嵐の前触れ
魔導兵器取り締まり部門育成学校『対魔導学園』
それは魔法関連の兵器や魔術等を取り締まる部署の要員育成学校である。
本土にある『武偵校』と何ら変わりがないがそれが魔法か現代兵器なのかの
違いなだけである。
主に入学するのはそう言う関連を知っている血族、又は関係者に当たる。
そんな学園においてとある部屋において男性が2人ほど喋っていた。
一人は窓際にいる20代くらいの白髪に近い銀髪の長身の男性。
もう一人は黒髪短髪でぎろりとした目つきが特徴の男性。
そんな中で黒髪短髪の男性がとある資料を見てこう呟いた。
「間違いなく彼女たちが?」
「ああ、全くこの島は事件と言うかなんと言うか・・・お祭り好きが多いねえ。」
黒髪短髪の男性に向けて中世的な顔立ちをしている銀髪長髪の男性が笑いながら
そう答えるとこう続けた。
「この間の『賢者の石』事件から未だそう時間が経っていないのに
次から次へとねえ。それで彼女達についてなんだけど
協力してくれる部隊ってある?」
それを聞いてそうですねと黒髪短髪の男性が顎を摩りながら考えていると
こう言った。
「真っ当な所と言えば『15』かと思われますが彼らは主に尖った能力が無い為に
後方支援等に充てられるのでそちらに」
「ああ、駄目駄目。彼らはそのおかげで他の部隊から引っ張りだこで
忙しそうだからねえ・・・何処にしたものやら・・・!!」
銀髪長髪の男性がどうしようかねえと思って近くにある映像データから
目ぼしい人間をピックアップして・・・ある小隊を見つけた。
「ねえさ、彼女達って主にどんな戦術型?」
銀髪長髪の男性がそう聞くと黒髪短髪の男性がこう答えた。
「ええ、彼女達は今回の件もあって例の武器を持っていますが片方のこの女は
近接型でもう一人はバランス型ですね銃も剣も使えますが。」
それが何かと聞くと銀髪長髪の男性は黒髪短髪の男性に向けてこう言った。
「『鐵』君。ちょっと例の小隊の隊長呼んでくれないかなあ?」
「例の・・・まさか。」
「そう、そのまさかだよ。」
黒髪短髪の男性、鐵に向けて銀髪長髪の男性・・・『鳳 颯月』が窓の外を見てニヤリと笑顔を浮かべてこう答えた。
「そうさ、丁度人数が少ないから彼らにやらせようじゃないか。」
「『第35試験小隊』通称『雑魚小隊』にさ。」
この学校では『武偵校』と一緒で場面場面において幾つかの仕事に
振り分けられている。
各種抗魔兵器の開発・整備を担当する『鍛冶師(レギン)』
情報収集・潜入捜査を担当する『隠密(バンシー)』
医療関連全般・魔法傷害の治療を行う『薬師(シーリー)』
強襲・突入・設備や要人の護衛を担当する『騎士団(スプリガン)』
独自捜査・任意での戦闘を許可されているエリート又は実戦経験者で
構成されている『魔女狩り(デュラハン)』
この5つで成り立っておりそれらを育成する際に実地研修も兼ねて活動するのが『学園試験小隊制度』である。
小隊は組んだ後は絶対に一年間は変えられない事になっており
その小隊の活動実績はポイントで表示されるようになっておるのだ。
今その中で最もポイントが低く、だが戦闘能力やとある一点だけが
特に高い事からある意味で有名な部隊がそこにあった。
「『雑魚小隊』と。」
そして数分後。
やって来たのは切れ長の三白眼。
一文字に結ばれた口
完全に黒と言わんばかりの少し長めな前髪。
そして何よりも目を引くのが・・・腰に差されている日本刀なのだ。
制服のベルトに当たってカチャカチャと音がするがそんなのは関係ないばかりに『鳳 颯月』は目の前にいる少年『草薙 タケル』に向けてこう言った。
「こう言っちゃあ何だけど君さあ・・・ヤバいよこのままだと。」
「ぐふ!」
「ポイントは最低ライン。然も君の所には既に留年者が一人居座っているし
チーム何てこの間のミッションで半分も辞めちゃっているから正直
このままだと小隊全員が留年者に確定だよ~~。」
「ゴバァ!!」
『鳳 颯月』の歯に衣着せぬ言葉の数々に等々『草薙 タケル』が吐血して
倒れると『鳳 颯月』は『草薙 タケル』に向けてこう言った。
「まあ、僕もさ。心まで鬼じゃーない。だから君たち『35小隊』には
特別任務を与えようと思ってるんだけど良いかな?」
「・・・・え!?」
『草薙 タケル』はそれを聞いて吐血して倒れた処からリビングデッド宜しくで起きると『草薙 タケル』はこう聞いた。
「特別任務って良いんですか!!」
「うん良いよ。このまま留年だとこっちも困るからねえ~~。」
悪気なしでそう言うと『鳳 颯月』はこう続けた。
「実は今日か明日中にとある少女達がこの島にやってくるから彼女たちの任務を手伝ってくれないかな?勿論報酬も支払うしそれなりの便宜ははかるけど」
「やりますやります!やらせてください!!」
「そう、それならこれから来る少女達なんだけどこの子達なんだ。」
『鳳 颯月』はそう言って資料を『草薙 タケル』に向けて渡すと
『草薙 タケル』はその少女達の写真を見た。
片方は茶髪でツインテールの少女。
もう一人は蒼髪に緑のメッシュが入った少女。
そして『草薙 タケル』はその少女達の名前を読んだ。
「『紫藤 イリナ』と『ゼノヴィア・クオルタ』か。」
そして弦神島行の船の中でとある少女が空を見てこう呟いた。
「早く会いたいなあ・・・『イッセー君』。」
次回は雑魚小隊のメンバー紹介。