしい…」
私キタサンブラックは自室にて頭を悩ませていた。
ここ最近私に対するトレーナーさんの態度というか、振る舞いが少し変なのだ。常に変な訳では無い。主にレースがある時に私の方を全く見てくれなくて、凄く褒めてはくれるんですが、直ぐに目を逸らして何処かへ歩いていってしまいます…
普通ならばこれのどこが問題なのか分からないと思う人も多いと思う。けれど私にとっては死活問題なのである。
「これじゃあトレーナーさんに抱きしめて貰ったり…頭を撫でて貰えない…!」
そう、トレーナーさんが直ぐに立ち去ってしまうということはすなわち『 ご褒美と称して抱きついたり出来なくなる』ということである。
私はトレーナーさんに対して恋心を抱いている。そのためトレーナーさんに抱きついたり出来ないことはとても辛いのである。
(他の子達はこんなんじゃないはず…他の子達はどうしてるんだろう…)
身近な所だとダイヤちゃんとトレーナーさんは最近付き合い始めたらしく、よくレースが終わった後は控え室でキスをしているのを見かけたことがあった。
テイオーさんはゴールしたら、周りの目など気にせずそのままの勢いでトレーナーさんに抱きついており、テンションが高い時は抱きついてキスまでしている。
2人がそこまで出来るのには何か理由があったりするのかな…?
「…よし!悩んでても仕方がない!明日2人に聞いてみよう!」
考えていても話は前には進まない。ちょうどよく明日は休日なため、明日2人に聞いてみることにしよう。
そして私は
「トレーナーさんとスキンシップをとる方法…?」
私はまずダイヤちゃんに話を聞きにいった。小さい頃から一緒に居るからこそ、私の悩みを理解し、解決に繋げてくれると思ったからである。
「そう!ダイヤちゃんってレース後にトレーナーさんと…その…キスしてるでしょ?だからこういうことに詳しいかなって…」
「なんで知ってるの///!?」
ダイヤちゃんは見られていた事に気づいていなかったようで、顔を真っ赤にしていた。ならばダイヤちゃんが「とれぇなぁさん…もっとぉ…!」と甘えた声を出していたのは黙っておこう。
「それは少し扉が空いてたからで…そんなことより!ダイヤちゃん的には何か…原因?みたいなのって分かる?」
「えぇっと///…そうだなぁ…話を聞いた感じ、嫌われてる訳ではないと思うけど…」
ダイヤちゃんは熱くなった顔を手で扇いで冷ましながら原因を探ってくれるが、やはり原因は突き止められない。唯一わかることは「嫌われていない」ことである。
あ、そういえば…
「ダイヤちゃん。その薬指につけてるのは…?」
「あ、これはね…ふふっ!トレーナーさんが私にくれたんだ。その時のトレーナーさんは本当にかっこよくて!あ、あとその日に…」
「えっと…ダイヤちゃん?」
結局この後はダイヤちゃんからトレーナーさんの惚気話を聞いていたことは覚えているが、内容までは覚えていない。
私がダイヤちゃんから得た情報は「嫌われてはいない」ことと、大量の糖分だった。
「けれど大丈夫…次は絶対にいける!」
私はもう一度気合いを入れ直し、その人の部屋へと足を進めた。
…自動販売機でブラックコーヒーを買ってから。
「あれ?キタちゃんだ〜!上がって上がって〜!」
「すみませんテイオーさん。お邪魔します!」
次に訪れたのは私の憧れの存在であるテイオーさんの部屋である。
(テイオーさんなら何か教えてくれるはず!)
そして私はテイオーさんに事情を話した。
「えぇ〜!?いっつもレース後に抱きついてたじゃん!」
「ええと…はい///」
自分からしていることだけど、いざ面と向かって言われると恥ずかしいなぁ…
私は頬を赤く染める。テイオーさんは驚いた反応を見せると、直ぐに考え込む。
「う〜ん…どれぐらいの時期から変わったとかって分かる?」
「どれぐらいですか…」
そういえば考えたことはなかった。トレーナーさんが私に対してスキンシップを行わなくなったのは…
「2ヶ月前ぐらい…だったと思います。」
「それって、キタちゃんが勝負服に着替えた時ぐらいじゃない?」
「あ、そうです!」
確かにその時期は私に勝負服が完成して、レースで着れるようになった時と同じです!流石テイオーさん!私たちが気づかなかったことにこんなにすぐに気がつくなんて…!
私が感動していると、テイオーさんは「そうだっ!」と何かを閃いたようで、私の方をニヤニヤとこちらを見てきた。
「そうだよキタちゃん!この後トレーナーの所に勝負服を着て突撃しちゃいなよ!」
「えぇ!?それは少し恥ずかしいですし…それよりも勝負服ってそんな使い方してもいいんですか!?」
私は恥ずかしいということもあるが、そもそも勝負服を私生活で使っていいのかが気になった。するとテイオーさんは腰に手を当てて、
「大丈夫!だって僕もたまにトレーナーに甘え…驚かせるために勝負服着てるし!カイチョーも着てたから、それで問題をおこしたり、うまぴょいしなければ大丈夫だって!」
そう言ってテイオーさんは私に向かってグッと親指を立ててくる。テイオーさんが勝負服をたまに着ていることにもビックリだが、それ以上に会長さんが着ていることにビックリしてしまって…
けれど実際勝負服は普段着てはいけないといったルールは存在せず、むしろ慣れさせるために着た方が良いと言われているため、特に問題はないとは思うけど…やっぱり少し恥ずかしい…
(でも…これでトレーナーさんにまた抱きついたり出来るのなら!)
善は急げだ。私はテイオーさんにお礼を言い、急いで自分の部屋へと戻ろうと
「ありがとうございますテイオーさん!さっそくやってみようと思います!その耳飾りとても似合ってますよ!それd『 でしょでしょ〜!!』…え?」
「この耳飾りはね!トレーナーが「こうしてれば寂しくないだろ?」ってくれたんだ〜!しかもトレーナーとのペアルックなの!それでそれでこの耳飾りには意味があって〜…!」
…思っていたんですけれども…この後は1時間ほどテイオーさんとトレーナーさんの惚気を聞いていました。これは部屋に帰る前にもう一度珈琲を買わなきゃなぁと思ってはいたものの、テイオーさんの本当に幸せそうな表情を見ることが出来たのは少しうれしかった。
「…トレーナーさん!入ってもいいですか?」
「…ん?キタサンか?空いてるから入っていいぞ〜」
部屋に入る前に頬を軽く叩いて気合い入れ直すと、そのまま部屋へと入っていった。
「突然どうした…っ!?」
「お…お邪魔します…」
私が勝負服を着ていることに気がつくと、やはり直ぐに目を逸らして、席を立ってしまう。
私はそれを見ると、急いでトレーナーさんの手を握り、逃げられないようにする。
「ちょっ!離してキタサン!?」
「待ってください!なんでいっつも逃げてしまうのですか!?何か気が障ることがあるんですか!?」
「いや!そんなことじゃ…」
私はトレーナーさんに尋ねるが、トレーナーさんは否定はするものの、相変らずこちらを向いてはくれず、言い淀んでいた。
それを見た時、私の目頭が熱くなるのを感じた。
「…じゃあ、いいです。もう勝負服なんか着ません!」
「キタサン!?違うんだ!!嫌いな訳じゃ…」
私は勝負服に手を掛けて、そのまま破り捨てようとする。
「私がこの服を着ることによってトレーナーさんとのスキンシップを取れなくなるぐらいなら…こんな…こんなものっ!」
「やめろ!」
するとトレーナーさんは服を破こうとした私の手を強く掴み、私の涙を拭ってくれる。いつの間にか私は泣いていたようだ。そしてその時のトレーナーさんは顔が真っ赤に染っていた。
「…泣かせてしまって本当にごめん。しっかりと理由を話すから、ここに座ってくれないか?」
「…はい。」
トレーナーさんは私の手を引っ張ると、ソファへと座らせた。私が座ったのを確認すると、隣にトレーナーさんも座った。そうしてトレーナーさんは、私から目を逸らしながら、何故このような行動をとっていたのかを話してくれた。
「キタサンの勝負服はさ…その…胸元が結構…な…」
「…え?えーっと…?」
今なんと?私の胸元…?
「だから!キタサンの勝負服の胸元に目が行っちゃうから!見ないようにするために逃げてたんだよ!」
トレーナーはさっきよりも更に顔を赤くして、そのまま続けた。
「だってしょうがなくないか!?キタサンみたいな美人でスタイルのいい子がそんな格好してたら自然に視線が向いちゃうって!男ならば!けど流石にそれはまずいだろ!?担当の胸に視線向けてるって!」
「………っ〜〜〜///!」
私は自分の胸元を確認し、凄い勢いで顔を赤くした。
確かに私の勝負服の胸元は少し大きい穴が空いており、トレーナーさんはそこに視線がいくのを気にして離れていたそうだ。しかし私にはもうひとつ気になる点があった。
「っ///!でしたら!なんで前みたいに抱きしめてくれないんですか!目を逸らしながらでも出来たはずです!」
そう。目を逸らしながらでも抱きつくことは出来るだろうということである。それに対してトレーナーさんは手で顔を覆って隠しながら
「…勝負服は生地が少し薄いから、体の感触が直に来るのが…やばくて…本当にすみません…」
そう言って肩をおとしてしまった。
そっか…トレーナーさんは私をちゃんと女性として見てくれてたんだ…
「…えっと///」
「…失望したか?本当にごめんな…」
私はトレーナーさんの腕に抱きついた。
「ちょっ!?キタサンブラックさん!?話を聞いて…」
「構いません!私っ…トレーナーさんになら…この体を自由にされたって…!」
自分の顔に熱が集まっていくのを感じる。しかしトレーナーさんになら構わない…むしろ…もっと…
「…本当に、いいのか?俺は担当ウマ娘に劣情を抱いていたんだぞ…?」
「いえ…むしろ…う…嬉しかったです///トレーナーさんに女性として見てもらえて///…だから…んっ…」
私は目を瞑り、唇をトレーナーさんの方へと向ける。
トレーナーさんは真面目な口調で
「…いいんだな?もう後戻りは出来ないぞ…?」
「いいです…構いません…私の全てを貴方に捧げます…だから…」
「私を…貴方の恋人にしてください…」
「…もちろんだよ…愛してるよ。キタサン…」
そう言うとトレーナーさんは私の唇に口付けをして、そのまま優しく私の体を倒し…そのまま…
私たちの影が1つになった…
と、思ったら…
「やっぱり今はダメだ!!!」
「ひゃあ!?」
トレーナーさんは急いでその場を離れ、思いっきり自分の頬を叩き、奥の部屋へと走っていってしまった。その時のトレーナーさんの表情はとても男らしく、しかし少し切なそうで…私が初めて見る表情をしていた。
それは私も例外で、窓に映った私の顔は完全に蕩けきっており、普段なら絶対にしないような乙女の表情をしていた。
そんなことを考えていると、トレーナーさんが何かを手に持ってやってきた。
「これをつけてくれ!」
「ふぇ…?これって…」
私はまだ頭が蕩けており状況が掴めずにいたが、トレーナーさんが持ってきたのはミサンガだった。
「元々渡そうと思ってたんだが…恥ずかしくて中々渡せなくてな…けれど今なら渡せるからさ。」
そう言って私の手首にミサンガを結んでくれた。そのミサンガの色は赤とピンクの2色で編まれていた。
「まだ俺たちは学生とトレーナーだからさ、流石にそういうことはまだ出来ない。けれど遠くない将来。ちゃんとそういうことをするのに相応しい関係になろう。…だから…」
「その時は、俺の伴侶になってくれないか?」
そう言ってトレーナーさんは私に優しく口付けをした。
今まで触れ合えなかった分を取り戻すために、私は首に腕を回して、この温もりを少しでも長く感じられるように力を入れた。
〜数年後〜
「入っても大丈夫か?」
「あっ!はい!もう大丈夫です!」
俺は愛する花嫁の晴れ姿を誰よりも早く確認するために、外で待機していたが、許可が出たため中へと入っていく。
「えっと…えへへ、綺麗…でしょうか?」
「今まで見てきた生物の中で1番美しい。…本当に似合っているよ。」
部屋に入るとそこには過去の勝負服に似せている。黒と黄色を基調とした花嫁衣装に身を包んだ美しい女性がそこにいた。
「ありがとうございます!えへへ…貴方もとても似合っていますよ。」
彼女は嬉しそうに微笑む。彼女の容姿はもちろんだが、こういった笑い方も昔に比べて大人の女性らしいものとなった。
「…ありがとな。本当に」
「え、何がですか?」
俺がいきなりお礼を言うと、彼女は何に対してのお礼なのかが分からないといった様子でこちらを見てきた。
「いや、長い間待たせちまったし…しかも担当に欲情するようなやつに着いてきてくれてさ…」
「いえいえ!…まぁ確かに待たされてはしまいましたが…貴方と結ばれるためなら全く辛くはありませんでした!あと…私の体に…欲情してくれたのは…嬉しかったですし…えへへ………それより!」
彼女はそんなこと気にしていないといった様子で胸の前で力こぶを作る。しかしそれ以上にして欲しいことがあるようで、少し体をこちら側に傾けてくる。
「少し早いですが…あの時みたいに…」
そう言って、あの時のように目を瞑り唇を向けてきた。
クスリと笑うと、彼女の頬を撫で、そのまま
「本当に待たせて悪かった…けれど…その分幸せにしてみせる…愛してるよ。キタサン…」
「…はい。私を幸せにしてくださいね…トレーナーさん…」
そしてキタサンはあの時のように俺の首に腕を回し、俺たちはあの時のように口付けを交わした。
その時2人の腕に結んでいたミサンガが静かに切れ、床にハートの形を作り上げた。
如何でしたでしょうか?
キタちゃんの勝負服は胸元が空いてるから…視線が行っちゃうのはしょうがない…しょうがない…
今回の最後はダイヤちゃんの最後と少し近いものとさせて頂きました!糖分が多かった場合は…ブラックコーヒーを飲んでください!
そしていつも閲覧、コメントありがとうございます!コメントがまだ返せていませんが、しっかりと返しますので…!
アンケートのご協力もありがとうございます!票数が多かったので、ifストーリーをどこかのタイミングで描くかと!
それでは次回もよろしくお願いします〜!
このウマ娘のifstoryが見てみたい!
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