人魚姫と野球小僧   作:ホークス馬鹿

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4話です。


4話

土曜日。天気は快晴、絶好の野球日和だ。

 

俺は今、野球場にいる。今日は、春の県大会準決勝だ。

今日のウチの先発は俺。相手は、今年一緒に選抜に出た学校だ。

 

これに勝てば、関東大会出場は決まるし、何より、夏に大きく繋がる。

それに今日は、武元が見に来ている。

気合を入れるぞ。

 

そう思っていると、主将の吉田が戻って来た。

 

純「吉田、じゃんけんどうだった。」

 

吉田「勝った。後攻めにした。」

 

純「そっか、わかった。」

 

そして監督が来た。

 

西辺「ここから先の戦いは全て夏に繋がっている!!本気で全国制覇を狙うというのなら、この一戦を取れ!!」

 

野球部メンバー「「「はいっっっ!!!」」」

 

 

その頃、スタンドでは、

 

うるか「いやぁ、間に合った間に合った。」

 

成幸「ったく、今日純の試合とは、しかも先発。」

 

緒方「私、ウチの野球部が強いことは知ってますが、安達さんは、凄いのですか?」

 

古橋「確かに、私もあまり安達君のこと詳しく知らないや。」

 

唯我「純は、入学してすぐに試合に出てたぞ。1年の秋からエースナンバーを背負って、去年の夏、甲子園準優勝したし。今年の選抜はベスト8だったし。プロ注目の選手だよ。」

 

緒方「そうだったんですか。」

 

古橋「へぇ、詳しいね。唯我君。」

 

成幸「まぁ、あいつとは小学生の頃からの付き合いだし。その頃から上手かったなぁ。」

 

古橋「そうなんだぁ。」

 

うるか「それはそうと、早く試合始まんないかなぁ。(早く純のカッコいい姿見たいし♡)」

 

海原「ははぁーん、乙女ですなぁ、川瀬隊員。」

 

川瀬「全くですなぁ、海原隊員。」

 

うるか「何よもう、うっさいなぁ‼︎」

 

唯我「ほらお前ら、試合が始まるぞ。」

 

審判「これより、試合を始めます。礼!!」

 

「「しゃーっす‼︎」」

 

コール「まず守ります、一ノ瀬学園のピッチャーは、安達君。」

 

その瞬間、球場がどっと湧き上がる。武元と川瀬、そして海原は大丈夫だが、緒方と古橋に関しては、間抜けに辺りを見回していた。

 

緒方「な、何ですか?」

 

古橋「安達君の名前が呼ばれたみたいだけど。」

 

そして、純はマウンドに上がって土を均した後、純の表情が変わった。

 

緒方「あれ、安達さんですよね。」

 

古橋「うん、多分そうだけど・・・。」

 

成幸(緒方と古橋は、普段の純とのギャップに驚いてるなぁ。)

 

うるか(ヤバい、めっちゃカッコいい♡)

 

成幸(武元なんか、目がヤバいし。)

 

川瀬・海原((ホント、乙女だなぁ。))

 

そして、純は軽いフォームで投球練習をし、キャッチャーミットを叩き上げ、パーンと小気味良い音を奏でていた。

 

緒方「えっ!?」

 

古橋「は、速い⁉︎」

 

緒方と古橋が言葉を失ってる間に投球練習は終わり、打席には、相手のバッターが構えていた。

 

そして1球目、純はストレートを投げ込んだ。

 

審判「ストライークッ‼︎」

 

気合の入った審判のコール。その瞬間、球場から、名前をコールされた時に匹敵するような歓声が聞こえた。

 

緒方「あっ、あれ見てください‼︎」

 

緒方が指差す方向を見ると、バックスクリーンに『150km/h』の表示が灯っていた。古橋なんか、呆然としている。

 

成幸(すげぇ、いきなり自己最速タイとは。純の奴、相当気合が入ってんな。)

 

俺たちがそれぞれの思いで見ているのを尻目に、純は、初回を3者凡退に抑えて、軽快な足取りでチームメイトと共にベンチへと下がっていった。

 

その後、一ノ瀬学園のチームは、コツコツと点を積み重ねていき、純は、初回に見せたストレートと、鋭い変化球を織り交ぜていき相手を抑え、時折雄叫びを上げるので、緒方と古橋なんか終始びっくりしていた。

若干1名は目が本格的にヤバいが・・・。

そして7回に入ろうとしていた。

 

古橋「ここまで6-0。何か上手く言えないけど、凄いね、りっちゃん。」

 

緒方「はい。普段の安達さんとは全く違います。」

 

うるか「だよね!!スゴイよね!!でも、こっからがホントにスゴイんだよ!!」

 

古橋「えっ、どういう意味、うるかちゃん?」

 

緒方「何が凄いのですか、武元さん?」

 

うるか「まぁ、見れば分かるよ!!」

 

そして、7回の純のピッチングが始まった。するとその初球、それまでとは違う150キロのストレートを出した。

 

緒方「何か、それまでの150キロとは違う気が。」

 

古橋「うん、なんか速く感じたような・・・。」

 

うるか「純はね、回を重ねれば重ねるほど、スピードとキレが増すの!!」

 

緒方「つまり、また一段階調子が上がるということですか!?」

 

成幸「あぁ、普通は終盤あたりまでいくと、疲れでスピードとキレが落ちるんだが、あいつの場合は、落ちるどころか、増すんだよ。」

 

緒古「「!!」」

 

成幸「つっても、この時期だからまだ本調子じゃないんだけどな。」

 

緒方「えっ!これでもまだ本調子ではないのですか!?」

 

成幸「あぁ、あいつは気温が上がれば上がるほど良くなるのだが、とりわけ夏場が凄いぞ。」

 

うるか「そん時の純なんか、めっちゃカッコいいかんね!!」

 

川瀬「あんた、ちょっと落ち着きなよ。」

 

海原「そうだよ、もう。」

 

そういったことを話していると、最後のバッターを三振に打ち取り、純の雄叫びが響いた。

 

純「シャーーーーー!!!!」

 

成幸(今日1番の雄叫びだな。)

 

うるか(はう・・・、純、カッコよすぎるよぅ・・・///)

 

 

 

その後、一ノ瀬学園は、裏に1点追加したことで、この試合は7回コールドとなり、決勝進出が決まった。

純はこの試合ヒット2本しか打たれず、奪った三振の数は13奪三振の圧巻の投球であった。

 

 

 

その帰り道・・・

 

 

緒方「しかし、あれで本調子ではないというのが未だに信じられません。」

 

古橋「ホントだね・・・。」

 

成幸「いやぁ、マジでヤバいよ。今日のピッチングが可愛く見えちまうほど。」

 

うるか「ソウダヨ!!ホントにスゴイんだから!!」

 

川瀬(久しぶりに安達の試合を生で観たからか、うるか、いつに増してハイテンションね。)

 

海原(ホント。よほど嬉しかったんでしょうね。)

 

それぞれ色々な思いを抱えながら、帰路についたのであった。

 

 

一方、一ノ瀬ナインは、

 

吉田「なぁ、純。今日はいつに増して気合が入っていたな。」

 

純「あぁ、今日友達が来てたからな。」

 

吉田「そうか。そりゃあ気合入るわ。」

 

純(後、武元も来てたし・・・。今日は、武元楽しめたかな?)

 

そう思っていた純であった。

 

その翌日の決勝戦、俺は投げなかったが、一ノ瀬学園は4-0と快勝し、春季県大会を優勝した。




投稿できました。

今日は、主人公の試合を投稿しました。そのため、メッチャ長くなった(汗)

そして、うるかがデレすぎ感がある・・・。でも、悔いなし!!

ただ、このデレデレ感に気づいているのは、川瀬と海原だけで、緒方と古橋は、試合に集中していたので、その様子を見ておりません。

しかし、緒方と古橋が主人公に恋心を抱くことはございません。そこはお許しください。

次回のお話は、まだ決まってないので、ゆっくり考えます。

では、また!!


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