弦神島における非日常的な日々   作:caose

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 それを決めるのはいつだって・・・自分の心だ。


落ちこぼれじゃない!

 そんな激闘をうさぎは俯せになりながらルクス作『アンチマテリアルライフル』を構えて見ているが正直な所・・・不安しかなかった。

 自身が上がり症である事を知っているうさぎからしたらこんな状況速く

逃げ出したいとそう思いたいほどであるがそれをしないのは・・・

もう意地しかないからだ。

 馬鹿にされたくない・・・その一心で・・・彼女は『ロンゴミニアト』に

狙いを定めていた。

 『うさぎ!狙いは定めたか!?』

 タケルがそう聞くとうさぎはタケルに向けてこう聞いた。

 「貴方は・・・怖くないのですの?この状況に」

 『全然‼』

 「はい?」

 『お前が努力しているのは知っているしお前の射撃の腕は俺が知っている!

何かあってもお前は気にせずにぶっ放せ!!何せお前は・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この学園で最高の狙撃手だからな!』

 「!!」

 それを聞いてうさぎは驚いていた。

 自身が何やっているのかを知っていた、そして信じてくれている・・・

そう思うと逃げ出したいという気持ちが薄れたのだ。

 そして覚悟を決めたうさぎはアンチマテリアルライフルに装備されている

スキャン型の索敵システムを始動させつつ腰につけているフック付きのベルトを

ライフルの反動で吹き飛ばされない様にするために固定した後ボルトを引いて

装弾した。

 そして送られていく情報を見て・・・呆れていた。

 「距離200m、風速と風向きって・・・たったの200m?・・・

私ってバカですわね。」

 この程度と言って索敵スキャンを停止して肉眼だけで・・・狙いを定めた。 

 普通ならばあり得ないが彼女は・・・既にプロの領域に入っているのだ。

 だからこそ・・・見えたのだ、タケルが与えた『ロンゴミニアト』の

肩にある裂け目が・・・くっきりと。

 そしてうさぎはそれ目掛けて・・・放った。

 それが命中したと確信するや否やうさぎは更に装弾して狙いを定めながら

こう呟いた。

 「私はもう三日月うさぎじゃない。」

 今度は倒れた『ロンゴミニアト』の同じ場所に。

 「私はもう狼に襲われるだけのうさぎじゃない・・・!」

 そしてさらにもう一発同じところに命中して・・・火花が上がり始めた。

 恐らくは何処かのシステムがショートを起こしているのであろう、好機と感じてタケルは追撃をと言おうとした瞬間に・・・三発目の銃声が鳴った。

 「私は魔導学園35小隊のスナイパー・・・『西園寺 うさぎ』ですわ!!」

 その言葉と同時に当たった瞬間に左肩が・・・吹き飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 「良し!これで奴の攻撃力と言うよりも安定性に支障が出たな!」

 『けどまだ要注意だよ!内部にあるAIが補正し終える前にとどめを』

 タケルの言葉にルクスがそういうとルクスの隣にいる七緒がこう提案した。

 『僕の神器なら時間を止めてタケルさんを奴のすぐ近くまで運ぶことが

出来ます!』

 それを聞くと良しと言ってタケルは七緒に向けてこう言った。

 「良し、なら俺の所迄すぐに」

 「キャアアアアアアアア!」

 「!?・・・今の悲鳴は!!」

 タケルは今の悲鳴を聞いてまさかとそう思って見てみるとそこで目に

映ったのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「イリナさん!」

 ボロボロになったイリナとそのイリナの髪を掴んでいたバルス(左)であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほう?あれは特殊弾頭・・・いや、通常弾頭で破壊したか・・・

中々の狙撃手だな。この聖剣の無駄遣いする奴よりかはマシか。」

 「アグウ。」

 そう言いながらバルパー(左)はイリナの髪を引っ張りながら持ち上げると

『ロンゴミニアト』に向けてこう言った。こう命令した。

 「『ロンゴミニアト』・・・抜錨を許可する。こいつを殺せ。」

 そう言ってバルパー(左)はイリナを聖剣毎蹴飛ばした。

 「キャアアアアアアアア!」

 イリナは其の儘吹き飛ぶと『ロンゴミニアト』から・・・音声が流れた。

 

 

 

 

 

 【我が行く末は栄光と死者の手向けなり。共に進むは騎士道なり。

隔て無きわが友と同胞よ、我が騎士道の誓いと亡者たちの願いに呼ばれ

ここに集わん。】

 その音声が流れた瞬間に槍の部分が光り輝いたと同時に機体の胴体から

光が溢れ始めていた。

 すると先ほどまでの攻撃が効いたのかぴしりと罅が広がって胴体から

ナニカが・・・見えた。

 それで目に映ったのは・・・。

 「あれは・・・石?」

 「紅い・・・石」

 タケルとイリナは互いにそう言うとバルパー(左)はこう説明した。

 「ああそういえばまだ途中だったな、聖剣計画の凍結の後被検体の連中は

眠らせた後聖剣因子を抜き取ってそれを聖剣にインストールしたのだよ

誰でも使えるようにするために混ぜ合わせてね。そしてその命を・・・

≪賢者の石》に変えたのだよ。」

 「「「「「!!!!!」」」」」

 それを聞いてタケルだけではなく七緒も驚いた。

 嘗て七緒の学園で問題児であった≪兵藤 一誠》が其れになって

しまったからだ。

 「そしてそれを私は『ロンゴミニアト』の動力炉と直結させたのさ。なあ?私は親切だろう?彼らの全てを使っている。体は無論全部病院に寄付して臓器移植等に割り振ったよ。彼らも世界中の何処かで誰かの命を繋いだのだ、神に感謝だな。」

 「バルパー!!!」

 木場はそれを聞いて俯きながらも恨みつらみの悲鳴交じりの大声を上げるが

バルパーはこう続けた。

 「さてと・・・君たちはどう生き残るのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 楽しみだよとバルパー(左)は仮面の中で笑っていた。




 闇の力は・・・生きとし生けるものを死者に変える。
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