色鮮やかに光り輝くネオンを見上げながら・・・マフラーを巻いている
少女がいた。
弦神島は一年の殆どが夏であり普通マフラーを付ける人間など
何かしらの理由がない限り普通は付けない。
セミロングの黒に近い茶髪でキャスケット帽を目深に被り、女物の半袖の上着に
カーディガンを羽織り、際どいミニスカートでロングブーツを履いていた。
少女は其の儘築20年の古びた・・・廃屋と化したマンションに入った。
そして少女は中に入ると・・・既に誰かが入っていたが少女は何の怪しみもなく
その人間に向かってこう言った。
「バルパーさん。夕ご飯持ってきたヨー。」
「ああ、すまないなマリ君。そこら辺に置いておいてくれないかね?
全くあの戦闘狂がいきなり作戦を前倒しするなんて阿保言いやがって調整が
間に合うと良いがな。」
そう言いながら男性・・・バルパー・ガリレイは少女《マリ》と共に
食事しようとすると・・・ドドドドドドドドドと足音が聞こえて扉を・・・
壊して開けるとこう言った。
「やあマリさん!僕もご相伴」
「扉直してから出直せやーー!!」
「ぼふぉ!?」
少女は扉を破壊した張本人目掛けてペットボトル(中身入り)を顔めがけて
投げ当てた。
「いやあ、すみません。何せマリさんとご飯食べれると思うと
気が気でならなくて打ち合わせ途中で切り上げましたよ~~。」
「アンタ馬鹿でしょうが!後でアタシも謝っておくからってああもうナンデ
アタシこいつの部下なのよーー!!」
「まあまあマリ君。それは後で良いですから食事としましょう。」
「「「アーメン。」」」
三人はそう言って十字を刻んでから食事を始めた。
と言ってもコンビニ弁当なのだが三人は揃って食べると《マリ》と呼ばれる
少女はバルパーに向けてこう聞いた。
「そういえばあれ手に入ったんでしょう?どうだった??」
「ああ、あの本ですか?欲しかったのはあれに内蔵されている魔力だけですから終わったら《ホーンテッド》さん。貴方にお譲りしますからご勝手にどうぞ。」
「え!良いんですか!?でしたらエロ」
「それやったら・・・ナニをぶっ潰すわよ魔法で。」
「・・・ハイ。」
《ホーンテッド》と呼ばれる神父服の若く白髪の頭を持つ男性はそれを聞いて
縮こまるとバルパーはまあまあと言いながらこう続けた。
「まあ取敢えず品は三本・・・いや、4本手に入れられました。
あの戦闘狂は6本全部を統合させようとしていますが私はあれを開発できれば
何処でも良いので別に良いんですがね。」
4本で十分なんだけどなあとそう言いながらお茶を飲んでいる中でバルパーは《ホーンテッド》に向けて更にこう聞いた。
「それで、例のあれはいつ完成何だね?」
「ああ、最終調整は終わらせているので後は貴方の持つあれを搭載すれば。」
「ああ、長かったよ。これで私の本当の意味での完成が近いよ。」
「《聖剣計画》の総仕上げ。《オール・セイバー》がね。」
そう言いながらバルパーは自分の部屋の机に置かれている石を・・・
紅い石に目を向けていた。
それから1週間後。
あれから色々あったものの35小隊はイリナとゼノヴィアを迎えたことで
作戦の幅が広がりランクDとはいえそれなりの成果が上がったのだが
気がかりな事が一つあったのでタケルは2人に向けてこう聞いた。
「なあさ、《聖剣計画》って一体何なんだ?」
「?いきなりだねタケル君。1週間も前なのに。」
イリナがそう聞くとタケルはこう続けた。
「いやさ、あの時の彩海学園高等部の奴のあの顔が忘れられなくてな。」
「其れってあの子?あの金髪の???」
「そうだ、《聖剣計画》って奴とあのバルパーっておっさんは
何の関係があるんだ?」
タケルがそう聞くとイリナは少し嫌な顔をしたのでタケルは慌ててこう続けた。
「いやさ、言わなくていいんだ!無理にとは言わないからさ。」
そう言うがイリナは暫くしてこう答えた。
「そうね、教えてあげるわ《聖剣計画》を。」
嘗て聖剣や魔剣は神器以上神滅具以下であり所有者は剣その物が決める為
使い手を増やすのに四苦八苦だったしそれに剣その物も数が少ない為どうしても
紛失ないし破壊されるというケースがある為教会はこれに危惧していたのだ。
それに伴い科学者であったバルパー・ガリレイは3つの《聖剣計画》を
発表した。
①誰でも使える聖剣の開発
②どんな剣でも使える人為的適合者の育成
③それらを統括した教会軍隊化計画
以上3つがありバルパー・ガリレイはその中で聖剣を6つ完成させたが
それに対してとある問題が発生した。
「聖剣を使うための因子が当時の養成者には足りなかったの。
それで当時の教会の上層部は彼らを処分すると発表したわ。」
「処分・・・つまりあの木場って男は」
「多分その時の生き残りでしょうね。今でもあの計画は教会にとって汚点としてバルパー・ガリレイは異端者の烙印を押されて追放された後は風の噂だけど
彼は堕天使側に移ったそうだけど今回の事はその堕天使のとある幹部が
発端となったのよ。」
「・・・幹部って一体誰だよ。」
タケルは嫌な予感がするなアと思いながら聞くとイリナはこう答えた。
「コカビエル、堕天使の幹部クラスよ。」
相手が滅茶苦茶ビッグだったーー!!