ドラゴンボールZ・オルタナティブ~世界線c~   作:三軒過歩

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誤字脱字等あればいつでも何話に対してでもご指摘ください。読まれている実感があって嬉しい物なのです。まだ指摘受けたことないのできっと多分、そうに違いないという願望ですけど。


(第五話)悪魔の便所

「ま、まさかここで戦うのか⁉」

 

悪魔の便所はヤムチャやライ、クリリンはもちろん悟空ですら面食らう場所であり、落ちたら死亡といったサバイバルバトルの様相を呈してきた。

 

「一千万ゼニーのために命までかけるなんて。バトルを見るのが趣味といっても限度があるでしょうに。悪趣味なばあ様だ。」

 

ライが嫌悪も露わにそう言い捨てる。

 

「ヤムチャさん、死なないでくださいね!命があればこそです。あなたはまだまだ強くなれるんですから。」

 

「もちろんだ、負けるつもりは毛頭ない。全員に勝って生きて帰る。」

 

ヤムチャは短期間で急激な成長を遂げた。それが自信になっていたのかもしれない。ライがいざとなったら降参してくださいという真意を汲まずただの応援と受け取ってしまった。

 

「いでよ!戦う干物ミイラ君!!」

 

占い婆が何事か呪文を唱えてそういうとミイラ男が現れた。

 

「それでは試合開始じゃ!!」

 

試合開始の合図があってもミイラ男は悠然と立ちっぱなしで構えをとるヤムチャを見据える。それをみてパワータイプと思ったヤムチャがスピードと技を活かした攻撃を仕掛けるが、逆に後ろをとられて攻撃を繰り出される。

 

ひゅ!ひゅ!ひゅ!

 

ヤムチャは紙一重のところで攻撃をかわしていく。ミイラ男の動きは素早さに任せた攻撃のようで、技量で足りない速度を何とか補っていた。

 

「いまだ‼」

 

ヤムチャが攻撃の合間を縫って攻撃しようとするが逆に肘の攻撃を受けそうになりしゃがんで無理やり回避する。落ちないためには最良の選択肢であったが大きな隙を生む動きであり、ヤムチャは渾身の蹴りを食らって悪魔の像にたたきつけられる。

 

「ぐっ」ドン!

 

「降参しろ、お前と俺の実力差は歴然だ。どう頑張ったところでお前じゃ俺には勝てない。」

 

「な、なんだと。そこまで言うのなら見せてやるぜ。奥義・狼牙風風拳をな。」

 

ヤムチャは狼牙風風拳の構えをとり、ミイラ君に向かっていく。ライとの修業でパワーアップしたヤムチャから放たれる狼牙風風拳はミイラ君でも躱しきれるかどうかのぎりぎりのラインまでは昇華した。

 

「はいはいはいはいはいーーー」

 

ヤムチャの高速の連撃は躱され続けたが、連撃のうちの一撃が入った瞬間次をよけきれる余力がなくなりミイラ君は狼牙風風拳を食らう。

 

「はいはいはいはいはいーーーはーーーー‼」

 

止めの一撃をヒットさせミイラ君は後ろに吹っ飛ぶ。

 

「どうだ、貴様ごときがこの俺に勝とうだなんて100年早いぜ。」

 

ヤムチャが自信満々に言うが…

 

「ぐへへへへへ。今の連撃はなかなかのものだったぞ。俺でさえ避けきれなかったほどの高速攻撃とはなあ。」

 

「ば、ばかな。狼牙風風拳を食らっておきながら平然としてるだと。」

 

狼牙風風拳の真価は素早さにありパワーではない。しかしヤムチャほどの達人から放たれる拳は相当な威力を誇る。

 

「何千年と生きているんだ。この包帯は鋼鉄のように固い。そう簡単に俺にダメージを与えることはできないのさ。」

 

「そ、そんなのありかよ。」

 

ヤムチャが愕然としながらそうこぼす。

 

「今のが最大の技なんだろう。降参を勧めるぜ。お前では俺を傷つけることすらできない。」

 

降参の勧告にもヤムチャは屈せずに強気でいう。

 

「お前を傷つける必要はない。貴様を落とせば勝ちだ。最も、お前にダメージを与えることもあきらめちゃいないがな。」

 

ヤムチャの強気な宣言とは裏腹にミイラ君はヤムチャを追い詰めて行く。狼牙風風拳は見た目ほど消耗しないがそう何度も繰り替えせる技ではない。

 

「ぐぁ、うっ、ごふっ」

 

内出血で青あざだらけになりながらもまだヤムチャの闘志は消えはしない。ブルマやプーアルの静止も聞かずひたすら敵に向かっていく。

 

「悟空さん。ヤムチャさんが落ちた時に助けられるように如意棒を構えておいてください。もうミイラ君の心ひとつで落とされます。」

 

ライが厳しい顔をしている悟空にそう言うが

 

「ああ、もういつでも助けられる。」

 

悟空も危険を感じ取りいつでも助けに行けるようにしていた。

 

「そろそろ終わりだな。そらっ。」

 

ボロボロになったヤムチャを投げ捨ててしまったところを悟空が助け、この試合は終結した。

 

 

「悟空さん、次は私に行かせてください。ヤムチャさんをあそこまで傷つけたやつを私は許せない。」

 

「!分かった。次はおらの順番だったけど、おめえに譲ってやる。ぜってえ負けんなよ。」

 

悟空は1週間一緒に修業していたというライの怒りを汲んでそういった。

 

「ミイラ君、あなたは絶対に負けません。」

 

「お前もあんな風になりたくないだろう。諦めて帰った方がいいんじゃないのか」

 

ミイラ君がライにそう煽る。集中力を切らし優位に進めようとする彼の戦法だ。何百年と生きている彼には武技こそ隙が多いが、敵のリズムを崩して戦うやり方はとんでもない知識と経験があった。

 

「あなたごとき今の私でも十分です。ヤムチャさんの無念、受けてみなさい‼」

 

戦いの火ぶたが落とされた。

 

「はああ!」

 

ライはヤムチャ相手の時と同じように構えをとらないミイラ君に対して向かっていく。ヤムチャと似た動きをしたからだろう。ミイラ君はライの後ろをとるように回り込み同じように攻撃を仕掛ける。

 

ひゅ!ひゅ!ひゅ!

 

ライもヤムチャと同じように攻め、同じようにミイラ君のつくった誘いに乗り肘打ちをしゃがんでかわし、けりを食らって後ろに飛ばされた。

 

「狼牙風風拳‼」

 

ライはすぐに体制を立て直すとヤムチャの必殺技を使ってミイラ君を追い込んでいく。

 

「はいはいはいはいはいーーー」

 

ヤムチャよりも鋭く素早い狼牙風風拳は確実にミイラ君にヒットしていった。

 

「はいーーー!」

 

止めの一撃を放ち、ミイラ君を吹っ飛ばし、ミイラ君は後ろの悪魔像にぶつかる。

 

「お前はさっきのやつよりはやるようだな…だが、お前の攻撃も俺にダメージを与えることはできない。」

 

「あなたを傷つける必要はない。あなたを落とせば私の勝ちだ。」

 

ライはヤムチャの行動をなぞるように言っていく。

 

「さっきからあいつの焼き増しか。あいつと大差ない実力で同じ動きをして勝てるわけないだろうに。あいつと同じようにボロ雑巾になった後助けてもらうといい。」

 

そう言うとヤムチャに対してやった動きと同じように動いていく。ライはヤムチャとは違い、攻撃を避け受け流し、相手に攻撃を仕掛けていく。

 

「ほう、あいつと違ってそのスピードを継続できるのか。体力だけはあいつとは違うようだな。」

 

ミイラ君の煽りを無視して無言で攻撃を捌いていった。

 

 

「ライのやつどうしちまったんだ。どうしておもりを外そうとしない!全部で40kgはあるんだぞ。」

 

ヤムチャがライを見て不思議そうにまた焦ったようにそうこぼす。

 

「なんと!ライはそんなハンデを負いながら戦っているというのか。しかし動きは天下一武道会の時と比べても遜色ない動きじゃぞ。」

 

亀仙人がそういうもヤムチャがすぐにその理由を答える。

 

「多分あいつは狼牙風風拳を応用させた技、狼牙追風拳をつかっているんだと思います。一週間一緒に修業して狼牙風風拳を自分のものにしたんです、狼牙追風拳を使いこなせるようになっているのも当然だ。これならスピードはミイラ君に肉薄できるはずです。ですがそれだとパワーが足りないはずなんです。あいつ一体どうしてそんなことを…」

 

「ふむ、なるほどのう。」

 

ライがおもりを外さないのはヤムチャの敵討ちだからであろう。おもりを外さないライはヤムチャとほぼ互角の速さ、力となる。やり方次第ではヤムチャの実力で充分ミイラ君に勝てると証明したいのだろう。

 

 

(時間をかければこっちは狼牙追風拳を使っている分不利だ。短期決戦にしか勝機はない。威力ではなく衝撃だ。衝撃で相手を落とす。)

 

ライは相手を落とせるような位置取りをしようと試みるが今のライはミイラ君についていく程度の速度しかない。思うように有利な位置をとれず、いたずらに時間がたっていった。

 

「ふふふ、持久戦で俺と体力勝負を仕掛けようとしているのだろうが無駄だ。俺は疲れを感じない。ミイラだからなぁ。」

 

ミイラ君から見たらライは体力だけ異様に高い相手だ。ライが体力勝負をしていると考えるのはある種当然といえる。

 

(仕方ない。一撃受けて相打ちでカウンターを狙う!)

 

ミイラ君がとどめの一撃を打つ瞬間を狙いその攻撃を誘導するように動く。徐々に攻撃をわざと受けていく。位置取りを調整して悪魔の舌の際に追い詰められていく。動きが鈍くなったように錯覚させて最大の隙が生まれる瞬間を狙っていく。

 

「自分の力を過信しすぎたようだな。これで、終わりだぁ!」

 

(ここだ!)

 

ミイラ君がとどめの一撃を放つその瞬間、攻撃を受け流すように後ろに倒れこみながら足払いをかける。

 

「な、なんだと。」

 

ミイラ君は悪魔の舌からライの足払いによって落ちていく。一方ライは舌に手をかけて落ちることを回避した。

 

「自分の力を過信したのは、あなたの方だ‼」

 

ライがそう言い放つもミイラ君は不敵に笑い自分をまいている包帯を少しほどきさしずめターザンのように滑空する。そのミイラ君の動きを見て若干驚いた風のライであったがミイラ君が壁を足場に復帰し始めた直後に追撃を仕掛け始める。

 

「な、貴様、今俺に追撃すれば下手したら一緒に落ちて死ぬんだぞ!!」

 

ミイラ君が壁を蹴り復帰しているさなかライに気づいてそういう。真下には足場はなくミイラ君を落とせても自分も数秒後に同じ末路をたどる行為だ。

 

「相打ちなんて最も愚かな勝ち方の一つだ。そんな方法私はしない。」

 

ミイラ君がまさかのライの行為に動揺して対応できない中ライはミイラ君を猛毒の沼に向かって蹴り落とした。

 

「悟空‼」

 

「分かった!」

 

落ちていくミイラ君を悟空が如意棒を使って助ける。一方のライはミイラ君が一度目の復帰に使った包帯を握って落ちるのを回避していた。

 

「私の勝ちですね。」

 

「まつんじゃ!ミイラ君は自力で復帰できるのじゃ。悟空が助けなくてもよかった。試合は続行じゃ。」

 

占い婆が悟空が助けたことに文句を言うが、ライは冷静に返す。

 

「頭を打ちました。数瞬は意識を失ったはずです。悟空が助けなければ溶けていたでしょう。」

 

「その通りです。悔しいがそいつの言うとおりです。申し訳ありません。占い婆様、私の負けです。」

 

占い婆が待ったをかけるがミイラ君が負けを認め第三試合は決着を迎えた。

 

 

「対して強くないガキだと思っていたがなかなかどうして、機転はきくようだな。ここまで来たことは褒めてやりたいがいずれにせよここで終わりだろう。あんたの出番は来ないと思うぜ。五人目の相手は未知数だが、四番手があの実力じゃあ五人目も知れてる。」

 

「ふふふ、あのライという者、そんな程度ではなさそうじゃぞ。あの身体能力にしては体力がありすぎる。何か枷をつけている可能性もあるじゃろうな。気を付けなされ。足元をすくわれないようにな。」

 

「あんな戦い方をされちゃあ油断はしねえさ、だからこそあいつに勝ち目がないということでもあるがな。まあゆっくり見ていてくれや。」

 

戦いを見ていた四人目の戦士アックマンと五人目の戦士狐面の男がそう話していた。最初から油断なく来る相手を崩すのは容易なことではない。

 

 

「よーし四人目の戦士じゃ。アックマン頼んだぞ。」

 

占い婆がそう呼ぶとまさに悪魔といった容貌の人物が出てきた。

 

「それでは始め!」

 

「お前も私の故郷に連れて行ってやろうか。」

 

アックマンが羽ばたきながらそうこぼす。

 

「あなたの故郷ですか。あの世なんて言いませんよね。」

 

「そんな甘っちょろいことは言わない。地獄に連れてってやるってことだ。」

 

アックマンがそういうと急降下して接近してくる。それに合わせて後ろにバックステップをとり回避するもすぐに追撃を受ける。

 

「どうした。先ほどのスピードさえも出ていないじゃないか。俺はミイラ君より強い。死にたくなければ本気で来るんだな。」

 

(この人は強い今まで戦ってきた中で最強の武闘家、ジャッキーさんよりも強いかもしれない。)

 

「失礼しました。こちらも全力で相手させていただきます。」

 

ライはそう言ってつけていた重りを外す。

 

「では、行きます!」

 

ライはそう言って突撃する。アックマンは様子見のつもりなんだろう。ライの攻撃を腕で防御しつつ受けた。

 

「ほう。貴様ミイラ君に迫る実力は持っていたようだな。戦力差でいえば今までのお前とミイラ君くらいの差になったかもしれんが、俺は奴ほどは甘くないぞ。」

 

ヤムチャくらいのパワーとスピードでミイラ君を倒した実績を考えれば今の全力のライがアックマンに勝つことも不可能ではないように思う。しかしアックマンには羽があり、落ちることがない以上負けることはないと考えていた。しかし彼は思いのほか苦戦することとなる。

 

「はいはいはいーーー!」

 

ライが狼牙追風拳を使ってアックマンより早い速度で攻撃を打っていく。今のライのパワーはアックマンには及ばないもののダメージは普通に通るくらいのパワーは持っていた。

 

「ぐっ、うっ、ぐわっ!」

 

ライの素早い連撃にさすがのアックマンも押され始める。とらえられない速さではないがこうも連続で撃たれると回避しきるのは簡単ではない。

 

 

「ライのやつあのアックマンを押しておる。まさか、技ひとつでここまで変わるとはのう。」

 

亀仙人が感心してそうこぼす。

 

「いえ、確かにライは強くなりましたが狼牙風風拳はそんなに連続して出せる技ではないのです。ライは相手からの攻撃がほとんど受けずに戦えていますが、もう相当疲れているはずです。ライはかなりやせ我慢してるんじゃないか。」

 

狼牙風風拳を編み出したヤムチャはライの状況をそう評価する。そしてその評価は当たっていた。

 

 

(これ以上長引いたらもう速さを維持できなくなる!ボロが出る前に決着をつけないと…!)

 

ライがひそかに決意し、より激しく攻撃を繰り出す。その激しい猛攻に耐えかねてアックマンが一度羽ばたき距離をとった。

 

「き、貴様まさかこれほどの実力を持った戦士だったとはな。いいだろうこの俺の必殺技アクマイト光線を食らわしてやる。」

 

そう言って羽を広げ手で三角マークを作る。

 

「どんなに良い子ぶったやつにも必ず絶対少しは悪の心がある。例えば、凄いやつをねたんで悪口をいったり、仲間を傷つけられて相手を必要以上に叩きのめしたいと考えてしまったり、そのどんなに小さな悪の心でもどんどん膨らませて行けば爆発を起こすのだ。ふふふ、どうだ。恐ろしい技だろう。お前はこの技で木端微塵になるのだ。」

 

「まて、アックマンそこまでせんでも!」

 

占い婆が焦ってそう声をかける。場外に落とされても悟空が助けるという安心があったが、アクマイト光線では確実に死んでしまう。焦ってしまうのも無理はないのだろう。

 

アックマンは両手の人差し指と中指を立てておでこにもっていった

 

「ハアアアアアアアアア」

 

高い声で叫びながら発射準備をする。

 

「これでおわりだな。さらばだあ」

 

ついにアックマンから放たれたアクマイト光線は渦巻き状にライに向かっていった。




1週間の修業後
ライ(重り~通常)60~95
ヤムチャ57
重りによる戦闘力低下はパワーとスピードのみで体力は95のまま
狼牙風風拳を使うと戦闘力1.5倍相当のスピード、1.1倍相当のパワーを得る。
重りや狼牙風風拳の仕様は独自設定です。ついでに1.3倍ルールも意識して戦闘力を調整しています。
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