ドラゴンボールZ・オルタナティブ~世界線c~   作:三軒過歩

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修業編は番外編としていつか書きます。だからなんでこいつらこんなにパワーアップしてるんだとかは今は飲み込んでください。修業編早く書けって言われたら優先して書き始めようかなあ。


(第四十八話)戦って勝ち取る

「クリリンさん、お久しぶりです!」

 

「よお、ライ、二年振りだな。」

 

指定の場所に向かうライは同じくその場所に向かうクリリンを見つけて声をかける。

 

「…浮かない顔ですね。」

 

「これからやばいやつらとやらかそうって時だからな。ライは修業捗ったか?」

 

一年間クリリンと修業し、それからは各々の修業に没頭した。

 

「それなりに、ですかね。できるだけのことはしたつもりです。」

 

そう言うライの顔もどこか不安そうだ。その不安から、二人そろって口数が減り、自然と飛ぶ速度も速くなる。

 

 

「さて、そろそろ行くとするかな。」

 

「ええ。」

 

未来ではブルマが何とか往復分のエネルギーを溜め、ライとトランクスが過去の仲間を援護しに行こうとしていた。

 

「母さん、本当に今のライさんと過去のライさんがあったとしても問題ないんですよね。二人のライさんが会うことでその、自分自身と会ってしまったことによる自己矛盾に耐えきれなくなるとか。」

 

「心配ないわよ。当人同士が出会ってもあなた達がこれから行く過去はあくまで別の世界のライだもの。本人じゃないわ。」

 

トランクスの介入によって過去は改変され、別の世界として存在を始めつつある。別の世界として完全に独立してしまえば、タイムマシンでトランクスがフリーザを倒した世界線に飛ぶことはできず、それでも過去に戻ろうとすれば改変前の過去に戻るだけになる。

 

「それでも、あまり姿を見せるのは好ましくないかもしれないな。」

 

過去にトランクスとライが戻り、人造人間を倒すことを目指すというのは、過去と今の世界線を完全に独立させようとしているのと同義だ。独立しきる前に戻ってくる算段を立ててはいるが、本人同士が会えばその計算が狂う可能性も十分にある。

 

「だったらこれでもつけてなさい。」

 

そう言ってブルマがライに黒いローブを渡す。

 

「要は正体がバレなきゃいいのよ。そもそもあっちのライは女の子なんだから適当に…そう!銀河パトローラーとか言っとけばいいわ!」

 

「「銀河パトローラー?」」

 

二人の顔から疑問符が浮かぶ。

 

「この宇宙には銀河パトロールっていう組織があるのよ。銀河の平和を守る組織らしいわ。確かこんな感じのトレードマークがあったはずよ。」

 

そう言って黒いローブに白いインクでマークを書く。

 

「母さん、面白い設定だけど、それなら今まで地球に助けに来ないのが不自然ですよ。」

 

「いや、設定じゃないわよ!本当にそう言う存在があるのよ!あったこともあるんだから!」

 

「まっ、適当に言い訳を考えておくよ。」

 

「まあ、信じてもらえないのも無理ないかな…あんたたち、必ず生きて帰ってくんのよ。死んだら許さないから。」

 

小さいころに会ったジャコに思いを馳せ、燃料をセットし終えてライ達を送り出す。

 

「大丈夫です、きっとやつらを倒せるようになって帰ってきますよ。」

 

そう言って二人はタイムマシンに乗り込んだ。

 

「五月八日に飛びましょう。そうすれば九日の十時には間に合うはずです。」

 

「そうだな。じゃあ頼むぞ。」

 

運悪く、この時タイムマシンは十時間単位のずれを起こす。

 

 

 

「結構大きい島ですね。一回くらい下見に来ておけば良かった。」

 

「まあ、もう今更だな。でも町もあるから人造人間が現れたら他の場所に誘い出す必要があるな。」

 

島の上空でそう話していると、悟空達がくる。

 

「クリリンさん!ライさん!」

 

「「悟飯、久しぶり。」」

 

「何だよ、クリリンもライも元気ねえなあ。」

 

「私たちは超サイヤ人じゃないんです。」

 

口をとがらせてライは言った。

 

「とにかく、あの山のあたりに大きな気が二つあるから、とりあえずそこに行こうぜ。」

 

 

 

「やっぱりそうだ、悟空達だ。」

 

先に来ていたヤムチャにブルマが手を振る。

 

「ヤッホー、大きくなったわね、悟飯君。」

 

唖然とするライやクリリン達に先んじて悟空が声をかける。

 

「おめえなんで来たんだよ。」

 

「見学よ、見学、大丈夫よ、一目見たら帰るわ。」

 

何でもないことのように言うブルマに驚愕冷めやらぬ声音でクリリンが問う。

 

「俺はそんなことより、ブルマさんが抱えてる物体の方が、驚いたけど。」

 

「いや、そんなことより、その子供の父親の方が驚くべきですよ…」

 

疲れたような声でライが言う。

 

「あら、ライ分かるの?驚かそうと思って誰にも言ってないのに。」

 

「匂いで分かるんです。ピッコロの耳と同じくらいに人狼族の鼻は良いんです。」

 

人にはそれぞれ特有の匂いがある。子供にも親の匂いはある程度受け継がれる。だからライにはトランクスの匂いから両親を推測できた。

 

「だ、誰なんだよその親ってのは。ヤムチャさんじゃないのか。」

 

「…多分、ベジータです。」

 

「あったりー。人狼族って凄いのねえ。」

 

軽い調子で言うブルマに愛想笑いしつつ、岩壁際に座っているヤムチャに声をかける。

 

「その、気落ちしないでくださいね。生き残れば、いい人も見つかりますよ。」

 

「いや、もうずいぶん前に別れたんだ。気にしてはいないさ。」

 

強がりもあるのかもしれないが、ヤムチャはそう言いきった。

 

 

 

「もう十時過ぎましたね。」

 

ドッゴオォォォン!

 

ヤジロベーから仙豆を受け取った直後、そう話すとそれを合図とばかりにヤジロベーの乗っていたスカイカーが爆発する。

 

「あそこだ!」

 

ピッコロが指さすが、あまりに遠すぎて容姿は見えない。そのまま二人は町中に繰り出す。

 

 

 

「悟空も写真くらいもらってくれれば良かったのに…!」

 

町に繰り出して人造人間を探しながらそう文句を垂れる。過去に未来の品を持ってくることは過去を大きく改変するために本当に最低限、特効薬以外は渡さなかった。

 

「!」

 

不思議な二人組を探しているとヤムチャの気がどんどんと減っていくのを感じ取る。

 

 

 

「お、お前たちは、まさか!?」

 

レットリボン軍のマークを見て後ろに跳ぶが老人の方の人造人間がヤムチャが声を上げるのを阻止するように口元を掴んだ。

 

「んんんんん!」

 

叫び声があてにならないことを察し、すぐさま手を引きはがそうと両手で人造人間の腕をつかみ界王拳を発動する。

 

「ほう、私が計算した予測値よりも相当強いエネルギーだな。」

 

そう言いながらも容赦なくエネルギーを吸い取っていく。

 

「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」

 

気を吸い取られていることに気づいたヤムチャが界王拳を二十倍まで上げるがそのとき既に遅く、引きはがすには至らない。やがて人造人間の左手がヤムチャの心臓を狙う。

 

「その手を放せえええ!」

 

「はっははあ!」ガシッ!

 

ライが二十号に向かって右足で飛び蹴りを撃つがそれを十九号が止める。

 

「まだだ!」バッ!

 

左足でクロスするように二発目を放つがそれも十九号の腕に阻まれた。

 

「お前は96%の確率で、ライという人間。」ドン!

 

冷静にそう分析しながらライの足首を掴んでたたきつける。

 

ドン!ドン!ドン!

 

右に左に何度もたたきつけていく。そのうちにライのまとうオーラが白から紅色に変わっていく。

 

「ヤムチャさんを、放せ!」

 

十九号に翻弄されながらも気弾を二十号に向かって放つ。

 

「二十号!」

 

「見えている。」

 

十九号がそう言うと二十号がヤムチャの口から手を放す。既にヤムチャは気を失っている。

 

シュゥン

 

二十号が手を開くとライの打った気功波がすべて二十号によって吸収された。

 

「なっ!」

 

「はっはあ!」

 

「もが…」

 

動揺している間に口を押さえられたまま地面に抑え込まれた。

 

ドゴン!

 

その不意を突くようにピッコロが合流し十九号を蹴り飛ばす。ビルの柱が一本つぶれる。

 

「貴様らが人造人間か、やっとツラが拝めたぜ。」

 

「クリリン、ヤムチャはまだ生きてる、ライと一緒にブルマんとこいって仙豆を食べさせてくれ!」

 

「ライ、大丈夫か。」

 

悟空に指示を受けたクリリンが、人造人間にやられていたライに声をかける。

 

「ええ、怪我、自体は、大したことないです。行きましょう、ヤムチャさんが危ない。」

 

そう言うとクリリンとライでヤムチャの腕を片腕ずつ肩にかけた。

 

「不思議だ、なぜ我々が人造人間と分かった?ここに来るのも知っていたようだな。」

 

「気になるんなら、力づくで聞いてみたらどうだ。」

 

「そうしよう。」

 

そう言った二十号の側に十九号が立つ。ピッコロの蹴りを食らったが、大したダメージを負っているように見えない。

 

「待った、場所を変える。ここは人が多すぎだ。誰もいない場所に行くぞ!おめえらもいいな!?」

 

「誰もいない場所か、そんなもの移動する必要はない。」

 

そう言うと二十号が街を破壊し始める。悟空がすぐさま止めるが、その一瞬で相当数の人が死んだ。

 

 

 

 

「ゴフッ!」

 

ブルマの待つところまで飛んでいく最中、ヤムチャが吐血する。

 

「ライ、ペースを上げよう。少しでも早い方が…」

 

そこまで言った時クリリンが息を呑む。ライの呼吸が大きく乱れていたのだ。

 

「お、おい、大丈夫かよライ。」

 

「あいつら、多分気を吸い取れるんです。力が、うまく、入らない。クリリン、ヤムチャさんを連れて先に向かってください。その方が早いはずです。」

 

自分は一人で向かえますからとそう言って強がりを見せる。それを見捨てられるほど、クリリンは薄情じゃない。

 

「ライ、球状の気弾を十秒、いや、五秒でいい、作れるか?」

 

「え?それくらいなら、なんとか?」

 

要領を得ない様子のライに構わずクリリンはライにヤムチャを背負わせた。

 

「これからブルマさんのとこの少し上空めがけてかめはめ波を撃つ。ライの気弾とかめはめ波との撃ち合いに押し返すようにできればブルマさんのとこまで一気に行けるはずだ。」

 

説明をしながらクリリンは気で作ったアームリングでヤムチャとライを固定していく。

 

「大丈夫、ライは気弾を自分の胸の前で維持していればいい。威力の調整は俺がやる。」

 

そこまで言うとクリリンはかめはめ波を溜め始めた。ライも言われた通りに気弾を作る。

 

「俺はすぐに吸収のことを悟空達に伝えに行くから、ライも回復したら仙豆を持ってきてくれ。頼んだぞ!」

 

そこまで言うとクリリンはかめはめ波を放つ。そのかめはめ波は威力は調整されており、かめはめ波の形状もライが気弾でガードしやすい形になっていた。

 

「さて、悟空達が戦い始める前に伝えないとな。」

 

 

 

ビシュゥン!シュン!

 

「おわっ!」

 

かめはめ波の軌道からうまくそれてブルマのいるところに落下していく。実のところ、クリリンがうまく逸らすように打ったという方が正しい。

 

「わっと!」バシッ!

 

ブルマの元にいた悟飯がライとヤムチャを受け止める。それを待っていたかのようにヤムチャとライをつなげていた気のリングが消えた。

 

「!ヤムチャさん、心臓が!ライさんも気が凄く小さい!」

 

すぐにブルマから仙豆を受け取る。

 

 

 

「良かった、なんとか間に合った。」

 

クリリンが悟空達が戦い始める直前で合流する。

 

「手を出すなよ、みんな、やつの狙いは俺らしいからな。俺が戦う。」

 

超サイヤ人になったことで一人称が俺に変わる。

 

「悟空、やつらは気を吸い取る力がある、手のひらからだ。気をつけろよ!」

 

「分かった。早速その強さ、見せてもらうとするさ。」

 

クリリンの言葉にそう返し、悟空が十九号に突っ込んでいった。

 

 

 

「何だって!奴等、気功波も吸い取ることができるのか!」

 

仙豆を食べて全快したライにヤムチャ、それに悟飯は悟空達に合流しようとしていた。

 

「ええ、私があの長髪の方の人造人間に打った気功波がやつの手のひらに吸い寄せられたんです。」

 

「それじゃあ大変ですよ!クリリンさんは気を吸い取ることは伝えられても気功波まで吸い取ることは知らないんじゃ…」

 

「そう、だから急いで合流しないとまずい。」

 

三人はさらに速度を上げる。

 

 

 

「くそっおう。」

 

凄まじい連撃を食らって地上にたたきつけられても堪えた様子のない十九号に悟空がかめはめ波を放つ。

 

「だらあっ!」

 

「は!」

 

凄まじいエネルギーのかめはめ波を前に十九号は顔色を喜色に染めて手を前にかざした。

 

ピシュン!シュウウン!

 

かめはめ波を吸い取られてから悟空の動きが格段に鈍る。人造人間に攻撃を与えているが堪えた様子も無く返しの反撃で大ダメージをくらう。たっていることもままならなくなり膝をつく。

 

「ど、どうなっちまったんだ、おらの身体…」

 

「とどめだ。」

 

無感動に十九号が悟空に向かって行く。

 

バン!

 

「なに!?」

 

「「ライ!」」

 

二十号が驚いている間にも深紅のオーラをまとわせて飛び蹴りを決めたライがさっきの借りを返すとばかりに左脚で蹴りを後頭部に当てて十九号の足首をつかんだ。

 

「さっきのお返しです!」

 

ダン!ダン!ダン!

 

ちょうど十九号にたたきつけられた回数やり返し、岩壁に向けて十九号を投げ飛ばした。

 

「手を出すなとか、カッコつけてたんですかね。この馬鹿は。」

 

「へへ、あたり。すまねえな。助かっ…」

 

そこまで言いかけてライに向かって倒れこむ。黄金色に染まった髪色が黒に戻る。

 

「ちょ、ちょっと悟空、本当に大丈夫で…」

 

ガシャン!

 

「まずっ!」

 

岩壁に埋もれていた十九号が飛び出してくる。

 

ガシッ!

 

「人造人間はこの程度ではやられない。」

 

両腕で悟空とライの首を掴み二人をたたきつけた。

 

「うぐっ…」

 

「あが…」

 

二人ともやられてしまい、悟空は苦しそうに十九号の左手を掴むがその両手には力が入っていない。ライも右手を放そうとするが首を強く締められているために力が入っていない。

 

「ま、まずい、悟空達のエネルギーが吸い取られちまう!」

 

「あの馬鹿、油断しやがって!」

 

クリリンとピッコロがそう吐き捨てるながら助太刀に向かうとそれに続いて悟飯たちも助けに行こうとする。

 

「ここから先へは一センチたりとも進むことは出来ん。」

 

両腕を広げて戦士たちの行く手を遮るように二十号が立ちふさがった。

 

「試してみるか。」

 

「そうしよう。」

 

すぐさまピッコロが蹴りを入れるがそれを躱して目から光線を放つ。その光線をもろに食らってピッコロが落下していった。

 

「ピッコロさん!」

 

すぐさま悟飯がピッコロの元に降りていく。

 

「今の行動は勇気とはいえんな。ただの馬鹿というんだ。」

 

「くっ!」

 

三人とも二十号の速度に動き出すことができないでいた。その間にも十九号がエネルギーを吸い取っていく。悟空だけでなくライの抵抗も弱くなってきた。

 

「くっそおお!」

 

焦ってヤムチャが気弾を放つ。

 

「ヤムチャ、やめろ!」

 

天津飯がそう言うが既に気弾は放たれた。

 

「馬鹿め、わしがエネルギーを吸収できることを忘れたか。」

 

ピッ!

 

そう言って手をかざそうとする二十号に対してヤムチャが指を上に動かすと気弾は二十号の頭上を通っていく。

 

「繰気弾だ!」

 

頭上を通り過ぎて十九号に向かって行こうとした気弾はしかし、二十号が手を強く開いて気弾の方へ向けると十九号に向かって行く気弾が二十号の手のひらに吸い寄せられていった。

 

「「「何だと!?」」」

 

「本当に愚かだな。お前達は。」

 

憐れむような視線すら送ってくる二十号が三人を倒そうとしたまさにその時

 

ドン!

 

十九号が蹴り飛ばされた。




ライ500万
ヤムチャ400万
クリリン200万
人造人間19号1億
人造人間20号1億5000万
ライは未来のライの半分に三年でレベルアップ。これくらいしておかないと後々の展開で完全なる足手まといになるので許してください。ヤムチャはベジータが超サイヤ人になるまで一緒に修業したことでクリリンの倍以上に。クリリンも一年間ライと修業したおかげで界王拳を習得と同時に原作の120万よりも少しパワーアップしました。

さて十九号と二十号ですが界王拳を使ったライが翻弄されるくらいでないといけなかったので原作よりも少しだけパワーアップです。心臓病悟空の負担が増える増える。

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