「今日も疲れた。。」
そう言ってベットに倒れこんだのだのが、夜の12時。
車が好きで、車関係の職に就いたは良いが、プログラマーという職のせいで実物を見ることなく日がな一日パソコンとにらめっこである。
おかげで一人暮らしの部屋に戻っても、何もする気がおきず、このありさまである。
特に今日は納期が近い仕事を終わらせるために、朝からずっと働き通しで死にかけている。
「今日が月曜だって言うのが信じられねぇ」
世間的にも、自社的にも残り4日は休みにはならない。
「とりあえず、風呂にでも。。。」
ベットに倒れたのが間違いだったのだろう。
立ち上がる気力もすべて取られて気が付けば、夢の世界へと旅立っていた。
。。。気が付けばそこは本当に夢の国
黒丸三つで構成される遊園地ではなく、本当に夢の国。
言い方を変えるなら魔法の国にいた。
「。。。疲れてるのかな。もう一度寝れは覚めるだろうか」
そして、覚めない夢をそのまま3年間見続け今に至る。
そんな男の物語。。。
「おはよ~」
のんびり歩きながら、街行く人にあいさつをする。
そんな朝の日課を行いながら、ゆっくりと散歩を楽しむ。
職場と行き来してた頃がすでに遠い過去となっているが、それでも朝の新鮮な空気の気持ちよさは未だに感じていられる。
晴れていても、曇っていても、雨でも
排気ガスのない世界はこんなにも澄んでいる。
きっとこれから先もそう感じるのだろう。
「カイト様!!」
。。。うん、物語初めのお決まりだよね。
感傷に浸った瞬間、何かが起きるのは
「カイト殿!大変じゃ!外壁の近くでリザードが暴れていると報告が!」
「、、はいはい。じゃあ行きますか」
呼ばれて飛び出て早三年、気が付けばとある街の護衛として働いていた。
三年働けば一人前にもなれるのは、どこの世界も同じだったようでこの世界でもそこそこ生きているようにはなった。
結果、こうして朝から呼び出されるほどには強くなったらしい。
おかげで最近は空を見るたび思うよ。
「休みてぇ~」
グボバッ。。。
目の前で大きめのトカゲが泡を吹いて息絶える。
ただのトカゲではなく、二本脚で歩く人ほどの大きさのトカゲなのだが。
徒党を組まれると厄介だが、一匹でいる限りは大したことはない。
低レベルのモンスターだ。
それでも一般人が襲われれば、死傷者が出かねないのでこうして日々駆除に励んでいる。
「さすがカイト殿!」
この農夫も一度助けてから何かと頼られる気がする。
というか俺が街はずれに住んでるからって、護衛団まで報告せずに俺に頼ってくることが常になってしまった。
ボランティアじゃないから報告すればお金がもらえるが、あまりいい顔されないのでやめてほしい。
「爺さん。頼むから護衛団に報告してから俺のところに来てくれっていってるだろ?」
「いやいや。そんなことしてたら誰か喰われてしまうかもしれないじゃろ?」
「まぁ、そうだが」
「それにカイト殿の毒の風なら、すぐ倒してくれるじゃないか」
はっはっは
豪快に笑うじいさんだが、やめる気はなさそうだ。
「とりあえず帰るか。死体処理班も呼ばなくてはならないし」
「そうじゃの。帰りますか」
臨戦態勢を解きながら杖兼刀の白刀を腰に戻す。
どうやら一匹だけだったようだ。
南無阿弥陀仏
心の中で念仏を唱え、十字を切る。
この世界に宗教があるのか知らないけど、いつからかそれが駆除した後のしきたりとなっていた。
「そうじゃまた取れたての野菜持っていくからの」
「あぁ、ありがとな」
まぁ悪い関係はないので、そこまで気にはしていないが。
「また委員長に怒られるなぁ」
怒る先輩社員を思い出しながら、のんびりと街へと戻るのであった。
爽やかなな快晴、その胸には三角形のペンダントが二つ揺れながら、白銀に光を反射するのであった。
「。。。時にカイト殿、そのペンダントでワシの頭を照らすのは嫌味ですかな?」
「。。。。」