DMC×SAO 俺の転生物語   作:ユーグクーロ

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お待たせしました!!
どこで区切るか悩みまくって久しぶりに1万文字近く書くことになって大変でした。


それでは第4話!!どうぞ!!







3 異変

俺は未だに現実を受け止める事ができなかった。つい半日前までは何気なく学生生活を過ごしていた......普段どおりに学校に登校するまでは良かったが異変に気付いたのは登校中のことだった。

道の途中にあるゲームショップには見慣れない機械のゴーグルやゲームソフトと思われるパッケージが売られていた。スマホにもアミュスフィアなどという単語は聞いた事が無い。

 

宗次郎「何だよ....一体どうなっているんだ?」

 

そのまま俺は学校に登校すると教室はいつも通りの男女に分かれて雑談をしていた.....内容を除けば。

 

「なぁなぁ、お前今日の放課後ALOでパーティー組もうぜ?」

 

「良いぜ!丁度レアアイテム取りに行きたかったから付き合えよ。」

 

「ねぇ、この間サラマンダーのプレイヤーに襲われたんだけどぉ、マジムカつく。」

 

夢の中で聞いた事がある単語が聞こえてくる。俺はまだ夢の中にいるのかと頭を抱えていると一人のクラスメイトが声をかけてきた。

 

「お、宗次郎じゃん、おっはー。ってどったの?」

 

宗次郎「え?ああ、いや、何でも無い。」

 

「そうか?まぁいいや、それよりも宗次郎もALO持ってるんだろ?今日一緒にやろうぜ?ヒーラーの募集したかったからよ。宗次郎確かウンディーネだったよな?」

 

そう言われるが状況が解らない以上、今はどうにか誤魔化すしかないと思い、適当な理由で断る。

 

宗次郎「ああ、えーと....悪い。ちょっと用事があってな......」

 

「あ......そうか、悪い。また今度誘うよ。」

 

そういうと気不味い感じで察したクラスメイトは離れていった。それからはホームルームが始まり、普段通りに授業を受けていくがそんな中、今までの出来事を考えていき、一つの仮定に行き着く。

 

宗次郎(ひょっとして、これって異世界転生って奴?.....いやでも変なゲームの事以外は今までと同じだし.....どういうことだ?)

 

そんな憶測を立てていくと一人の少女の後姿を思い出す。

 

宗次郎(........そうだ!!沙奈は!?)

 

ふとつい昨日お見舞いに行った沙奈の事を思い出し、どうなっているのか不安になる。

 

宗次郎(.....とりあえず今は学校が終わったら確認に行かない。)

 

学校を終えるとすぐに病院に向かった。いつもの見慣れた病院、どこも可笑しい所は何も無かった、彼女の部屋に入るまでは......

 

宗次郎「沙奈、無事か!?........沙奈?」

 

彼女の元に急いで駆け寄ったが今まで見たことがない機械で出来たベットに横になっており、それどころかまるで御伽話に出てくるお姫様のように眠っていた。

医師の話に寄ると彼女のメンタルケアのために[メディキュボイド]と呼ばれるものを用いていたらしいが何かの不具合の所為か目が覚まさなくなったのらしい。

その事実を聞いて俺は視界が暗くなるような感覚に襲われ、崩れるように膝を突いた。

 

宗次郎「.........」

 

俺は重い足取りで寮に帰宅していたが扉の前に着くと一通の手紙が届いていた。俺は部屋に入り、ベットに腰を落としてそれを確認するが差出人の名前は書かれていなかったが表紙に書かれていた内容に俺は目を見開いた。

 

{沙奈を助けたいか?}

 

すぐに手紙を開けると何やら写真のようなものが同封されていた。中には大空の中に巨大な樹が写っており、その枝の部分に鳥かごのような物に目が映った。

更にもう一枚はさっきのものを拡大した写真があった。そこには栗色のロングヘアーの女性と見覚えのある黒髪の少女が映っていた。

 

宗次郎「沙奈!?いや、そんな.....まさか。」

 

そしてもう一枚の紙には文字が書かれていた。

 

 

{昨日、キリト、もとい桐ヶ谷和人って言うプレイヤーとALOの世界で一緒に居たろ?そいつとリアルで会ってみろよ。}

 

 

宗次郎「ALO?ひょっとしてあの世界か?」

 

俺は机に置いてあるゴーグル[アミュスフィア]と妖精の絵が描かれていたパッケージを見る。俺はPCでVRMMOの事を調べた。SAO事件、ALO、その事が大々的に記事にされており、すぐに情報は集まった。

 

宗次郎「あの世界に.....沙奈が?」

 

意を決してこの間キリトから聞いた電話番号を思い出し、スマホを手に取る。

しばらくコール音が鳴り、待っていると繋がった。

 

???「もしもし?桐ヶ谷です。」

 

宗次郎「えっと、桐ヶ谷和人さんはいますか?」

 

和人「え?自分がそうですけど......」

 

宗次郎「!!....俺だ、キリト!!そう...じゃない....ネロだ。会って話がしたい。」

 

和人「!!?」

 

俺は和人から合流する場所を聞いて、急いで向かった。そこは小さなバーのような喫茶店だった。

 

宗次郎「ダイシーカフェ.....ここか。」

 

扉を開けるとジャズが流れる木製の内装が視界に入ってきた。カウンターには巨漢の男がグラスを磨きながらこちらに振り向いた。

 

???「いらっしゃい。何にする?」

 

宗次郎「えっと....キリトと待ち合わせしています。」

 

エギル「おっと、お前さんがネロか。まぁ座りな、俺はアンドリューって言うんだ。まぁエギルって呼んでくれ。」

 

宗次郎「如月 宗次郎って言います。」

 

キリトもとい和人から店主にそういってくれと言われてエギルという人物と自己紹介し、ウーロン茶をご馳走してもらいながらしばらく待っていると扉が開いて一人の青年が入店してくる。

 

エギル「いらっしゃ...って遅いぞキリト、相変わらず時間にルーズだな。」

 

和人「悪い、ちょっと手間取った。」

 

そういうとこちらに視線を変える。

 

宗次郎(こいつがキリトか。)

 

和人「えっと、ネロ....なんだよな?」

 

宗次郎「ああ、如月 宗次郎だ。よろしく。」

 

自己紹介を手短に終え、俺はキリト達からALOの、あの写真や差出人不明の手紙に関する情報を交換した。流石に異世界転生?の事については流石に信じてもらえないと思い、それだけは胸の中にしまった。

 

エギル「.....つまり、アスナの隣にいた黒髪の少女はお前さんとこの知り合いかもしれないってことか?」

 

宗次郎「まだ断定はできないけど、あまりにも似すぎている。」

 

和人「そうか.......なぁ、その子はなんて名前なんだ?」

 

宗次郎「.........柊 沙奈って名前だ。」

 

和人(柊?......何処かで聞いた事があるような?)

 

宗次郎「どうした?」

 

和人「え?あ、いやなんでもない。」

 

宗次郎「そうか?」

 

和人が何か考え込むような仕草をするのをみて疑問に思うがエギルの声で意識を戻す。

 

エギル「何にせよ、これ以上の憶測を立ててもわからねぇし、とりあえずALOに行って世界樹に向かったらどうだ?」

 

和人「...そうだな。なぁ宗次郎。今日の午後3時辺りログインできるか?」

 

宗次郎「ああ、特に用事は無いから良いぜ。それじゃあ後でな。」

 

和人「....宗次郎。」

 

そうして店を後にしようとするが和人に止められ、再び振り返る。

 

宗次郎「何だ?」

 

和人「お前の知り合い[ダンテ]っていうプレイヤーはいないか?」

 

宗次郎「ダンテ?いや、そんな奴知らないが?いきなりどうしてそんな事を?」

 

和人「そうか.....いや、ちょっと知り合いにお前に似たプレイヤーがいてな。悪い、変な事を聞いて。」

 

宗次郎「??」

 

突然和人から出た質問に理解するのに戸惑ったがそんな名前の知り合いはいないことを伝えるとどこか残念な表情になるのを見て彼が何を考えているのかますます解らなくなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな奇妙なやり取りを終えて、二人は店を出るとエギルは再びグラスを磨き始めるがふと階段の方に視線を移し、声を出す。

 

エギル「行ったぜ。........これでいいのか?」

 

???「ああ....悪かったな、こんな茶番に付き合ってもらって。」

 

その先の階段の所には一人の男が腕を組み、壁に背を預けていた。

 

エギル「別にそんなコソコソと動かなくていいだろうに.....」

 

???「そうするはずだったんだが、ちょっと予定が狂っちまってな。悪いがもう少し付き合ってくれ。」

 

そう言いながら男は笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、宗次郎は自室にてベットの上に横になってアミュスフィアを掲げてそれを見ていた。

 

宗次郎(まさか夢だと思っていた事が現実になるとはな........沙奈。)

 

溜息を吐きながら説明書どおりに装着し、言葉を発する。

 

宗次郎「リンクスタート!!」

 

そうして俺は再び妖精の国、アルヴヘイムオンラインに入っていく。白い世界を通りながら再び瞼を開けるとテーブルの椅子に座っていた。

 

キリト「ネロ、こっちだ。」

 

声がした方向に視線を向けるとキリトも同じように座ってこちらに手を振っていた。その直後にリーファも扉から入ってくる。

 

リーファ「あ、二人共、遅れてごめんね。待った?」

 

キリト「いや、俺達も今来たとこだ。そっちは早いな。」

 

リーファ「ううん、ちょっと買い物があって今来たとこ。」

 

キリト「あ、そっか。俺も色々準備しないと......こいつじゃ頼りないしな。」

 

そういうとキリトは背中に背負っている剣を見る。確かにリーファや俺の持っている剣に比べて簡素な造りとなっている。

 

キリト「そういえばネロの武器って明らかに初期装備じゃないよな?なんて武器なんだ?」

 

ネロ「ん?ああ、そういえばそうだな。俺もこいつの事は良く知らないんだ。」

 

リーファ「え?運営側とは連絡は取れなかったの?」

 

ネロ「もちろん連絡はしたさ、だけど向こうは特にそういうバグや不正アクセスは確認されないってことで片付けられたんだよ。」

 

リーファ「へぇ、羨ましいなぁ。」

 

ネロ「まぁそれは置いといて、とりあえずこのメニュー画面...だったか?こいつの使い方を教えてくれ。」

 

リーファ「いいよ。まずは........」

 

俺は一通りのメニュー操作を覚え、ステータスとスキル画面を開く。

 

 

Name Nero

 

装備 ブルーローズ レッドクイーン

 

スキル

 

[レッドクイーン]

 

エアリアルコンボ

 

ハイローラー

 

ストリーク

 

スプリット

 

ダブルダウン

 

キャリバー

 

ルーレットスピン

 

シャッフル

 

[ブルーローズ]

 

カラーアップ

 

ハイショット

 

[デビルブリンガー]

 

バスター

 

スナッチLv3

 

ホールド

 

スキルの内容を見て二人は口が開いたまま閉じることは無かった。

 

リーファ「........何これ?」

 

ネロ「何って、これがそうなんじゃないのか?」

 

リーファ「そうじゃなくて!!こんなスキル、今まで見たことも聞いた事もないよ!!それにデビルブリンガーって何!!これ妖精のゲームだよ!!!」

 

キリト「お、落ち着けってリーファ。でも確かに最後のスキルは何だろう......やっぱり、その右手の事か?」

 

キリトの指摘で二人はネロの右手に視線が向く、人のそれとは違い禍々しいような形状で所々青い光を放っている。

 

キリト「ネロ....何か心当たりはあるか?」

 

ネロ(まさか....あの時のこの剣が刺さったのが原因なのか?)

 

ふとこのALOに来る前の出来事を思い出す。

 

ネロ「........信じてもらえないだろうけど、実は変な男が日本刀に姿を変えて、そのまま右腕に刺さる夢....って言えば良いのかな?多分それが原因だと思う。」

 

キリト「日本刀?」

 

リーファ「うわぁ、なにそれ......そんなの悪夢以外なんでもないよ。」

 

ネロ「ああ、さっきアイテム欄でそれらしいのが入っていたんだ。」

 

キリト「見せてくれるか?」

 

ドン引きするリーファを他所にキリトがどこか気になるように聞きなおした。そこで先ほど見つけたアイテムをオブジェクト化するとそこには真っ二つに折れた日本刀......閻魔刀と名前が付いたアイテムが出てきた。

 

キリト「ッ!!?これって!!」

 

リーファ「キリト君?」

 

ネロ「?何か知っているのか?」

 

あまりの動揺した反応にリーファとネロは不安そうに見つめるもキリトは記憶の中で青いロングコートを身につけたプレイヤーの事を思い出す。

 

キリト(これは......バージルの.....どうしてネロがこんな物を?)

 

ネロ「どうしたんだキリト?こいつが何なのか知ってるのか?.....キリト?」

 

キリト「え?あ、えと....悪い、その刀に似た武器を見たことがあってな、ちょっと驚いちゃっただけなんだ。悪い、俺にもさっぱり....」

 

ネロ「そう...なのか?」

 

キリト「えーと、ほら!!それよりも早く買い物に行こうぜ。このまま雑談だけで一日が終わっちゃうよ。」

 

バツが悪そうに答えるキリトに疑問に思うも閻魔刀を仕舞い、話題を切り替える。

 

ネロ「まぁ確かに、解らないものにいちいち気にしてちゃ話が進まないしな。確かキリトの装備品を買い揃えるんだったっけ?」

 

リーファ「え?あ!そ、そうだったね。キリト君、今所持金ってどのくらい持ってるの?」

 

キリト「えーと........」

 

リーファの問いに答えるためメニューを開くキリトだったが.......

 

キリト「なぁ、このユルドって奴がそうだっけ?」

 

リーファ「うん。」

 

キリト「.........」

 

今度は別の意味でなにやら言いづらいような表情になった。

 

それからしばらく時間がたち三人は街にて買い物をした。キリトの装備品だけではなく回復アイテムなど、必要なアイテムも一通り買い揃えた後、そのまま街の中央にある塔に向かっていた。

リーファ曰く、できる限り高度を稼いで飛行したほうがいいからということ。キリトが壁に激突するという嫌な出来事を思い出したのか苦い表情になるもリーファに背中を押されていき、ネロはその後に続いた。

中に入るとシルフのプレイヤーがそこかしこにてなにやら経営しているような光景が映る。

 

リーファ「さ、こっちこっち!」

 

???「リーファ!!」

 

そういって中央のエレベーターのようなものに歩み寄ろうとしたその時だった。後ろから声が掛けられ、足を止めて振り向くとそこには緑色の男が護衛と思われるお供を二人連れてこちらに歩いてくる。

 

リーファ「あ、シグルド......」

 

シグルド「パーティーを抜ける気なのか?リーファ?」

 

リーファ「うん、まぁね。」

 

シグルド「残りのメンバーに迷惑だとは思わないのか?」

 

リーファ「パーティーに参加するのはいつでも良くて、いつでも抜けて良いっていってたでしょ?」

 

シグルド「だがお前は俺のパーティーで既に名が通ってる。理由も無く抜けられてはこちらのメンツに関わる。」

 

リーファ「.......」

 

そんなやり取りに俺達とシグルド達との間に不穏な空気が漂う中、キリトが言葉を発した。

 

キリト「仲間はアイテムじゃないぜ。」

 

シグルド「??....何だ貴様は。」

 

キリト「他のプレイヤーをアンタの剣や鎧みたく装備にロックする事はできないって言ったのさ。」

 

ネロ「同感だ。仲間を束縛しているようじゃ、お前の男としてのの器がどれ程かたかが知れてるぜ。」

 

シグルド「貴様等、言わせておけば!屑上がりのスプリガン風情がつけあがるな!!どうせお前とそこにいる男も領地を追放された[レネゲイド]だろうが!!」

 

リーファ「失礼な事を言わないで、キリト君とネロ君は私の新しいパーティーメンバーよ!!」

 

シグルド「何!?リーファ、お前も領地を捨てて[レネゲイド]になる気なのか?」

 

リーファ「.......ええ、そうよ。私ここを出て行くわ!!」

 

リーファがそう宣言するとシグルドは一瞬、驚愕した表情になるもすぐに冷静な態度に戻って抜刀し、剣を構えた。

 

シグルド「小虫が飛び回る程度なら捨てておこうと思ったが泥棒の真似事とは調子に乗りすぎたな!!ノコノコと他種族の領地に入ってくるからには斬られても文句は言わんだろうな?」

 

そう言って切っ先をこちらに向けるシグルドだったが、キリトは毅然と表情を変えずに立っていて、こちらは両手を腰に当て、溜息を吐いた。

 

ネロ「泥棒も何もアンタから盗む物なんて何も無いと思うがな?逆にあったら教えて欲しいくらいだ。」

 

シグルド「き、貴様!!」

 

「シ、シグルドさん不味いですよ。」

 

そういうと今度はこちらを睨み、矛先を変えるも護衛と思われるプレイヤーの一人が止めに入る。

 

「今此処で無抵抗の相手をキルしたら。」

 

その言葉に我に返ったシグルドは周りを見渡すと先ほどの騒動で周囲にいたプレイヤー全員がこちらを見ていた。流石にこの状況を見たシグルドは舌打ちしながら剣を収める。

 

シグルド「精々外では逃げ隠れる事だなリーファ。今俺を裏切れば必ず近いうちに後悔することになるぞ。」

 

そういって出口に向かっていくシグルドをリーファは溜息を吐き、こちらに話しかけてきた。

 

リーファ「ごめんね二人共、妙な事に巻き込んじゃって.......」

 

キリト「いや、しかしいいのか?領地を捨てるって。」

 

ネロ「普通に考えたらヤバイことだよな?」

 

リーファ「あー.....」

 

キリト「お、おい。」

 

どこか喋りづらそうにしてるリーファは俺達の背中を押してエレベーターで屋上まで上がる、そこは地平線が見えるほどの絶景であたり一面の緑や山を見渡す事ができる。

まるで美術館に飾られている絵画に入り込んだような錯覚を起こしてしまいそうだ。

 

キリト「おぉ、これはすごいな.......空が近い、手が届きそうだ。」

 

ネロ「なかなか良い景色だな。」(沙奈にこの光景を見せてたらなんて言うかな?)

 

リーファ「でしょ?この景色を見てるとね、ちっちゃく思えるよね?色んなことが.....」

 

俺達はその光景に感嘆するもリーファはどこか寂しそうに言葉を続ける。

 

リーファ「....良いきっかけだった。いつか此処を出ようって思ってたの。」

 

キリト「そうか、でもなんだか喧嘩割れみたいな別れ方をさせちゃって.......」

 

リーファ「どっちみち、穏便にすることは出来なかったわ。」

 

キリト「なぁ?[レネゲイド]って?」

 

リーファ「領地を捨てたプレイヤーは[レネゲイド]、つまり脱領者って意味なの。」

 

キリト「良かったのか?」

 

リーファ「うん.....どうしてあんな風に縛ったり縛られたりするのかな?せっかく羽があるのにね......」

 

ネロ「確かに、自由な妖精の国なのに、あんな泥臭い関係を築くとか皮肉なもんだな。理解に苦しむよ。」

 

ユイ「ネロさんの言うとおりです。確かに理解できません。私ならこうします。」

 

胸ポケットから出てきたユイはキリトの肩に乗り、頬にキスをする。

 

リーファ「プ、プライベートピクシーって皆こんな感じなの?」

 

キリト「こいつはちょっと特別なんだよ。」

 

そういって無理やりユイをポケットの中に仕舞う。

 

リーファ「そ、そうなんだ、人を求める心か....」

 

レコン「リーファちゃ~ん!!」

 

弱弱しい声がエレベーターから聞こえてくると以前街であったレコンというプレイヤーがこちらに走ってきた。

 

リーファ「ああレコン。」

 

レコン「ひどいよ!一言言ってから出発してからでも良いじゃない。」

 

リーファ「ごめん、忘れてた。」

 

レコン「うぅ.......」

 

あっさりとそう言われれがっくりと項垂れるレコン。

 

レコン「リーファちゃん....パーティー抜けたんだって?」

 

リーファ「うーん、その場の勢い半分なんだけどね。アンタはどうするの?」

 

レコン「決まってるじゃない。この剣はリーファちゃんだけに捧げてるんだから!」

 

そういって彼は腰にある短刀を掲げて言うも.....

 

リーファ「えー別にいらない。」

 

レコン「うぅ.....」

 

さっきよりも深く項垂れる。もう呆れるどころか可哀想にも見えてきた。

 

レコン「まぁそういうわけだから、当然僕も付いてくよ....っと言いたいところだけど、ちょっと気になることがあるんだよね。」

 

リーファ「何?」

 

さっきの漫才のようなやり取りから打って変わって、真剣な表情で話し始めるレコン。

 

レコン「まだ確証は無いんだけど、少し調べたい事があるから僕はもう少しシグルドのパーティーに残るよ。キリトさん、ネロさん。彼女、トラブルに飛び込んでいく癖があるので気をつけてくださいね。」

 

キリト「あ、ああ。わかった。」

 

ネロ「一応、気をつけておくよ。」

 

レコン「それから言っておきますけど彼女は僕の....んぎゃ!!」

 

何を言いかけたのかは想像できるが言い切る前に足を踏まれ、奇声を上げながら片足で悶えるレコンだった。

 

リーファ「しばらく中立域に居ると思うから、何かあったらメールでね。」

 

そういってリーファは羽を広げて飛び脱つリーファ、それにキリトも続いて飛んで行き、俺も付いていこうとするが振り返りレコンに振り返る。

 

レコン「??どうしました?」

 

ネロ「....レコン、お前って結構残念な奴だな。色々と。」

 

レコン「そういう意味!?」

 

そういって俺も飛ぶが後ろで何かを喚いてるレコンを無視し、キリト達に追い付く。

 

リーファ「さぁ、一回の飛行であの湖まで飛ぶよ!!」

 

キリト「おう!!」

 

ネロ「ああ。」(沙奈、待っててくれ。出来る限り急いでそっちに向かうからな。)

 

そう胸の中で誓いを立て、一気に加速していき、目的地まで俺達は飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後

 

 

 

場所は変わり、世界樹の上の大きな檻の中にアスナと1人の少女にもう一人、妖精王オベイロンがいた。オベイロンはアスナの肩を人差し指で撫でながら優越な表情で楽しんでいたがアスナの方は苦しみに耐えているかのように表情を曇らせた。次第に胸についてるリボンに手を伸ばし、解こうとているのにますます顔を歪ませた。

 

オベイロン「......頑な女だね君、どうせ偽物の体じゃないか、何も傷つきやしないよ。少しは楽しもうとしないのかねぇ?」

 

アスナ「....貴方にはわからないわ。体が、生身か仮想かなんて関係ない。少なくても私達にとってはね........」

 

???「.............」

 

オベイロン「心が汚れるとでも言いたいのかい?今のうちに楽しみ方を学んだほうが懸命だと思うがねぇ?君もそう思うだろ?」

 

そういうと今度はもう一人の少女に手を伸ばそうとする。

 

???「ひ!?.....や、やめて.....」

 

少女は縮こまるように怯えるように震えだし、光を失った目から涙が出てくる。

 

アスナ「ッ!!?彼女には触らないで!!」

 

そういってアスナは自分の身を盾にするようにを少女を抱いて守る。

 

オベイロン「.....フン、まぁいい。」

 

不適な笑みを浮かべながら触ろうとしていた手を戻し、再びベットの上で横になるオベイロンに対し、眼光がまったく衰えないアスナは睨みながらオベイロンに対抗する。

 

アスナ「何時までもここに居るつもりは無い、きっと助けが来るわ。」

 

オベイロン「へぇ?誰が?ひょっとして彼等かな?英雄キリト君とダンテ君。」

 

アスナ「!!?」

 

オベイロン「彼....桐ケ谷君と言ったかな?先日会ったよ、向こう側でね。いやぁ、あの貧弱な少年があのSAOをクリアさせたとは到底思えないけどね?」

 

アスナ「!?」

 

オベイロン「この間どこで会ったと思う?君の病室だよ!来週、娘のこと結婚するんだっていったら彼の顔、ククク....実に傑作だったよ!?」

 

テーブルに移動し、座ってそう言いながら歪んだ笑い方をするオベイロンに対し、アスナはベットに備わっている鏡に顔を背ける。

 

オベイロン「もう一人のほうは消息がわからないが、まぁ問題ないだろう。何せクリアする直前にゲームオーバーで死んでしまったんだからね?」

 

アスナ(ダンテさん........)

 

彼女の脳裏にはヒースクリフとの最後の戦いを思い返していた。

 

オベイロン「かけてもいいよ?その二人は絶対来ない、特に彼はナーヴギアを被る覚悟なんて無いんだからね!!アハハハハハハ!!」

 

しばらくそうあざ笑うと椅子から立ち上がり、扉の前に歩いていく。

 

オベイロン「さて、そろそろ僕はこれで失礼するよティターニア?寂しいだろうが堪えてくれ。」

 

そんな中、震える少女を抱きながらアスナは希望を見出したように表情が明るくなった。

 

アスナ(キリト君が.....キリト君が生きてる!?)

 

オベイロン「.....ふん。」

 

アスナを一瞥したオベイロンはそのまま視線を扉のパネルに戻し、数字を打っていき、打ち終えると金属がこすれる音を鳴らしながら開いていく。そしてオベイロンが出て行くと同時に再び音を鳴らしながらゆっくりと閉まっていった。

 

アスナ(........8、11、3、2、9......)

 

鏡から暗証番号を頭の中で復唱して暗記していきながら少女の背中を撫でて落ち着かせようとする。

 

アスナ「大丈夫だった?」

 

???「..........」

 

そう声をかけると少女は小さく頷いた。

 

アスナ「......もう少ししたらきっと助けが来るからね?それまでの辛抱だよ?......沙奈ちゃん。」

 

そういうと少女はもう一度弱弱しく頷いた。

 

 




今回は原作どおりにに話を進めてネロの存在が薄く感じますが次回は戦闘を中心に書いていきますのでネロがこれでもかってぐらい大暴れします。

それでは次回お会いしましょう。

ご通読ありがとうございました!!
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