長期間お休みを頂いて無事復活しております。
新年迎えて大分日数が経ちましたが、心機一転して頑張りましょう!!
それでは待望のアリシゼーション編!リンクスタート!!
プロローグ
気が付けば暗闇の中に唯一人、ボクだけが佇んでいた。
おかしい、今日は皆とクエストは早めに終わらせて仮想世界からログアウトした筈、こんな非現実的な光景を目にすることはない。
周りを見渡すけれど人の気配は感じられない。それどころかここが何処なのか、何故こんな場所にいるのかさえも分からない。
何もかも未知の状況に不安が高まるも気が付けば目の前に一人の男性が姿を現した。
銀色の髪に真っ赤なロングコート、3年近くも前から見覚えのある後姿が首筋をなぞる不安を払拭してくれる。
「ダンテ。」
その名前を呼ぶと目の前にいる最愛の人はゆっくりと此方に振り向くが普段見えていたはずの顔が今は霞んでよく見えない。
もっと近くに寄ろうとするも足が目に見えない何かに固定されているのかピクリとも動かすことは出来ない。
それでもどうにか前に進もうと悪戦苦闘していると目の前でこちらを見つめているダンテが足元から砂のように色が抜け落ちていき、体が徐々に硝子細工のように変貌していく。
「ダンテッ!?どうしたの!!?」
どんなに足を動かそうとするもやはり微動だにしない。そうこうしていると遂にダンテの姿が全身が硝子の像となり、そして全体にひび割れ初め、粉々に砕け散ってしまった。
次に視界に映ったのはコンクリートの道路だった。どういう訳かボクは車が通る道の真ん中で横たわっていたらしい。
寝起きなのか頭がまだ覚醒していない。どうにか体を起こそうとするがあちこちに痛みが襲ってくる。
手のひらや腕を見るとどうやら擦り傷が無数に出来ている。
少しづつ意識が現実に戻りつつあるのか周囲から女性の甲高い声や、群衆の叫び声が聴覚を刺激してくる。少なくともいま把握できる光景から明らかに何かが起こってしまったのだろう。どうにか起き上がろうとするも今度は視界が二重に見えたり、ゆっくりと回っているような錯覚が起きている。星空が彩る夜空の下、近くで何かが大きく燃えており、それが原因なのか咽てしまう程の煙が四方八方に広がっていく。
「なに............が...........」
両手突いてどうにか起き上がろうとしたその時だった。
ふと、手の平に何か生温かい何かに触ったようだ。それを確認するために視線を移すと呆けていた頭に衝撃が走る。
水か何かの液体だと思っていたソレは赤黒く、わずかながら付着した部分はべっとりと粘着性がある。
「これ..........って.........」
血だ。人が生きる上で尤も必要な要素、生命力を宿した液体、細胞に酸素を運び、肉体に活力を与えるもの、それが今、自分の手にべっとりと付いている。
一瞬、自分のものかと不安になり、体中を調べるもどうやら擦り傷ばかりで多量出血する程酷くはない。
自分のものではないことが分かり、安堵の吐息を吐く。
だがこれが自分ではないとなると一体誰のものなのだろうか?
その疑問を晴らすために周囲を見渡すがこの血液の主らしき人物は確認できない。
いや、近くに、それも自分のすぐ隣に一人の男性が倒れている。暗い赤色のジャケットにグレーのジーンズ、ショートヘアーのさらりとした髪をしたその姿が誰なのかすぐにわかった。
3年前に出会い、漸く会えたのはほんの数ヶ月前の話だ。だがたった数ヶ月という短い月日でも濃密な時間を過ごし、何にも無く、絶望に叩き落されたボクを救ってくれた最愛の人、草薙飛鳥が倒れている。
「あ.......すか.........」
呂律が上手く回らない所為で喋りにくい、どうにかその名を口にし、手を伸ばして体を揺するが反応がない。
「どうし.........たの?........あす......」
一向に返事が返ってこない飛鳥に再度声がけをしようとした次の瞬間、頭から血の気が引いてしまった。
飛鳥の体の下から滲み出るように血が溢れている。
「っ!?」
漸く理解できたのだ。今、自分の手にべっとりと付着している血が誰の物かと................
この後の出来事はよく覚えていない。
数分後に到着した救急隊員からの話だとボクは飛鳥の名前を大声で叫びながら体を揺さぶっていたらしく、一種の錯乱状態に陥っていたらしい。
意識を取り戻した時は既に病院の手術室の前、赤く薄暗いランプの光が光っている...............
今回はプロローグということでかなり短めですが次回からは通常運転で行っていきますので今後ともこの作品をよろしくお願いいたします!!
次回は2月8日に投稿しますのでお楽しみください!!
それではご通読ありがとうございました!!