それでは第9話!!どうぞ!!
キリトSIDE
無事に世界樹を突破した俺達は気がついたらどこか細い通路に座っていた。
ユイ「パ.......パパ.....パパ!!」
娘の呼び掛けにより意識を戻した。隣にはネロがすでに立っており、辺りを見渡していた。白い証明でトンネル状に奥へと続いており、どこへ繋がっているのか皆目検討がつかなかった。
キリト「ユイ......ここは......」
ユイ「わかりません。マップ情報が無いようです。」
ネロ「だが少なくともここに沙奈達がいるのは間違いないんだろユイ?」
ユイ「間違いないはずです。ネロさん。」
キリト「アスナ達がいる場所はわかるか?」
ユイ「はい........かなり近いです。ッ!?こっちです!!」
ユイが何かを見つけたのか走り出し、俺達もその後を追いかけていく。途中でいきなり止まり、壁を押し付けたと思ったら丸い穴が形成され中に入っていく。その奥には扉らしきものが見えてきて再びユイが押し付けるようにこじ開けるのを俺達も手伝う形で一緒に押していく。少しづつ亀裂が入っていくと眩い光が視界を覆う。そこには人が通れるほどの枝があちこちにと伸びており、ALOの世界の全貌を見渡していた。
キリト「ここが......世界樹の頂上.....」
ふと上を見上げるとゲームの内容によれば本来そこには都市が存在するはずなの何も存在していなかった。
キリト「無いじゃないか.....空中都市なんて....何がグランドクエストだ。全部嘘じゃないか......許されないぞ。」
運営側の欺瞞に対し、憤りを感じたが裾を引っ張る悲しい表情をした娘と戦友の声に意識を戻す。
ネロ「それに関しては後でクレームをすればいいさだろ?それよりも.....」
キリト「あ、ああそうだな。全てはアスナ達を救い出してからだ。」
ネロ「おい、キリト。あれを.....」
そしてネロの視線を追うようにを見上げると写真でみた鳥篭らしきものが見えてくる。それを見た途端、居ても立っても居られずになった。
キリト「走るぞ!!」
娘の手を引っ張りながら俺達三人は籠の中にいる二つの人影を確認したが突然ネロの声で足を止める。
ネロ「止まれキリト!!」
キリト「!!?」
途中で楕円状大きく広がった通路の中心には青黒い鎧の男が背中にある黒いマントが靡いており、両手で2メートルもありそうな剣を地面に突き立て待ち構えていた。
キリト「なんだ?あいつもここのガーディアンか?」
ユイ「いえ、データを見た限りではその類ではありません。それにNPCでも無いようです。」
キリト「NPCではない?プレイヤーだっていうのか?」
ユイ「すみませんそこまでは解析不可能でした。ですが名前は判明いたしました。キャラネーム[ネロアンジェロ]と記載されています。」
ネロ「ネロアンジェロ?」
するとネロアンジェロと呼ばれた鎧の男が剣を抜き、切っ先をネロの方へと向けてきた。
キリト「ッ!?そっちがやる気なら!!」
ネロ「待てキリト。」
直ぐに背中にある剣に手を伸ばそうとするが前に出たネロに止められる。
キリト「ネロ?」
ネロ「ユイ、アスナ達に会えばこの世界からログアウトさせることができるんだな?」
ユイ「は、はい。それは可能ですが......」
ネロ「なら先に行けキリト。こいつは俺がやる。向こうもこっちをご指名のようだしな。」
キリト「ネロ............」
ネロ「代わりにに........沙奈のことも頼む。」
レッドクイーンを手にし、ゆっくりとネロアンジェロの前まで歩み寄るネロの拳が震えていた。本当は今すぐにでも会いたいと願っているのだろう。だが現に目の前に居る敵をどうにかしないと前に進めない。彼は自分を思いを殺してでも救い出そうとしているのが理解できた。一人にさせるのは気が引くがこちらも今はアスナ達を助けるのが先決と判断し、外回りに迂回しながら先に進むことにした。
キリト「悪い、気をつけろよ。」
ネロ「ああ。」
仲間にこの場を任せて俺とユイと共に再び走り出した。
ネロSIDE
キリト達の後姿を見届け、再び俺は目の前に居るネロアンジェロとユイが呼んだ男と対峙した。
ネロ「へぇ、意外だな。てっきり誰も通さないと思っていたんだがな?」
本来、ここを守護しているならばキリト達を真っ先に狙っても可笑しくは無かったがまるで蚊帳の外の出来事のように無視していた。どうやら本当にこちらとの戦いを望んでいることを理解した。
ネロ「だが、そこまで相手してる暇はないんだ............速攻でケリ着けさせてもらうぜ!!」
その言葉を最後に[ストリーク]で一気に間合いを詰めたが向こうは剣を斜めにして受けた。そのままコンボで上段から何度も叩き付けるように剣を振り下ろしたが途中で弾かれてしまい、左薙、突き技で吹っ飛ばされてしまう。直ぐに体制を整え、ブルーローズを構え、発砲するが剣で弾かれてしまう。
ネロ「ったく。どいつもこいつも簡単に防ぎやがって......」
そう悪態をついているとネロアンジェロが左手を青い炎を纏って握りしめながら腰の部分まで引き付け、次の瞬間に正拳突きのように突き出すと青い炎玉が飛んできた。
ネロ「チィ!?」
サイドロールで回避し、ジャンプして[スプリット]を仕掛けるも左斬上でパリィされてしまうが直ぐに閻魔刀を取り出し、背後に魔人を出現させ、二段連撃で斬り付ける。流石に至近距離でいきなり二種類の得物を替えて攻撃しきたのか対処しきれず腹部に横一線に切り傷をつけることが出来た。
だが閻魔刀を取り出した瞬間に兜の所為で顔色がわからないはずなのにまるで目の色を変えたように動きが変わった。上空には半透明の水色で形成された剣が数本出現し、こちらに飛んできた。
こちらもブルーローズと幻影刀と一緒に撃ち、相殺する。
ネロ「悪いが、こっちにもこういうのがあるんだよ。」
左手にレッドクイーン、右手に閻魔刀を持ち、[マキシマムベット]を繰り出した。向こうはどうにか受け止め、上空に受け流したが既に相手の懐に入り込めた。ネロアンジェロが直ぐに対処しようとするが先程の衝撃の余韻でふらついてしまっている。
ネロ「遅い!!」
瞬間を逃さず今度は[ショーダウン]を叩き込み、リロードしておいたブルーローズを全弾撃ちつくした。そのままレッドクイーンで全てのコンボを繰り出した。
全ての攻撃をまともに受けてしまい、後ろに後ずさりするネロアンジェロだったが何かを求めるように右手を伸ばしながらふらついた足取りでこちらに近づこうとしていた。
ネロ「嘘だろ......あれをまともに食らったのにまだやれるのかよ....」
息切れしながらレッドクイーンを構えるがどうやら杞憂に終わったようだ。ネロアンジェロが断末魔を上げながら頭を抱え込み、大きな青い炎になったと思ったら明後日の方向へと飛んでいった。
ネロ「ふぅ......驚かせやがって。」
武器を仕舞い、キリト達の後を走って追いかけた。
しばらくして鳥籠に無事辿り着いた俺はキリトとユイが話にあったアスナと思われる栗色のロングヘアーの女性と抱き合っていた光景を目の辺りにした。
ネロ「キリト!!」
キリト「うぉ!?」
アスナ「ひゃあ!?」
2人が驚きのあまり離れ、どこか焦った様に慌てながらこちらに振り向いた。
キリト「ネ、ネロ!!無事だったか!!」
アスナ「えっと.....キリト君、この人が?」
キリト「ああ、そうだ。こいつはネロ。俺と一緒にここまで戦ってきた仲間だ。」
アスナ「は、始めまして。アスナです。」
ネロ「あ、ああ。俺の名はネロだ。ここに来たの.....は......」
ふと視線を逸らすとそこには黒髪の女性がこちらを見ながら立っていた。病院で眠ったままの女性が確かにそこに居た。
沙奈「本当に......本当に宗次朗なの?」
キリトから説明されたのだろうか現実世界と姿形が違うのに直ぐにこちらの本名を呼びながら弱弱しくゆっくりと歩み寄って来る。
ネロ「沙奈.....」
沙奈「宗次朗!!」
急に走り出し、こちらを抱きしめる彼女に驚き、慌てふためくことしか出来なかったが次第に驚きと焦りから嬉しい気持ちになり、抱きしめ返す。漸く会えたのだ。今までまともに聞くことが出来なかった声を.....感情を露わにし、涙を流す彼女の姿を確かめることが出来た。とても嬉しかった。だが隣でこの光景を微笑ましく見ている三人の視線に気付き、慌てて手を離す。
ネロ「あ....いや!?これはだな!?.....その....えっと.......」
キリト「別にそう隠すこと無いだろ?ネロ?さて、それじゃあユイ、アスナ達をログアウ.....」
キリトが言い切る前に何かが地面にエフェクトが起きる。次の瞬間、体が以上に重くなっていく。
ユイ「パ...パパ、ママ。気をつけて....何か...何か良くないものが.....」
アスナ「ユイちゃん!!」
ネロ「ク.....ソ!?沙...奈!!」
沙奈「ッ!!」
ユイが何かを言いかける前に消滅してしまう。次第に辺りが黒く染まって重力が何倍にも重くなっていく。全員、地面に這い蹲る形になってしまう。
???「いやぁ、驚いたよ。小鳥ちゃん達の籠の中にゴキブリ共が紛れ込んでいるとはね?」
キリト「お前は.......須郷か!?」
キリトの直ぐ近くにはいつの間にか緑色の服装に金髪の髪に黄緑色の蝶のような羽をしており、須郷と呼ばれた男が腰に手を当てて立っていた。
オベイロン「チッチッチ....この世界でその名前はやめてくれるかな?妖精王オベイロン陛下とそう呼べ!!」
キリト「クッ!?」
ネロ「ガッ!?」
自らをオベイロンと名乗った須郷が横っ腹に蹴りを入れてくる。そのままキリトの頭に足を乗せ、腕を組む。
アスナ「キリト君!!」
オベイロン「どうだ?録に動けないだろ?次のアップデートで導入する重力魔法なんだけどちょっと強すぎるかなぁ?」
アスナ「やめなさい。卑怯者!!」
そのまま踏みにじりった後、しゃがんでこちらの顔を覗き込んで話しかけてくる。
オベイロン「それにしても桐ヶ谷君....いや、キリト君と呼んだ方がいいかな?それにそっちに居る銀髪の君はネロと呼んでいたね?どうやってここまで登ってきたんだい?さっき妙なプログラムが動いていたが?」
キリト「飛んできたのさ.....この羽で。」
ネロ「キリトから聞いてはいたが、随分といい趣味しているな。須郷。」
再び顔を顰め、こちらの顔面を蹴られてしまい仰向けに転がる。
キリト「ネロ!?」
オベイロン「その名前で呼ぶなと言ったはずだが?頭が少々残念なのかな君は?」
沙奈「宗次朗.....」
オベイロン「ほぉ?....まぁいいさ、君達の脳内に直接聞けばいいことさ。」
キリト「何?」
オベイロン「君達はまさか、僕が酔狂でこんな仕掛けを作ったんじゃないどろうね?300人に及ぶ元SAOプレイヤー、彼らの献身的な協力によって思考、記憶操作の研究は既に8割方終了している。嘗て、誰も成し得なかった人の魂の制御という神の業を!!僕はあと少しで我が物に出来る!!まったく仮想世界様様だよ!!ヒヒヒヒーハハハハハハハ!!!」
キリト「須郷!!」
アスナ「あなたのしたことは赦されないわよ。絶対に!!」
その場に聞いている俺達は怒りを覚え、須郷を睨んでいたが当の本人はまったく悪びれることなく歪んだ笑みを浮かべているだけだった。
オベイロン「誰が赦さないのかな?残念ながらこの世界に神は居ないよ。僕以外にはね!!さて、君達の記憶を改竄する前に、楽しいパーティーと行こうかぁ!!」
そう言って、オベイロンが指を鳴らすと上空から手錠がついた鎖が4本落ちてくる。その鎖をアスナと沙奈の手首に付け始める。
キリト「貴様....何を!?」
ネロ「沙奈に.....触るんじゃねぇ!!」
オベイロンが笑みを浮かべながらこちらに顔だけを振り向き、人指し指を上に向けると鎖が上昇し、アスナ達を吊るし上げる形にする。
アスナ「!!?」
沙奈「ひゃ!?」
そしてオベイロンが両手を広げると重力がさらに強まり、2人は吊るされながら重石をつけられたような負荷が加わって表情を歪ませる。
オベイロン「ヒヒ!!やっぱりNPCの女じゃあその顔は出来ないよねぇ?」
ゆっくりと近づきアスナの髪を手繰り寄せ、匂いを嗅ぐ。嫌悪感に苛まれるアスナをそのまま愉悦の顔のまま、感嘆の声を漏らす。
オベイロン「良い香りだぁ。現実世界のアスナ君の香りを再現するのに苦労したんだよ?病室に解析機を持ち込んだ僕の評価をしてほしいねぇ?」
キリト「須郷!?」
オベイロン「おっと?もう片方も楽しもうとしようかな?」
沙奈「ヒ!?」
アスナ「や、やめなさい!!」
ネロ「ッ!?やめろ!!この!!」
アスナに限らず、今度は沙奈に手をかけようとするがそれを阻止しようと無理矢理立ち上がりしたが須郷の裏拳で再び吹き飛ばされる。
ネロ「ガハッ!?」
沙奈「!?」
キリト「ネロ!?」
オベイロン「やれやれ....外野は大人しく観戦していたまえよ!!」
そのままキリトから奪った剣を背中に突き刺してくる。背中から襲われるが.......オベイロンは何かを閃いたように空いた片手を伸ばした。
オベイロン「システムコール!!ペインアブソーバーをレベル8に変更!!」
須郷の目の前にウィンドウが表示され、その中のゲージがわずかに減ると同時に先程とは比べ物にならないほどの激痛が襲われた。
ネロ「ガァァァァァ!?」
キリト「ッ!?おい!!ネロに何をした!!」
オベイロン「んー?なに、痛覚抑制プログラムを少し弱めただけさ。もっともこれ以上下げると人体に影響が及ぼす危険があるがね?」
そういいながら沙奈にまた振り向き、続きを始めようとする。彼女の服を少しづつ剥ぎ取り肌を下で嘗め回していく。
アスナ「やめなさい須郷!!彼女だけは放しなさい!!」
オベイロン「そう言わないでくれアスナ君、本来であればこの計画はアスナ君だけだったのだがなぜか彼女も巻き込まれたらしくてね?沙奈君、君の事は直ぐに調べたよ。君がPTSDになってしまった事もその経緯も全てね?」
沙奈「!?」
オベイロン「予想外だったが君の状態は非常に研究材料として最適だったよ。本来であれば元SAOプレイヤー達と同じように実験してもよかったが......流石に僕も人の子だ。意識を奪わずに済んだだけでも感謝して欲しいくらいさ。」
そう言って沙奈の頬をじっくりと舐め始める。普通の女性でも嫌悪感と不快感で苛まれるはずなのに沙奈は過去の出来事もあってか顔が青白くなりながら涙目になり、震えている。
オベイロン「ハハハ!!良い!!良いよぉ君?アスナ君のような気丈を振舞う態度も好きだがこっちも僕好みだよ!!」
ネロ「このクソ野朗!!殺してやる!!その首斬りおとしてやる!!」
右手を伸ばすも虚しく虚空をつかむばかりだった。そして視界が何かで歪んでいき、虚しさばかりが心を覆う。
キリトSIDE
アスナと仲間のネロの叫びも虚しくこだまし、沙奈と呼ばれる少女は須郷によって辱めを受けるばかり。あまりの自分の無力さに項垂れてしまった。
現実拒否したくなったのか辺りが白い世界に覆われていった。するとどこか声が聞こえてくる。
???{諦めるのか?}
キリト「仕方ないだろ?奴はゲームマスターで俺達はただのプレイヤーどうすることもできないんだ......」
???{それはあの戦いを貶す言葉だ。君達はあの絶望的な状況でも抗い続けたのだ。}
キリト「お前は.......」
隣で立っている顔が見えない白衣の男が足元から姿を消していきながらキリトを奮い立たせるように言葉を掛ける。
???{立ちたまえ、キリト君!!}
意識を再び戻し、視界が先程居た場所を写す。如何にか手足に力を入れ、踏ん張りながらゆっくりと体を持ち上げる。
キリト「う....おおぉぉぉぉぉ!!」
ふらつきながらも立ち上がりその様子を須郷が振り向き、また這い蹲らせようとキリトに歩み寄る。
オベイロン「まったく、また妙なバグが......」
拳を振り上げたその時だった。目の前に一振りの剣が俺と須郷の間に突き刺さった。
オベイロン「な.....なんだ!?一体何が起こった!?」
キリト「これは.......」
間の前に現れた剣はとても見覚えがあった。鈍い銀色に柄と刀身の間には頭蓋骨の彫刻が施されていた。
???「随分と悪趣味なパーティーだな須郷?もう少しその歪んだ性格は如何にかならないのか?」
その声と同時に目の前をゆっくりと歩き、通り過ぎる赤いロングコートが視界を覆い、銀髪の髪を靡かせながらこちらに顔だけ振り向きながら不敵な笑みを浮かべた。
アスナ「あ....あなたは......」
キリト「ダン.....テ?」
ダンテ「よぉ、久しぶりといえばいいのかな?アスナ、キリト。」
地面に突き刺さった剣を抜き、肩に担いだダンテがオベイロンを他所に挨拶してくる。その姿を見た途端、視界が歪み何かが頬を伝って流れていくのを感じた。
後半は胸糞悪いシーンが流れてしまいましたが次回後編でお仕置きタイムになるので皆さんをすっきりさせますので今しばらくお待ちください!!
それではまた次回会いましょう!!
ご通読ありがとうございました!!
この作品においてシノンはキリトルート、ダンテルートのどちらに加えた方がいいでしょうか?(注意、かなり物語の変更が予想されます。)
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キリトルート
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ダンテルート