キンキン!と金属がガチ合う音が辺りに響いた、荒野の中で2人の人影が見えた。
片や黒服、片や赤服
片や黒髪、片や白髪
片や肌色、片や褐色
互いに違う見た目なのに何処か似ている所が見える2人を見て誰かが
こういうだろう。
ーーまるで親子のようだ。
「ふん!」
褐色の男性『アーチャー』は十字斬りの如く斬りこむが黒髪の少年・・・優一郎はそれを同じ両刀で防ぐと『阿修羅丸』が造った宙に浮かぶ刀が襲いかかるも
『アーチャー』も辺りにアル剣や槍で相殺させていくも互いに攻撃しあい
防ぎあっていた中『アーチャー』はその中でその太刀筋に見覚えがあった。
~~ああ・・・この戦い・・・全くまさかあいつの息子と戦う事に因縁とは
全くもって理解しがたいな。
『アーチャー』はそう思いながらこの戦いを感じていた。
剣から流れる魔力、そして魔力回路の流れから来る・・・記憶
ーーよーしよしよし父さんだぞ~~。
~~士郎。
ーーちょっと士郎、私にも抱かせて。
~~凛、少し変わったな・・・俺が見たことない顔つきだ。
ーーいやあ本当にめでたいわよー!可愛い男の子ねえ!!
~~藤姉・・・変わってないな。
ーー先輩!姉さん!!私にも抱かせてください!?
ーー分かってるわよ、桜。ほら。
ーーありがとうございます!・・・可愛いですね、先輩そっくり。
ーーそうかしら?私にも似てるわよ?
~~桜・・・幸せで良かった。
ーー慎二もどうだ?
ーーいや俺は良いよ!僕は只桜の
ーーほら兄さん!
ーー・・・分かったよ仕方ねえな・・・小さいけど・・・何だろうな
今迄のが馬鹿らしくなってきたな。
~~慎二・・・お前も良かった。
ーー次は僕だ、坊主として子供が無病息災でいられるようにするのは必要だろ?
~~一成・・・お前らしいな。
ーー全く、貴様らが学生結婚すると。それもできちゃった婚だと?
まだ学生でありながら全く、少しは計画性を持つべきだ?俺と藤林先生がどれだけ色んな人たちを説得したり学生たちが浮足立たないようにしたと思っている?
ーーそれは・・・悪かった本当に。
ーー本当にな、それとだが綴ももうじき来るそうだから後で来る弓道部の連中も対応しておけヨ?俺達はこれで出て行くが・・・元気でな。
ーーありがとうな一成、結婚式の時に神社貸してくれて。
ーーあああれな、藤林先生が組の金使ったからな。
ーーえ!そうなの藤姉!
ーー嘘だ、全くこんな冗談にも流せられんのか貴様は?俺達クラスと
保護者としている藤林先生のご家族、其れとだが遠坂の遠縁のご家族からの
資金援助で出来た。慎二も家を売却する事で金を捻出してくれたからな。
ーーええ!何で・・・!
ーーあああれな、元々あの家は僕と桜とじゃあ住むのには広すぎたし
何よりも・・・お前たちと教会のおかげで爺さんの呪縛から解き放たれたんだ。
礼はしといたからこれでお相子だ。
ーーそう言えばだけど先輩・・・いえ義兄さん、この子の名前何致します!
ーー名前か、そうだな。早急に決めて置かんと役所だってそんなに
待ってはくれんぞ?
その言葉を聞いてそうかと士郎が暫く考えていると・・・凛がこう答えた。
ーー私ね、一つ考えたのがあるのよ。
ーー何です姉さん?
桜がそう聞くと凛はこう答えた。
ーー優しくてそして・・・自分の夢に対して真っすぐ一直線にこの馬鹿みたいに自己犠牲とか考えずにだけど・・・。
ーーいやマテ流石に俺でも家族を・・・この子を置いては死にたくないよ。
ーーそう・・・それでね、名前なんだけど士郎の郎の字を入れたいのよ。
ーーそうなると・・・何て名前にするんだ?
士郎がそう聞くと凛はこう答えた。
ーー『優一郎』・・・それがこの子の名前。
そして優一郎も『アーチャー』からの記憶を読み取ってしまった。
ーーこの力で・・・皆を守れるのなら
そこから始まったのは・・・地獄
大を救うために少数を確実に滅ぼすという所業
だがそれで誰かが救われるならと思って自ら殺して・・・殺して・・・
コロシテ・・・幾度も裏切られその果てに知った。
自分が望んでいた・・・誰かを助けられる正義の味方等・・・
この世にはなかったのだと。
守護者になり・・・世界の一部分にされて初めて知って・・・遅かった・・・
そこからは幾度も聖杯戦争や殺しで自分の中にアル記憶・・・学生時代の
多くの人間と関わった記憶が摩耗して・・・悟った。
過去の自分を殺せばこの呪縛から逃れらるんじゃないか?
そして過去の自分が出る聖杯戦争で殺そうとしても・・・殺せなかった。
セイバーの時は過去の自分を守り
桜の時には失った腕を自分の腕を移植して命を救い
凛の時にはあいつをギルガメッシュから守ったが・・・この時に
俺は答えを得た。
切嗣が・・・衛宮 切嗣から貰った正義の味方としての覚悟も・・・想いも・・間違いじゃなかった。
「・・・父・・・さん。」
「!」
『アーチャー』は優一郎の言葉を聞いて離れると成程なと言ってこう呟いた。
「成程、あいつの息子らしいな。俺の剣から記憶を見たな?」
「・・・あんたは一体?」
優一郎がそう聞くと『アーチャー』は・・・こう返した。
「そうだ、俺はお前が生まれなかった未来。衛宮士郎が正義の味方として
突き進んだなれの果て・・・守護者と言う世界の歯車に組み込まれた
『エミヤシロウ』だ。」
次回は・・・答え。