天与呪縛はギフテッド! 作:天与呪縛って凄い。
六眼、延いては原作についての知識不足を疑われる方もいると思いますが、ちゃんと原作読んでますからね! 原作をちゃんと読むという最大のリスペクト大事、超大事。まあ、ファンブックまで読んだ程度の知識しかないので穴はあるかもしれませんが、そこはご容赦を⋯⋯。場合によってはマジで知らない内にヤバいポカやらかしてる場合もあるので、ご指摘の方、よろしくお願い致します(五体投地)
ちなみに、紗夜丸は現状のプロットにおいて唯一登場する主人公以外のオリキャラです。それ以外は原作キャラ以外名前すらないモブ。
「しずさま、今日はおにわを見て回りましょう!」
将来は美人になるだろうなぁ。この世界の顔面偏差値、五条悟を筆頭に高過ぎ⋯⋯。
自分の手を握って意気揚々と歩き出す幼女を見ながら、自分はそんなことをふと考えていた。
この幼女の名前は
どうやら彼女は自分の世話役らしい。三歳になった折、顔合わせして、それ以来比喩なしに年がら年中ずっと一緒に居る。この身体での私生活は、紗夜丸がいないとまだ厳しいところがいくつもあるからだ。
風呂まで一緒なのは流石に事案だろうと死にたくなったが、今は自分も幼女であると思い出して更に死にたくなった。
「紗夜丸⋯⋯帰ろう⋯⋯? 呪霊が⋯⋯居るよ?」
「いえ! あれくらい、このさよまるにかかればよゆーです!」
可愛い。
なんでか知らないけど、自分は家の中でめちゃくちゃ畏れられているので、最近の自分の生活においては専ら紗夜丸が唯一の癒しである。
五条悟? あれは無い。
視線の先には、汁が滴ってそうな生理的嫌悪感マシマシな化け物が地面から生えている。
呪術師の生まれだが、前世普通の人間だった自分としては呪霊の見た目は結構キツいモノがある。鳴き声とかやばい。
凄い嫌だなぁと思いながらも、紗夜丸の手に引かれるまま歩く。
そして、
『■■■■⋯⋯■■』
「ほら、こんなのざこです!」
「おぉ⋯⋯」
通り過ぎ様に幼女の身の丈に余る刃物を一閃。刃が呪霊の身体を真っ二つに切り捨てた。
護身用の呪具だが、その呪霊には十分であったらしい。
腰元の鞘に戻しつつ、呪霊の死体を蹴りながら紗夜丸ははにかんだ。
ヤダ。この子強可愛い⋯⋯! しかもメスガキ要素まで併せ持ってるなんて!
とふざけるのは止して。
真面目な話、紗夜丸は強い。
五条家の体術、剣術指南役双方からも神童と言われているらしい。呪術師の家系なのにそんなの抱え込んでいるのかとも素人ながらに思ったが、まあ、呪具とかあるし使えるように教える人は当然いるだろう。
「紗夜丸は⋯⋯強い、ね」
「いえいえ! じき当しゅさまからも、おもくにんじられているのでこれくらい!」
だが、自分は知っている。
紗夜丸がボコボコにされながらもめちゃくちゃ頑張っているということを! あの、五条悟にも容赦なくボコられていた。
幼女に手を挙げるとは、あの男許すまじ。
しかし、次期当主とは五条悟のことだろうが、彼に重く任じられているとはいったい?
「あ、いえいえ! こちらの話ですので!」
「?」
まあ、良いか。
六眼持ってるし、五条悟、というか五条家的には重要なんだろう。多分。
わたわたと手と頭を振って誤魔化す紗夜丸がおかしくって、自分は微笑みながら誤魔化されてやることにした。
□
六月。日に日に暑さと湿気が増してくる頃。
少年、五条悟は生家の渡り廊下を苛立ち混じりの歩みで踏み鳴らしながら、目的地へと向かっていた。
その部屋の前に辿り着くと、五条悟はバンッと勢いよく戸を開けて足を踏み入れる。
その部屋に居た人間達は、思いも寄らぬ人物の登場に目を丸くした。
「ねえ、静は?」
「じ、次期当主様!? お帰りになられるなら前以てご連絡を」
「うるさい。静は何処って聞いてんの」
何かを言うよりも前に、五条悟は有無を言わせぬ口調で問いかける。
どう答えれば良いのかと内々で視線を彷徨わせるが、終には観念して口を開いた。
「し、静ならば付き人を伴って散策している最中かと」
「付き人って?」
「さ、紗夜丸めにございます」
他の者の名前が出てきたのであれば、五条悟の苛立ちの指数は更に高まっていただろう。
しかし、今ここに至ってはその名前が出たことによって全ての苛立ちが解消されることとなった。
「なぁんだ、アイツが付いてんなら大丈夫だな。お前らよりも有能だし」
「⋯⋯っ」
「なに? なんか文句でもあんの?」
何かを堪えるように顔を歪ませる家の者。
五条悟は、内心、その下らなさに辟易としながら続ける。
「
ああ、それを言えば自分もそうか。
自分もまた、此奴らよりほんの少し程度しか静を知らない。
親友の夏油傑の呪霊操術とはまた違う、自ら呪霊を生み出す異才。
齢四歳にして大人と同程度に読み書きに精通した早熟度合い。
極めつけは、何もかもを見透かしたようなあの
あれが六眼であったならば、それ程までに五条悟も気にかけはしなかっただろう。
しかし、アレはそんなものでは無い。
五条家にあって、五条家の歴史上何一つ合致しない存在。何か合致する可能性があるとすれば、それこそ家系の祖である彼の
つまり、現状全てが不明。
それが、五条静という存在であった。
「さてと。じゃあ、お前ら、静連れてくから」
だが、五条悟が五条静を気に掛ける理由はそれではない。
「文句は無いよね?」
あの日、あの少女の内に抱えたこの世全てへの憎悪の一端を理解した時から。
生来の自由人、生まれついての自己中心者である五条悟は、その少女のことが無性に悲しいと思ってしまった。
何としてでも、あの少女を救ってみたい。心の底から笑わせたい。
理由なんてそんなものであった。
けれど、それを成そうとするのが五条悟であるという時点で、
「待ってろよ、静。恨まれるくらい幸せにしてやるからな」
きっと、何かは変わるのだろう。
それはまだ、それこそ
感想、アドバイス、原作設定との相違の指摘などなどください!