これはやっておかなければ…。
ある休日、兵藤家のVIPルームに客人が来訪していた。年齢はせいぜい小学生程度で、それに見合った体格、リアスにも劣らないほどの真紅の髪…サーゼクスとグレイフィアの息子ミリキャス・グレモリーであった。元々、来客があるのは聞いていたところだが、この小さな来客に一誠達は驚いていた。
「今日は見学がしたくて、リアス姉さまと眷属の皆さんのもとに来ました」
「見学?何を…ですか?」
一誠の怪訝な問いに、ミリキャスは身を乗り出して答える。
「はい!人間界での悪魔のあり方が見たくてまいりました!」
今はまだ若いミリキャスだが、彼の血筋を踏まえればいずれ眷属を迎え、人間界で契約を取り、上級悪魔としての道を生きていくのは既定路線であった。その将来を見据えて、今回は身近かつ名高いグレモリー眷属の生活を見学にやってきた。
この年齢で未来のために学びを深める姿勢に一誠は自分の過去を振り返って頭を抱える思いであったが、大一が見透かしているような視線を向けていたためすぐに取り直した。
「そのようなわけで、今日から数日、ここで共に生活をしましょう。皆もよろしくね」
「よろしくお願いします!」
『よろしくお願いします』
ミリキャスの快活なあいさつに、全員が快く反応する。ミリキャスがほほ笑んだ後、向かったのは朱乃と大一の下であった。
「朱乃姉さま、大一兄さま、今日からよろしくお願いします」
「あらあら。ミリキャスくんのお願いですもの。問題ありませんわよ」
「こちらもできる限りのことはさせていただきます」
朱乃は柔らかく、大一はどこか形式ばった言い方で対応する。その後、次々と仲間たちが改まってミリキャスに紹介されていくのを見ていると、大一の頭の中でシャドウの甲高い声が響く。
『魔王のところのボンボンか。将来が安泰の奴は羨ましいねえ』
(そんな言い方するなよ。あの人はなかなか難しい立ち位置にいるんだからな)
『フンッ!…しかし意外だったな。キミなら、もっと兄貴的要素を前面に出すような印象だったが』
(ミリキャス様とは悪魔になって余裕ない頃に出会ったからな。それに炎駒さんのことも併せて、朱乃のような態度を取れなかったんだよ)
困った様子で大一は義手であごを掻く。ミリキャスの友好的な態度を見るほど、もっと彼にとってよりよい対応があったような気がして、義手のぎこちない動きと同様の煮え切らない感情に当てられた気分であった。
こうしてミリキャスの見学生活が始まるのであった。
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グレモリー眷属が契約している人間は様々である。可愛い女の子に応援してもらいたい男性、多忙な会社経営者、心疲れた働く女性、節約術を学びたい主婦、魔法少女への願望を持つマッチョ、世話好きのオネエ…挙げ始めたらキリがない。
そんな中、ミリキャスが見学することになったのは、ゼノヴィアとアーシアの契約相手であった。
「よーし、じゃあ、千本ノックするぞー」
「はい、コーチ!」
「頑張ってくださーい!」
深夜の河川敷で野球帽をかぶった青年がゼノヴィアと千本ノックをしている。さらに見物している一誠達の横ではアーシアがチアガール姿で応援していた。いずれも2人への依頼で、契約者相手に野球の特訓とその応援というものであった。
この様子をミリキャスと仕事を終えた一誠、大一が一緒に見ている。兵藤兄弟はミリキャスへの護衛という側面が強く、特に大一に関しては炎駒の立場もあって是が非でも守る必要があった。もっとも会話の方はもっぱら一誠が担当していたが。
「いいなぁ…。僕もこういう風に眷属の人には楽しく仕事してほしいです」
「ミリキャス様は将来これという眷属候補はいらっしゃるのですか?」
「いいえ、これからです。いいなーって思う目標はありますけど」
「やっぱり、リアスの眷属が参考とかですか?」
「リアス姉さまの眷属の皆さんも素晴らしい方々ばかりです。イッセー兄さまも格好良くて尊敬してます。ですが、僕が目標にしたいのは父様の眷属かなって」
ミリキャスの言葉に、一誠も大一も納得したように頷く。サーゼクスの眷属といえば、冥界きっての最高峰のメンバー。ミリキャスにとっては身近でありながら、納得の目標であった。
『そりゃあ、パワーバカと言われているグレモリー眷属よりは遥かに良いだろうね。もっとも今のルシファー眷属なんざ、どれほどのものか分かったものじゃないけどさ』
頭の中で響くシャドウの声を無視しながら、大一はミリキャスと一誠に目を向ける。シャドウはかなりおしゃべりな性格であったため、いちいち言葉を拾って受け答えていれば、彼のこれからの人生をどれほど浪費するかは分かったものじゃなかった。
それにしても大一にとって、一誠がミリキャスに対しての振る舞いはどことなく新鮮に感じた。子供たちのヒーロー「おっぱいドラゴン」として立場が彼に子どもを引き寄せる親しみやすさをもたらしたのだろう。まるでミリキャスの兄としての雰囲気を、彼は纏っていた。大一と違い、気難しさと対極にあるちょっとしたバカらしさも含めた温かみが、多くの人を引き付けていることが推測される。こんな情景を見ると、改めて一誠は自分が干渉しなくても十二分にやっていけることに納得するのであった。
もっとも一誠としては、大一の背中を見てきたのもあり、そこから学んだ振る舞いも反映されているのだが、無意識下で行われるその情動的な作業は兵藤兄弟2人とも気付くことはなかった。ましてやオーフィスがアーシアの使い魔であるドラゴンのラッセーを鍛え上げると発言したことから、なぜか盛り上がって一誠とアーシアが抱き合うということにまで至ったため、尚のこと兄弟の件で感傷に浸るのはほんのわずかであった。加えて、大一も先日の命を懸けたケジメをつけたことで、一誠に対しての負い目を断ち切り、自分のことに目を向けられるようになっていた。
(…いるな)
不思議な感情の水に心を浸している中、ディオーグがぼそりと呟く。だいたいこの手の発言においては、彼の戦いへの感知が優先された。
大一も瞑目し、集中を高める。冥界に戻って以来、なぜか彼は錨を出さずとも魔力の感知を可能にしており、その範囲と精密性も上がっていた。要因が不明なのに強化されているというのは不気味な印象を抱いたが、瀕死に近い体験をしたからだろうと思うことにしていた。
複数…何者かが突き刺すような視線を向けていると感じた大一は後ろを振り向く。
「…一誠、ここにいろよ」
「え?兄貴どうした?なにが───」
一誠の発言が終わる前に、大一は静かに闇の中を捜索し始める。彼に遅れて、一誠、オーフィス、ゼノヴィアも何かを感じ取ったようで警戒していたが、その謎の視線もすぐに感じなくなった。
そして大一も感知能力を使っても捕捉できずに、掴んだ手から水が流れ落ちるように消え去ってしまったことを認めざるを得なかった。
(なんだったんだ、今の?敵意とは違うような…)
この腑に落ちない感情を拭き取るにはやや難儀な性格の彼は、仕方なく一誠達の下へと戻って、差し入れを買ってきたイリナに泣きつかれた。
「お兄さーん!私、『自称』じゃないわよね!?」
「何の話だよ…」
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明くる日、グレモリー眷属は地下フィールドでトレーニングを行っていた。ミリキャスもジャージ姿でこの光景を見学していたが、なんとリアスの提案で男子組と手合わせすることになった。
一誠、祐斗、ギャスパーが活発な笑顔で快諾する中、大一が苦手なものを無理やりほめたたえるような笑顔で頷く。この様子に女性陣の多くは首をひねる思いであった。
「…あんまり先輩らしくないです」
「まったくだな。私なんて真夜中の模擬戦を受けてくれたくらいなのに」
「やっぱり、お兄さんもミリキャスくんには手を出しづらいのかしら?」
「いや、あの神器の扱いにまだ慣れていないだけじゃないですかね?」
「考えとしては、ロスヴァイセが一番近いかしらね」
小猫、ゼノヴィア、イリナ、ロスヴァイセが議論する中、リアスがおかしそうに指摘する。これに対して、ゼノヴィアが違った意見を述べる。
「しかしいくら神器に慣れていないと言っても、そこまで警戒するようなことないんじゃないか?」
「ミリキャスの実力を見れば、すぐにわかるわよ。あの子の実力を知っている身とすれば、慣れない状態ではやり辛いと思うはずだから」
リアスの言葉は間もなく模擬戦の様子によって証明された。彼の動きは実践慣れしているグレモリー眷属からしても素早く、その消滅の魔力はサーゼクスやリアスと同様に滅びの魔力を操るその戦闘力は目を見張るものであった。技術も一級品で魔力を散弾のように撃ち出したり、軌道を変化させたりとずば抜けた戦闘センスを披露する。祐斗の聖魔剣の刃を、一誠のドラゴンショットを消滅させ、模擬戦ながらもはっきりとした緊張感があふれていた。
彼の実力を把握すると同時に、リアスの言葉を理解した。ミリキャスはこの時点で同世代の悪魔とは一線を画した存在なのだ。
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その後、約30分にわたり模擬戦は続いていった。一誠達も少年の思いに応えるように実践に出る先輩として、トレーニングに付き合った。何度も攻撃を仕掛け、何度も転び、それでも立ち上がるミリキャスの根性は幼いながらに称賛に値するものだろう。
男性陣もしっかりと汗をかいており、皆がタオルでトレーニングの成果を感じ取っていた。特に一誠は弟と一緒に何かを成し遂げているような気分で、その楽しさに心を喜ばせていた。
ミリキャスがリアスから指導を受けている最中、大一は取り外していた義手を拾う。戦闘中ではシャドウが腕の代わりをするため、この義手は取り外していた。その間にもシャドウは彼の頭の中で毒づく。
『才能にものを言わせた戦い方だ!所詮はそんな奴だよ!』
(シャドウ、お前ほどの奴がそんな言い方するとはな。あの人の動きや技術、一長一短で身につくものじゃないとわかると思っていたが)
『…チッ!』
シャドウは軽く舌打ちをするだけで引っ込む。徐々に付き合い方にも慣れてきた大一は、軽く首をほぐすように曲げる。先ほどの模擬戦ではシャドウを活かしたサポートに徹底していたが、慣れない戦法でミリキャスの相手をするのはお世辞にも楽とは言えない。それほど彼の才能と努力で裏打ちされた実力はすごいものなのだ。
「やっぱりミリキャス様は強い…」
「お疲れ様でした。あんまり先輩らしくない戦い方でしたね」
心からの言葉が漏れ出した時に、小猫がタオルを渡しながら話しかける。この指摘にぐうの音も出ない彼は小さく笑う。
「仕方が無い…というのはごまかしになるな。でも実際、ミリキャス様の実力はすごいよ。もっともこれほど動けるとは思っていなかったけどな」
「先輩や部長、朱乃さんはわかっていると思いましたが…」
「わかっていた…というよりは、ここまで伸び伸びと動いたミリキャス様を知らなかったんだろうな」
幼い上に特別な身分であるミリキャスにとって、胸を借りて全力で挑める相手というのはとても貴重であった。全員が年上であるが、少年の力を認めてしっかりと向き合ってくれる。それが彼にとって心の奥底で渇望し、新鮮に感じていた。
大一は模擬戦を通じて、そんなミリキャスの輝かしい感情で自分たちに挑んでくるのを感じた。この少年と手合わせした回数など片手の指を半分も使わないほどだが、それでも年の近い男性としてもっとできたことがあるように思えてしまった。それゆえに、ミリキャスの笑顔を引き出した弟に感心してしまう。
「あの人にもっと教えられたことがあったのかもな…」
「…先輩ならできますよ」
「一誠ほど上手くできるかは謎だけどな」
「ミリキャス様はイッセー先輩に強い憧れを抱いているのもありますから…。でも大一先輩はその兄です。だったら、あの人が先輩から教わることも大きいはずですよ」
後輩の檄に大一は少し気恥ずかしそうに頭を掻く。小猫の言葉が彼らしい真面目ゆえの後悔を、わずかに温めて氷解させていた。
「…ちょっと嬉しいこと言ってくれるじゃないか。ありがとう、小猫」
「…わ、私も先輩にはいろいろ教えてもらいたいですから」
「もちろんだ。今度、また模擬戦しような」
「…そういうのじゃないんですよね」
小猫が感じている不満に気付かない大一はぎこちなく義手を装着して指を動かす。相変わらずの違和感に軽くため息をつくと、ほぼ同時にディオーグが舌なめずりするような声で呟く。
(いるなぁ、この前の変な奴にその他もろもろ。あの暗闇で俺らを見ていた)
(なに!?こんなところにまで…)
大一が警戒をしようとした時、その正体たちが姿を現す。2メートル以上はあるオレンジ色の髪をした巨漢、凝ったデザインの紅色のローブを羽織るどこか怪しい雰囲気の男性、時代違いの陣羽織を身につける日本人男性の3人が興味深げに姿を現した。
多くのメンバーがこの来訪者を怪訝に思う中、リアスと祐斗は嬉しそうな様子で、朱乃と大一は虚を突かれたような驚きの表情をしていた。
現れたのは現ルシファー眷属であった。
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「総司!それに皆もこちらに来ていたのね!」
「これは姫。お久しゅうございます。ええ、ミリキャス様の護衛をと思いまして。
元気そうで何よりです、祐斗」
「夏以来です、お師匠様」
「ハハハハハッ!ひっさしぶりだなぁ、姫さん」
「姫に無礼でしょう。リアス姫、ご機嫌麗しゅうございます。また一段とお綺麗になられましたな」
弟子との解析に喜ぶ者、豪快に笑う者、その笑いをたしなめる者とそれぞれの反応であった。なんでも彼らがここに来たのはミリキャスの護衛もあるが、魔獣騒動の際に全員が集まったため、久しぶりに全員でどこかに行こうと決めたからであった。もっとも多忙ゆえに全員は集まらなかったようだが。
リアスは仲間たちに、ルシファー眷属を紹介する。ルシファー眷属唯一の「騎士」である沖田総司。新選組の最強の剣客であり祐斗の師匠でもある。体には多くの妖怪が住み、それらを操り戦うこともできた。
(量より質だ。あんな妖怪ども俺の目じゃねえ)
同じくルシファー眷属唯一の「僧侶」であるマグレガー・メイザース。近代西洋の魔術師だが、魔術や魔法においてはずば抜けた技量を持っており、魔法使い組織の中でも有名な「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」の設立者であった。
『どうせ魔法だけだ。魔法だけ。一芸特化じゃなくてそれだけしか無いんだ』
そして「変異の駒」を使用された「戦車」であるスルト・セカンド。北欧神話で恐ろしき伝説を持つスルトのコピー体であり、その炎とパワーはいかなる存在をも焼き尽くす実力があった。魔獣騒動では彼が本気を出せば、超獣鬼を打ち倒せたというほどの評価だ。バハムートと共にルシファー眷属の「戦車」として双璧を成している。
(つまり脳筋ってことだろ)
『パワーバカだ。パワーバカ』
(お前ら、ちょっとは前向きな感想を出せねえのか!)
紹介の度に難癖のように頭の中で言葉を発するディオーグとシャドウに大一は突っ込む。彼からすれば師匠である炎駒と肩を並べるメンバーだけあって尊敬を抱く相手なのだが、その思いを邪魔するように口出しする同居者には辟易した。
3人の紹介が終わると、リアスはふと疑問を提言する。
「そういえば、ベオウルフは?やはり、今回は3人だけなの?」
「「「あー、そういえば」」」
素っ頓狂な声を3人が出して間もなく、トレーニングルームに似合わないような背広姿の茶髪の男性が現れた。
「や、やっと追いついた…」
「おっせーよ、ベオ」
「…何言ってんすか。セカンドさんが俺にあれ持てこれも持て、あれ送れ、これも送れって日本のお土産を持ち運んで冥界に転送したのぜーんぶ俺なんすからね!」
ルシファー眷属で炎駒と並ぶ「兵士」であるベオウルフが不満を漏らす。英雄ベオウルフの子孫であり、冥界の「兵士」では五本指に入る実力者であった。人間時代ではサーゼクスに手傷まで負わせたというエピソードがあるほど、実力においては間違いないはずだが…
「『兵士』のことは俺に聞いてくれ!なんでも話すぜ~、若君?」
「あ、はい。機会があれば必ず」
一誠に軽く流されるベオウルフを見て、セカンドとマグレガーが吹き出す。彼の眷属内での立ち位置は完全にいじられキャラであった。
(ちょっとは気を利かせろよ、一誠よー!)
ことごとく同居人の否定的な感想を聞いていた大一は、頭を抱えながらぎゅっと目をつむる。彼の頭の中に申し訳なさが生まれていることは、朱乃、小猫、ゼノヴィア辺りは見慣れていたために、容易に想像ついた。
これほどのメンバーが揃うのはまずありえないことなのだが、彼らが集結する最大の決定打になったのはサーゼクスでもあった。なんでも、先日久しぶりに休暇が取れそうなため、ミリキャスを誘ったサーゼクスであったが、彼はリアスの元へ見学に行くと言ってこれを断っていた。息子の成長に喜ぶ彼であったが、その際にサタンレッドよりもおっぱいドラゴンの方が好きだと言われたらしい。つまり…
「…ミリキャス…サタンレッドよりもおっぱいドラゴンの方が好きなんだね…」
赤い特撮ヒーローの衣装に身を包んだ一人の男性が、悲哀に満ちた声と共にトレーニングルームに現れた。姿は隠しているが、この正体がサーゼクスであることなど看破できない者はいなかった。
「旦那、これはおっぱいドラゴンと雌雄を決するしかありませんぜ?このままではミリキャス坊ちゃまを乳龍帝に奪われてしまう」
「マスター・サーゼクス、ここが決めどころかもしれません。ミリキャス様の前で乳の威厳よりも父の威厳の方が強いことを見せるしかないかと!」
「かんべんしてくださいよ!またサタンレッドと戦うなんて俺は嫌ですからね!」
面白がって促すような進言をするセカンドとマグレガーに、一誠は抗議する。かつてリアスと共に試練を受けた際に、一誠はサタンレッドに扮したサーゼクスとぶつかっていたが、その時の記憶はもろ手を挙げて受け入れたいようなものではなかった。
しかし息子を奪われたと思い込んでいる今のサーゼクスにとっては、眷属の進言も併せて悲しげな視線と共に魔力を帯びていく。つまり彼にとって戦う理由は十二分にあるということだ。
まさに勝手な私闘が始まるかと思われた中、今度はトレーニングルームの中央に魔法陣が現れる。全員がこの転移魔法陣については見たことがあり、総司を除いたルシファー眷属はたじろいでいた。
「…誇り高きルシファー眷属が、こんなところで何をしているのでしょうか…?」
威圧と覇気がそのまま表情になったような迫力で「女王」グレイフィアが現れた。
次回辺りで13巻の分を終わりにしたいと思います。