蒼き鋼のアルペジオ ーThe blue oceanー   作:酸素魚雷

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Depth24 再会

 

 

「えっと……アイオワさん ! ボルチモアさん ! サブコードブラッドフォード改めフレッチャー級駆逐艦ティエラです ! 改めてお願いします ! 」

 

満面の笑みを浮かべてアイオワとボルチモアにそう言ったティエラ、右手で力いっぱい敬礼しているその様はなんとも可愛らしく愛らしい。

 

「おかえり、ティエラ」

 

「ただいまです ! アイオワさん ! 」

 

アイオワは再びティエラ会えたことへの喜びを込めて、ティエラは昔から変わらないアイオワへの尊敬の念を込めて、お互いを確認し合うかの様に挨拶を交わし合う。

自身の演算能力を4%使用しメンタルモデルを形成したティエラ、数年前と変わらない感情豊かな彼女に再び会えたことがアイオワにとって堪らなく嬉しかった。

 

「ボルチモアさんにもただいまです ! 」

 

「ああ、私もだティエラ。太平洋艦隊への復帰を歓迎するぞ」

 

ティエラに向け敬礼をしながらそう言い放つボルチモア、アイオワとは違い堅苦しさが垣間見えるがこれが彼女流の歓迎だと分からないティエラでは無い。例え数年間の空白があろうと皆ティエラが知っている太平洋艦隊の面々なのだ。

 

「しかしティエラ、私はそんなに変わっていないか ? 昔に比べたらそれなりの変化は起きていると思うのだが」

 

「ボルチモアは昔と全然違うよね。昔は素直でいい子だったのに……」

 

「素直でいい子…… ? まさかお前の無理難題に振り回されてたことについて言っている訳では無かろうな」

 

「うっ……そ、そんな訳では……」

 

ボルチモアの一言に詰まるアイオワ、艦隊旗艦時代にボルチモアに散々無理難題を言った前科がアイオワにはありそこを付かれると痛いのだ。

 

「でもアイオワさんも別人みたいに変わりましたよ ? 優しくなったと言うか丸くなったと言うか。前ならアイオワさんに『作戦行動に必要の無いことは慎め』とか『たとえ駆逐艦と言えど霧の一員としての自覚を持て』なんてしょっちゅう怒られてましたし」

 

そんなことを知ってか知らずか爆弾を投下するティエラ、そして普段からアイオワに振り回されているボルチモアはそれを見逃さない。

 

「作戦行動に必要の無いことは慎め……たとえ駆逐艦と言えど霧の一員としての自覚を持て……か、今のコイツの口からは絶対に出ない言葉ばかりだな。正直私は昔の方が良かったんじゃないかと思うぞティエラ、今のコイツの堕落様を見ていれば悲しくなってくる」

 

ジト目をアイオワに向けながらそう口にするボルチモア、勿論彼女の本心はそれを望んでいる訳では無いがいつも振り回されていることへ皮肉をこれでもかとアイオワにぶつける。

 

「ちょっと ! 私の黒歴史の弄りあいはやめてよ ! ボルチモアもそんなこと言わないで」

 

「でもアイオワさん、昔のアイオワさんはいかにもカリスマというか私について来いオーラが凄かったって記憶がむぐぅ!?」

 

「はいはいそこまでだよティエラ〜」

 

一切の悪気無しに自分の黒歴史を掘り出すティエラの口を許せと言わんばかりに塞ぐアイオワ、アイオワの手の中でジタバタ暴れる彼女の姿は愛らしいことこの上無いがアイオワからすれば旧旗艦時代のことを掘り出されるのは勘弁なのだ。

 

「と、とにかく ! とりあえず海斗達にも話しておかないとね。この子のことは勿論だし今後の太平洋艦隊の方針なんかもね」

 

「上手く話を逸らしたのはいいがそろそろティエラを放してやったらどうだ ? 」

 

太平洋艦隊の今後の方針決定にノースカロライナとサウスダコタ含め撃破艦艇の戦線復帰の手続き、アイオワが艦隊旗艦に再び戻った為にやるべきことは山積みであることには変わらない。そのことを引き合いに出しこの2対1の状況を打開しようとしたアイオワだったがどうやらこの重巡洋艦には全てお見通しらしい。

 

「え…… ? ティエラ、メンタルモデルは呼吸しなくても大丈夫なんだよ ? 」

 

アイオワの腕の中でもがいていたはずのティエラは何故かグッタリとしていた。メンタルモデルには呼吸の必要は無い、声は人間の声帯に似た器官を使い出しているがそれはあくまで発達したスピーカーの様な機械でありソレの為に呼吸は不要である。

 

「それは……人間の場合はこうしたら放してくれるって集めたデータにあったからです、アイオワさん」

 

「人間のデータ……ああ、そうだったなティエラ。お前は情報収集が任務の特務艦扱いだったのを忘れていたよ」

 

人間についての情報収集任務、霧が動き始めてから大海戦までの期間に旧旗艦艦隊直属の駆逐艦だったティエラに与えられていた特殊な任務であり、駆逐艦にして感情豊かな彼女の誕生のきっかけとなったある意味全ての転換点。

それを思い出したのか分りやすく手を付くボルチモアとはにかむティエラ、しかしそんな明るい2人を傍目にアイオワの表情には僅かに影が落ちていた。

 

 

 

(……そうだったよティエラ、貴方をその任務に抜擢したのは私だったよね)

 

自分が犯した過ちであるティエラ粛清の原点とも言える出来事。それを思い出したアイオワの表情は暗いものへと落ちて行く。

 

ティエラ本人からすればあの情報収集は自分が感情を持つきっかけとなった転換点、しかし同時にアイオワを始め当時の旗艦艦隊から誤解され自身を粛清へと追いやった破滅の1歩でもあるのだ。

 

(私があの任務を貴方にさせなければ貴方は”あの人間”と会わずに済んだのかな……それとも他の誰かが同じ目に会ってたのかな……やっぱり分かんないよ……)

 

己の中に浮かんでは消え行く負の感情、後悔とも言える自責の念が立ち込めて行く。しかし今の彼女は落ち込んでいられる身分では無い。

 

(でも、今の私は艦隊旗艦なんだ……もっとしっかりしないとダメだよね)

 

艦隊旗艦へと戻った自分がこんなにまで不安定では話にならない。そう思ったアイオワは自身の中に浮かんでくる薄暗い感情を無理やり押し込めて表情の影を消し、話しているティエラとボルチモアに微笑みを向ける。

 

 

大海戦終結時、当人たるティエラと彼女からのレポートを直に受け取ったアイオワしか知り得ない秘密。それは今尚アイオワを過去へと縛り付けている。

 

運命の悪戯とも言うべきあり得ない出来事、それは駆逐艦ティエラと1人の海軍大尉との出会いだった。

 

 

 

 

(やっぱりアイオワさんはまだ忘れられないのかな ? )

 

ボルチモアと話しながらもティエラはアイオワの変化を見逃してはいなかった。この話題が出た時点でアイオワがこうなることは分かっていたはずなのに嬉しさのあまりそのまま口に出してしまったことを内心彼女は悔やんでいた。

 

(あれは私の自業自得なんです。勝手に行動したのは私なんです……アイオワさん)

 

今も忘れられない己の転換点、メモリーデータに1分1秒と記録された鮮明な記憶。それは無理でも何でも無い、大海戦終結時に霧の敵である人間を拾った挙句に治療してひっそりと送り届けたなどとても公にすることなど出来る情報ではない。

 

(確かにあの一件以来私は明らかに変わりましたし旧旗艦艦隊の皆さんから白い目で見られたりもしました。それに……アイオワさんに誤解されたのも辛かったです)

 

だがそれをアイオワにぶつけるのは間違っているのを1番自覚しているのは当人たるティエラだ。あの粛清時に湧き上がる恐怖に身を任せてアイオワのコアへの感情データの転送をしてしまったばかりにアイオワは皆に否定され、一時とはいえ艦隊旗艦の座から降りる羽目になった。

 

結果的にアイオワは再び艦隊旗艦の座に戻ることが出来たが見方によってはティエラがアイオワを奈落へと突き落とした様にさえ見える。少なくとも当人たるティエラはそう考えている。

 

(私は弱虫です、面と向かって真実をみんなの前に晒し出す覚悟もアイオワさんみたいにどれだけ周りに否定されようと自分の道を突き進む強さもありません……でも、その時が来ればいつか……)

 

ティエラの目に映るのは僅かに影が落ちながらも微笑むアイオワ、気弱そうに見えても彼女には自分を貫き通すだけの力があった。では自分はどうなのか ?

 

その力は多々あるフレッチャー級駆逐艦にすぎないティエラと艦隊旗艦を務める大戦艦級のアイオワとの艦としての能力の違いではない、霧としてはおかしな話だが元から備わっていた性格などの内面的要因だとティエラは考る。

 

昔からアイオワは強かった、だが今のアイオワは昔の様に強硬一辺ではない。それは大戦艦級4隻という圧倒的戦力差を覆し勝利した先のソロモン海での戦闘が全てを物語っている。本来の霧が性能差を盾にした戦い方をするのとは正反対に曲がりなりにも戦術を取り込み使用するアイオワは霧ではなくまるで人間の様だ。

 

(こんなことを感じるなんて霧としては私はエラーを起こしている様なものです。だけどアイオワさんは私の憧れ、あの時も……これからもです……)

 

自分の橙眼にアイオワを映しながらそう思うティエラ、そんな彼女に気付いたアイオワが声をかけるまでティエラの瞳には優しげな大戦艦が映り込んでいた。

 

___________________________________________________

 

 

「ねえティエラ、さっき様子がおかしかったけど本当に大丈夫 ? 」

 

「はい ! 大丈夫です、アイオワさん」

 

「アイオワ、お前もなんだかおかしな様子だったがお前の方が問題アリなんてオチはやめてくれよ」

 

「ボ、ボルチモア ! その言い草は無いよ ! 」

 

「事実を言ったまでに過ぎんよ、アイオワ」

 

「くぅ……相変わらず辛口だよ……」

 

大戦艦アイオワの船体内、電灯に白く照らされた明るく清潔感のある艦内廊下を歩きながら何時もの如く他愛の無い話が言い合いに発展しているボルチモアとアイオワ。ティエラが自分関連で負い目を感じているのでは無いかと気遣ったつもりのアイオワだったが自分も似た様な状況になっていたことをボルチモアに突かれ墓穴を掘っている真っ最中だった。もっとも、ボルチモアはあの粛清の裏側を知らないのだから彼女の目にはアイオワが只々落ち込んでいた様にしか見えなかったのも一因だ。

 

「会議室前に着いたぞアイオワ、全くいつまで落ち込んでいるんだ」

 

「艦隊旗艦でもどうせ私は汚れ役ですよーだ……」

 

目的の会議室に着いたというのにボルチモアの後ろで半ばいじけているアイオワ、先のボルチモアの一言は想像以上に重かったらしい。

 

「あ、アイオワさん。その海斗さんって人が待ってるんですよね ? 早く行かないとマズイんじゃ」

 

そんなアイオワを健気にも必死にフォローするティエラ、高校生から大学生程の身体を持つアイオワが小学生程のティエラにフォローされている様はシュールを通り越して最早カオスである。

 

「分かったよ……もう海斗も来てるみたいだし入ろっか」

 

鉛の様に重く感じる身体を引きずる様に会議室へと入って行くアイオワ、そしてその様に1番違和感を感じずにはいられなかったのはアイオワに呼ばれ艦内会議室で先に待っていた海斗だった。

 

 

遡ること20分前

 

 

『海斗、海斗、悪いけど艦内会議室まで来てくれるかな ? ちょっと話したいことがあるんだ』

 

艦首機銃群に座ってノースカロライナと話していた海斗に繋がったアイオワからのメッセージ、呼ばれたからには行かねばならないが如何せん目の前にノースカロライナがいるのが気まずい雰囲気を海斗に味合わせていた。

 

(小学生以来女子と殆ど会話してないから切り上げ方が分からないぞ……)

 

なんとも情けない話だがこの世界に迷いこむ前の高校生活では女子との関わりは家族以外無縁、故に相手がメンタルモデルと言えども話の切り上げ方に手間取る。

 

柔らかな物言いのアイオワやある程度砕けた話し方のボルチモアならともかく目の前にいるのはノースカロライナだ。しかしその心配は杞憂に終わった。

 

「行動力の乏しい奴だな。アイオワから呼ばれたのだろう ? いいからさっさと行ってやれ」

 

海斗の様子を見かねたのかノースカロライナは呆れた様にそう言った。しかし海斗としては杞憂に終わって喜ぶ反面自分の単純さが浮き彫りになっていたと感じずにはいられない。

 

「分かった、それじゃあ行ってくるよ」

 

ノースカロライナにそう告げると先程まで座っていた機銃座の椅子から立ち上がり甲板のハッチに向けて小走りで駆けて行く海斗。ハッチに辿り着き見えなくなるまでその背中を無意識にノースカロライナは見つめていた。

 

「あいつを頼むぞ、蒼葉海斗……」

 

今まで他に任せるのは無責任だと思っていた自分がそんなことを呟くなど内心柄でも無いと機銃座にもたれ掛かりながらノースカロライナは僅かに微笑む。

 

「それにしても、今日は綺麗な空だな……こんなに晴れるなんてまるであいつ(アイオワ)みたいだ」

 

そんなノースカロライナの目に映ったのは一面の蒼の世界、雲一つ存在しない程に晴れ渡った空。そんな景色に自分が憧れたあの大戦艦の面影をノースカロライナは感じていたのかもしれない。

 

ふと何かの気まぐれで瞳を閉じてみれば様々な音が耳を通してノースカロライナへと伝わってくる。海を走る風音、リズミカルな潮の音色、滑空するウミネコの鳴き声。すぐそばにありながら今まで気付くことの出来なかった小さな発見に少しばかり嬉しくなるノースカロライナ。

 

「なる程、この身体の良さが分かって来た気がするよ」

 

雲一つ無い空の下、何時もの硬い彼女とは裏腹に何処か満足気な表情をノースカロライナは浮かべていた。

 

 

 

 

「えぇっと……確か会議室はこの角を曲がったところだったよな」

 

声の主は清潔感漂う艦内廊下を不安気に歩く海斗、会議室をめざすその足取りは何処か頼りない。その原因は呼び出した本人がおっちょこちょいだったことだろう。

 

「なんで地図も一緒に添付してくれなかったんだよアイオワ……」

 

迷子の様に歩くのも当然。アイオワは彼を呼び出しはしたが一緒に案内図を送ることを忘れていたのだ、結果彼は律儀な迷路の様な艦内を不安気に歩く羽目になった。

 

しかし最初は慎重に甲板のハッチから依然通ったルートを思い出しながら会議室を目指す彼だったが、ある時からその胸の内には1つの疑問が膨れ上がる。

 

(会議室への道は1回しか通ってないのに何でこんなにハッキリ覚えてるんだ ? )

 

最初は形なくおぼろげだった疑問が段々と固まり確信へと変わろうとする。この大戦艦アイオワの艦内構造は元となったアイオワ級戦艦程複雑な作りでは無い、霧として模した際に不必要な区画は消されており簡略化されていると言っていい。しかしオリジナル程複雑では無いとは言え1度2度歩いただけでは到底目的地までの道は覚えられないはずなのだ。

 

(これも俺を構成しているコアの力なんだろうか)

 

その疑問の答えとして浮かび上がるのは己を構成している霧のコア、今の自分の心臓と言っても過言ではない小さな演算装置の性能は未だに未知数。ただ潜水艦2隻と大戦艦1隻の演算補助をしても活動に支障が出ない時点で異常なのは他ならぬ海斗自身が自覚していた。

 

「ああ、あった。ここだ」

 

そんなことを考えている間に目的地の会議室に着いていた。遅れたかと思いながらも扉を開けてみれば中は無人、まだアイオワ達は来ていない様だ。

 

「まだアイオワは来てないのか、遅刻にならなくて良かった」

 

呼び出しておいて来ていないのにはツッコミたかったが、数分待つくらいはどうということは無い。しかし途切れた疑問を呼び覚ますのに数分間の待ち時間は十分過ぎた。

 

「それにしても本当に不思議だ、俺を形作っているのはこの小さなコアでこの身体もナノマテリアルの集合体で出来てるなんてな」

 

暇が出来れば途切れていた疑問は再び膨れ上がるもの。無造作に置かれている椅子に腰掛けた後、まるで何かを確かめる様に自分の胸元に右手を沈める海斗。手を置いた胸元は着ているシャツ諸共銀色の造形物へと変わり右手はその中へと沈んでいく。そして再び出てきた右手に握られているのは霧の紋章が浮かび上がっている拳程の蒼色のコア。鉄ともプラスチックとも言えない不思議な感触を持ったこのアイテムだが、数万tの戦艦をナノマテリアルで形作る心臓となり得るなど誰が想像出来るだろうか。

 

だがそれは人類にとっては信じ難くても霧にとってはごく当たり前の事実。どれほど撃沈されようと霧の艦として何度でも蘇る為に必要不可欠な全てを形作る中枢、それがコアだ。故に今ここで彼が自身のコアを停止させたならば即座に銀色の砂山が出来上がることだろう。

 

「こんな身体になったのは……まあ、あの海で野垂れ死んでたよりはずっといいんだがな」

 

生き延びた姿が試験管に浮かんだ脳の様な姿だったならば考えものだろう。しかし今の自分は心臓をコアに、地肉をナノマテリアルへと置き換えたのみ。人間だった頃と変わらぬ思考を持ち、意思を有しているのだ。これ程恵まれている状況に文句は言えない、それが海斗の意思だった。

 

「それにしてもアイオワ来ないなぁ」

 

疑問を自己解決したり身体からコアを出してみたり少々物騒な暇潰しをしていた海斗だが待ち時間の長さが少しばかり気になるらしい。

 

「おっと、噂をすればだな」

 

噂をすれば影、扉越しに3人程の声が海斗の耳に聞こえて来た。1人は誰か分からないがあと2人はアイオワとボルチモアで間違いないだろう。

 

「話したいこと……か」

 

恐らくその声の持ち主の紹介もその要件に入っているのだろう。サルベージした撃沈艦かはたまた他の艦隊からの応援か、そんなことを思い浮かべていた海斗は扉が開くと共に呆気に取られる。

 

彼の目には疲れた様に立つボルチモアもその隣に立つ小学生程の少女も目には入らなかった。海斗の目に入ったのは滲み出る様な暗い雰囲気を漂わせながら部屋に入ってくるアイオワのみ、感情豊かな彼女であるが故のこの状況。

 

(え ? いや、ここに来るまでに一体何があったんだ ? )

 

何時もの明るい彼女を知っている身からすれば今のアイオワの状態は凄まじい程のギャップ、違和感の一言しか出てこない。

 

「ああ、そのだ……つい言い過ぎてしまってな……」

 

「慰めなんていらないよーだ……」

 

「あ、アイオワさん。ボルチモアさんも」

 

申し訳なさそうにしているボルチモアと壁付けのソファにダイブしていじけるアイオワ、そんな2人をアワアワしながら見つめる女の子。そんな異質な状況は2分ほど続いた。

 

 




人物紹介 Fog-4


駆逐艦ティエラ(ブラットフォード)

霧の太平洋艦隊の主な主力駆逐艦であるフレッチャー級の1隻であり旧旗艦艦隊の特務艦を務めていた霧の駆逐艦。霧が始動してから大海戦までの間に人間を対象とした情報収集の任務についており、その結果かメンタルモデルの形成が単独では不可能な駆逐艦らしからぬ豊かな感情を持つ。

また、人間に対しての情報収集を行っている内に人間に対しての興味が沸く様になり大海戦終了後に1人の海軍軍人を拾ったことを境に名前をブラットフォードからティエラへと変更するなど何かしらの大きな変化が見受けられる。

その為に旧旗艦艦隊から誤解を受け異常をきたしたと判断され粛清対象となる。粛清後に再起動を行おうとコアを接続した大戦艦アイオワに撃沈時の己の負の感情を流し込んでしまい、メンタルモデル形成後もそのことを悔やんでいる。

駆逐艦としての戦闘能力や打撃力は東洋方面艦隊のカゲロウ型やアキヅキ型にやや劣るものの攻守走のバランスが取れた駆逐艦となっており、艦内に備えた重力バラストのお陰で原型となったフレッチャー級のトップヘビー構造の弊害は一切受け付けない。また発展型を合わせ329隻にも登るその圧倒的な数も本級の強みである。

容姿はオレンジ色や赤、黄をベースにしたセーラー服に同色のスカートを着用しており、小学生程しかない身長も合間って可愛らしい雰囲気が感じられる。
髪は橙のロングヘアーであり、ガトーやソーフィッシュとは違い癖っ毛が強いのが特徴。また、瞳の色は同色の橙である。

アイオワを尊敬しており誰にでも基本口調は敬語。性格はガトーやソーフィッシュの様に冷めておらず活発的であり、容姿も合間って小動物的な印象のメンタルモデルである。

船体データ
全長114.8m
全幅15m

満載排水量2.500t

速力
水上/海中
85kt/55kt
巡航速度
70kt

主機
重力エンジンS型27基

コア
ノーマルコア

武装
単装5インチアクティブターレット5基5門
5連装21インチ魚雷発射管2基10門


40mm近接レーザー防御システム14基
20mm近接レーザー防御システム11基

艦底部魚雷発射管8門
VLSセル16基

船体カラー


バイナルパターンカラー
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