ワームですが、なにか?   作:マリモ二等兵

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食物喰らい

 蛙く〜ん。

 こんにちは!死ね!

 

 私は蛙くんに噛みつく。

 いや、噛みつこうとした。

 私にかかったのは蛙くんの血液では無く、蛙くんの毒液だった。

 

 あだだだだ!?

 すっごい痛い!

 ものすっごい痛い!

 

 《熟練度が一定に達しました。スキル「苦痛耐性LV1」を獲得しまし》

 

 あ、少しだけ痛みを我慢出来る様になった気がする。

 まぁあくまで我慢出来る様に、だから痛みが引いたわけではないみたい。

 そんなことより、この蛙野郎!

 私の顔に毒液なんかかけやがって!

 めっちゃ痛い!

 お返しに骨の髄までしゃぶり尽くしてやる!

 

 天の声からステータス上昇のアナウンスがなる。

 あ、まだ上昇してなかったのね。

 べ、別に知ってたもんね!

 あえて蛙くんに希望を見せてその後パワーアップして絶望のどん底に叩き落とそうとしただけだから!

 よし。

 ステータス6倍!

 これで蛙くんを圧倒してやる!

 

 私は速度能力に任せて接近する。

 蛙くんの速度はたったの30。

 1000に勝てるわけがないだろ!

 私の予想通り、蛙くんは反応すら出来ず私の牙の餌食となった。

 うえっ。

 肉も痛くなるじゃん。

 不味いし…。

 おえー。

 うっぷ。

 だけどなぜだろう。

 ものすごいお腹が減る。

 不味いけど今の私は食べる気満々だ。

 しかもだんだん美味しく感じてきた。

 もしかして私のスキルに不味いものを美味しく感じる効果があるスキルがあるかも知れない。

 多分食いしん坊かな。

 それか飽食か。

 まぁいいか。

 美味しいご飯を食べられて私はハッピーさ!

 もっともっと美味しくなれ。

 

 いつの間にか蛙くんは私の胃に入っていた。

 美味しいものを食べると時間があっという間に過ぎるなぁ。

 

 グゥゥゥ……

 

 腹が減ったから戦をしよう。

 私は辺りを見回す。

 遠くに狼の群れ、豚と牛のキメラがいる。

 群れを倒すのはキツそうだ。

 となるとキメラかな。

 グヒヒ、草食ってるところ失礼するぞ。

 

 ズルズル…

 

 走って接近したい所だけど距離がある。

 この距離を走ろうものなら途中で体力切れを起こしちゃう。

 だからゆっくり近づこう。

 あのキメラくんは好戦的かな?

 だとしたら大きな音を立てて私の存在を示したほうが良いのかも。

 …やらなくてっか。

 お腹減ってるけどSPには余裕があるんだよね。

 ただ私がお腹減ってるだけで、実際は食事はいらない。

 だからそんなに急ぐ必要はない。

 でもお腹減ってるんで食べさせていただきます。

 

 ズルズル…

 

 ふふ。

 射程距離に、入ったぜ!

 ステータス上昇のアナウンスがなる。

 これで私のスピード1000。

 圧倒的スピードを見せてやるぜ!

 …の前に鑑定。

 

 『カウピッグ LV8

  ステータス

 HP:301/301(緑)(詳細)

 MP:71/71(青)(詳細)  

 SP:425/425(黄)(詳細)

   :427/427(赤)(詳細)

 平均攻撃能力:291(詳細)     

 平均防御能力:203(詳細)      

 平均魔法能力:63(詳細)      

 平均抵抗能力:61(詳細)       

 平均速度能力:309(詳細)    

 スキル

 「強力Lv3」「破壊強化LV4」「破壊耐性Lv2」

 スキルポイント:120』

 

 名前そのまんまじゃん!

 そんなことより、平均ステータスは高めだね。

 まぁ今の私には敵わないけどね!

 それでも破壊強化なんてスキルがあるし、油断は禁物。

 

 あ、キメラくんが私の存在に気づいた。

 さて、どうする?

 強者っぽいことを言おう。

 墓に埋まるか、私の腹に収まるか、どちらか選べ!

 うーん。

 あんまり。

 

 キメラくんはどうやら腹に収まることを選んだらしく、私に向かって突進してくる。

 私はそれを避けずに正面から噛みつく。

 なんでかって?

 いけるかなって思ったからだよ。

 案の定、突進の威力に耐えられず私の牙がいくつか抜けそうになる。

 口の中に血の味が広がる。

 相手の血は美味しいけど、自分の血はまったく美味しくない。

 てか歯が抜けかけたからものすごい痛い。

 この痛みを恨みにして、キメラくんにぶつけよう。

 私は突進されても生き残った牙を使い、キメラくんの頭に噛みつく。

 私の攻撃能力は約2200。

 食いしん坊の効果で6倍。

 つまり私のパワーは約13200。

 超パワーだ!!

 

 超パワーでキメラくんの頭を噛み砕く。

 バキバキっと音を立て、破れた水風船みたいになっている。

 頭の中のものも沢山出てきてるし、これはどう見ても死んでいる。

 ふっ、呆気ないものだな……。

 にしてもキメラくん、結構美味しいね。

 牛と豚のキメラだし合い挽き肉と言えるのかな?

 ハンバーグにしたら美味しそう。

 

 《経験値が一定に達しました。個体、ワーストワームがLV5からLV6になりました》

 《経験値が一定に達しました。個体、ワーストワームがLv6からLV7になりました》

 《経験値が一定に達しました。個体、ワーストワームがLV7からLV8になりました》

 《熟練度が一定に達しました。スキル「酸強化LV1」から「酸強化LV2」になりました》

 《熟練度が一定に達しました。スキル「酸攻撃LV2」から「酸攻撃LV3」になりました》

 《熟練度が一定に達しました。スキル「酸耐性LV2」から「酸耐性LV3」になりました》

 《熟練度が一定に達しました。スキル「苦痛耐性LV1」から「苦痛耐性LV2」になりました》

 

 おー上がる上がる。

 この調子で食べていこう。

 む?奥に敵発見!

 ウサギか!

 君の肉は美味しいから助かる!

 まぁみんな美味しいけど。

 グヘヘ…無防備な背中晒しやがって、誘ってんのか?

 ステータスアップ!

 よし!行くぞ!

 

 

 

 

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 今日は雲一つない青空。

 涼しい風がほどよく吹く、絶好の散歩日和となっております。

 東の方をご覧ください。

 東には自然豊かな森が広がっています。

 続きまして西の方はと言いますと、一体誰がやったのでしょうか。

 生き物のものと思われる赤い液体で染まった草原が広がっております。

 そして今私が口にしているのは、ここらで捕れた新鮮な狼でございます。

 いやーとても美味しいですねー。

 美味しすぎて箸が…いや、牙が止まりません!

 もう何匹目なのか覚えてないですよ!

 それ以外にもキメラを始めとしたウサギやロックタートル、ピンク色の虎などを食しましたが、どれもこれも非常に美味で、もう辺りを見渡しても動物の影も形もございません!

 はい。

 その。

 美味しくてね。

 もうこの狼を食べきったらいないんじゃないかって思うぐらい食べちゃいました。

 もちろんレベルが上がった。

 LV10になると進化というものが出来る様になった。

 もちろん進化した。

 レッサーワームという種族になった。

 進化するとステータスやスキルレベルが上がるらしく、私はかなり強くなってしまった。

 その代わりに進化するときに気絶するしSPを大量に消費するらしく、飽食のストックと一部のSPが消え去った。

 結構消費するね!

 あ、そうそう。

 進化して「酸性液LV1」「射出LV1」なるスキルを手に入れた。

 酸性液は酸性の液体を出すというもの。

 これ単体だと私の口からダラーって感じで垂れるだけだった。

 しかしそこに射出のスキルを加えると、その酸性液を飛ばせるようになった。

 やったぜ!

 これで私はさらに強くなってしまった。

 その証拠に私は今まで敗北したことがない。

 ふっ…敗北を知りたい。

 さらにさらに!私の強化はそれで止まりはしない!

 さっきも言ったが、私は辺りを見渡しても生き物の影も形もなくなるほど食べた。

 なんてったって称号「魔物殺し」「魔物の殺戮者」を手に入れるほど食べたからね!

 それだけ食べて、たった一回の進化でとどまるわけがなかろう。

 なんともう一回進化出来る様になりました!

 しかーし!

 ここである問題が!

 

 《進化先の候補が複数あります。次の候補からお選びください。

  ワーム

  デスワーム》

 

 なんと進化先が2つある!

 選択は私が嫌いなものトップ3に入るもの。

 だって選択した後に悪い結果になったら私が悪いみたいになるし。

 責任は負いたくない!

 でも!

 ここには私しかいない!

 だから選択せざるおえない!

 あーもー。

 もーもー。

 あー。

 進化先は鑑定出来るらしいから、とりあえず鑑定。

 

 『ワーム:進化条件:レッサーワームLV10:説明:ワーム種の成体』

 

 『デスワーム:進化条件:レッサーワームLV10、殺戮者の称号:説明:ワーム種の特殊進化。高い戦闘力を持つ』

 

 あー。

 よし、デスワームに決定。

 だって進化条件が多いし特殊進化だしなんかレアそうだ。

 しかも高い戦闘力って書いてあるしね。

 パワーアップすること間違いなし!

 よし!

 デスワームに進化しまーす!

 

 《個体レッサーワームがデスワームに進化します》

 

 ではおやすみなさい。

 

 はい。

 おはようございます。

 なんか身体が大きくなった気がするなぁ…。

 さっきまで低かった視線が高くなってるんだもん。

 狼くんぐらいはあるかな?

 もうこれ半分くらいUMAじゃない?

 未確認生物…いい響きだ。

 いい響きか?

 いい響きだな。

 よし、デスワームに進化した私はさらにパワーが上がっているはず。

 その力、見せてもらおう!

 

 『デスワーム(飯田麻衣) LV1

  ステータス

 HP:586/586(緑)+420(詳細)+458

 MP:202/202(青)+670(詳細)+162

 SP:583/583(黄)+703(詳細)+457

   :376/581(赤)+0(詳細)  +455

 平均攻撃能力:5866(詳細)+3689

 平均防御能力:749(詳細)+621

 平均魔法能力:376(詳細)+248

 平均抵抗能力:289(詳細)+261

 平均速度能力:912(詳細)+676

 スキル

 「酸攻撃LV6」「毒攻撃LV2」「酸強化LV4」「破壊強化LV3」「斬撃強化LV2」「毒強化LV2」「視覚強化LV1」「聴覚強化LV2」

 「飽食LV3」「跳躍LV2」「射出LV5」「命中LV4」「回避LV2」「酸性液LV5」「毒液LV2」「連携LV4」

 「苦痛耐性LV5」「酸耐性LV6」「打撃大耐性LV2」「破壊大耐性LV2」

 「食いしん坊LV10」「剛毅LV10」「城塞LV2」「韋駄天LV2」「生命LV3」「瞬身LV2」

 「鑑定LV10」「敵感知LV3」

 「強欲」「征服」「禁忌LV3」

 「外道魔法LV1」

 「n%I=W」

 スキルポイント:12857

 称号

 「食いしん坊」「血縁喰ライ」「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「強欲の支配者」』

 

 素晴らしい!

 この上昇量は早めにステータスアップスキルをカンストさせたことと、強欲によるステータス奪取のおかげかな。

 スキルも今まで食べたもののスキルが多く含まれてるし。

 連携は狼で、毒系は蛙かな?

 それ以外にも沢山ある。

 そしてこのステータスは6倍されるから……グヘヘ、超超パワーだぜ!

 

 さて、もうこの平原には生物がいないから、場所を移したほうが良さそうだね。

 そうだなぁ…。

 森に行ってみるか!

 森には沢山いそうだし!

 そうと決まればさっそく出発。

 待ってろよ、食らい尽くしてやるからな!

 

 

 

 




 
 1つの生態系が滅びた。
 
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