ドラゴンボールZ・オルタナティブ~世界線c~   作:三軒過歩

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(第三十五話)奮戦、VSフリーザ

「そうか、やっぱりでけえ気の正体はピッコロとライだったか。」

 

そう言って前に出ていく。

 

「ドラゴンボールでやってこれたんか、ナメック星のはすげえな。」

 

表情には微笑を湛えて今にもベジータを殺そうとしているフリーザに対して言い放った。

 

「貴様がフリーザか、思ってたよりずっとガキっぽいな。」

 

「まだゴミが残ってたか。」

 

「ベジータはおらと決着をつける約束をしていたんだ。邪魔するなよ。」

 

「カカロット…」

 

「ピッコロ、ライを頼む。」

 

ライを一瞥してそう言った。

 

「怪我はひどいが死ぬほどじゃねえ。戦いに巻き込まれないように離れててくれ。」

 

そう言い残し、フリーザと相対する。

 

「生意気だよお前…覚悟は良いか。」

 

「ああ。」

 

悟空がそう言った瞬間フリーザが凄まじい速度、ピッコロやベジータですら見えない速度で蹴りを入れようとするがすぐさま背後に回って蹴りをお見舞いした。

 

「なるほど、少しはやるようだ。」

 

そう言って指を悟空に向ける。

 

「やばい!よけろ悟空!!」

 

クリリンがそう言って悟飯と共に横っ飛びに跳ぶが放たれた光線を悟空は右腕ではじいた。しかも一撃ではない、連続で放たれるレーザーをすべてはじいていく。ライ達を庇いながら。

 

「ふっふっふ…」

 

煙が舞い、悟空の姿が見えなくなり、フリーザの笑い声だけが響いた。しかし土煙が晴れるとその笑いも消える。

 

「まさか、全部弾き飛ばした。それも片手だけで?」

 

流石に驚いたのかフリーザの顔が驚愕に染まる。

 

「はっはっは…フリーザ本気でやった方が良いぜ?こいつこそ、貴様が最も恐れていた、超サイヤ人だ。あの全宇宙最強の戦士だ。もう貴様はお終いだ、ざまあ見やがれ、はっはっは。…うっ!」

 

死に体の体で高らかに笑うベジータにフリーザのエネルギー波が貫いた。

 

「おい、貴様、ベジータはもう身動きもできなかったんだ!わざわざ止めを刺すこたあねえだろ!」

 

「お、おい、貴様まだそんな甘いことを言ってるのか、超サイヤ人じゃないないのか…!」

 

既にベジータに迫る死は避けられない。そんな状況でもベジータは語る。

 

「馬鹿野郎…!非情になれ。甘さを捨てれば貴様はきっとなれたはずだ。超サイヤ人に…!」

 

「心臓を貫かれたのにしぶといねえ。無駄話はまだ続くのかい?」

 

「いいか、よく聞けよ。俺とお前の故郷、惑星ベジータは消えてなくなったのは、巨大隕石の衝突のせいじゃなかった。フリーザがやりやがったんだ。俺たちサイヤ人はあいつの手となり足となり働いたってのに、俺達以外は全員殺された。フリーザは超サイヤ人が現れるのを恐れたからだ…!」

 

「よく言うよ。」

 

涙を流しながら必死に語る。

 

「頼む、フリーザを倒してくれ、頼む、サイヤ人の手で!頼…」

 

そう言ってベジータはこと切れた。その誇りは宿敵である孫悟空、カカロットに引き継がれる。

 

「おらも、少し分けてもらうぞ、その誇りを。おらは地球育ちのサイヤ人だ!!お前に殺されたサイヤ人のためにも!そしてこのナメック星人のためにも!おめえを、ぶったおす!」

 

悟空はフリーザに向かって行った。

 

 

「悟飯!クリリン!俺たちは邪魔だ。ここから離れるぞ!」

 

ライをおぶったピッコロが凄い速度でその場を離れた。悟空とフリーザはお互いに一撃を狙いつつ戦っていく。

 

「悟飯伏せろ!」

 

ピッコロが叫び、クリリンが何とか悟飯を庇う。

 

「危ない危ない、流れ弾で死ぬとこだったな。」

 

「クリリンさん、ありがとう。」

 

「気を抜くなよ悟飯、この戦いで安全な場所なんてこの星のどこにもないんだ。」

 

超能力を駆使して襲い掛かるフリーザ、それに抵抗する悟空。二人にとってはウォーミングアップに過ぎない戦いは、ピッコロ達からすれば凄まじい戦いに見える。次元が一つ違う戦いも二つ違う戦いも彼らにはものすごい戦いとしか映らない。唯一この戦いが小手調べと分かるライも何も言わない。

 

 

「空中戦と地上戦、どちらがお得意だ?」

 

「どっちかといえば地上戦かな。」

 

そう言うとフリーザは手近な島を指さし、そこに飛んでいく。

 

「サービスが良いな。それとも余裕ってやつか?」

 

「こう見えても僕はとてもやさしいんだ。さらに大サービスをしてあげよう。両手を使わないで戦ってあげよう。」

 

自身は少しだけ浮き、両足そして尻尾を使って巧みに戦っていく。両手を使えないというハンデをものともせずに連撃を加えていく。悟空もバックステップで避けるがふいに来た尻尾の攻撃にやられてしまう。劣勢が続く。

 

 

「ピッコ…ロ、もう、大丈夫。立てます。」

 

ピッコロに背負われたままのライがそう言った。

 

「ライさん、もう気づいたんですか!」

 

ライは何とかピッコロから降りて、自分の足で立つ。

 

「首を絞められているときに神様に意識の主導権を取られましてね。神様が気絶したと同時に私の意識が戻ったんです。」

 

「ああなるほど、気絶するほどの一撃を神に肩代わりさせたってことか。」

 

「理解が早くて助かります。言い方はアレですけど。」

 

意識を奪うほどの一撃の痛みのピークは受けないが食らったダメージは残る。辛いことには変わりない。

 

「ライ、お前から見てどうだ。この二人の戦い、どっちが勝つと思う。」

 

「今のままだと悟空に勝ち目はほとんどないです。」

 

さらりととんでもないことを抜かす。

 

「隠していた実力に差があったか…!」

 

ピッコロも薄々感じ取っていたのだろう。疑念が確信に変わったようだ。

 

「でも、悟空は界王拳とかいう気を高める技があるじゃないか。今のライでも十倍くらいできてたんだし、悟空なら三十倍くらい出せるんじゃないか?そうすれば…」

 

「界王拳は実力に関係なく、十倍が限界です。それ以上は体が悲鳴を上げる。二十倍までなら自壊覚悟で引き出せますけど、それでもフリーザには…」

 

そこまで言いかけたところで悟空の気が膨れ上がったことを感じ取る。

 

「!悟空いけない。死期を早めるだけだ!」

 

ここで叫んだところで悟空には届かない。自壊覚悟で界王拳を二十倍に引き上げた。

 

 

「くぅぅうううああああああ!」

 

全力で叫び界王拳を二十倍に引き上げていく。

 

(やつの言葉がハッタリであろうとなかろうと…)

 

「二十倍界王拳に賭けるしかねえ!うわあああああああ!」

 

雄々しい雄たけび一閃、フリーザを殴り飛ばし、さらに吹っ飛ばされているフリーザに追いすがり追撃を放つ。

 

「かーめーはーめー波ああああああ!」

 

それすらも大したダメージではない。しかしその程度のダメージであってもフリーザには受けたことのない物だった。二十倍界王拳を使い、パワーダウンした悟空をフリーザは激情に任せて痛めつける。

 

「この猿!」ドゴオ!

 

「ぐふっ」

 

海に落とされた悟空が起き上がってきたところを胸倉をつかむ

 

「もうそれまでのようだな。そろそろ止めを刺そうか。」ガン!

 

死を幻視してなお悟空は敗北を受け入れない。

 

「負けらんねえ、おらは、フリーザなんかに負けらんねえ。」

 

「き、さ、まあ!」

 

灯消えんとして光を増す。それを体現するように、フリーザの突撃をよけ、攻撃を繰り出す。しかしそれでもフリーザには全く通用しなかった。

 

ドガン!

 

地上にたたきつけられ、息を切らしながら何とか立ち上がる。

 

「そろそろ死にたいだろう?今楽にしてあげるよ。」

 

そう言って近づいてくるフリーザの前で悟空は両手を挙げた。

 

 

「元気玉だ。」

 

「元気玉だと?」

 

「この星にある草木や動物、俺達や微生物から少しづつ元気を分けてもらうんだ。そしてそのエネルギーの玉を作って攻撃する。」

 

「でも、この星は草木も動物も地球よりずっと少ないのに。」

 

悟飯が言うとライがかぶせるように言った。

 

「そんなことは悟空も分かってるはずです。きっと悟空は、この星だけじゃない、近くの惑星からも元気を分けてもらう気なんだ。」

 

 

「なんだ、その手は。そんなフラフラで何ができるというのだ。」

 

急に手を挙げた悟空に対してフリーザは問う。フリーザは悟空が全く動かないことに疑問を持っていながら、大したことはもはやできないだろうと少しばかり見ていた。しかし、彼が静観している時間は元気玉完成には足りな過ぎた。

 

 

「やつの前であんなことをしている時間などもうないぞ!」

 

「ええ、それに元気玉が気付かれたらその時点で…!」

 

悟飯がそう言うとフリーザがしびれを切らしたのか悟空を蹴り飛ばした。

 

「バレた!」

 

「いえ、まだです。まだ…!」

 

それからも悟空は蹴られ、殴られを繰り返すが両腕を上げたまま耐えていた。

 

「くっ…悟飯、クリリン、ピッコロ、残った気を私に寄越してください!」

 

そう言ってライはピッコロ達に両腕を出す。

 

「そんな体で無茶です!」

 

「良いから!」

 

悟飯が躊躇するがピッコロとクリリンは手を握った。

 

「急いで!」

 

「でも…」

 

「早くしろ悟飯!これしかないんだ!」

 

なおも言い募る悟飯にピッコロがそう言うと悟飯もライの手を握り気を渡し始めた。ピッコロの気、悟飯の気、クリリンの気、それにライの気が合わさることで一時的にその気の大きさは悟空を()()()

 

「どうやらバレちまったようだぜ。」

 

「大丈夫です。これだけの力があれば間に合います。」

 

そう言って手を放し、フリーザに向かって突撃した。

 

 

 

どん!!!

 

「うぐおっ!」

 

「ライ!?」

 

「長くはもたない!」

 

それだけ言い残して追撃を仕掛ける。界王拳十倍でも二十倍でも届かないことを悟空との戦いで見てきた。でも時間稼ぎに限るなら、完璧な不意打ちを入れられるアドバンテージがあるのなら。

 

「このゴミむ…」ドン!

 

言葉は継がせず殴りかかる。

 

「まだまだあ!」ブン!

 

「調子に乗るなよ!」ガシッ!

 

三発目は防がれ、お互いに両手を掴んで組み合う。

 

「く、そおおお…」

 

「君は本当に身の程を知らないね!」ぐっ!

 

「うぐぐぐうわあああ!」

 

手を握られた痛みで叫ぶ。二度の二十倍界王拳の使用は手のひらにも確実にダメージが蓄積していた。それを的確に突いてくる。

 

「ふん!」

 

「ぐわっ!」

 

両腕を封じられたまま膝を入れられてその後蹴りで吹っ飛ばされた。それと同時にピッコロ達から分けてもらった気が尽きる。無茶がたたり界王拳ももはや使えない。

 

「はっ!」

 

「うぐっ…」

 

もはやただの衝撃波で吹き飛ばされ、岩壁を背に座り込んだ。

 

「おやおや、随分とパワーダウンしたみたいですねえ。先ほどまでの猛攻が嘘みたいですよ。」

 

余裕を取り戻し、残酷な顔で笑う。

 

「では、とどめといきましょう。あなた方は殺さないと何度でも湧いてきますからね。」

 

人差し指をライに向ける。その先には額。ライは下を向いて動かない。

ガッ

 

「させんぞ!」

 

「なに!?」

 

ピッコロがライを援護に行く。彼もライにほとんどの気を渡してしまっていたが残る気を振り絞って突撃してきた。

 

「うおおおおりゃあああ!」

 

フリーザの腕をつかみ思い切り投げ飛ばす。そのためにフリーザから放たれようとしていたデスビームはあらぬ方向に飛んでいく。

 

「孫!」

 

「最高だぜピッコロ!」

 

悟空が両腕を振り下ろし、一直線に元気玉がフリーザに向かった。

 




ライ90万+ピッコロ139万+悟飯79万+クリリン6.5万=304.5万
1万だけ残しました。そうしないと死んじゃいますからね。え?ピッコロは1万でフリーザに立ち向かったのかって?ええそうです。彼は1万でフリーザを投げ飛ばしました。
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