今回は結構キャラ崩壊があるかもしれないので、一応注意です
甘さは結構高めなので、そちらにも注意して頂けたらと思います。
それではどうぞ~!
初めは話すのだって苦労した。関係なんてあくまでトレーナーと学生の関係、契約だっていつ切られてしまうのか常に覚悟をしながら過ごしてきた。だからこそ彼女に心を開いてもらうためにいつも優しく、怒るなんてこともしなかった。
常に彼女の意見を尊重し、彼女を不快な気分にさせないように常に一定の距離を置き、面倒と思うことがあったとしても、常に彼女を第一に考えた。
そうしているうちに少しずつ心を開いてくれた…のだが、何故か前よりも苦労が増えた…気がする
これは多くの苦労を伴った、俺と愛バの物語
「こんな時間に呼び止めて悪いな。」
「別にいいけど、早くしてくれない?走る時間減っちゃうから」
学園での座学が終わり、各自トレーニングを始めるであろう時間帯。多くの子が今すぐにでも走りたいと思っている時間帯、そんな時間に俺は愛バととある件について話し合おうと思っていた
「すまない。前々から言おうとは思っていたんだが…」
「うん。」
そんな今の俺たちが抱えている問題。それは…
「さすがに距離感近くない?」
少し前から始まった『ドーベルからのスキンシップが圧倒的に増しすぎ問題』である。今までならば用がなければ半径2メートルに近づくなみたいな感じだったはずなのに、今となっては学園で見つければ抱き着いてくる。事あるごとにくっついてくる。ミーティングの際には膝の上に座るといった具合である。
「とりあえず俺の膝から退こうk「嫌」おい…」
今も『練習前に少し真面目な話をする』と事前に言っておいたにも関わらず、部屋に入った瞬間流れるように俺の膝の上に頭を乗せて寝転がり、頭を撫でろと要求してくる始末である。
「ねぇ、手が止まってるんだけど?」
「あぁ…うん…」
一度は止めた手の動きを再開させながら、本題へと話を戻す
「まずさ、何で学園内ですれ違っただけで抱き着くんだよ」
「好きだからだけど?」
「じゃあことあるごとにくっついてくるのは何d「好きだからだけど?」
「…いつも膝の上に座r「好きだからだけど?」…うん」
全部一言で片づけたぞこの愛バ
いや、普通それで終わるのだろうし、薄々話した所で答えなんてこれしかないとは知ってはいたのだけれど…俺にはそれだけで片づけられない理由があった
「あのな、まず今となってはドーベルは後輩たちが憧れる先輩の一人なんだよ」
ドーベルはG1を制したウマ娘ということもあって後輩たちからは憧れの目線を向けられることも多くなった。そんな憧れの先輩が事あるごとにトレーナーに抱き着く、くっつくなどをしている姿を後輩に見せているのはどうなのか?という話である
「別に、ああやっておけばトレーナーによって来る子もいなくなるし。そもそもトレーナーに抱き着いてるなんてアタシ以外もしてることでしょ」
「それは…そうなんだよなぁ…」
それを言われてしまうと何も言い返せない。今となっては速く走る先輩に憧れる子も多いが、先輩のようなトレーナーとの関係を築きたいと思う子も多い。
そしてドーベル。服の匂いを嗅ぐな。くすぐったい
「ねぇ、結局何が言いたいの?本当のこと言ってよ」
一度服に埋めた顔を離し、まっすぐな目線を向けてくる。その視線は俺の目ではなく、自分の心を見つめられているようだった。
もうこれ以上は本心を隠しながら話を進めるのは厳しいのだろう。
「…あー分かった。俺の負け、ドーベルの勝ちだよ…本当は人前でくっつかれるのは、流石に恥ずかしいんだよ」
これ以上は隠しきれないと思い、本当のことを打ちあけた。それを聞いたドーベルは勝利を確信したようににっこりと笑い、もう一度服に顔を埋めた。
「初めから正直に言えばよかったのに♪あと呼び方~」
「うるせっ…ベルが少し我慢してくれれば解決できる悩みでしょうが」
「やーだっ♪」
楽しそうに膝の上でにこにこと笑うベル。この姿を契約したての彼女に見せたらどのような反応をするのだろうか…間違いなく卒倒するだろう。
しかし結局何も問題は解決せず、むしろ本心を見抜かれており、初めから負け戦だったという結末だった。
しかしわざわざ練習前の時間を使ってまでこんな話し合いの場を作ったというのに、素直に負けを認めてしまうあたり、心の奥底では止めてほしくないと願っている自分がいるのだろう。
「…今週の休みさ、トレーナーの部屋に行ってもいい?」
「いいよ。今回は何をするんだ?」
「この前途中までしか見れなかった映画シリーズ、一緒に見よ?」
最近は休日も基本的には一緒に過ごすようになった。先週はベルが持ってきた映画を見て、その前は二人で部屋を過ごしやすくするために一緒に買い物に行った。
昔であれば絶対にありえなかった光景に笑みがこぼれる
「何で笑ったの?…何かアタシ可笑しいこと言った?」
突然笑った俺に対して、怪訝な目線を送ってくる。自分が言ったことを笑われたと思ったのだろう。そんな彼女の頭をポンポンと優しく叩きながら言葉を綴る
「いやそんなんじゃないよ。…なんかこうやって一緒に過ごしてるのって、昔のベルからは想像できないな~って思ってさ」
安心させるために放った言葉だったのだが、何故か先ほどまではあんなに世話しなく動いていた尻尾はダランと動きを止め、向けられる視線は不安を伴った物へと変わっていった
「今の私は…好きじゃないの?」
「んな訳ないでしょうが…そもそも嫌いだったら…その…恋仲になんてならないしさ」
言葉を伝えてもあまり納得がしていない様子だったため、学園内でするのは好きではないのだが軽く触れる口づけをする。すると不安は消えたのか、また尻尾の動きを再開させた。
この調子だと今日は練習をせずこのままなのだろうかと思っていると、丁度外から生徒の掛け声のようなものが聞こえてきた。
「そろそろ練習に行こ…名残惜しいけど、先行ってるね」
もちろん聞こえているのは俺だけではなくベルにも聞こえたようでゆっくりと身体を持ち上げると、一度頬をパチンと叩いて立ち上がり、先に練習場に向かっていった。その時の表情はさっきのような緩み切ったベルの顔ではなく、キリリと引き締まったメジロドーベルとしての顔になっていた。
「そうだな。流石に大切な1日を無駄にするわけにはいかないよ」
俺も自分の頬をバチンと強めに叩き気合を入れなおし、彼女の後を追うためにいつも使っている道具の準備を始めた
「あ…ごめん。言い忘れてたんだけどさ」
丁度準備が終わったタイミングで、何故か先に向かっていたはずのドーベルが扉から顔だけを覗かせていた。
「今日も頑張るから、終わったら…ご褒美、期待してるからっ」
それだけ言うと顔を引っ込め、今度こそ練習場に向かっていった。
遠ざかっていく足音が聞こえなくなったのを確認するとポツリと一言
「ほんと、面倒くさい愛バなことだな」
本当に久しぶりに、しかしその頃とは全く違う意味合いを持った口癖を言い残し、駆け足で彼女の後を追った。
今日のメジロドーベルはどんな姿を見せてくれるのか、胸の高まりが抑えきれなかった。
~ドーベル視点~
初めは話すのだって嫌だった。関係なんてただトレーナーと学生、契約だって少しでも気に食わない事があったらすぐにでも切ってやろうといつも思っていた。だからこそ心なんて開かないで、いつも冷たく、キツくあたり続けた。
なのに…トレーナーは絶対に怒るなんてことはしなかった。常に私の意見を尊重して、私が不快にならないよう常に一定の距離感を保ってくれて、何よりも第一に私のことを考えてくれて…そんな彼だからこそ、私は変われたんだと思う。
そんな彼をいつの間にか目で追うようになったり、積極的に関わるようにしたり、ほかの子と話しているとモヤっとしたり…
出会いは本当に最悪だった。けれどそんな出会いのお陰でアタシは成長できた。様々な経験ができた。いろんだ出会いを経験した。それも全てトレーナーのおかげだ。
あの人にそうやって言うと、必ず『俺じゃなくてベルが努力したからだよ』って言うだろうけれど…そんな所も大好きだよ。
これからのアタシの物語。その隣にはずっと貴方が隣にいてくれれば、アタシはどんなことだってできる気がするんだ。
「待たせたなドーベル!始めようか!」
「うん。今日もよろしく、トレーナー」
これは最悪から始まった、私と彼の恋物語
いかがでしたでしょうか?
今回はいつの間にか距離感が滅茶苦茶近くなっているドーベルのお話でした!結構普段のドーベルからキャラ崩壊していますが…楽しんでいただけたら嬉しいです。
そしていつも閲覧、コメント等ありがとうございます!次回のお話もリクエストをいただいたものとなっているので、描いてほしい子などいましたら遠慮なく送ってください!
それでは~!
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