弦神島における非日常的な日々   作:caose

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 ストライク・ザ・ブラッド編第1巻の開始


聖剣と機槍と片腕
任務


真夏の森、夏休み初頭の。

 夜遅くにも関わらず神社境内には煌々と篝火が燃えて辺りを照らしていた。

 その神社境内の拝殿の中に一人の少女が座っていた。

 まだ幼さを残しつつ、細身で華奢だが其の人物に対する印象は儚さは無く

その代わりに鍛えられた刃の如きしなやかな強靭さを感じさせた。

 そしてその少女のすぐ隣には戦国時代なのかと言わんばかりの槍が置かれていた。

 少女が纏っているのは大阪・・・武偵校中等部の制服であった。

 然し武偵校生徒特有の荒々しさを感じられずどこか神秘さを感じた。

 少女の前の前には御簾があり目の前には3人の人影がそこにいた。

 静謐で威圧感を感じないがそれが何故か・・・恐怖心を増長させていた。

 するとその内の一人が・・・女性であろう厳かであるか冷たくなく

若い声であった。

 「名乗りなさい。」

 「『姫柊』です、『姫柊 雪菜』。」

 「歳は?」

 「あと4か月で15歳になります。」

 「そうね、今から7年前。貴方が孤児院から来たのは雪が降る寒い夜、

その日の事を覚えてる?」

 「いえ・・・曖昧な記憶しかありません。」

 「そう・・・嘘は賢くありませんよ?」

 「!」

 それを聞いて『姫柊 雪菜』は目を大きくして驚いていた、何せ自身は魔術で

閉心させていたのに何故気づいたのかと思っていると女性はこう答えた。

 「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪、閉心術は中々上手いようですが逆の開心術には

対応できなかったようですね?縁堂は貴方に精神防壁と

西洋魔術を教わっていたようだと思いますがまだまだ修行が足りませんね。」

 そう言うと女性は更にこう続けた。

 「縁堂は他に何を貴方に教えましたか?」

 「呪術全般、巫術、幻術、禍祓い、大陸系は一通り、西洋魔術は基礎理論。」

 「魔族との戦闘経験は?」

 「・・・模擬戦闘なら養成所で集中訓練を二度ほどですが実戦はありません。」

 「武術は?」

 「一応は使えます。」

 「武器は?」

 「近接は槍、遠距離は銃剣、後格闘術を少々。」

 「そう・・・だと『良いけれど』。」

 「!?」

 そう言った瞬間に『姫柊 雪菜』は板張りの床を蹴りつけて其の儘一回転して

着地するや否や自身が持ってあった槍・・・いや、仕込み刀を抜くと

槍の部分をある場所目がけて投げた瞬間にスカートの裏にある銃剣の刃部分を

投げ放った。

 するとその放った場所が・・・がきん!と言う音がするとぼんやりとだが

姿を見せた。

 「これは・・・何の真似ですか?」

 『姫柊 雪菜』がそう言った瞬間に姿を見せたのは武骨な太刀を握った

顔のない・・・4本腕の武士がそこにいた。

 すると顔のない4本腕の武士は『姫柊 雪菜』目がけて襲いかかった瞬間に

『姫柊 雪菜』は両手を前にしてこう言った。

 「ゆらぎよ!」

 短くだが呪言、魔術の言葉を口にした瞬間に4本腕の武士の一体は

太刀を残して・・・消滅した。

 恐らくは式神の触媒としてであろうそれを『姫柊 雪菜』はそれを取ると同時に右の自身が持っていた仕込み刀で襲いかかる4本腕の武士の式神を斬り倒すと

同時に矢が放たれるも『姫柊 雪菜』はそれを太刀で・・・あろうことか

斬り落として仕込み刀を投げて裏側にいた・・・3体目を倒した。

 「ふむ、中々見事だ。本当ならば格闘術も見たかったがお前の実力は今の攻撃で把握した、呪詛卜筮は増えてだが霊視、剣術においての才覚は他を凌駕しておる。報告書の通り『剣巫(けんなぎ)』に相応しいとみなし合格としよう。」

 「合格・・・待ってください私は未だ15歳まで」

 「貴公が気にするのは仕方ない、『剣巫(けんなぎ)』は4か月後に行われる

貴様の誕生日の日まで鍛錬を積ませるべきだが少し事情があってな・・・座れ。」

 そう言うと『姫柊 雪菜』は座ると同時に御簾の間から蝶々が数匹ほど現れると『姫柊 雪菜』の目の前でその内の一体が止まるとそれは写真に変わった。

 そこに写っていたのは銀髪で黒い制服を着た青年・・・古城が写っていた。

 「これは?」

 『姫柊 雪菜』がそう聞くと御簾の向こうにいる女性がこう言った。

 「その者は『暁 古城』、弦神島の戦鬼隊所属にして白竜皇の神器を持ちし

所有者だ。」

 「白竜皇・・・・!かの有名なバニシング・ドラゴンと言われる風の龍王!!」

 「そうだ、そして彼には一つ厄介なものを持っている。それは吸血鬼においても真祖と遜色無い力を有しているという報告が上がっているのだ。」

 「真祖!そんなことがある訳ありません!!現在確認されている真祖は3人、

4人目が出たなど聞いたことが」

 『姫柊 雪菜』が大声でそう言うと御簾の向こうにいる女性が・・・

こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「カレイド・ブラッド・・・こいつがそうかもしれないと言ってもか?」

 「?!まさか!それは都市伝説・・・いや弦神島ならもしかして」

 「そうだ、そしてお前を呼んだ理由も既に想像がついているんじゃないのか?」

 それを聞くと『姫柊 雪菜』は目を鋭くすると御簾の向こうにいる女性は

『姫柊 雪菜』に向けてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『姫柊 雪菜』、貴公には弦神島に向かい暁 古城を監視せよ。もし奴が

危険だと判断するのなら・・・抹殺せよ。」

 「私が・・・ですか?」

 『姫柊 雪菜』がそう聞くと御簾の向こうにいる女性はそうだと言って

こう続けた。

 「それに伴いこれを持っていけ。」

 そう言って出てきたのは一振りの銀鎗が現れると『姫柊 雪菜』はそれを見ると御簾の向こうにいる女性はこう言った。

 「これは・・・」

 「『七式突撃降魔機槍〈シュネーヴァルツァー〉』、又の銘を〈雪霞狼〉。」

 そう言って渡すと『姫柊 雪菜』は震えながら持つと御簾の向こうにいる女性はこう続けた。

 「それを貸します、真祖級が相手ですともっと性能が高い方が

良いかもしれませんが現状我々が持っている中でこれが最適なのです。」

 そう言うと『姫柊 雪菜』は蝶々達が新たに複数の写真と変化した。

 「彼らは?」

 「彼らは戦鬼隊においての暁 古城の部下、その中でも厄介なのが黒髪の

気の強そうな方です。」

 そう言って写っていたのは・・・優一郎であった。

 「彼は一体?」

 「彼はかの有名な遠坂家現当主遠坂 凛の一人息子『衛宮 優一郎〉。恐らく

彼を抹殺するうえで最も障害になりえる存在です。」

 「遠坂・・・あの名門の・・・!」

 それを聞いて『姫柊 雪菜』は驚いていた、遠坂家は名門で然も現当主は

日本支部のトップ。

 そんな人間が最も障害になりえるとなると同じように力を持つ自身から見ても

強敵なりえると考えているからだ。

 そして御簾の向こうにいる女性はあるものを出した。

 「貴公が監視をするうえでこれを使え。」

 そう言って出てきたのは青のスカートと白いカッターシャツであった。

 「あの・・・これは。」

 『姫柊 雪菜』は何ですかと聞くと御簾の向こうにいる女性はコホンと言って『姫柊 雪菜』に向けてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『姫柊 雪菜』、貴方はこれより全力を持って彼に接近し。彼の行動を

部下たち含めて監視してください、彩海学園転校手続きは既に

済ませていますので・・・以上。」

 「・・・・・ハイ?」

 『姫柊 雪菜』は素っ頓狂な声を上げてそう言うが御簾の向こうにいる女性を

含めて全員がいなくなるのを感じると『姫柊 雪菜』はターゲットとなる古城と

敵になる可能性が高い優一郎の写真を見てこう呟いた。

 「監視・・・抹殺・・・弦神島には3大勢力の条約が交わされたと聞きますが

何か起こるかもしれない。」

 そう言って外を見つめた。

 夜の闇の世界、まるで今後の自分の未来が

全く見えなくなっているんじゃないかと思い溜息付きながら外に出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これがある意味『姫柊 雪菜』にとって大切な出会いになることを

まだ誰も知らない。




 次回からは弦神島編
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