オグリキャップは初めて見た時はクール系キャラだと思っていたのですが、実際は天然キャラでギャップにやられました…
ご飯もぐもぐオグリキャップですが、今回はその食事事業のお話です。
それではどうぞ!
芦毛の怪物オグリキャップ。怪物と評される彼女だが、実際のところは天然な年相応のウマ娘といった感じだろう。日常生活において他のウマ娘と明らかに違う点としたら…
「すまない。ご飯をもう一杯頂いてもいいだろうか?」
「あいよぉ!相変わらず沢山食べるねぇ!」
ご飯を滅茶苦茶食べることである。
彼女が大食らいなことは学園でも有名であり、食堂に行った際に明らかに量が多い食事が乗っているテーブルには基本オグリキャップが居るため、彼女を探している場合は昼時に食堂に行けば必ず会えるというちょっとしたお決まりが存在したりもする。
彼女が来ると食堂はとても忙しくてなるため食堂の調理師は常に彼女が来ることを警戒してはいる。しかし彼女はとても美味しそうにご飯を食べるため、嫌われている訳ではないことはお忘れなきよう。
「お隣いいかな?オグリ」
「んっ、トレーナーか。トレーナーには許可なんて取らなくても大丈夫だといつもいっているだろう?」
「まぁそうなんだけどさ、誰かが座ってる所に座るときはつい、ね」
彼女が昼食を取っていると、彼女のトレーナーが隣に腰掛けてきた。彼も昼食を取りに来たのだろう。彼は持っていたお盆をテーブルの上に置いた。
「相変わらずいっぱい食べるねぇ…俺は絶対そんなに食べられないなぁ…」
「トレーナーは食べるのが少なすぎる気がするぞ。それだけで足りるのか?」
トレーナーは昔から少食であり、彼が持ってきたお盆に載せられているのは小盛のうどんと小さなおにぎりが1つである。心配になったのか、彼女は自分のおかずを1つ渡そうとする。しかし彼はそれをやんわりと断る
「俺は少食だから大丈夫だよ。むしろこれ以上食べたら胃が破裂する…」
「む、そうか…」
オグリキャップは断られたのが少しショックだったのか、しょぼんとしている。
「嫌だった訳では無いんだ。知ってると思うけど、俺って少食だから、貰っても多分食べきれないと思うんだ。けど気持ちは凄い嬉しかったよ。やっぱりオグリは優しいね。」
「んぐっ…そうか…うん…ならいいんだ…」
安心させるために頭を撫でてあげると、照れ隠しなのか先程よりもペースをあげてご飯を頬張り始めた。喉に詰まらないか心配だ。
「むぐっ!?」
あぁ言わんこっちゃない…
「ほら、大丈夫?ご飯は逃げないからゆっくり食べな?」
そう言って背中を撫でてあげる
「むぐぐっ///!?」
オグリは顔を真っ赤にしていたが、何とか飲み込めたようだ。
「…すまないトレーナー。ありがとう。」
「気にしないでよ。ただもっとゆっくり食べなきゃダメだよ。喉に詰まらせた今みたいになるからね。」
「誰のせいで詰まらせたと…///」
そうしていつも通りの昼食の時間が過ぎていった。
→その日の夜
私は就寝準備を済ませた後特にやることもなかったため、たまたまテレビをつけた時にやっていたバラエティ番組を見ていた。そうすると番組に出演していた女性がこんなことを話出した。
『好きな物はいっぱい食べたいんですけど…沢山食べると、好きな男性に嫌われちゃいそうで怖くて〜…』
…今あの女性は何と言った?沢山食べる女性は嫌われる…?やはり、そうなのだろうか?男性より食べる女性は変なのか?それならばトレーナーも…
「いや!大丈夫だ!私のトレーナーはそんなことは思ってない!」
誰がいる訳でもないのに全力で否定する。
「思ってない…思ってないはず…はずなんだ…」
確証はなかった。なぜならトレーナーからは「オグリは美味しそうに食べるねぇ〜」とは言われるが、沢山食べる私が好きと言われたことは今までなかった。1回そう思ってしまうと思考はどんどんマイナスの方向へと考えてしまう。
「やはり私も、少し食べる量を抑えた方がいいのだろうか…?」
食事は力だ。特に私たちウマ娘にとっては食事は走る力となるためとても重要だ。だか、そうだとしても、レースで負けることより、食べすぎることによってトレーナーに嫌われてしまうがとても怖かった。
「…うん。明日から少し食べる量を減らしてみよう。」
そう固く決心し、テレビを消したあと直ぐに明日に備えて就寝するのであった。
→次の日の昼時
「すまない。食券だ。よろしく頼む。」
「あいよぉ!…えぇ!?こんなちょっとで大丈夫かい!?いつもより何倍も少ねぇじゃねぇか!体調でも悪いのか!?」
「…いや、平気だ。ただあまりお腹が空いていないだけだ。」
「本当に大丈夫なんだろうな…足りなかったら直ぐにおかわりしに来るんだぞ!」
「あぁ。心配してくれてありがとう。」
正直な話全然足りない。けれど、彼の事を思えばこれくらいの苦難どうってこと…
「うぇえ!?どうしたんオグリぃ!ごっつ飯の量少ないやないか!体調でも悪いんか!?」
トレーナーの座っているテーブルに向かっている途中で、同室のタマモクロスが驚いたように聞いてきた。ちなみに昨日はトレーナーの部屋に泊まっていたので、何故彼女が突然食事量を減らしたのかを知らないのだ。
「…いや、あまり食欲がなくて…でも体調は問題ないから心配しないで欲しい。」
「ふーん…まぁ深くは聞かんわ。せやけど、辛くなったら直ぐにウチに相談するんやで?」
恐らくタマモクロスは何かを察したのだろう。それ以上深くは踏み込んでは来なかった。その彼女の言葉から私に対する気遣いを感じ、本当に良い友達を持ったと心の底から思う。
「ありがとう。タマ。」
「…っあーっと、早く行かんでええの!?トレーナー待っとるで!?」
「あぁ。」
そうして私はタマと別れ、トレーナーのいるテーブルへと足を進める。向かってる途中にも食事をしている子達が心配したような言葉を呟いていた。
「すまないトレーナー。待たせてしまったな」
「いや、全然待ってないから大、丈…夫?」
トレーナーが笑顔でこっちを見た後、その顔で固まってしまった。
「どうしたんだ?」
「えっと…何かあったの?明らかにご飯の量が少ないけど…」
「いや…なんでもない。食欲がないだけだ。」
「オグリが食欲ないの!?え、熱とかはないんだよね!? 」
トレーナーは本気で心配しているのだろう。手を忙しなく動かして、私に心配そうな視線を送る。
「本当に大丈夫だ。昼食の時間は限られている。さぁ早く食べよう。」
「えっと…うん…」
そうして2人で昼食を取ったのだが、トレーナーは私の体調を心配してか、普段よりも口数が少なかった。
→グラウンドにて
午後の授業を終え、現在はグラウンドでトレーニングを行っていた。
結果から言うと、調子は最悪だった。
食事を少なくしたことによっていつものように強く地面を蹴れないためスピードが出ず、体力が切れ、直ぐに息切れを起こしてしまっていた。
「ねぇオグリ。やっぱり何かあったでしょ?それって俺にも相談出来ないことなの?」
トレーナーも私に何かあったことを察しているようで、どうにかして話してもらおうとしてくる。
…駄目だ。トレーナーにだけは、絶対に話す訳にはいかない。…絶対にだ。
「はぁっ…大丈夫…大丈夫だ…!さぁ…トレーニングを続けよう…!」
トレーナーを安心させるためにそう告げると、タイミング悪くお腹がグゥ〜と音を鳴らした。
「っ///!」
「ほら。やっぱり食欲がないなんて嘘じゃないか…」
トレーナーは呆れたようにそう言った。
「…うん。今日はもうトレーニングは切り上げよう。」
「いや!本当に大丈夫だ!だからっ…」
「駄目だ!」
「ひぅっ…」
「…軽くストレッチだけしたら、俺の部屋に来てね」
素っ気ない態度でそう言うと、そのままトレーナーは戻ってしまった。
やってしまった。
トレーナーは恐らく、いや、間違いなく怒っている。失望されただろうか、もう見限られてしまっただろうか、…こんなことになるならやらなければ良かったと、酷く後悔した。
→トレーナーの部屋にて
「…お、来たね」
「トレーナー…」
トレーナーは明らかに怒っているといった様子でソファに腰掛けていた。
「んで?何で食事を減らすような真似をしたの?俺別に減量の指示とか出してないよね?」
「そ…それは…」
言えない。言えるはずがない。「貴方のことが好きだから、嫌われたくなくて食事の量を抑えた」なんて、口が裂けても言えることでは無い
「…やっぱり、答えてくれないか。」
「ぁっ…」
その時のトレーナーの表情は、酷く、悲しそうだった。こんな表情は初めて見たし、見たくなかった。
「ごめんなオグリ。さっき怒鳴っちゃって…えーっと…俺に対して不満があったら直ぐに直すからさ、だから…」
「違う!」
「うぉ!?なんだ!?」
私はとうとう我慢が出来なくなり、叫ぶことによってトレーナーの言葉を遮った。そしてトレーナーの方へとズンズンと足を進めた。
「トレーナーに対して不満なんてあるものか!私はただ…ただっ…」
「君にっ…嫌われたくなかったっ…!」
私は涙を流しながら、何故こんなことをしたのかを話始めた。
「昨日テレビで見たんだ…沢山食べる女性は男性に嫌われると…」
あんなに話したくなかったはずなのに、1度口を開けば案外簡単に話せてしまえた。
「だから食事を減らしたんだ…だって…トレーナーには嫌われたくなかったから…」
「好きな人にだけは…嫌われたくなかった!」
嗚呼、言ってしまった。トレーナーは今どんな表情をしているのだろうか?確認したいが目から流れる大量の涙を拭っているため前を見れない。それよりも、こんなに酷い顔を、トレーナーに見られたくなかった。
それを聞いたトレーナーは、ふぅ、とため息をつくと
「…オグリ」
と、声をかけてきた。
ビクリと体が跳ねる。これから何を言われるか、とにかく怖かった。
「俺、オグリが沢山食べるの、嫌いなんて言った?」
トレーナーは呆れたように、そう言った。
「俺は少食だからさ、好きな物をいっぱい食べようとしても、大した量も食べられずに満腹になっちゃうんだよ。だからこそ、俺は
そしてトレーナーは泣きじゃくる私の方に両腕を広げてくる。
「そんな表情で、そんなこと言わないでくれよ。オグリに涙は似合わないさ。」
「っ!とれーなぁっ!」
私はその腕の飛び込み、トレーナーを抱きしめ涙を流した。
「勝手にっ!こんなことしてごめんなさいっ!」
「大丈夫だよ。話してくれてありがとう。むしろ俺も気づいてやれなくてごめんな。」
そのまま私はトレーナーの胸の中で泣き続けた。トレーナーの腕の中は暖かく、とても安心できた。
「すまない…みっともない姿を見せてしまったな…」
「気にすんな。…うん。もう大丈夫そうだな。」
あれから15分ほどトレーナーの胸で泣いた後、私はトレーナーの隣に座っていた。
「これからは我慢なんてせず、しっかりご飯を食べるんだぞ?」
「あぁ。ところで…その…」
私は一つだけ、引っかかることがあった。
「さっきトレーナーは『好きな人には我慢して欲しくない』と言っていたが…それは…その、告白として受け取ってもいいのだろうかっ…!」
「あっ!えっと…その…はい…」
トレーナーは私を安心させるために必死だったため、自覚がなかったのだろう。顔を真っ赤に染めて動揺している。
「…えっと、タイミングが明らかにおかしいんだけどさ、オグリ。俺と付き合ってくれないか?」
「!あぁ!もちろんだっ!」
そして私はトレーナーに飛びつきソファに押し倒すと、そのまま唇を合わせた。トレーナーは驚いてはいたが、拒絶することはせず、私の頭を撫でて、そのまま私を受け入れてくれた。
その後はトレーナーを押し倒した体制のまま首の後ろに腕を回してギュッと抱きしめ、トレーナーの胸に顔をスリスリと擦り付け、足を絡め、数分置きに唇を合わせるなど、とても幸せな時間を過ごした。
→次の日
オグリが元気を取り戻してくれて本当に良かった。成り行きにはなってしまったものの、お互いの気持ちを伝えることも出来たし、俺とオグリの絆は更に深くなっただろう。唯一問題があるとしたら
「トレーナー、あ〜…」
オグリの距離感がバグっていることである。こうやって食堂でも雛鳥のように口を開けて、俺にご飯を運ぶようにねだってくる。甘えてくるのは嬉しいのだが、これだけ人がいる所だと流石に恥ずかしい。
「…ほらよ」
「んっ!んふふ…ありがとうトレーナー。」
自分の顔が滅茶苦茶赤くなっているのが分かる。けれど、彼女の悲しむ顔は見たくはない。今は潔く彼女の要求に応じるとしよう。
こうやってトレーナーにご飯を食べさせてもらうと、何倍にも美味しく感じる。これが愛の力、というものなのだろう。何かお礼をしたいが、彼は少食なためご飯を分けるというのは愚策だろう。…ならば
「…トレーナー」
「ん?どうし…むぐぅ!?」
私はトレーナーとキスをした。これは感謝の表現を示せる上に私も嬉しい。一石二鳥だな。これからはこうして感謝を表そうか?
「愛しているよ。私だけのトレーナー」
これからは食事も、日常生活も、前の何倍も面白くなりそうだ。
今回は前半は甘さ控えめ、後半で畳み掛ける感じのお話となりました。ストーリー構成的に文字数が増えてしましましたが、許してください…
実際ならば休日にいっぱいお話を描きたかったのですが、今日は忙しくてこれだけしか出来ませんでした…申し訳ないです…
次回以降誰のお話を描くのか、話の構成などは割と既に固まっているのですが、平日はどうしても投稿頻度が落ちてしまうので、待たせてしまうかも知れません。失踪する予定は無いので、出来れば気長に待ってもらえると嬉しいです…!恐らく空いたとしても1日くらいになるのは思うので!
そういえば評価バーに色がついていました!本当にありがとうございます!
そしていつも見てくれている方々、お気に入り、コメントありがとうございます!次のお話でもよろしくお願いします!
このウマ娘のifstoryが見てみたい!
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トウカイテイオー、メジロマックイーン
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サイレンススズカ、シンボリルドルフ
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