あ、今日から一週間だけ毎日投稿します。なんか書き溜めが増えてきたのでちょっとペースアップ。
帰り支度を済ませ日が沈もうとしているころ、ライ達は天下一武道会について振り返っていた。
「今大会も一回戦敗退か…」
「全く、自分ももっと成長していると思ったんだがな。王を奪還するのはまだ先か…」
スウとチャパが少し悔しそうに言う。
「何言ってるんですか、そんなこと言ったら私は予選敗退ですよ。」
自虐的にライがいう。
「お互いまだまだ修業が足りないということですな。まあ次は負けないくらい成長して見せる。」
「さあ、今日は残念だったが大会が終わったんだ。ここはひとつ豪勢な夕食といこうじゃないか。」
仙豆を食べると十日間は腹が膨れる。ひどい怪我であればその分腹が膨れる期間は短いためスウは既に空腹であった。
「…そうですね。最も私は今日戦ってないんですけど。」
「いや、私は遠慮しておこう。孫悟空との戦いの前に万全を期するために仙豆を食べたからな。二人で楽しんでくるといい。弟子たちにも会っていきたいし先に占い婆のところに戻り始めるよ。」
チャパだけが仙豆を食べていたために食事を辞退し、帰ることを宣言した。
「そうですか。ではまた。カリン様の修業を終えたら私もそちらで修業しますのでその時はよろしくお願いします。」
「ああ、君との修業も楽しみにしているよ。」
そう言って先にチャパは帰っていった。
*
どこで夕食を食べようか話し合っているころかなりの実力を持った武闘家の気配が消えていくのをライは感じ取った。
(!誰かの気配が消えた。どうして⁉)
「どうしたんだライ?」
急に固まったライにスウが心配そうに声をかける。
「すいません父さん。夕飯はまたの機会にお願いします。どうしても確認しなければならないことができました。」
そう言って天下一武道会場に向かって駆けだした。
「杞憂だったら必ず占い婆の館に会いに行きます!できるだけ早く戻ってください。」
(まさかだれか死んだんじゃ…最低でも気絶しているはずだ。急いで向かわないと。)
全力で向かいながらそう考える。スウの気配察知能力は遠くの者に対しては不完全だが近くにいる者に対してはーこの場合はパパイヤ島にいる達人ー精度が高い。気配が消えたことで、だれか達人が死んだことを半ば確信していた。達人を殺せる殺人鬼がこの島にいる。だからこそすぐにスウをこの島から引き離したかった。
(あの時に感じた強い力の一つだ、急に強い力が生まれるわけないじゃないか。警戒しておくべきだったのに‼)
ライは後悔したがもう遅い。取り返しのつかないことをしてしまったのだ。
(力が近づいていることは分かっていたのに!くそっ‼)
*
武道会場に着くと悟空がしゃがんでいた。
「悟空、大丈夫か!」
「おらは何ともねえ、でも、でも!」
後を追うように亀仙人やヤムチャ、天津飯がやってくる。
「く、クリリンが殺された…」
一同に衝撃が走る。
(ま、まさかクリリンさんがやられたなんて。相当な実力者だぞ、ありえない、しかも、気配の消え方からすればあっさりと殺されたはずだ。そんな強者が!)
アナウンサーが意識を取り戻し、怪物がドラゴンボールと武道会の名簿を奪っていたことを知る。
「ブルマドラゴンレーダー持ってるか!」
ブルマからドラゴンレーダーを奪うようにとると亀仙人の静止も聞かずに会場を飛び出していった。
「私が追いかけます!今の悟空がクリリンよりも強い相手に勝てるわけないです!ここは私に任せて皆さんはここで待っていてください!」
ライは矢継ぎ早にまくしたてた。
「いや待て、なら俺も行く!」
ヤムチャが飛び出そうとするもライは押しとどめる。
「まだクリリンを殺した仲間がいつ来るとも分からないんです。詳しいことは悟空を連れてきたらすぐに話しますから、ヤムチャさんはここにいてください。そいつは亀仙人さん一人では厳しい可能性があります。」
そう話してすぐに悟空を追いかけた。
(悟空の気配は…北東か!)
本選に出場していないライには力が十分ありすぐに悟空を視界に入れる。
「待て!悟空!今のお前じゃクリリンを殺したやつには勝てない!」
すぐにでも止めようと声をかけたのがまずかった。悟空は筋斗雲の存在を思い出してしまう。
(しまった!筋斗雲には追い付けない!その前につかまなきゃ!)
「悟空ーーー!」
急いで悟空をつかもうとするも筋斗雲に乗られてしまった。
(みすみす殺せない。絶対に悟空は助ける!)
ライは地上から追いかけていく。悟空の気配ではなくクリリンを殺した相手の気配を追いかけて少しでも早く着くように動く。
(もうパパイヤ島からは出ている、泳がなければならないとなると追い付けないかもしれない。)
弱気になりながらも海を渡りきり再び別の島に上陸し陸を走り始める。そのさなか二人の気配の動きが止まったことを感じた。
(ついに悟空が追い付いてしまったか。急げ急げ!急げーー!)
全力をとして追いかけるが決着はついてしまう。悟空の気が感じ取れなくなったのだ。
(もう少し、もう少しだけ私が早く動ければ間に合ったのに!…いや、まだだ。悟空を探さないと。あいつの並外れた力ならまだ気絶しているだけかもしれない。)
そう思って悟空を探す。それでも暗くなった森の中では見つけ出すことはできずとりあえず亀仙人たちと合流することにした。
*
亀仙人と合流し、悟空の気が感じ取れなくなったことを告げる。
「そうか、悟空はもう死んでしまった可能性が高いか。」
「何言ってんのよ、孫君がそう簡単に死ぬはずないじゃない!」
「わしもそう信じたいが…とにかくいったん家に帰ろう。クリリンを葬ってやらねばならんしな。」
悟空が戻ってきたら亀ハウスにもどるようにアナウンサーに伝え帰路をたどる。天津飯、餃子、ライも亀仙人と一緒に行動を共にした。
*
道中ライはピッコロ大魔王の話について聞きつつライが感じた力について話す。
「私は達人の力を感じ取ることができるのはご存じの通りですが、その力が天下一武道会中に急に三つ生まれてきていました。一つ生まれてその後続いて二つ。その力の一つが大会後に近づいてきて、そしたら会場にあった気が、クリリンが死んだのを感じ取ったのです。亀仙人さんの話を聞く限りだと、多分最初に感じ取ったのがピッコロ大魔王で次に感じたのがその手下たちのものなのでしょう。でも武道の達人を狙っているという話でしたら、すいませんが一緒に行動することはできません。父さんは住所と違うところに住んでいますがチャパさんが危ないので私はそっちに向かいます。」
「だったらこれとこれを持っていきなさい。」
ブルマがぽいぽいカプセルを二つ渡してくる。
「飛行機と携帯よ、連絡することがあればそれを使いなさい。飛行機はオートで動かせるものだから電源さえ入れれば何とかなるはずよ。無理はしないでね。」
「はい!」
ライは一人離脱してチャパのところに向かう。
(動き回っている気は多分達人を殺して回ってるはずだ。気が感じれなくなっているものも多い、でもまずはチャパさんだ!)
*
チャパは三年振りに自身の武道場に戻ってきた。彼を師匠として慕う門下生は三年留守にしてなお多い。今残っている門下生はかなりの実力者がそろっている。
「ぐっ」
「うわっ」
「うっ」
「うう」
「「「「参りました!!」」」」
その実力者達を息切れひとつ起こさず圧倒した。
「ふむ、今日はここまで!」
「待ちな!俺にも稽古をつけてもらおうか。」
「何者だ貴様は。」
その質問には答えず話を進める。
「チャパ王、貴様は天下一武道会で優勝したことがあるそうだな。」
「今は一介の武道家だ」
「ふん、まあ俺には他愛のない相手だが、一応達人は殺しておかねばならないのでね。死ねえ!」
急に蹴りを入れようとしてくるがチャパ王はそれを受け止める。
「ほう、どうやらただの雑魚ではないようだな。」
チャパと、タンバリンの戦いが始まる。
「はああああああ」
チャパとタンバリンの実力はほぼ互角だった。タンバリンの拳をうまく受け止め反撃を入れていくが捌かれる。右拳は左手で、足蹴りは膝で、お互いに一歩も譲らない戦いを演じる。しかし少しずつ自力の差が出始めてきた。チャパが押され始めたのだ。
「受けてみよ、わが八手拳!」
分が悪いと判断したチャパはそう言うとタンバリンめがけて八つの腕が襲い掛かるかのごとく攻める。
「なっ、ちっ、くそっ、このっ!」
タンバリンは避けきることができずに攻撃を受ける
「な、なかなかやるではないか、ではこれなら…どうだ!」
タンバリンはそう言うと魔口砲を放つ。
「なっ!くそう!」
チャパの後ろには門下生がいた。彼らを気にしてよけずもろに食らってしまう。
「はあ、はあ。」
「ほう、お前、仲間をかばうためわざと食らったようだな。俺も舐められたもんだな。だが、俺は容赦はしないぞ!」
タンバリンはもう一度魔口砲を打ちこもうとするが突然の乱入者に全力の蹴りを食らった。
「うっ!」
「ライ!」
「チャパさん、遅くなりました。ここからは私も加勢します。援護お願いします。」
一撃魔口砲を受けているが、支援攻撃であれば十分戦える。ライとチャパはコンビネーションでタンバリンを追い詰めて行った。
「はあ!」
ダン!
タンバリンを大きく吹っ飛ばす。
「地球人の中にもまだ魔族に対抗できるものがいたとはな。仕方ないここは引くとしよう。さらばだ!」
タンバリンは翼をはためかせ侵入してきた窓から逃げ出した。
「まて!悟空は、孫悟空はどこにやった!」
追いかけようにも飛ぶことができないライたちは追うことができず仕方なしにタンバリンを見送った。
「やつは一体何者なんだ。達人を殺して回っているようだぞ。あいつの実力なら大抵のやつは殺せてしまう。何があったというんだ。」
「実は…」
ライは事の顛末を簡単に話す。
「なるほど、ピッコロ大魔王と達人が編み出した魔封波か、私も協力しよう。そのピッコロ大魔王には勝てずとも手下くらいなら私でも倒せるはずだ。」
「そういってくれると助かります。さっきのやつは一度、本拠地に戻ったようです。次にいつ動き出すかわかりませんが、これ以上犠牲者を出さないためにも、あいつの近くに潜伏します。」
そう言ってライとチャパは飛行機に乗り込み、大魔王の本拠地の飛行船を尾行し始めた。
*
「と、いうわけで地球人の中にも私に対抗できる武道家がいました。もちろん大魔王様には通用しないレベルではありますが、あのレベルの武闘家に徒党を組まれると厄介です。至急対策を練られた方がよいかと。」
タンバリンは飛行船に戻るとすぐに事の顛末を話した。
「ふむ、お前を苦戦させるレベルの武闘家が天下一武道会では一回戦負けと予選敗退か。もう数体くらい魔族を生み出した方がよさそうだな。」
「いけませんピッコロ様、そのお体で魔族を生み出してはドラゴンボールをあつめきる前に死んでしまうかもしれません。」
ピアノがピッコロ大魔王の体を気にするがそれをピッコロ大魔王は一笑する。
「心配するな、あと数回程度では死にはせん。私の命は最優先だがお前たちを死なせてしまうことが無いようにすることもまた重要だ。」
体を痛め、寿命を削り生んだ魔族である。ピッコロ大魔王にはわが子に近いものとして映っていた。そしてピッコロ大魔王は卵を二つ生み出す。
「さあ目覚めるのだ、シンバル、コキュウ」
ピッコロ大魔王の命を受け、ドラゴン型の魔物が一体、タンバリン型の魔物が一体生まれてきた。
「シンバルよ、お主はドラゴンボールを集めをしてもらう。そこの三人に場所を聞き、これと同じような球を集めてこい。続いてコキュウ、お前はタンバリンと組み武道家を倒してきてもらう。タンバリンに匹敵する武道家の存在もある。必ず二人で動くのだ。」
「「「分かりました。大魔王様」」」
三体がそれぞれの命を完遂すべく飛行船を飛び出していった。
タンバリン175
少しばかり強化しました。理由は次話で。オリキャラ・コキュウの戦闘力は戦闘描写がないので次回です。チャパ王タグ付けましたけどZからは出さない予定なのどうしようかなあ…