響達の長距離遠征から2週間後
1982年9月25日
横須賀海軍司令本部基地
秋雨は響、三日月、秋風市長、の三人と救助した由良と共に本部から来た輸送船に乗り、本部に到着した。
秋風「で、なんで俺まで連れて来たんだ。提督」
秋雨「なんか長官に連れてこいって言われました」
秋風「そうかい。じゃ、行きますか」
響「提督、私達はどうすればいいんだい?」
秋雨「一緒に来て。というより本部から二人も呼ばれてるから」
響「了解」
憲兵「ご苦労様です」
話していると案内役の憲兵が近付いて来た。
秋雨「案内よろしくお願いします」
憲兵「こちらです」
憲兵が歩き出し、その後ろをついていった。
会議室
憲兵に案内された部屋に入ると基地司令官の緑村長官、情報管理長の佐藤長官、最高司令官長官の山本長官がいた。
案内した憲兵は由良を連れて部屋を出た。
緑村「今回は由良の救助、感謝する」
秋雨「ありがとうございます。それで、今回呼んだ理由は?」
山本「それは佐藤長官が説明するよ」
秋雨「よろしくお願いします」
佐藤「じゃあ、始めるか。簡単に言うと、君たちに基地を一つ、制圧してもらいたい」
秋雨「・・・なにかあったんですか?」
佐藤「いや、だんだんと今のやつを消して鎮守府を変えたいんだ」
秋雨「なるほど・・・。もうそこまで悪化しているのか・・・」
佐藤「ああ、だがその基地にはこの事を知らせてくれた物がいてな。そいつの救出を頼みたい」
秋雨「了解です。それで、どこを制圧すれば・・・」
佐藤長官は地図を広げた。
佐藤「ここだ」
秋雨「・・・江島鎮守府ですか」
緑村「大丈夫なのか?あそこは要塞砲や対空砲が多数あって上陸も空挺降下も難しい所だ。それに、防衛部隊には精鋭5個連隊がいる」
秋雨「たしかに今の技術では難しい・・・。ですが」
響「あれの出番、ってことだろう?」
秋雨「そういうこと」
山本「あれとは?」
秋雨「恐らく・・・」
廊下から足音が聞こえ、憲兵が入ってきた。
憲兵「司令、超大型機が着水してきました。秋雪鎮守府からだそうですが・・・」
山本「それがあれと言うやつか?」
秋雨「そうです」
山本「見てもいいか?」
秋雨「どうぞ」
長官達は外に向かった。
それを秋雨達がついていく。
外では接岸し、主翼を畳んだ雷鳥がいた。
緑村「でかい・・・」
山本「何mあるんだ・・・」
秋雨「全長120m全幅300mあります。これで救出、そして俺達が降下して制圧します」
佐藤「俺達?君は提督だ。戦えるのか?」
秋雨「大丈夫です。これでも俺はこいつらがいる特務隊の試験に受かってますので」
秋雨は響の方を見た。
山本達は雷鳥の視察の為に機内に向かっていった。
秋雨達がついていこうとすると秋風に呼び止められた。
秋風「なあ、特務隊だけじゃ難しいんじゃないのか?」
秋雨「なんでですか?」
秋風「だって三人では制圧までは難しい。そこで、俺が考えた案を聞いてくれ」
三日月「案、というのは?」
秋風「海兵隊だ。これだったら制圧に必要な戦力が集まる」
秋雨「なるほど・・・。しかし、艦娘の数が・・・」
秋風「誰が艦娘って言った?」
秋雨「じゃあ妖精達ですか?」
秋風「違う。市民だ。秋風市にいる」
秋雨「市長。市民をそんなことで犠牲にしたくない・・・。それにそんなに集まらないでしょう」
秋風「あのなぁ提督、俺達はあんたに助けてもらってる。俺達が戦いに巻き込まれないようにしているし街の発展もしてくれている・・・。そんなあんたに市民は恩返しをしたいんだそうだ。例え危険なことでも」
秋雨「・・・そういうことですか・・・。それだったら、仕方ありません。分かりました。しかし条件付きです」
秋風「なんだ?」
秋雨「募集するやつは本気で死ぬ覚悟がある者だけにしてください」
秋風「・・・分かったよ」
秋風は秋雨の肩を叩いた。
そして雷鳥の視察と離水準備ができ、秋雨達は乗り込み鎮守府に帰っていった。
翌日
秋風島は慌ただしくなった。
秋風市では海兵隊募集のポスターが街中に張られた。
一方、鎮守府では海兵隊のための装備や車両、揚陸艦などの設計、開発が始まった。
3日後からは基地内にある訓練場で志願者の訓練が始まった。
この時点で志願者は300名を超えており、一度に訓練できるよう、一般科、支援科、狙撃科、特支援科の4つの兵科に分けた。
また、各兵科の訓練教官には一般科に電、支援科に初霜、狙撃科に秋月、特支援科に春雨が選ばれた。
一週間後には最初の海兵師団が編成され、必要な武器、車両、輸送艦が配備された。
こうして制圧作戦の準備が進められてるなか、特務隊は情報を提供した整備士の救助作戦の準備をしていた。