ドラゴンボールZ・オルタナティブ~世界線c~   作:三軒過歩

34 / 83
今後の展開に全く関係ない話をします。
前話の後書きで二倍ちょうどで精神汚染確率半々と言いましたが、厳密には二倍弱です。善の気と悪の気がちょうど同じ量になった時に半々なので。だから仮にスウが善の気と悪の気が9:1だったとしたら戦闘力1800のスウは(1800-180)×2で3240が半々ラインとなります。実際にはもっと少ないと想定し、面倒だから悪の気ほぼ0と近似して二倍としてますけどね。


(第三十話)不足を補うもの

「たった一ヶ月だというのにものすごく強くなったな。やはり、一度の死線は修業の何倍にも匹敵するというのは確かだのう。」

 

「ははは。まさか自分がここまでになるとは思いませんでしたよ。今の力があの時あれば誰も死なせなかったのに。」

 

ブルマたちがナメック星に着いた頃ライは界王星での修業でとてつもないパワーを身に着けていた。

 

「ラディッツと戦った後も凄まじいパワーアップでしたが、今回はそれ以上ですね。」

 

「すぐに修業したのが効いていたのだろうな。あの世に来れば怪我はなかったことになるからの。」

 

「まあでも…」

 

「うむ、実際に死んですぐ修業すれば…いやこの伸びはそれだけの理由ではとどまらん気もするが…」

 

そう言ってライと界王は精神統一をしているピッコロとヤムチャを見る。ピッコロはそれが終わったのか目を開いた。

 

「おい貴様、界王と話す余裕があるなら組み手をしてもらおう。」

 

「ええ。分かりました。お相手します。」

 

ヤムチャとピッコロは一週間ほど前に蛇の道を踏破した。しかも二人はお互いに妨害ありのルールで界王星まで競争をしていたらしく、界王星に来る頃には二人とも既に地球に襲来したベジータをも凌駕する実力を身に着けていた。そしてそのまま界王に弟子入りし、この短期間でライに匹敵する実力を身に着けたのである。

 

「波あ!」

 

「よっ!」

 

組み手といいながらいきなり気功波を放つピッコロ。それを予期していたように躱すライ。躱しざまに接近して今度こそ組み手が始まった。

 

「「はー!はっ、やっ、てりゃあ!」」

 

拳を膝で蹴りを肘で、お互いに防ぎあう。

 

「あいつらこんな狭い星で組手なんてあんまりやってほしくないんだがのう。」

 

「ははは。もう少し広い星を作ったりは出来ないんですか?界王様ならできそうなものですけど。」

 

ヤムチャも精神統一を終わらせて二人の組み手を見ながら界王にそう問う。

 

「わしはこの星を気に入ってるんじゃよ。小さいながらもこの星自体の強度は相当なものだしの。ただ、車や家はそうでないから困るのじゃが。あとわしも。」

 

「それは…すいません。」

 

「謝ることはないぞ、車も家もわしが手作業で作っておるが、やろうと思えば一瞬で作れるものなのじゃからな。まあ、わしとバブルス君、それにグレゴリーのことは気を使ってほしいがの。」

 

「修業をつけてもらっている身ですから今後はより一層注意を払います。」

 

「うむ、それではお主もそろそろ修業を再開せい、体の動かし方を再構築するんじゃ。界王拳を覚えるための下地になる。励めよ。」

 

「はい!」

 

その数分後天津飯、餃子、神様が到着する。

 

 

「なるほど、ドラゴンボールを同胞を殺しながら強奪している一派がいるのか。そしてお主たちはその一派に殺された仲間を生き返らせるためにドラゴンボールを集めていると。」

 

ガウが得心を得たような顔で頷く。

 

「その一派は既にドラゴンボールを五個集めたと。…いや待て。どうやってその一派はドラゴンボールの位置を知っているんだ。貴方みたいにレーダーを持っているわけではないというのに。」

 

サウンは話を少し読み切れなかったか、疑問を口にした。

 

「多分気配を探る力を持つ戦士がいたのだろうさ。それで村を探していたというわけだ。ただ、そいつはあんたたちの村で何かあって死んだんだろうぜ。それで村を探しているんだろう。」

 

「では、まだ最長老様のドラゴンボールはとられていない可能性が高い。最長老様のところに行こう。案内する。とにかく最長老様に事情を説明しなければならないのでね。」

 

そう言ってスウとサウン、ガウは最長老様のところに向かって飛んでいった。

 

 

「!この気は…クリリン!クリリンだ!」

 

最長老のところに向かうところ同じく最長老のところに向かうクリリンとデンデに合流した。

 

「!スウさん!」

 

「デンデ!デンデじゃないか。」

 

「ガウさん!サウンさん!良かった。無事だったんですね。」

 

「感動の再会は後だ。ベジータともう一人の凄いやつと潰しあってるうちに最長老の元に急ごう!」

 

「ああ、そうだな。急ごう!」

 

五人は急いで最長老のところに向かう。

 

 

「最長老様はあの家の中に。」

 

最長老の元に着いたスウ達は岩山の上に立つ最長老の元に着いた。するとすぐにドアが開き中からネイルが出てくる。

 

「ネイルさん、無事だったんですね。」

 

「よく来たな、ムーリ長老の村の者たち、そしてお客人よ。最長老様はおおよその成り行きを知っておいでだ。中へ入ってくれ、最長老様がお会いになる。」

 

(こいつ、できる。ベジータにすら…?)

 

スウとクリリンが頷きあっている間にみんなが中に入っていった。遅れてスウとクリリンも続く。

 

「ようこそ、地球から来たお客人よ。まずは同胞を守ってくれた礼を。ありがとう。」

 

「いえ、俺は大したことは…」

 

(目が見えているようには見えないが…この人も相当だな。いや相当だった、か。)

 

「悪党たちのせいで我が子はほとんど殺されてしまった。無念です。ナメック星人の知恵と力の証である希望の玉がまさかこのようなことを。」

 

「単刀直入に言うが、あなたのドラゴンボールを渡してくれないか。あいつらには決して渡さないと約束する。だから…頼む。」

 

そう言ってスウは深く頭を下げる。クリリンもそれに倣う。

 

「ドラゴンボールを知っているのですか?」

 

「ええ、地球にもあったんです。地球に逃れてきたナメック星人がいました。そのナメック星人がドラゴンボールを作り出したんです。そのナメック星人もサイヤ人に…」

 

「そうか、カタッツの子か、地球にたどり着けたとは。あの子は龍族の天才児だった、相当の強さを持っていたはずですが…。まさか超サイヤ人ですか?」

 

「え、超サイヤ人?」

 

何のことだというような声音で言うクリリンに気を害した風もなく最長老が二の句を継ぐ。

 

「少しこちらに来ていただけませんか。少し地球の過去を探らせてくだされ。」

 

そう言うとスウとライを両脇によび地球の過去を見た。

 

「体が二つに分離してしまうとは。神になるためには悪の気はわずかたりともあってはならないのか。元通り一つになれば死なずに済んだかもしれないのに…」

 

「「一つ?いや、え?」」

 

二人が驚愕している間にも最長老は一人話を進めていく。

 

「まあよろしいでしょう。あなた達の望みは純粋なものだし、ここまでの勇気は評価に値します。このドラゴンボールはあなた達に差し上げます。ですが、願いは叶わないでしょう。私の寿命はあと数日ですかから。」

 

「それでも、受け取ります。あんな奴らに渡すよりはずっとましです。僕たちはこれを命がけで守ります。」

 

そう言うクリリンを見て最長老が頭に手を置きなおした。同じようにスウにも逆の手で手を置く。

 

「貴方たちはとびぬけた力を持っておいでのようですね。ですがまだ眠った力がある。その力を起こして差し上げます。」

 

「いや、もうそんな力ないっすよ。さんざん修業しましたし、もう限界超えてるくらいなんですから…」

 

そう言うクリリンの言に最長老は口角を上げて潜在パワーを開放する。

 

「私が開放するのはあなた達の眠った力のほんの一部です。体が耐えられる範囲でしか眠った力は起こせません。ですがこれによってあなたたちは今後もしばらく潜在パワーが目覚めやすい状態が続きます。何とかあ奴等から逃げ切ってください。」

 

「…あ、あああ」

 

「力が、力がどんどん湧いてくる!!」

 

「そちらの、あなたは変身型の地球人ですね。変身型の種族の潜在パワーは目覚めやすいのです。その力をうまく使い、邪法は極力控えるのです。頼みましたよ。」

 

二人は相当なパワーアップを果たし、仲間の悟飯も力を引き出してもらえるように連れてくるため一度洞窟に戻る。

 

「これだけの力ならすぐに悟飯を連れてこれる!」

 

「ああ、急ごう!」

 

超ハイテンションで二人は洞窟に向かった。急激なパワーアップを果たした彼らは気づかない。ベジータが追いかけてきていることを。二重のチェイスが展開されていく。

 

 

一方その頃孫悟空は…

 

「悟空よ、聞こえるか、悟空~あれ?」

 

「その声は界王様か?」

 

二十倍重力に慣れ三十倍もものにしようかという頃界王様からテレパシーが入った。

 

「お前宇宙にいるのか?ああナメック星か。ドラゴンボールがあるといいのう。」

 

「のんきなもんだよ界王様。今地球ではとんでもないことにってるっていうのに。」

 

「とんでもないこと?まあその話は後にして、実はなこの星に客がきたんだ。しかも五人じゃ。」

 

「それがどうしたんだ?」

 

「お前よりはるかに短い時間でここに到達したんじゃ。ライも界王星にいるがライのことじゃないぞ?」

 

「ま、まさか」

 

「みんなお前より厳しい修業を積み始めたぞ!」

 

「すごいや!みんな揃って界王様のところに着いたんだ!」

 

そう感心していると悟空の心にヤムチャの声が響く。

 

「俺たちのためにドラゴンボールを探してくれてるんだってな。」

 

「五人って言ったな。ヤムチャと天津飯、ピッコロと神様とあと一人は…」

 

「なんと餃子だ。神様が体を再生してくれたんだ。」

 

「餃子か、そっかそっかよかったな、餃子。」

 

「しかしここの重力には驚いたぜ。おかげで相当強くなれた。今なら悟空にも勝てるかもな?」

 

「はっは。おら負けねえぞ。おらももっともっとすげえ重力で修業始めてんだ。後五日半でもっと強くならねえととんでもないことになるからな。」

 

ことのあらましを聞いたヤムチャを通してナメック星の話をライ達も聞いた。

 

(わしが感じた胸騒ぎはこれのことか。だがこんな話を聞けばピッコロは…)

 

神様の懸念通りピッコロが生き返ってナメック星に連れていけと悟空に告げる。

 

「もしピッコロが行くなら私も…」

 

私も行くとライは言えない既に二度死に占い婆に生き返らせてもらってもいるからだ。肩を落とすライに神様が念話をする。

 

「(お主が行きたいのであれば私の力で疑似的ではあるが生き返らせてやる。きっとそのために私は界王星に来たのだ。)」

 

「(神様…)」

 

思惑が入り交じった界王星での修業が再開される。

 

 

 

「ブルマさん。外に出てたんですか?危ないですよ。やつらに見つかっちゃいますよ。」

 

洞窟に着いたクリリンとスウは洞窟の外で本を読んでいたブルマと合流する。ブルマが本場のドラゴンボールに驚いているとスウとクリリンが気を感じ取る。

 

「気が!この場に向かってきてる!すぐそこだ!」

 

「悟飯君よ。早かったわね。」

 

「違う。この気は…」

 

クリリンがそう言うとベジータが追い付いて降りてきた。

 

(不味った、急激なパワーアップに浮かれて気づかなかった!!)

 

スウが後悔するももう遅い。ベジータは不敵に笑う。

 

「お前の持っているドラゴンボールを渡してもらうぞ。それが手に入れば俺は七つすべてのドラゴンボールを手に入れることができるのだからな。」

 

「「何だって!?」」

 

「今の俺はすこぶる機嫌が良いんだ。おとなしくドラゴンボールを渡せば今は見逃してやるぞ?」

 

(そうか、悟飯が取りに行ったドラゴンボールはきっとベジータが隠したんだ。そしてあのとんでもない集団からこいつはドラゴンボールを奪いやがった…!じゃあ、悟飯とベジータを鉢合わせるわけには行かない!でも何も知らない悟飯はきっと…)

 

事態を推察したクリリンはどうしようもないこの状況に青ざめる。そしてさらに少し遅れてザーボンもやってくる。

 

「あ、あいつは、あのものすごいやつの近くにいた…!」

 

「隊服からしてだが、ベジータの仲間か…!ちくしょう!これで勝ち目はゼロだ…!」

 

スウがそう言うがクリリンが訂正する。

 

「いえ、ベジータは単独で動いています。ここには三すくみが出来上がってるんですよ。最も俺とスウさんじゃ、こいつらにはどうしようも…」

 

そう言う間にもザーボンとベジータは戦いを始める。

 

「クリリン、だったら大丈夫だ。ブルマとドラゴンボールをもってさっさと逃げろ。ここは俺が何とかする。悟飯と合流してさっさと逃げてくれ。このままだと奴等がドラゴンボールをそろえてしまう。」

 

「何言ってるんですか!確かにスウさんは俺よりもパワーアップしましたけどそれでもベジータやそこの奴には及ばないはずです!」

 

クリリンがそう言うがスウは引かない。

 

「お前らが邪魔だといってるんだ。早く行け。」

 

そう言うと、スウは再びアクマイト光線をその身に宿しピンクのオーラに身を包む。

 

「ほう?貴様みたいな雑魚が俺と戦うと?」

 

二人の戦いに割って入ったスウを見てベジータがそう言った。

 

「逃が、して…くれ、るのが、一番なんだ、が…そう、もいかなそう、なんで、な…。」

 

何度やっても慣れることのない精神が汚染される感覚と向き合いながらスウは悪魔の力を引き出し始める。

 

「ほう?ただの雑魚というのは訂正する必要がありそうだ。少しは楽しめそうじゃないか。とはいえ…」

 

スウの戦闘力上昇をみたベジータはすぐさまザーボンに接近し、そのまま止めを刺した。

 

「こいつにも及ばない力でどこまでやれるんだ?」

 

戦闘の邪魔者が入るのを嫌って止めを刺したのではない。二人に協力されると残りの地球人に逃げられる恐れがあるためだ。

 

「…」

 

ベジータの戦闘力はスウの倍近い。だからこそスウはアクマイト光線で悪の気を引き上げる。スウの気は膨れ上がるが、そんな恩恵を粉々にするリスクがこの技にはある。そう、この技の恐ろしいところは、

 

(これ以上は、俺の精神が…。)

 

精神汚染。

 

「行くぞ!」

 

そう言ってベジータに気功波を放つ。それを軽々とはじくが本命は接近しての打撃。空いた胴に攻撃を放つ。

 

「そんなエネルギー波なんぞ、囮にもならん!」

 

それを受け止め、返しのエネルギー波でスウを吹っ飛ばす。

 

「がああああ!」

 

禍々しい雄たけび一閃、スウが再びベジータに向かって行った。

 

 

「い、今のうちに逃げましょう。スウさんにこんな力があったなんて。」

 

「そ、そうね。せっかく作ってくれた隙を逃すわけにはいかないわ。」

 

二人がその場を離れようとするがすぐにエネルギー波が飛んでくる。そのエネルギー波は行く手を阻むように大量に、そして高威力に。

 

「そいつ如きに貴様らを逃がすほどの隙は作れんさ。諦めるんだな。」

 

「くそっ!」

 

 

「うおおおお!」

 

精神が侵食される中、正気を保つのは難しい。スウは叫ぶことによって意識を善性にとどめていた。自身の技に苦しみながらも必死に抵抗していく、禍々しい戦い方。

 

「どうやらそのパワーアップは体に相当な負荷を強いるようだな。地球で戦ったカカロットともう一人も同じようなことをしてたぜ。貴様等はそろいもそろって強引に力を伸ばしやがる。」

 

地球での戦いと違い、ベジータには余裕がある。悟空とライは無茶によってベジータに匹敵、あるいは上回ったが、今のスウはそれでもベジータに劣る。善戦するのが精一杯だ。だから…

 

「じゃあ、そいつは、こんなこと…を、言っただろ?」

 

「む?」

 

「実力の不足は無茶で補える…」

 

そう言うとスウの気がまた一回り大きくなった。

 

「ゔおおおおおお!」

 

「貴様!あの地球人の…!」

 

自身の力のちょうど二倍、精神が悪に乗っ取られるかどうかは五分。ここにきてベジータからクリリン達を気にする余裕が無くなった。それだけではない、ベジータの実力をスウはわずかばかり上回る。




潜在能力解放スウ18000
クリリンを超えるパワーアップとはいえ、十倍のパワーアップ、変身したら54000なのでギニュー特戦隊に匹敵する実力者となる。さてスウはベジータと戦い生き残れるのか、来週もお楽しみにお待ちください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。