ドラゴンボールZ・オルタナティブ~世界線c~   作:三軒過歩

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1.3倍ルールって実際は4/3倍ルールだったんですね。ずっと1.3倍でやってました。これからもそれでやります。許してください。


(第十話)ライと魔族達

「!!」

 

魔族達の飛行船を尾行し始めてしばらくしたころライの顔が驚愕に揺れる。

 

「どうしたんだライ。何があった。」

 

「あの飛行船に強い気配が二つ増えました。おそらく魔族をピッコロ大魔王が生み出したのでしょう。」

 

「なるほどな。では再び武闘家を殺しに行くということか。」

 

チャパが苦虫を嚙み潰したような顔でいう。

 

「おそらくは。私たちの存在を加味して戦力増強したということでしょうね。ですが、向こうもそうやすやすとは魔族を増やせなそうです。魔族を生み出した者の気配が少し揺らぎました。今のピッコロ大魔王にはそれなりの負荷がかかるもののようです。ピッコロ大魔王が生んだ魔族は各個撃破でもよさそうですね。」

 

そうこうしているうちに魔族三体がそれぞれの目的のために動き出す。

 

「二対一に分かれて移動しているようだぞ。どっちを先に狙うんだ。」

 

チャパが飛行機の窓から飛行船を観察してそう言った。

 

「おそらく、ドラゴンボール集めと武闘家殺しをする役に分けたのでしょう。そうだとしたらまず二人組の方から行った方がいいですね。両方は無理ですし、ドラゴンボール集めなら死人が出ない可能性もありますから。」

 

飛行機を動かしてタンバリンとコキュウにつかず離れずでついていく。ピッコロ大魔王の援護が入らないところまで距離をとらないとまずいという判断だ。

 

(今はもう一体の方は無視だ。私は神じゃない、救えるものを確実に救わないと!!)

 

子供にはつらい決意を固め、魔族二体を追いかける。

 

 

「魔族が降りていくぞ!こちらも降りよう。」

 

早朝、魔族二人が降りていくことを確認し、こちらも降りていく。しかし、ここまで二体をうまいこと捕まえられずに犠牲者を増やしていた。空中戦では圧倒的に不利、地上に降りていくのは武道家を殺すときのみで大抵すぐに殺して飛び立ってしまうので飛行機から降りて現場に向かう頃にはすべてが終わっていた。

 

「もう、無駄なんじゃないでしょうか。空を飛べない私たちじゃ、相手と戦えない。これじゃあいたずらに辛い現場を見るだけだ!」

 

殺人現場を見るたびにライの心はすり減っていく。チャパでさえも辛いのだ。子供のライは相当堪えているのだろう。

 

「ライだめだ。諦めてはいけない。待つんだ、数分あいつら相手に耐えられる武道家を!きっと、きっとそんな武道家を狙うときがくる。その時こそやつらを倒す!」

 

「…はい。」

 

何人もの武道家の犠牲の上についにそのときは訪れる。二体がライが感じ取れるレベルの武闘家に向かって動き出したのだ。

 

「!ある程度の実力をもった武闘家を狙っています!私でも感じれるほどの力を持った武道家です!今だ、今しかない!急ぎましょう!!」

 

ライとチャパはすぐにその島で着陸準備をしていたが、そこでライはヤムチャを目にしてしまう。

 

(ヤムチャさんだ!ヤムチャさんが狙われてるんだ。まずいぞ急がなきゃ。間に合わなくなってしまう!)

 

親しい友人のピンチに焦りながら着陸準備を始めた。

 

 

「あれ、ライがこっちに近づいているみたいよ。」

 

亀ハウスの場所を移し、身を隠したブルマたちはライにあげた飛行機がこっちに近づいているのを知った。

 

「どうしてそんなことが分かるんだよ。」

 

ウーロンが不思議そうに聞き、話を聞いていたヤムチャも同意するように頷いた。

 

「飛行機よ、飛行機。あの飛行機には発信機がついているの。あの子、礼儀正しいけど神出鬼没だからね。こんな時だし一応どこにいるか知りたくて。」

 

「なるほどな。確かに必要かもしれないな。でもライはここのこと分かってないから偶然じゃないか?」

 

「馬鹿ねえ、ライは強い人の気配を探れるって言ってたじゃない。きっとそれよ。」

 

しかし現れたのは、背中に羽の生えた魔族であった。

 

「おい、あいつヤムチャとかいう武道家じゃないか。」

 

「ほんとだ。まさかこんなとこにいるとは、住所と違うな。俺たちが武道家狩りをしてるって勘付いたんだろうな。」

 

「しっかしまあ運のないやつだ。俺たちに偶然見つかっちまうんだからな。」

 

二体がそう話すことで若干のロスが生まれる。

 

「な、あいつは魔族!ちきしょう俺も運がない男だぜ。」

 

ヤムチャは悪態をつきながらタンバリンに向かって突っ込んでいく。

 

「狼牙風風拳‼」

 

クリリンを殺した相手であるかもしれない。そんな相手に油断などなかった。しかし二対一この数の優位と実力差はどう頑張っても覆らない。

 

「少し早いがこの程度。俺たち二人が相手じゃどうしようもないな。」

 

「ぐっ!」

 

タンバリンの一撃を受けてヤムチャは吹っ飛ばされてしまう。

 

(ちきしょう。ライが近くにいるはずだ。もう少し時間を稼がないと。せめてブルマたちだけでも!)

 

孤軍奮闘するヤムチャであったが容赦なく死の刻は迫ってきているかのように見えた。しかし急にタンバリンとコキュウが空に舞い上がる。

 

「「(いかがいたしましたか、大魔王様。)」」

 

「(すでにこちらは順調に計画を進行中です。ただいま8匹目を始末しようとしているところです。)」

 

代表してタンバリンが答える。

 

「(よし、順調そうで何よりだ。しかし悪い知らせがある。ドラゴンボール集めに行かせたシンバルが殺された。)」

 

「「なんと!」」

 

そう二人が驚いている最中、着陸をして崖を駆け上り、上から飛び上がったチャパとライにタンバリンとコキュウが墜とされる。

 

「だりゃっしゃああ!」

 

相当怒りがたまっていたのだろう。普段のライからは想像しにくい声を上げコキュウに向かって拳を打ち込んでいた。チャパも静かながら確かな力をもってタンバリンを撃ち落とした。

 

「「うわっ!」」

 

「(どうしたタンバリン、コキュウ!)」

 

急に叫んだ二人にピッコロ大魔王が声をかける。

 

「(申し訳ございません。どうやら私に対抗した二匹の武道家が追いかけてきていたようです。こいつらを排除し10匹目まで仕事を完了したのちこちらから連絡を入れさせていただきます。)」

 

「よかった間に合った。」

 

ライは心底安心したようにヤムチャた達を一瞥すると魔族達に向き直った。

 

「今度は逃がさないぞ貴様等ぁ!」

 

ライらしくもなく雄々しく叫び全力で突っ込んでいく。怒りに任せているように見えて強かに。相手を翻弄するように攻めていった。

 

「もう一体は私達に任せろ!」

 

チャパがそう言ってタンバリンを相手する。ヤムチャも援護するように構えをとる。

 

二つの戦いが展開されていった。コキュウ対ライ、タンバリン対チャパ、ヤムチャどちらのパワーバランスも拮抗した戦いである。

 

 

「はあああ!」

 

ただならぬ気迫でコキュウを圧倒していく。実力が拮抗しているとき、思いの強さは戦況にある程度の影響を与える。

 

「ちいぃ、地球人の分際で、いつまでも調子に乗るなよ!」

 

コキュウが怒りを力に変えて攻撃してくる。怒りに任せて拳を振るっているように見えるが、実際のところは命を絶つために実に的確に攻撃を放ってくる。拳を使った攻撃を主体としているが、時々リズムを崩すように蹴りを放つ。

 

(この!動きが読みにくい。早くヤムチャさん達に加勢したいのに!)

 

焦っていても動きには影響を出さない。敵の動きから隙を探す。

 

(面倒だな、魔口砲で蹴散らしてやる。)

 

隙を見つけきる前にしびれを切らしたコキュウがわずかばかり距離をとり口にエネルギーをため始めた。

 

(そうだ!)

 

ライは作戦を思いついたライは無理やり接近する。口にエネルギーをためていても両手両足は自由に動く。エネルギーをためながらもライの攻防を防ぎきる。たまり切ったのかコキュウの目元が怪しく歪む。

 

(さあ貴様はその技で死ぬんだ!)

 

ライが狼牙風風拳を応用し、スピードを上げた攻撃であごを上に殴り飛ばす。ライは狼牙風風拳をコキュウに一回も見せていなかった。

 

「ぐむっ」ぼがあぁん!

 

すさまじい爆発がコキュウの口の中で起こった。

 

「ぐ、ぐぐぐ。」

 

「とどめだ。今まで殺した人の恨みを感じながら死ね。」

 

ライとは思えない冷酷な一言を浴びせとどめの一撃を放った。

 

 

「狼牙風風拳!」

 

ヤムチャは狼牙風風拳を利用しながら戦っていく。そうでもしなければこの戦いにはついていけない。

 

(ヤムチャ君は少し無理をしているようだな、向こうの加勢もしたいところだし、短期決戦で勝負を決めよう。)

 

チャパは戦法をある程度固めて戦っていった。

 

「はいーーーー」

 

狼牙風風拳の終わりの一撃を放ったところで一度ヤムチャとチャパはタンバリンから距離をとった。

 

「ヤムチャ君かめはめ波の準備を頼む。私では決定打がない、隙を何とか作るからそこを突いて全力のかめはめ波で決めてくれ。」

 

「分かりました。よろしくお願いします。」

 

作戦を伝えるとタンバリンに八手拳を使って食って掛かる。速度でいえばタンバリンを上回る拳劇がタンバリンを襲っていく。

 

「やっ、はっ、くそっ…」

 

タンバリンは何とかその攻撃に食らいつこうとするも攻撃を受けて行ってしまう。

 

「はあああああ!」

 

「あまりいい気になるなよ‼」

 

攻撃を受けながら無理やりチャパを殴り飛ばした。八手拳はスピードに特化した技であり攻撃力は普通の攻撃と変わらない。戦力差があれば数発程度なら耐えられることもまた事実であった。そして吹っ飛ばしたおかげでヤムチャがかめはめ波をためているのを見られてしまう。

 

「ほう、面白いことをやっているようだな。だが…」

 

タンバリンはヤムチャの企みを阻止しようと動き出そうとするが、その時爆発音が鳴り響いた。タンバリンはすぐにそちらを向く。

 

(コキュウのやつしくじりやがった。あのバカ!)

 

仲間がやられたことでタンバリンの意識に一瞬の葛藤ができる。しかしタンバリンの決断は早かった。

 

(まだあいつに死なれるわけには行かない。)

 

タンバリンが今まさにとどめをの一撃を放つライの足元に向かって魔口砲を放つ。

 

「(コキュウ海に飛び込め!)」

 

タンバリンの魔口砲によって土煙が舞う、その隙に崖にコキュウとタンバリンが飛び込んだ。

 

「ま、待て!」

 

ライも飛び込もうとするが先にヤムチャが手を打った。

 

「かめはめ、波ああああ!」

 

崖際から全力の一撃を海上で低空飛行しているコキュウに向かって打つ。

 

「な、あの野郎‼」

 

ヤムチャがエネルギー波をためていたことに気づいていたタンバリンは何とか避けきるがコキュウはライとの戦いのダメージも相まってもろに食らって絶命した。

 

「ぐわあーーー!」

 

「し、しまった。ちきしょう。貴様らの命、必ずや我ら魔族が奪いに来るぞ!」

 

タンバリンは勝ち目はないと断じその場から逃げ去った。魔族との戦いはまだ続く。




コキュウ170
オリキャラコキュウは170です。ライ達と渡り合うにはこれくらい必要。同じ理由でタンバリンも同じくらいは必要だということで上方修正しました。でもやっぱり先に生み出した方が強いような気がしたのでタンバリン>コキュウ。でもタンバリンは悟空に倒せるレベルにしないとなのでこんな感じに刻みました。少年編は戦闘力インフレしてないので結構大変です。それじゃあまた次回。
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